古代ローマカラテ

Last-modified: 2023-09-28 (木) 16:11:22

登場エピソード

 

「古代ローマカラテは魔技。全身の骨を折り殺してやる。死に際、貴様らは俺に哀願する。いっそ殺してくれとな」――マニプル


概要

カラテ流派の一つ。ほんやくチームKARATE ROMAE ANTIQUAEと表記したこともある。
作中でも比較的登場回数の多いカラテ流派ではあるが、使い手たちの戦闘シーンが何故か悉く描写カットされてしまう為、一体どのようなカラテであるのかメタ的な面で神秘のヴェールに包まれている。

 

その名の通り古代ローマ以来の古い歴史を持つ流派であり、古代ローマ建国の祖ロムルスによって生み出された。
組技を主体とした素手のカラテを中心とし、付随的に様々な武器・ジツを組み込んだ総合的カラテであり、多くのニンジャが愛用している基本的な回避動作「ブリッジ」はこの古代ローマカラテによって完成されたものである。またこの姿勢の堅牢さに着目してアーチ建築が生み出されることとなった。

 

後のニンジャ大戦によって古代ローマカラテ文明は滅びてしまったが、古代ローマカラテは神聖ローマ帝国、第三帝国に継承され、様々に分派し、ニンジャとの結びつきを弱めながら近代まで残った。
現在も流派を継ぐニンジャらが各地のニンジャ組織に所属しており、古代ローマの息吹を今日に伝えている。ただし、「五つの獣の構え」の一部の構えなど、古代ローマカラテの神髄とも言える技は隠匿されており、現代では筆頭伝承者であるスパルタカスしか習得していない。
なお近代における「古代ローマカラテ」という単語は、スパルタカスらの著名な格闘家によって引き起こされた古武術ブームの一環として、近年一般層の間でも普及しつつある(現代でいう古流柔術や古流空手などと同じイメージで捉えられている)。

 

詳細はニンジャスレイヤープラスN-FILES【ローマ・ノン・フイト・ウナ・ディエ】を参照な。


使い手

使い手のニンジャネームはいずれも古代ローマと何らかの関係がある言葉が選ばれている。
様々な組織に使い手を擁しているが、筆頭伝承者が居るためかアマクダリ在籍者がとりわけ多い。またザイバツの系列には「古代ローマカラテ会」なるものも存在し、シャドー・コンではそれなりの戦果を上げていたようだ。

使い手一覧
  • センチュリオン
    ザイバツ所属。マルノウチ抗争参加者。名前の由来は古代ローマにおける百人隊長。
     
  • プリンセプス
    ザイバツ所属。名前の由来はローマの第一市民、すなわちローマ皇帝。名前負けしている。
     
  • ファランクス
    ザイバツ(ただし書籍版名鑑では古代ローマカラテ会)所属。シャドー・コンの上位ランカー。名前の由来は古代に用いられた重装歩兵の密集陣形。
     
  • ハンニバル
    古代ローマカラテ会所属。本編未登場。名前の由来は共和政ローマを苦しめたカルタゴの名将。
     
  • ヴォルトマン
    Twitter連載版では名称不明のニンジャだったが、書籍版で名前と古代ローマカラテ会所属であることが明かされた。しかし他のプロフィールは一切不明で、長らく古代ローマカラテの使い手なのかどうかさえ分からないままであったが、原作者より古代ローマカラテの使い手であることが明かされた。ちなみに古代ローマカラテ会のその後についてのザ・ヴァーティゴ=サンの発言はこちら
     
  • マニプル
    神聖アンタイブッダ帝国所属。名前の由来はローマ軍における中隊。
     
  • アンダバタエ
    ザイバツ所属。名前の由来は極力視界を遮る顔面を覆った兜を被って戦った剣闘士。Twitter連載版には存在しない、書籍版のみのニンジャ。
     
  • ディクテイター
    アマクダリ所属。名前の由来は共和政ローマの官職である独裁官。
     
  • スパルタカス
    アマクダリ所属。古代ローマカラテ筆頭伝承者にして古代ローマカラテの総元締め。そしてアマクダリの最高幹部「12人」の一人。名前の由来は共和政ローマで大規模反乱を起こした伝説の剣闘士。
     
