FV4030/3

Last-modified: 2025-03-22 (土) 02:07:50

ScreenShot_Edit 2025-02-01 16-43-22.jpg

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--加筆求む--

必要研究値(RP)***
車両購入費(SL)***
乗員訓練費(SL)175,000
エキスパート化(SL)***
エース化(GE)***
エース化無料(RP)***
バックアップ(GE)55
護符(GE)2,700
項目【AB/RB/SB】
(初期⇒全改修完了後)
バトルレーティング9.7 / 9.7 / 9.7
RP倍率2.26(100%)
SL倍率1.5(100%) / 2(100%) / 2.4(100%)
最大修理費(SL)4678⇒*** / 4516⇒*** / 5516⇒***
項目数値
【AB/RB&SB】(初期⇒全改修完了後)
砲塔旋回速度(°/s)29.5⇒42.2 / 18.4⇒26.4
俯角/仰角(°)-10/20
リロード速度(秒)
(初期⇒スキルMAX+エース化)
6.5⇒5.0
スタビライザー/維持速度(km/h)一軸・二軸・無し / ***
車体装甲厚
(前/側/後)(mm)
80 / 38 / 25
砲塔装甲厚
(前/側/後)(mm)
110 / 80 / 44
重量(t)62.5
エンジン出力(hp)1886⇒2294 / 1076⇒1211
2,300rpm
最高速度(km/h)62 / 56
実測前進~後退速度(km/h)*** ~ -*** / *** ~ -***
視界(%)88
乗員数(人)4
 

車両用レーダー解説ページを開く

#include(): No such page: automobile_radar_dummy
倍率暗視装置種類世代
IR投光器-有/無--
車長1.0x-10.0x有/無赤外線第一
砲手4/0x-11.5x有/無赤外線第一
操縦手1.0x有/無赤外線第一
名称搭載数弾薬数弾薬費
(SL)
主砲120 mm L11A5 cannon152**
機銃7.62 mm L37A2 machine gun13600-
機銃7.62 mm L8A2 machine gun12400-

搭載武装解説ページ(弾薬テンプレート置き場)を開く

名称砲弾名弾種弾頭
重量
(kg)
爆薬量
(kg)
初速
(m/s)
貫徹力(mm)
10m100m500m1000m1500m2000m
120 mm
ordnance BL Tk. L11A5
Shot L15A3APDS7.48-1,372298296288277268258
Shell L31A7HESH17.346.53670152
Shot L23APFSDS3.89-1,535410408405400390380
L34Smoke17.10.050670-
 

解説ページを開く

Tier名称必要量(RP)購入費(SL)購入費(GE)
I履帯9,80015,000320
修理キット2,900
砲塔駆動機構9,800
L34
IIサスペンション11,00017,000360
ブレーキシステム
手動消火器3,300
砲火調整11,000
IIIフィルター12,00019,000***
救急セット
昇降機構
Shot L23
IV変速機13,000******
エンジン
発煙弾発射機
レーザー・レンジファインダー
砲撃支援
クリックで表示
規定
[添付]
条件-
説明標準カモフラージュ
△△△
[添付]
条件
説明
前車両
次車両
 

--加筆求む--

 

【火力】
チーフテン主力戦車からチャレンジャー1までを通して運用されるロイヤル・オードナンス社製の120mm L11A5ライフル戦車砲を搭載する。

搭載弾薬のL15A5 APDS弾はチーフテンシリーズに搭載されているL15A3と名称は異なるが貫徹力等の性能は同一であり、弾体重量も7.48kgと重いことから加害力の弱い105mm APDS弾よりは効果があると思われる。最大貫徹力は298mm。
改造で解放できるShot L23 APFSDSについてもチーフテン Mk.10に搭載されているものと同一なので、特に説明することはないだろう。最大貫徹力は410mm。
強いて言うのであれば弾体重量が3.89kgと120mm口径の砲弾としては少し軽めになっており加害力が劣る可能性があることだろうか。*2
その他にはイギリス陸軍が愛してやまないL37A7 HESH弾(粘着榴弾)とL34 発煙弾を搭載する。

