MH4Gで登場したオオナズチの大剣。
毒煙に霞む「妖剣」とも形容され、大きく湾曲する刃が獲物を執拗に追いかけ、切り刻むという。
目次
概要 
- 霞龍の登場から8年の年月を経て漸く登場したオオナズチ大剣。
意外なことにオオナズチの大剣はMH2~MHP2Gまで一貫して未登場であり、
ハンマー、ヘビィボウガンと同じく、オオナズチが久方ぶりに復活を遂げたMH4Gで日の目を見ることとなった。
- 外見的な特徴としては、納刀時に刃の部分が透けて見えるというギミックを備えている。
完全に見えないわけでは無いが、透き通るその刃は景色に溶け込むオオナズチさながら。
また、オオナズチ同様に抜刀(攻撃態勢)時は刃が見えるようになる。
この辺りは先達のミラージュショテルを思わせる仕様である。
また、持ち手の一番下には他の武器にも見られる目玉のような意匠がある。
MH4G 
- 気になる性能だが、
- 比較的高めの攻撃力1392
- 大剣の手数でもモンスターを毒するには十分と言える毒属性値660
- 斬れ味は素でそこそこの白、匠で紫10が発現
- スキルの拡張性が広がるスロット3
- 素材はオオナズチ素材+古龍の大宝玉のみで作成できるため、
よほどアレに邪魔されない限り、オオナズチを数回狩れば素材は集まる。- G級大剣は上位武器から段階を踏んで強化しないといけないものが多いが、
この武器は大宝玉さえ手に入れば一発生産でき強化の必要もない。
強力なG級大剣を作るまでのつなぎとしては非常に優秀な反面、
後述する生産のあまりの手軽さに短所を考慮せず作る人も多い。
上記のように決して弱くはないものの、最終的には物理特化のG級大剣に劣ることから、
いつまでもこの武器を担いでいるのは大剣についての知識がないと見なされかねない。
- G級大剣は上位武器から段階を踏んで強化しないといけないものが多いが、
問題 
- 今作では旅団クエストにG級オオナズチが登場するので、ソロ用に調整されたそちらで狩ると素材が良く集まる。
…が、幸か不幸か、そのせいでオンラインではフルミヅハ真+グランシャムシールという、
よく分からない装備をしたハンターが多数目撃され、悪い意味でのテンプレ装備として名を馳せてしまっている。
当のオオナズチも、まさか1作品中で武器、防具が揃って地雷装備と化すとは予想だにしなかっただろう。
- フルミヅハ真一式の発動スキルは耳栓、風圧【大】無効、状態異常攻撃+2、会心撃【特殊】。
いずれも安定かつ優秀なスキルであり、武器や相手を選べば一式でも十分運用できる性能である。- では何が問題なのかと言うと、フルミヅハ真+グランシャムシール装備のハンターの大半が、
大剣三大必須スキルである抜刀術【技】・集中・斬れ味レベル+1を何一つ追加発動させていないこと。
これらのスキルがどれだけ大剣の戦闘力に影響を及ぼすかは少し調べれば分かることなのだが、
にも関わらずどれも発動させていないハンターが未だに多いのである。 - また、前述の通りこの武器の素の会心率は0であり、
会心撃【特殊】を生かすにはスキル等で会心率を上げる必要があるのだが、
この手のハンターは概して会心率に関するスキルを発動しておらず、
結果的に特殊会心が死にスキルと化していることが非常に多い。
あろうことかG級終盤で大量発生したということの衝撃は凄まじく、
手馴れたハンター達からすればかなり頭の痛い存在となってしまった。
実際、大剣やスキルについての知識が少しでもあればこのような構成のまま狩りに赴くことはまずあり得ない為、
「フルミヅハ真+グランシャムシールのみ(追加スキル無し)」という組み合わせは、
「スキルの効果や特性を理解していないor考えるのが面倒」と表明しているも同じなのである。 - では何が問題なのかと言うと、フルミヅハ真+グランシャムシール装備のハンターの大半が、
- この武器は要するに「誰でも手軽に作れる」から蔓延している訳だが、
今作には作成ランク、レア素材入手率の両方で勝る上、どんな相手にも担いでいけ、
更にブラックミラブレイドが出るまでは総合最強と言われた角王剣アーティラートが存在する。
確かにアーティラートは大剣3大スキルを揃えないとただのなまくらなのに対し、