  • マンゴネル
    アマクダリ所属。名前の由来は中世に使用された投石器。語源がラテン語であるという。
     
  • 古代ローマ三闘士
    アマクダリ所属。スパルタカスに付き従う。
    • スキピオ
      名前の由来は古代ローマの名門一族。
    • ラクエリィ
      名前の由来は剣闘士の一種である縄闘士。
    • バルバロス
      名前の由来は(ギリシャ人・ローマ人から見た)野蛮人。
       
  • ヴェニヴィディヴィシ
    アマクダリ所属。名前の由来は共和政ローマの大政治家カエサルが残した名言「来た、見た、勝った」。
     
  • フラウィウスウァレリウスセウェルス
    アマクダリ所属。名前の由来は三世紀頃のローマ帝国の西の皇帝。
     
  • コルウス
    過冬所属。名前の由来は共和政ローマ海軍の兵器の一種。
     
  • ウィトルウィウス
    過冬所属。名前の由来は共和政ローマの建築家であるマルクス・ウィトルウィウス・ポッリオか。
     
  • プブリウス
    過冬所属。名前の由来はローマ人の個人名。
     
  • ストリクタス
    ネザーキョウ所属。名前の由来は「きつく締められた」を意味するラテン語。
     
  • デキムス
    ネザーキョウ所属。名前の由来はローマ人の個人名。
     
  • ロムルス
    古代ローマカラテ創始者。ローマ建国の祖たる初代王ロムルスその人である。
     
    明言はされていないが、第4部のソウカイヤ所属のアウクシリアも古代ローマと関係のある名前を持ち、戦闘描写もカットされていることからヘッズの間では古代ローマカラテ使いと推測されている。

構え

2012年12月12日、1と2が並ぶ日、古代ローマカラテマイスターとも言えるスパルタカスがワザマエを披露した。
一瞬で相手を地面とキスさせるワザマエを披露するも、その一瞬間のプロセスがまともに描写されず、結局どんなワザマエなのかはよくわからない。クヤシイ!

 

「獅子の構え」を初めとする「五つの獣の構え」という基本姿勢があること、相手の攻撃を利用した実際の合気道めいた闘法があることが判明している。
ザ・ヴァーティゴ=サンとウィルキンソン氏の質疑応答にて、他の4つの構えについてザ・ヴァーティゴ=サンが答えようとしたが、間違って途中送信してしまう。のちにザ・ヴァーティゴ=サンが再び答えようとしたが、今度はうまく送信できず。
詳細は分からずじまいである。

 

アマクダリの最高幹部「12人」のメフィストフェレスによって、残る4つの構えは「鷹」「馬」「一角獣」「龍」であることが語られた。
特に一角獣と龍の構えをモノにしているのは、現代においてスパルタカスただ一人らしい。なお、具体的な構えの内容については彼の話術によってうやむやにされており、この時点では詳細は判明しなかった。

そして、ついに明かされた古代ローマカラテの全容

「ローマ・ノン・フイト・ウナ・ディエ」にてついに「五つの獣の構え」の全容が明らかになった。
詳細は以下の通り。

「獅子の構え」

使い手:スパルタカスディクテイターファランクスマニプル

  • 古代ローマカラテの基本姿勢であり、地の文=サンから「鉄壁」と評される防御的な構え。
  • やや腰を落とし、両手指第一関節第二関節を曲げ、掌を下に向けて前に出す。
  • 前に出した両手は、腰から上を狙うあらゆる打撃に対応し、中腰に下げた姿勢は頭部を狙った大技を拒絶する。更に両手を前に出す事で下半身の位置を遠ざけており、足元への下段蹴りを届かせない。
  • ウカツに攻撃を繰り出した相手を絡め捕り、そのまま関節を破壊する形態のようだ。