チャレンジャーシリーズの第一次弾薬架は3~4発と基本的に少ないが、これを撃ち切った場合でも装填速度の低下が他国のMBTよりも低く抑えられており、継続的に安定した火力を投射することが可能になっている。ドイツ陸軍のレオパルトシリーズだと即応弾を切らすと長いリロード時間を要し、その他の自動装填装置を搭載したMBTは第一次弾薬架に即応弾を移し替えるまで発射不能になることを考えれば大きなアドバンテージともいえるだろう。

 

【防御】

同等のBRだとレオパルト1A574式戦車シリーズがあるが、これらは鋳造装甲を搭載しているのに対し、本車両はソ連ツリーの同BR9.7のT-64Bと同様に複合装甲を搭載しており防御面では周りよりも1段階上の性能をしているといえるだろう。
チャレンジャー1とは複合装甲の形状が少し異なっているが、性能はさほど変わらない。
砲塔側の複合装甲はそれなりの硬さを発揮するが、車体側の複合装甲は少し心もとなく、操縦手用の切り欠きが凹型になっているためこの部分が弱点で、被弾すると弾薬の誘爆、砲閉鎖機の故障、その他乗員の気絶等の二次被害につながるため、優秀な主砲の俯角を活かしながら可能な限りハルダウンして戦いたいところ。

ただし上から俯瞰すると砲塔側面の複合装甲はチャレンジャー1よりも一回り大きいのにも関わらず、表示される装甲厚が少なくなっているので、まだ試作段階の複合装甲といった状態なのだろうか。

 

【機動性】
機動性においてはチャレンジャー1と全く同じ性能のため、詳しくはChallenger1のページを参照されたし。

チーフテン Mk.10に比べれば最高速度なども向上しているため、大幅に機動性が改善しているが、最高速度が65km/h(RB)の独レオパルト1A5や70km/h(RB)の仏AMX-40と比べると56km/h(RB)の本車は鈍重に思えるだろう。
しかし、本車には複合装甲や優れた120mm砲があるので、機動性に依存しない戦術をとることによって十分にカバー可能な問題ともいえる。
これらは前進時の機動性にいえる問題であって、後退速度においては37km/h(RB)と同BR帯の車両中でトップクラスとなっているため引き撃ち等にはめっぽう強いことから、戦略の幅が広がるだろう。

 
長いので格納

◆時代背景
1960年代、ミサイル万能論の最中に配備された西側戦車の多くは当時仮想敵とされていたソ連の主力戦車に対して力不足だった。T-55の100mm砲に耐えるように設計されたM60は115mm砲を搭載したT-62や125mm砲を搭載したT-64T-72の攻撃に耐えられず、装甲を限界まで削りHEATの高い貫徹力や誘導兵器に機動力で対応するコンセプトのレオパルド1も高度に発展しつつあった火器管制システムの前には無力とされた。

そのような中で、唯一ソ連の主力戦車に真っ向勝負が可能だと考えられていたのがチーフテンである。当初から大口径高貫徹砲による攻撃を想定し砲塔を重装甲化、低姿勢化のために操縦手席をきつく寝かせたデザイン、絶大な破壊力を誇る120mm砲の採用、高度な火器管制システムなど、将来の第三世代主力戦車に通じる数多くの先進的な技術を取り入れたチーフテンは間違いなく当時の世界最強戦車の一角であり、ソ連の目に大きな脅威として映った。イランやクウェートのチーフテンがT-72に文字通りボコボコにされたのは内緒。実際にはエンジンとギアボックスの信頼性が信じられないほど終わっていたり重装甲化で増えた車重に足回りがついていけず機動力がありえないほど壊滅的だったり様々な深刻な問題を抱えていたのだ。詳しくはChieftain Mk.3の史実欄まで。

その高い(?)性能と先進性を評価されたチーフテンは様々な国に輸出されたが、そのチーフテンでさえ満足できない一つの国がさらなる改良発展型の開発をイギリスに要求していた。イランである。

 