グランシャムシールは素の状態でも中々の性能ではあるのだが、アーティラートが作成できる時期は
ディアブロXが作成できる時期でもあり、他の防具と組み合わせれば
3大スキルの発動は手が届かないほど難しいものではない。
- なお、地雷の代名詞として定着してしまっているために軽視されがちだが、
抜刀術【技】さえ発動させれば、クシャルダオラ相手に火力を出しつつ毒役をこなせる非常に強力な武器となる。
ただでさえ非常に高い属性値を状態異常攻撃+2で底上げしつつ、
抜刀術【技】と会心撃【特殊】の相乗効果によって更に引き上げられるので、
大剣の少ない手数でも毒の維持ぐらいは余裕でできる。
しっかりスキルを吟味して運用すれば決して弱くなく、寧ろクシャルダオラ戦における大剣の最適解に近い構成である。- クシャルダオラを仮想敵とする場合、スロ3だけの並おまでも簡単に追加できる集中もあるとなお良い。
ミヅハ真には匠のSPも少しあるので匠の付与も可能だが、
元から長めの白があって匠で紫10なので、集中を優先した方が良いだろう。
攻撃力1392に白ゲージでも生産大剣の中では中堅以上の物理期待値を出せる。 - 一例として上げると、比較的入手しやすい溜め短縮5スロ3の護石があればスロットをフルに使用することで
集中、抜刀会心を発動させ、耳栓を高級耳栓まで引き上げ、更に暑さ倍加まで打ち消す事が可能である。
もっともクシャル戦であれば高級耳栓でなくとも耳栓で良いし、暑さ倍加を打ち消す意義はあまり無い。
どの道これらを無視しても空くのは4スロで他のスキルは発動できないので、
無駄な空きスロが気になるなら詰めておいても良いが。
高級耳栓が必要な相手への汎用装備としても、風圧無効も完全に無駄になることは少ないので、
毒が効く相手を選べばそこそこ悪くはない。
- クシャルダオラを仮想敵とする場合、スロ3だけの並おまでも簡単に追加できる集中もあるとなお良い。
MHX 
- オオナズチ続投に伴い、この大剣も続投。
ドス古龍はそれぞれ下位の集★3から登場し、武具も下位から作れるものと上位からしか無いものとあるが、
オオナズチ大剣は下位から存在する。
- 下位から生産できるとは言え、下位オオナズチの登場は★3も終盤の上位手前であるため、
繋ぎとしては使いにくい。作るなら上位オオナズチまで狩れるようになってから一気に作るべきだろう。- 最終強化「アミナスシャムシール」になると、
毒属性66、スロット3、斬れ味は素で青となる。
毒属性66は前作までで言うところの表示属性値660に相当するので、
極めて高い毒属性値を持っている事になる。
実際、毒属性大剣の中では堂々の2位を誇る。
ところが、本作ではなんと匠で出る分が全て白となっている。
おまけに本作では匠が細分化され、大剣の手数であれば絶対回避【臨戦】で斬れ味レベル+1でも白を維持可能なため、
MH4Gでネックだった斬れ味が改善され、環境にマッチしたこの武器は本作でも強武器として認知される…と思われていた。
- ところが、肝心の攻撃力が最終強化でもたったの170しかないのである。
大剣全体で見回しても底辺レベルに低い、と言うか下位武器であるLV3チェーダアルザバルと10しか違わない。
ここまで低いと攻撃力を捨てて相手に毒を入れる事に特化する使い方を想定せざるを得ないが、
そんなことをするのならそもそも大剣を担ぐ必要性がまるで無い。片手剣やライトボウガンの仕事である。
- 一応こんな性能でも完全な上位互換は存在せず、
毒断マッシュローグはこれの完全下位互換なのだが、
毒属性を考慮しなければ黒狼王のエンゲツトウがほぼ同じ斬れ味とスロットで
より高い攻撃力を持つ上位互換品になってしまうので、
やはり大剣なのに状態異常属性で勝負する事を強いられるという結果になる。
- また、毒大剣として運用する場合でも蛇剣【毒蛇】と性能が似通っているのが困りもの。
毒蛇の斬れ味は素の状態で青であり、青ゲージの長さはシャムシールより劣る。
また斬れ味レベル+2でないと白ゲージは得られず、スロット数も無いよりましの最低限の1しかない。
これだと3つのスロットと、斬れ味レベル+1で白ゲージが得られるシャムシールが有利な様に見えるが、
毒蛇はシャムシールを上回る攻撃力180と毒属性70を備える。