「鷹の構え」

使い手:スパルタカスディクテイターファランクスロムルス

  • 「五つの獣の構え」第二の構え。「獅子の構え」に比べ、より攻撃的な構え。
  • 二段構えの型であり、1段階目は腕をXの字に交差させ掌側を敵に対して向け、そして鷹の前足の如く両手握り拳の中指と人差し指を伸ばし、それを第一第二関節ともに折り曲げた、奇怪且つ奇妙な構えが特徴。
    • 前者の構えの状態だと、クロスさせた両手を挟み込むように高速で伸ばし、相手の急所を抉り出すカウンター攻撃を放つ。……が、あくまでこれは布石にすぎない。本命は攻撃を回避した相手に対し放つ、2段目の構えによる下から上に目掛けて放つ蹴り上げである。
  • 2段階目は両手を外側に拡げ、右脚を前、左脚を後ろ、体幹の一直線上に配置した、翼を広げた鷹を想起させる構えとなる。荒ぶる鷹のポーズ。
  • この段階に入ると、踏み込みから放つ異様な前リーチを持つ爪先への踏みつけの他、驚異的な跳躍からの強襲や空中戦が主体となる。
    • 古代ローマカラテ創始者ロムルスが弟レムスを殺害するのに用いた由緒ある構えでもある。
    • 実在の武術では、形意拳の十二形のうちの鷹形拳が似ているが、当然人間の筋力では不可能な空中殺法などはない。

「馬の構え」

使い手:スキピオスパルタカス

  • 「五つの獣の構え」第三の構え。
  • メビウスの輪めいた軌跡を描く足さばきと、足さばき同様にメビウスの輪の如く内から外、外から内へ、耳の位置に高くかざした握り拳を前に向け動かし続ける、軍馬の蹄を連想させる攻防一体の構え。
    • 拳が外側にあるときは手の甲が上に、内側に来るときは手の甲が下を向くように動くという。
  • ウカツに攻撃を仕掛けてきた部位を捻りを加えた円運動を描く腕の動きで絡め取った後、テコの原理で捻り切る危険な構えである。同時に緩急のついた複雑な足さばきは、相手と自らの間合いを巧みに錯覚させる。
  • 捻りを加えた腕から放つコークスクリューブローは実際驚異の一言。
    • 実在の武術では、形意拳の十二形のうちの馬形拳が似ている。

「一角獣の構え」

使い手:スパルタカス

  • 「五つの獣の構え」第四の構え。
  • 「馬の構え」から左腕の移動範囲を広げ、右腕を引いた「馬の構え」の発展系ともいうべき構えであり、あらゆる打撃を左手の「馬の構え」の動きで絡め取ってカウンター打撃を叩き込み、攻めあぐねる相手に対しては「螺旋角」と称される右手の猛攻で先手を取って畳みかける必殺の構えである。
    • この構えにおけるヒサツ・ワザとも言うべき螺旋チョップ突きは音速の壁を突破し、逸らされた際の衝撃波の余波だけで離れた位置のクローンヤクザを薙ぎ払う凄まじい威力を誇る。
    • 実在の武術では、オーソドックスな古流空手がこれに近い。

「龍の構え」

使い手:スパルタカス

  • 「五つの獣の構え」第五の構え。
  • 明確な構えの描写は描かれなかったが、カウンター重点の傾向が強かった前の四つの構えから一転、自身から積極的且つ苛烈に攻撃を仕掛けていく、「制圧のカラテ」と称されし古代ローマカラテを体現する構えである。
  • 大気を焼き焦がす程の速さで放たれる掴みや「龍の尾」と形容されるタタミを溶かすほどの威力を誇る水面蹴り、「龍の牙」と形容される双手チョップなど、その攻撃性は他の構えを凌駕する。
    • この構えにおけるヒサツ・ワザとして、タタミに顎がつくほどに身体を沈めた体勢から放つ、螺旋回転を掛けたドロップキックが存在する。「敵のいかなる打撃をも呑み込み焼き滅ぼす龍の炎」「星の核すらも穿つ」と称される、己の全質量をカラテによって無限倍の衝撃力に変換した破滅的打撃力を持つ必殺の一撃である。

古代ローマカラテの栄光

「有難く教えてやろう、ヘッズめ。これが古代ローマカラテの……」

以上、ぱっと見では他のファイト・ウキヨエコミックにも登場しそうな正統派の設定を持つカラテである。
しかし悲しいかな、「古代ローマカラテ」の名は、ニンジャヘッズの間では特A級のデスノボリとして扱われていた。これまで登場した古代ローマカラテ使いの大半が以下のような扱いを受けてきたためだ。