◆当時のイラン
1960年代から1970年代前半にかけて、モハンマド・レザー・パフラヴィー(パフラヴィー2世)の下で白色革命を推し進めるイランは、豊富な石油資源によるオイルマネーを元手に政治的な腐敗と国内の混乱を招きつつも国家の近代化を進め、その権威主義的な政策にもかかわらず西側諸国と友好関係にあった。この白色革命では農地改革、工業化、労働者の待遇改善、女性参政権など様々な分野で近代化が推し進められたが、その中には軍隊の大幅な強化も含まれていた。

空軍ではアメリカからF-4やF-5、当時の最新鋭戦闘機の一つであるF-14などを購入し大幅に航空戦力を増強。海軍ではサーム級フリゲートを導入、規模は小さいながらも近代化に努めた。陸軍ではイギリスから主力戦車含む装甲車両を大量(その数主力戦車だけで1500両)に導入し戦力を大きく強化、名実ともに中東一の軍事大国とな(る予定であ)った。ここで導入され(る予定であっ)た主力戦車こそが、War Thunderに実装されているチーフテンMk.3チーフテンMk.5FV4030/2「シール1(Shir 1、シールはペルシャ語でライオンの意)」、そして本車両、FV4030/3「シール2(Shir 2)」である。

 

◆FV4030/2・FV4030/3開発の流れ、同期の試作戦車たち
1970年代初頭、イランはチーフテンMk.3P(Pはペルシアの意)とその改修型であるMk.5Pを購入。また、Mk.5をベースにイランでの運用に最適化し機器を近代化、トランスミッションを換装した改良型のFV4030/1 シール1を発注した。この時点で700両以上のMk.3PとMk.5P、少なくとも180両近いFV4030/1が配備されることになっていたが、これだけ大量に購入・発注したにもかかわらず先述の通りイランはチーフテンの性能に満足していなかった。
1974年12月、イランはFV4030/1もまだ届かないうちにチーフテンの更なる改良型を125両発注、そして装甲や各種機器類を根本的に見直したチーフテンの発展型車両を1,225両発注。それぞれFV4030/2、FV4030/3の名称で開発が開始された。

本国のチーフテンが搭載するレイランド社製のL60多燃料ディーゼルエンジンは粗悪な燃料でも動く優れものであったが、信頼性が極めて低く、燃費も悪く、おまけに重いチーフテンのエンジンとしては非力だった。そこでFV4030/2・FV4030/3ではロールス・ロイス社製のCV12ディーゼルエンジンに換装。L60の2倍近い出力を発揮するこのCV12の搭載とパワーパック自体の見直しによって機動力は飛躍的に向上した。FV4030/2の改良点は基本的にはこの足回りだけであったが、チーフテンの強みはそのままに弱みが強みに転じたことから総合的な戦闘力は大幅に強化されている。しかしながら、発注数からも分かるようにイランの本命は足回りの改良のみを施したFV4030/2ではなく、足回りを含めたチーフテンの全てを根本的に見直し改良した発展型のFV4030/3であった。

そんなFV4030/3の最大の特徴はイギリスが開発した複合装甲、「チョバムアーマー」を全面的に採用していることである。曲げ加工が難しく、そもそも曲げてしまうと被弾時の強度が落ちやすい(さらに言えば複合装甲であるため被弾経始を考慮する必要がない)チョバムアーマーをチーフテンの被弾経始に優れた曲面主体の砲塔に搭載することは難しく(ただし複合装甲の搭載に関してはチーフテンMk.10のスティルブリューで実現している)、必然的に砲塔は新規設計のものと載せ替える形に。また、チーフテンは車体の防御力にも課題があったため、車体正面にもチョバムアーマーを搭載。足回りこそ古くからのホルストマン式サスペンションを採用しているが、車体も新規設計となった(一応エンジン周りにFV4030/2の面影が若干ある)。これらチョバムアーマーの採用により、FV4030/3では素のチーフテンから大幅に防御力が増したにもかかわらず重量は微増に留まり、FV4030/2と同レベルの機動力を維持している。砲はチーフテンから変更されておらず火力面での強化はないが、一時期のチーフテンと同様に当時の世界最強戦車の一角であったことに間違いはないだろう。