また毒蛇はガブラス武器なので素材集めはシャムシールに比べて楽であり、レア素材も必要無い。
当然ストーリーを進めるにおいて先に作れるのも毒蛇であり、
「既に毒蛇を持ってるから今更シャムシールなんて必要ねーな。」なんてことになりかねない。
よって毒蛇と差別化を図りたいのなら匠は必須である。
- 更に同じく霞龍素材を使用する毒大剣クロームデスレイザーもライバルとして立ちはだかる。
こちらも同じ毒大剣とはいえ性能にかなり違いがあるので簡単には比べられないが、
レイザーはスロット2つで攻撃力は基準値を満たす200、毒属性40に斬れ味+1で非常に短い白ゲージを持つ。
属性値を削った代わりに攻撃力を伸ばしたシャムシールといった感じである。
どちらも最終強化に霞龍の宝玉を要求するので、どちらを使うかよく考えて製作しよう。
- 最終強化「アミナスシャムシール」になると、
MHXX 
- 強化の末に狩人の魂に呼び覚まされたグランシャムシールはイズトリヴァムシールへと銘を変える。
名前がややこしい。
斬れ味は素で白40、匠による追加は紫40。高い毒属性70、スロット3……
…そして、属性大剣として見ても低い攻撃力290。相変わらずの性能である。
確かに上位に比べれば上昇幅は120と凄まじいが、元々の攻撃力が低過ぎたことが痛い。
残念ながらこの性能では厳しいと言わざるを得ない。
更に当然の如く古龍の大宝玉を要求してくる点もたちが悪い。
- 前作での属性特化大剣でのライバル、ガブラス大剣の咬剣【大蛇頭】の性能は
素で白20、攻撃力300、毒属性80で、斬れ味+2で紫20が出る。
見ての通り、力関係は上位の頃から殆ど変わっていない。
ガブラスに負ける古龍って……
ならばスキル負担の少ない斬れ味+1運用で…と思った所で素のクロームヘルに期待値で追いつけないという、
あまりにも無常な現実が待っている。しかもこちらはG級一発生産で霞龍の宝玉が不要に。
更にこちらと同じ攻撃力、ほぼ変わらない属性値に素で紫ゲージを持ち、
狩技ゲージボーナスまである紫毒姫大剣のジークリンデエピネがあるので尚更どうしようもない。
おまけに、前作でこちらの下位互換だった大毒断マッシュロードですら毒大剣最高の攻撃力から鈍器適性を手に入れ、
大剣としてはあまりに特異すぎる性能からこの武器以上の残念大剣として扱われていた影断ネル=カトラは、
レア素材要らずの作り易さと超会心エリアル運用という独特の立ち位置で活路を開いてしまった。
こうして4Gの頃の性能は霞の如く消えたのであった。- 一応擁護できる点を挙げるとするならば、最大のウリのスロット3は毒大剣で唯一。
ただし、ハイジークリンデ・クロームヘル・影断ネル=カトラのスロ2毒大剣3振りに、
たった1つのスロット差で食らいつけるかというと…
- 一応擁護できる点を挙げるとするならば、最大のウリのスロット3は毒大剣で唯一。
- ちなみに本作の武器倍率290に武器係数をかけると攻撃力は1392。何気に4Gと全く同じである。
これだけだと攻撃力に不足はないように見えるが、
MHXXは本家作品の中ではぶっちぎりにインフレした武器倍率が目立つ作品であり、
属性武器でも倍率310~320、つまり表示攻撃力1488や1536がゴロゴロしている。
しかもこれ、属性値を控えめにして物理特化させた場合ではなく
斬れ味や会心率に癖の無い平凡な属性武器の大体が位置するラインである。
つまり、290という武器倍率はXXの環境では余りにも低すぎるのである。*1
4G時代の1392は属性大剣としては平均より一回り高く、無属性としても遜色無い数値であり、
これをXXの環境に当てはめるなら330、つまり1584相当となる。
無い物ねだりになってしまうが、今作でもこれぐらいの攻撃力があれば評価は一転していただろう。
- 下位から順に強化する必要があるためか装備者が少なく、今作は特に地雷装備とは見做されていない。
MHRise 
- オオナズチと共にこの武器も復活。
今回は直接グランシャムシールIとして生産することになり、Ver.2.0ではそれ以上強化できなかったが、
Ver.3.0でようやくアミナスシャムシールが追加された。
ただし奇しき赫耀のバルファルクから手に入る煮えたぎる赫耀液が必要なので、