  • ワザを披露する間も無くアンブッシュを受け殺される
  • 登場時点でタコ殴りにされており、そのまま爆発四散
  • 登場したはいいが戦闘シーンが描写されず、再登場したツイートでは既に死亡している
  • 殺害されたことが回想で触れられるにとどまる

ボンモーはローマになんか恨みでもあるのだろうか……。

 

ストーリーが第3部に突入し、初めてスパルタカスとディクテイターの二人が複数エピソードを生き延びるという快挙を遂げたが、15年7月の「ニチョーム・ウォー」でディクテイターが戦死し、15年10月の「ローマ・ノン・フイト・ウナ・ディエ」で古代ローマカラテ最強の使い手であるスパルタカスが戦死した。この時点でスパルタカスが最長のホルダー保持者となった。
ヘッズからの注目度は非常に高く、2012年3月1日、マニプルが忍殺史上始めて古代ローマカラテの構えをとった時にはTwitterのトレンド入りを果たし、その後も使い手が名鑑で紹介されただけでトレンド入りする、使い手が予告編に登場しただけで個人名がトレンド入りするなど、さらなる伝説を築き続けている。
なお、他のニンジャ達からは一定の評価を受けている描写が多く、一応「今までの使い手が戦闘シーンを描写されずに死んでいるだけで、実際はそこまで弱くない」……ということらしい。

 

後にスパルタカスがこれまでほぼ無敵の勢いを誇ったニンジャスレイヤーを退却せしめる圧倒的カラテを見せつけ、ヘッズは改めて古代ローマカラテの底知れ無さを思い知った。なお、戦闘描写の詳細はヒキ・ジツとバメンテンカンホーの使用により把握不可となっている。ヤンナルネ。

 

そしてついに、「ローマ・ノン・フイト・ウナ・ディエ」にてその全容が明らかとなった。詳しくは自身の目で確かめて頂きたい。

 

古代ローマカラテは、まさしく魔技であった。


一言コメント

「コメントか……ヘッズ……我が古代ローマカラテの拳の錆にしてくれる」
  • 古代ローマカラテ使いはニンジャネームからしてカラテもニンジャソウル由来なのだろうが、これだけ大勢の憑依者が登場してる以上相当な規模のクランのはずだがクラン名は何なのだろう -- 2020-06-16 (火) 11:02:26
  • 古代ローマカラテ発祥であるブリッジ回避が多数のニンジャに使用されているのを見るに、単一のクランではなく複数のクランに流派があったのでは?古代ローマに何らかのニンジャクランがあったことは間違いないでしょうが -- 2020-06-17 (水) 12:57:31
  • 少なくともロムルスが古代ローマカラテの創始者である以上は古代ローマにおけるもっともメジャーな格闘技術だったであろうことは想像に難くない。もしかすると、古代ローマ帝国そのものが巨大なニンジャクランとして機能していたのやも知れぬ。備えよう -- 2020-07-14 (火) 11:12:33
  • 戦闘シーンカットは記録抹消刑のオマージュに思えてきた -- 2020-11-29 (日) 16:26:53
  • 4部に入りリアルニンジャの顕現も出てきたが、そろそろ古代ローマカラテ使いのリアルニンジャが出てきても良いはずだ…いや、既に出ているDKEの誰かが魔技の使い手なのかもしれない -- 2020-11-30 (月) 08:07:57
  • 馬の構えのニンジャセッションをしてみたが、片方の腕が外側に来るときは逆の腕が内側に来るようにしつつ、両腕の回転方向をそれぞれ逆にすると実際、棹立ちする馬っぽくなった -- 2020-12-06 (日) 17:26:38
  • スパルタカス=サンとの闘いで明かされる古代ローマカラテ真実!今までの戦闘描写省略はこのためだったのか!スゴイ! → 4部になっても戦闘描写が省略されるのナンデ!ムゴイ! -- 2021-03-19 (金) 12:05:27
  • 古代エジプトカラテなるアーツが示唆されましたね。。ローマカラテとの関係は如何か -- 2021-04-22 (木) 15:52:49
  • 夜叉の構え -- 2021-06-21 (月) 12:28:43
  • マスター・ヴォーパルが気紛れに拾って育てた新弟子が、スパルタカス=サン以来の古代ローマカラテの天才で、盾の構えとか開発したりするんだ!(彼真書 -- 2022-09-24 (土) 22:08:53