無謀な

Last-modified: 2024-04-01 (月) 23:23:18
収録拡張カード名種別効果(※日本語訳はDominion Onlineより)
PlunderRecklessTraitFollow the instructions of played Reckless cards twice. When discarding one from play, return it to its pile.
略奪無謀な特性無謀なカードは1度の使用で2回指示に従う。無謀なカードを場から捨て札にしたとき、それをそのカードの山に戻す。

※ホビージャパンから発売されている「ドミニオン:略奪」版のテキストでは誤訳が含まれるため注意。余談を参照のこと。

概要

対象カードに、「1度の使用で2回指示に従う」効果と、「場から捨て札にしたとき、由来する山に戻す」効果を付与する特性
簡単に言えば、【無謀なカード】は1度の使用で2回分の使用時効果を発揮するが使いきりになる、ということである。
玉座系の「カードを2回使用する」効果とは異なり、「1回のカード使用でテキスト指示に2回従う」効果であるため、他にない特殊な処理が多い。
扱う際はルールに注意し、卓内で事前に挙動を確認しておく必要があるだろう。

利用法

  • 2回処理を行うため、瞬間的に出力を上げるカードが選出された場合は高コストカードへのアクセスが容易になる。
    • 例えば、初手で購入した【無謀な鍛冶屋】をデッキ2巡目で使用し、瞬間的に7コイン発生させ、7コストカードを購入しつつリシャッフルを入れる、ということも可能。
  • 一方で、繰り返し使うことが目的である構築パーツが【無謀なカード】に選出されてしまった場合、サプライに戻ってしまうのが痛手となる。
    • 特に高コストカードの場合は再度入手するのにそれなりの手間がかかるので、デメリットの面が大きくなる。
    • 低コスト帯であれば、入手が容易な分デメリットをカバーしやすい。工房などの獲得手段で補えれば、2回分処理を行うメリットを享受しやすいだろう。
  • 元から使い切りの効果であれば、損は無く、使い得となる。
    • 【無謀な祝宴】はただ使用するだけで、5コストのカードを2枚も獲得できる。
    • 【無謀な実験】は「+4ドロー、+2アクション」のカードと化し、それも一度の購入で2枚入手できるので破格のコスパとなる。
  • 一部の工房系は自身の効果で同名カードを獲得出来るため、【無謀なカード】になったとしてもサプライに余裕があれば山に戻すデメリットはほぼ無い。
    具体的な条件は、「自身のカードのコスト」≦「獲得できるカードのコストの上限」の場合である。
    • 【無謀な工房】は技術者かのごとく運用できる。すなわち、工房を手放したくないなら4コスト以下のカードと工房を、手放してもいいなら4コスト以下のカード2枚を獲得すればいい。
    • 【無謀な鉄工所】は実質的に+1 アクショントークンが乗っている鉄工所になり、強力。
    • 【無謀な発明家】は解決前に1コスト減を追加で行う発明家になる。元々5コストのカードがノーリスクで獲得出来るので見逃さないように。
    • さらに技術革新を購入済みであれば(ターン中1回のみであるが)上記の効果が倍増する。
      すなわち【無謀な工房】は工房2回分になり、【無謀な鉄工所】は+2アクションと鉄工所2回分になり、【無謀な発明家】は1コスト減→工房→2コスト減→工房→1コスト減(1コスト減→発明家が2回分)になる。
  • 通常は1ターンに1度しか受けられないはずの、「ターン中初めて使用した場合にしか受けられない効果」を【無謀なカード】なら2度受けることができる。
    • 具体的には、【無謀な岐路】は+6アクション、【無謀な前哨地】は2ターン追加となるため強力。
    • 一方で、【無謀な愚者の黄金】は初めての使用で+2金を得る。詳細は後述。
      2枚目以降は8金を生むため2コストカードとしては破格だが、1枚だけでは相変わらず弱い。安価とはいえサプライに戻ってしまう性質上、2枚目を連打するための枚数集めも比較的手間がかかる。
  • 分割された山札が無謀なの対象となった場合、上の山のカードがサプライに戻るため下の山にアクセスしにくくなる。
    • そのため、まるで陣地/鹵獲品かのように、下の山のカードを獲得後上の山のカードで覆うような駆け引きが起こる。
    • 一方、剣闘士/大金はサプライの剣闘士を廃棄する回数が増えるため、むしろ下の山にアクセスしやすい(サプライに戻っていく上にコイン倍加効果は1回しか得られない【無謀な大金】が欲しいかは別の話)。
  • 宮廷画策→【無謀なアクションカード】と使用し、この3枚をデッキトップに置けば、【無謀なアクションカード】をサプライに戻すことなく毎ターン使用できて強力。
  • 【無謀な進路】がサプライにあれば一部カードの使い道が大きく変わる。村系が無いサプライだと思ってしまうと痛い目に合う可能性があるため注意。
    • 工房は+2ドロー+2アクションが可能。他の工房系も要注意(特に毎ターン獲得出来る霊術師操舵手)。
    • 改築は屋敷を廃棄しながら+2ドロー+2アクションが可能。ただ村系として運用するなら弾となる2コスト以上のカードが手札に必要なので、そこまで安定は見込めない。
    • 待ち伏せは+2ドロー+3アクションが可能。【無謀な城塞】なら(手札に獲得後即使用で)+2ドロー+4アクションになる。
    • なお【無謀なヴィラ】も同様に使い道が変わる。例えば工房は+4アクション+2購入+2コインと、強化した祝祭のような効果が得られる。
  • はみだし者等の効果で特定の場所に置いたまま【無謀なカード】を使用しても損失は増えない。2回分の処理を行うメリットだけを一方的に享受できる。
  • 【無謀なワイン商】は、「+2購入、+8コイン、酒場マットへ行くが、2コイン支払えば捨て札置き場へ行く」というカードと化し、後述の通り山に戻る効果まで踏み倒せるので、極めて強力なカードとなる。
  • 【無謀な元手】は負債こそ得るものの*1、1枚で12金出るので凶悪。さらに負債は<6>だけで済む。
  • 埋められた財宝の獲得時効果は強制なので、望楼等で移動阻止ルールに抵触したり、追いはぎのアタックの影響を受けたりしない限りは、【無謀な埋められた財宝】の購入は実質的に「次のターンの開始時に+2購入、+6金」という5コストのイベントを購入しているのと同じである。