さて、いくら強力とはいえ、FV4030/3はイラン向けの戦車。当然イギリスでも「チョバムアーマーを採用しチーフテンよりも防御力は高く、新エンジンを搭載してチーフテンよりも軽快」といったような戦車の開発計画が持ち上がる。こうして、1978年にイギリス軍次期主力戦車としてFV4601 MBT-80の開発計画がスタートした。主砲には新設計の120mmライフル砲を採用。チョバムアーマーを全面的に採用し、逆に車体はアルミ合金に変更し軽量化。防御力を維持しつつ軽量化を成し遂げ、兵站を容易にするとともに行動可能な範囲を拡大する目的があった。足回りにはFV4030/2やFV4030/3のものを更に強化したものを搭載、熱線映像装置や極めて高度な射撃管制システムなど、イギリスの戦車技術の全てを込めた意欲作であった。第1次試作車(ATR-1)の車体はチーフテンのコンポーネントを、第2次試作車(ATR-2)はFV4030/3のコンポーネントをそれぞれベースに、砲塔は新規設計のものを搭載していた。

イギリスは戦車発祥の国にして戦車の輸出も盛んな国。FV4030/2、FV4030/3も輸出用の戦車だが、同時期には他にも多数の輸出用戦車が存在していた。そのうちの一つが1977年末に開発がスタートしたヴィッカース Mk.4、のちにヴィッカース ヴァリアント(Valiant)として知られるようになる、ヴィッカース社製のMBTである。こちらもチョバムアーマーを採用しているが、MBT-80に近いアルミ合金を全面的に採用するデザインにより60トン級のFV4030/3やチーフテン、50トン級のMBT-80よりはるかに軽量な40トン級に仕上げイニシャルコストとランニングコストを圧縮。FV4030/2やFV4030/3と同じエンジンを採用し機動性(ただし最高速度はあまり出なかった)は確保しつつ、財政的に余裕がない中小国や第三世界諸国でも運用できるように工夫されている。

他にも、チーフテンMk.5Pをベースにチョバムアーマーを装備させエンジンをFV4030/2やFV4030/3と同じものに換装したチーフテン 800、そのエンジンを換装しさらに強化させたモデル(ただしチョバムアーマーはモックアップ)のチーフテン 900なども同時期に生まれている。このように、チョバムアーマーが実用の域に達した時代にFV4030/3は生まれたのだ。

こうした新型戦車がイギリス各地で盛んに開発されるなか、最大の受注を獲得し、開発も順調に進行していたFV4030/2とFV4030/3。FV4030/1と同様にシール1と名付けられたFV4030/2は1977年頃にプロトタイプが完成1979年頃に量産体制に入るとされ、シール2と名付けられたFV4030/3も1978年にプロトタイプが完成、1980年頃に配備を開始する予定であった…が。

 

◆崩れる計画、そしてチャレンジャーの誕生
1979年1月、貧富の格差拡大や宗教的伝統の軽視、政府による弾圧によりイラン国民の間で不満が高まり、白色革命はついに破綻。イラン革命が起こった。時の皇帝パフラヴィー2世はエジプトに亡命してパフラヴィー朝は崩壊し、フランスに亡命していた反体制派の指導者であるホメイニ師が帰国、イスラム共和制が確立された。

この革命によってイランとイギリス含む西側諸国との関係は修復不可能になり、当然兵器の輸出などもってのほかで、イラン新政府からFV4030/2・FV4030/3を含めたイギリスからの車両導入計画についてキャンセルの申し出があった。代金こそ前もって支払われていたものの(ちなみにこの代金は最近までごたごたしていた)、納入先を失ったFV4030/2とFV4030/3の開発プロジェクトは宙ぶらりん状態に。当然1,500両近い戦車の納入先を失った軍需産業が雇用を守れるわけもなく、イラン革命は1970年代後半から不況にあえいでいたイギリス経済にとっても、FV4030/2・FV4030/3にとっても大きな痛手となってしまった。

