密輸人

Last-modified: 2022-12-18 (日) 11:09:26
収録拡張コストカード種別効果
海辺3アクションあなたの右隣のプレイヤーが、前のターンに獲得したコストが6以下のカードと同一のカード1枚を獲得する。

概要

右隣のプレイヤーが直前のターンに獲得したカードをタダでもらえるカード。
うまくいけば金貨公領も獲得できるため、密輸入1枚は最大で実質6金1購入にまで価値が高まる。
しかし、都合の良いタイミングで密輸人が手札に来るとは限らないし、何より自分がほしいカードばかりを直前のプレイヤーが購入してくれることは稀だろう。
また、属州のような6コストを超える高コストカードや負債などの特殊なコストを持つカード、狂人のようにサプライに置かれないカード、騎士のように同名カードが残り山札に無い場合も獲得することはできない。

利用法

  • 獲得カードなので、単純に購入権が増えない状況では重要な獲得機会となる。
  • 直前のプレイヤーが似たようなデッキを組もうとしている場合は密輸人は上手く働くことが多く、アクションが余っていれば入れるのが正解であることが多い。
    • 特に2人戦での寵臣のように、数を集めると強く、お互いにとって無視しづらいカードがある場合に有効。
    • ただし、序盤から強いカードを密輸するには相手のタイミングに合わせて密輸入を手札に持っておく必要があり、それなりの運も求められる。
  • 珍しく後手にとって手番格差を埋める可能性のあるカードである。
  • 終盤にはこれ1枚で公領を獲得できるカードと化す可能性がある。
  • 状況を選ぶ代わりにリターンが大きいため、はみだし者大君主から使うカードとしては実に優秀。使いたい時にだけ使えるカードと化す。

注意点

  • とりあえずで使ってしまってもおおむねデッキは成長することが多いものの、デッキ内のターミナルアクションが過多になるようであれば使用しない選択も重要。
  • 状況次第で強力なカードを密輸できるが、密輸人の代わりに銀貨圧縮カードを買っていた場合は、相手の動きに依らず自力でデッキを強くすることができる。ランダム性の高い密輸に、本当に頼るべきかは検討しておくべきだろう。
    • 具体例として、デッキ2巡目では顕著な差が生まれる。
      手札が「3金+密輸人」だった場合、相手が5コストカードを買ってくれていれば「3コストカード購入+5コストカード獲得」となり万々歳だが、相手の出力が低いターンに当たってしまうと低コスト帯の密輸に留まり、2巡目に5コストカードが入手できない事態に陥ってしまうことがある。
      一方、「3金+銀貨2金」であれば自力で5コストカードを買えていたことになる。サプライや2巡目金量を考慮し、安定と最大値を天秤にかける必要がある。
  • 密輸人を使う側にはそれほど選択肢は多くない一方で、直後のプレイヤーが密輸人を持っているかもしれない状況では気を付けるべきことが多い。
    • 基本的には自分の利益を優先してしまって問題ない。しかし2人戦の終盤で、属州では点数差が付けられるが、公領だと密輸されて点数差が付かないというような、ゲームの本質を大きく変える力も持っている点には注意しよう。
      • 勝利点レースでこけることのリスクが通常より高く、8金を出せないターンが大きな痛手になり得る。
    • 密輸人を使っているプレイヤーが引き切れている場合は、獲得したカードをそのターンに使うことで、前のプレイヤーが購入したものより結果として早く使えてしまう状況も存在する。
      • これらは特に、次のプレイヤーが複数枚の密輸人を持っていたり、宮廷玉座の間で複数回使える状況では要注意である。不用意に公領を買ったがために点数差を逆につけられてしまったという事になりかねない。
    • 国境の村を獲得した場合は、例外的に密輸人使用者に獲得するカードの選択権が生まれてしまうため、密輸人を警戒して国境の村を経由せずに目的のカードを直接購入するという動きも選択肢に入れるべきである。(もちろん、国境の村自身のとしての価値に対する期待が低い場合に限る。)