最終強化の為にはHRを100に上げる必要がある。
- まず生産段階でのグランシャムシールIの性能は
- 物足りない攻撃力180
- 会心率0%
- 多少落ちたがそれでも圧巻の毒属性60
- 斬れ味は素で青ゲージ持ち、匠1から白ゲージ
- スロットはLv2が1つ、Lv1が2つとそれなり
- 百竜強化
- 攻撃力強化II
- 防御力強化III
- 攻撃がヒットした際、まれに体力、スタミナ、攻撃力、防御力のいずれかが強化される「霞龍の魂」
- 続いて最終強化のアミナスシャムシールの性能は
- 強化可能時期を考えると物足りない攻撃力190
- 会心率0%
- あまり伸びなかったがそれでもなお圧巻の毒属性66
- 斬れ味は素の青ゲージが伸び、匠1から白ゲージは変わらず
- スロットはLv2が1つ、Lv1が2つとそれなり
- 百竜強化は「攻撃力強化III」・「防御力強化III」・「霞龍の魂」
- 相変わらず攻撃力は低いが、他の毒大剣はジークリンデと毒断マッシュローグ、
百竜大剣【大賢虎変】(毒属性付与版)以外はどれもこれもこれより
攻撃力・毒属性値・スロット共に劣る物ばかりである。
そのジークリンデと毒断マッシュローグ、百竜大剣【大賢虎変】(毒属性付与版)は、
いずれも攻撃力こそこちらより高いものの毒属性値はこちらより低く、スロットも一切持っていないため、差別化は可能。
最終強化可能時期を考えると物足りないが、
MHXXで煮え湯を飲まされた蛇剣【毒蛇】には一部の隙も無く完勝しているため、
とりあえずMHXXでの「古龍武器(笑)」の汚名は返上出来たと言える…かもしれない。
MHR:S 
一振りで周囲全てを死地と成す
呪剣。燻る毒霞の中に生命の鼓動
無く、在るはしじまのみ。
(イズトリヴァムシール)
- サンブレイクではXXと同じくイズトリヴァムシールへの銘に。
RiseではMHXXでの「古龍武器(笑)」の汚名返上を果たした…かもしれなかった本武器だが、その性能は- 相変わらず物足りない攻撃力320
- 会心率0%
- 他の追従を許さない圧巻の毒属性80
- スロットはLv4が1つ、Lv1が2つとかなり優秀
- 斬れ味は素で紫が出る
- 百竜スロットLv2
MHXXで煮え湯を飲まされ、Riseで見事巻き返した蛇剣【毒蛇】は攻撃力で本武器を追い抜いて行ったものの、
それ以外の性能はこちらが上である為、XXの頃よりはマシだろう。
- だが、その蛇剣【毒蛇】を初め、クロームレイザーだのヒルバーブレイドだのといった
Rise時点では本武器の完全下位互換だった武器たちが本武器を攻撃力で上回っていったのは気になるところ。
とはいえ、他の追従を許さない毒属性値やとてもありがたいLv4スロットといったこちらならではの長所もある。
さらに入れ替え技で手数重視の流斬り連携が登場したのも追い風であり、
これを使えば80もの毒属性値を存分に活かせるだろう。- ただし、MRでは敵の体力のインフレ・状態異常耐性の上昇により
毒ダメージそのものはダメージソースとしてはあまり期待できなくなっている。
一応毒属性と相性が良い新スキルとして「攻勢」が登場しているが、
この攻撃力では活かすのは難しいだろう。
- ただし、MRでは敵の体力のインフレ・状態異常耐性の上昇により
余談 
- シャムシールはペルシアに実在する湾刀である。
『ライオンの尻尾』という意味を持つとされる事が多いが、
実際はペルシア語で『刀剣』を意味し、名前自体には特定の形状や性質を意味する要素はない。
振り回して相手をかすめ斬るのに適した緩やかなS字型の剣で、本来の使い方は片手剣に近い。
ちなみに西洋圏では「シミター」と呼ばれ、こちらはセルレギオス太刀の名称に取り入れられている。
- メインシリーズでは初となるオオナズチ大剣だが、
MHFにおいては一足早くネブラグラディウス、インビジブルアサシンというオリジナルの大剣が登場している。
なお、インビジブルアサシンについては、剛種大剣であるネブラグラディウスの登場後に
武器デザインコンテスト最優秀賞武器として実装された大剣であり、所謂イベント武器である。
関連項目 
モンスター/オオナズチ
武器/ナズチ武器
武器/インビジブルアサシン - MHFに登場するナズチ大剣
武器/ネブラグラディウス - 同上