開発費自体は支払われている、しかし雇用は守らなくてはいけない。イギリス政府は急遽各国にFV4030/2・FV4030/3の売り込みをかけることとなった。

FV4030/2は無事に買い手が見つかった。イランの気候に合わせて設計したことが功を奏し、イランと気候的に近いヨルダンが購入を申し出たのだ。しかもイラン向けに製作していた125両に加えて149両が追加で発注されるというおまけ付き。シール1から「ハリド(Khalid、剣の意)」に改名したこの戦車は、1981年よりヨルダンに配備。現在はルクレールアル・フセイン(Al-Hussein、チャレンジャー1のことで現在は保管中)に置き換えられる形で退役し保管されている。

一方FV4030/3はどうなったのか。こちらはもちろん皆さんご存知の通りチャレンジャー1としてイギリス陸軍に無事正式採用された。しかし、先述の通り本来イギリス陸軍の次期主力戦車として開発されていたのはMBT-80であり、FV4030/3はイランに合わせて作ったただの輸出用戦車でしかない。より高度なシステムを搭載している意欲作のMBT-80を差し置いて、なぜFV4030/3が選ばれたのだろうか?

兵器に限らず、新機軸や最新技術をふんだんに盛り込んだものというのはコストが嵩み、往々にして開発が遅延し、少なくない割合がそのまま表舞台から姿を消してしまう。MBT-80はまさにその典型例で、極めて高度な射撃管制システムや防御力を維持しながらアルミ車体で軽量化する試み、強化されたエンジンや新規開発の砲など、多くの要素が複合的に絡み合って開発が遅延していた。イギリス政府は「開発が難航している間に仮想敵国(ソ連)の戦車がさらに進化していたらどうしよう」という危機感を常に抱き続けており(実際開発中に新型戦車のT-80Uが出現している)、それに追い打ちをかけるようにイラン革命が発生、政府としては、雇用を守らなくてはいけない、しかしMBT-80を待っていては生産ラインがしばらくがら空きになってしまう、しかし作れるものがないといった感じで「早く作りたいのに作るものがない、でも作る必要はある」というジレンマを抱え込む形になってしまっていた。
一方でFV4030/3は多少性能が低くとも既にほとんど完成しており、開発資金はイランから入手済みでコストが嵩む心配はなし、なおかつ既存の技術をベースに製作されており今すぐ作れるというイギリスにとってこの上ない条件が揃っていた。確実性のあるチーフテンの代わりと雇用の維持という二つの側面から、FV4030/4 チャレンジャー(Challenger)の採用が決定したのであった。

FV4030/3からFV4030/4(チャレンジャー1)の変更点は比較的少なく、装甲部材の形状が変更されているほかはセンチュリオン以来のホルストマン式サスペンションが一般的なハイドロニューマチック式サスペンションに変更されている程度である。パワーパックはFV4030/2の時点ですでに完成しており、ここで採用されたロールス・ロイス CV12 ディーゼルエンジンは現在でも改良の上でチャレンジャー2のエンジンとして、ひいては2027年正式配備予定のチャレンジャー3にまで搭載される予定である。そもそもチャレンジャー2/3自体がチャレンジャー1から直接的に生まれた車両なので、実質彼らはFV4030/3の直系の子孫と言えなくもない。センチュリオンが現代主力戦車の祖だとしたら、FV4030/3は現代イギリス戦車の中興の祖にあたるだろう。

優れた性能を持って生まれながらも、複雑な国際情勢の変化に振り回されたFV4030/3 シール2。ぜひ乗るときにはこの車両が歩んできた苦難の道のりとイギリス軍需産業の苦悩に思いを馳せてみよう。

 

◆同期の試作戦車たちのその後
雇用を守るといった要素があったFV4030/3の採用であるが、じゃあ同期の試作戦車たちはその後どうなったのだろうか。
色々と軍需産業が厳しい時期に他国に売り込みをかける行動も見られたが、果たして雇用は守れたのだろうか?