詳細なルール

  • 密輸人を使用した際、カードの獲得は強制である。
    • ただし、右隣のプレイヤーが前のターンに「コスト6以下のカードを獲得していない場合」は、何も獲得しない。
    • なお、右隣のプレイヤーが前のターンに獲得した「サプライの山札(の一番上)に無いカード or サプライに置かないコスト6以下のカード」の獲得も選ぶことができ、その場合は獲得に失敗する。
      獲得はしたくないが密輸人を使用したい状況で有効である。
  • 右隣のプレイヤーが前のターンに複数のカードを獲得している場合、その中からコスト6以下のものを1枚選んで獲得する。
  • 密輸人を使用した際のコストが6以下であれば、印字された本来のコストが7以上のカードだろうと獲得できる。
    • 右隣のプレイヤーが前のターンに属州を獲得しており、街道2枚を使用してから密輸人を使用した場合、属州を獲得することができる。
    • 逆に行商人は、右隣のプレイヤーが前のターンに6金以下で購入していても、密輸人使用時には8金に戻っているため獲得できないことに注意。
  • ポーションをコストに含むカード(ブドウ園など)、負債をコストに含むカード(技術者など)は、どちらもコスト最大6(コイン)までのカードに含まれないため、獲得できない。
    • 密輸人で獲得できるカードは、正確には「コスト最大6コイン0ポーション0負債までのカード」とみなされるため。
  • 右隣のプレイヤーが前のターンに獲得さえしていればその際の獲得場所を問わないため、廃棄置き場から獲得したカードを選ぶこともできる。
    • 右隣のプレイヤーがどこから獲得したかに関わらず、密輸人の効果はサプライの山札からの獲得となる点は注意。
  • イベントプロジェクトはカードではないので獲得できない。
  • 厳密には翻訳が不正確であり、密輸人で獲得できるのは「あなたの右隣のプレイヤーが、前のターンに獲得したカード」ではなく、「右隣のプレイヤーの最後のターンにそのプレイヤーが獲得したカード」である*1*2
    • 前哨地使節団の効果による追加のターンに密輸人を使用した場合、前のターンは右隣のプレイヤーのターンではないが、この場合でも右隣のプレイヤーが自身の最後のターンに獲得したカードと同じカードを獲得する。
    • 支配による追加ターン後のターンに密輸人を使用した場合、前のターンは右隣のプレイヤーのターンではないが、この場合でも右隣のプレイヤーが自身の最後のターンに獲得したカードと同じカードを獲得する。
    • 艦隊による追加ターンに密輸人を使用した場合、前のターンは右隣のプレイヤーのターンではない場合があるが、この場合でも右隣のプレイヤーが自身の最後のターンに獲得したカードと同じカードを獲得する。
    • リッチの効果で、前のターンは右隣のプレイヤーの【スキップターン】である場合があるが、この場合は右隣のプレイヤーのスキップターン前の実際のターン(=リッチを使用したターン)に右隣のプレイヤーが獲得したカードと同じカードを獲得する。

コメント

  • 密輸人を使って、右隣の人が国境の村を手に入れた場合って、国境の村でも獲得できるんですけど、この場合どちらを獲得すればいいんですか?もし国境の村を手に入れた場合、自分も国境の村の効果で獲得はできるんですか? -- 2022-12-02 (金) 10:16:11
  • 右隣の人が複数購入した場合は最後に獲得した物を獲得できるんですか?それとも2枚獲得したら選べるんですか? -- 2022-12-02 (金) 10:19:16
  • 複数の中から1つ選んで獲得します。詳細なルールにも書いてありますのでどうぞ。 -- 2022-12-02 (金) 14:12:04



*1 英語版では、Gain a copy of a card costing up to 6 that the player to your right gained on their last turn.
*2 トレジャーハンターの記載と同様のテキストである。