  • FV4030/3の採用後、MBT-80計画は中止された。試作車は博物館で余生を過ごしている。
  • ヴィッカース Mk.4は輸送中に落っことして壊れて直すお金がなくて砲塔だけヴィッカース Mk.7に乗せ換えた。えぇ…
  • そのヴィッカース Mk.7も売れなかったが、技術的にはチャレンジャー2に繋がった。
  • チーフテン 800とチーフテン 900は当然売れなかった。わざわざチーフテンなんて買わないよね…チーフテン 800は博物館で余生を過ごしている。
  • 最終的にヴィッカースも消えた。
     
    出典
    Chieftain. Tank Encyclopedia's Archives. 2025年03月21日閲覧.
    Shir-1. Tank Encyclopedia's Archives. 2025年03月21日閲覧.
    Challenger I. Tank Encyclopedia's Archives. 2025年03月21日閲覧.
    FV4601, MBT-80. Arcane Fighting Vehicles. 2025年03月21日閲覧.
    Chieftain 800. Arcane Fighting Vehicles. 2025年03月21日閲覧.
    Vickers Mk.4 Valiant. Tank Encyclopedia. 2025年03月21日閲覧.

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◆DMM WTニュース内解説

DMM WT ニュース内解説
特別イベントとなる2025年春季陸上作戦「エンターザサーペント(Enter the Serpent)」にて獲得可能なFV4030/3を紹介します。機能的に、チーフテン戦車に多数の改良を施した戦車だと言えますが、イランに輸出するために特注された全く新しい砲塔と車体を有しているのが特徴です。しかし、イラン政府の政権が崩れたことにより、発注がすべて中止されてしまったことで、FV4030/3はイギリス陸軍への導入に向けて、チャレンジャー 1に作り変えられることになりました。それでは早速見ていきましょう!

FV4030/3は、設計および開発の観点から、チーフテンとチャレンジャー 1の間に位置する戦車で、新たなエンジン(詳しくは下記にて説明しています)とチョバムアーマーの複合装甲を装備しています。この複合装甲は車体上部、砲塔の防盾と側面を含む車体の前面範囲を覆います。平坦な砲塔の防盾は最も装甲が施された箇所であるため、そのランク帯のほとんどのAPFSDS弾(装弾筒付翼安定徹甲弾)に耐えうることが可能ですが、上部および下部の装甲版は依然として致命的な弱点として残存しています。

知っていましたか?:「シール(Shir)」はペルシャ語で「ライオン」を意味します!

チーフテンから継承する強力な120mm L11A5砲を搭載することで、FV4030/3は、L23 APFSDS弾(装弾筒付翼安定徹甲弾)、HESH弾(粘着榴弾)およびAPDS弾(装弾筒付徹甲弾)を発射することが可能です。本戦車は、APFSDS弾(装弾筒付翼安定徹甲弾)を主要な砲弾として優先して選択したいため、まずはこの改造の研究を進めましょう!熱線映像装置を搭載しないこの優れた砲、そして主要な砲弾は非常に便利なレーザー測遠機によって補完されており、長距離戦闘に適しています。更に、FV4030/3は砲塔に取り付けられた7.62mm同軸機関銃、そして発煙弾も搭載しています。

イギリスの冷戦時代の戦車では多く見られる特徴として、FV4030/3も例にもれず、強力なエンジンは搭載しておらず、1,200馬力に留まります。しかし、チーフテンよりは優れていて、どうにか最大速度の56km/hに到達可能な出力を有していますが、その重量により、同時代のほとんどの戦車と比べても効果的とは言えません。FV4030/3の使用方法は、チャレンジャー 1 Mk.2とほぼ同等であるため、可能な限り遮蔽物に隠れ、車体をすべて晒すことなく、長距離から戦闘を行うことを目指しましょう。勇猛果敢な皆さまにおいては、近距離戦闘も選択肢の1つです!

今回は以上になります!2025年1月17日(金)20:00(JST)より開始の2025年春季陸上作戦「エンターザサーペント(Enter the Serpent)」にて、イベント兵器であるFV4030/3を入手することができます。下記のリンクより、イベントの詳細をご確認ください!

※なお、本兵器の性能は、ゲームへの実装前に変更される可能性があることを予めご了承ください。

◆ピースが埋まったイギリス現代戦車開発史

FV4030/3実装によって、イギリス現代戦車開発史の欠けていた1ピースが埋まった。

IVCenturion Mk.1
A41 センチュリオン
Mk.1
試作車をベースに設計された最初のセンチュリオン。世界初の主力戦車として完成、世界各国の主力戦車の礎となった。
Centurion Mk.2
A41A センチュリオン
Mk.2
鋳造砲塔を採用したセンチュリオン。実は試作車の完成と納入はMk.1よりも早い。
Centurion Mk.3
FV4007 センチュリオン
Mk.3
20ポンド砲を搭載し火力を強化したセンチュリオン。
Centurion ActionX
センチュリオン
ActionX
防盾を排し被弾経始に優れた形状の砲塔を搭載したセンチュリオン。Mk.7をベースにしていたが車両自体は試作止まり。
FV4202
FV4202
チーフテンの試作車両。砲塔はAction Xがベース。車体には既にチーフテンの特徴である低姿勢化のために操縦手席をきつく寝かせたデザインが見られる。
VIChieftain Mk.3
FV4201 チーフテン
Mk.3
チーフテン。第2世代主力戦車でありながらも重装甲・低姿勢・大火力のコンセプトは第3世代主力戦車を先取りしたものであった。
Chieftain Mk.5
FV4201 チーフテン
Mk.5
イラン向けのチーフテンの最終生産型。FV4030/1、FV4030/2 シール1のベースになった。
Khalid
FV4030/2 シール1/ハリド
イラン向けにパワーパックを一新したチーフテン。ここで開発されたパワーパックは改良の上で現在も使われている。
FV4030/3
FV4030/3 シール2
本車両。イラン向けにチーフテンをさらに進化させる形で誕生した第三世代主力戦車。複合装甲であるチョバムアーマーを全面的に採用している。
VIIChallenger Mk.2
FV4030/4 チャレンジャー
Mk.2
FV4030/3に小改良を施して誕生した第3世代主力戦車。湾岸戦争で大活躍した。
Challenger Mk.3
FV4030/4 チャレンジャー
Mk.3
車体正面下部とサイドスカートに増加装甲を装備したチャレンジャー。
Vickers Mk.7
ヴィッカースMk.7
ヴィッカースMk.4の技術を利用してヴィッカース社が輸出向けに製作した主力戦車。セールスは振るわなかったが開発で培われた経験はチャレンジャー2の開発で活きた。
Challenger 2
FV4034 チャレンジャー2
チャレンジャーの改良型として登場した第3世代主力戦車。改修でチャレンジャーMk.3と同様の増加装甲を装備するようになる。
VIIIBlack Night
ブラックナイト
チャレンジャー2の改良型として試作された第4世代主力戦車。結果としては不採用に終わってしまったがアクティブ防護システムはチャレンジャー3にも搭載される予定である。
Challenger 3 TD
チャレンジャー3 TD
チャレンジャー2の改良型として試作された第4世代主力戦車。ゲーム内ではチャレンジャー3になっているが実際はこの車両の段階ではまだチャレンジャー2扱い。
ただし技術的には現在開発中のチャレンジャー3と共通点が多く、チャレンジャー3試作車の姿もこのチャレンジャー3 TDによく似ている。
 

WarThunder公式英語Wiki

 

公式Devログ

 

DMM公式紹介ページ

 

インターネット百科事典ウィキペディア

 

【注意事項】

  • 誤解や混乱を防ぐために、使用感を話題にする際はゲームモード(AB/RB/SB)の明記をお願いします。
  • 荒らし行為に対してはスルーしてください。不用意に荒らし行為に反応し、荒らしを助長した場合は、荒らし共々BANされる可能性もあります。
  • ページの編集要望等ありましたら編集会議のコメント欄をご利用ください。


*1 爆薬量はTNT換算
*2 同じ120mm口径であるドイツ陸軍のDM23 APFSDSは4.3kg。