場からの捨て札時効果が無効になるケース

上述の通り、【無謀なカード】は山に戻すデメリットを受けなければメリットだけを享受できる。
場からの捨て札時効果が無効になるのは、大きく分けて以下の4パターンである(その多くは使い捨てのカードか永久持続カードである)。

  1. 場から捨て札以外の方法(廃棄、山に戻る等)で移動する
  2. 場から捨て札になった後に移動したため、移動阻止ルールに抵触する
  3. 場に残り続ける
  4. 場に出さずに使用する

次の表は、「自身が【無謀なカード】となった際、通常の使用後に無謀なの場からの捨て札時効果が無効になる可能性があるカード」の一覧である。

開く

拡張カード名該当パターン捨て札時効果が無くなる条件
(無記入は常に無くなる)
備考
基本(初版)祝宴1元のカードの上位互換
多く集めたい5コストカードがあればすぐに枯れるので注意
基本玉座の間3場に残り続ける持続カードの直接使用サプライの枚数を気にしないのであれば、山に戻すのと大差は無い
陰謀鉱山の村1自身の廃棄サプライの枚数を気にしないのであれば、どうせ手放してしまうので+2金を得た方がいい
海辺(初版)抑留1元のカードの上位互換(抑留トークンは1枚のみ置けるが+4金)
海辺宝の地図1手札に宝の地図が3枚ある状況で使用すると1枚無駄に廃棄してしまうのでむしろ劣化といえる
()1元のカードの上位互換
玉座の間島よりも【無謀な島】1枚の方が島マットに送りたい2枚と引き合わせやすい
宝物庫1自身をデッキの上に置く
錬金術薬草商2自身をデッキの上に置く(要資本主義)
錬金術師1自身をデッキの上に置くポーションを引けることが確定しているなら上位互換と言えるだろう(+4ドロー+2アクションなので引きやすい)
ポーションを出さないとサプライに戻っていくので、陣地のような使い方になる(最終的に場に出せばいい分陣地よりは楽だが)
繁栄宮廷3場に残り続ける持続カードの直接使用サプライの枚数を気にしないのであれば、山に戻すのと大差は無い
繁栄(第二版)出資1自身の廃棄
ティアラ3場に残り続ける持続カードの直接使用現在は尽きぬ杯のみ
サプライの枚数を気にしないのであれば、山に戻すのと大差は無い
収穫祭豊穣の角笛1自身の廃棄
異郷画策2自身をデッキの上に置く元のカードの上位互換とは言い切れないが、【無謀な画策】1枚の使用で【無謀な画策】自身ともう1枚のアクションカードを戻せるので上位互換と言っても差し支えないだろう
暗黒時代隠遁者1自身の交換
浮浪児()1自身の廃棄
死の荷車1自身の廃棄
はみだし者3使用したカードがもし場に出ていれば場に残り続けるサプライの枚数を気にしないのであれば、山に戻すのと大差は無い
略奪()1実質的な変化なし
騎士()1自身の廃棄強力な騎士が廃棄されずに山に戻ってしまうと他のプレイヤーに獲得されてしまう可能性があるので注意
冒険倒壊1自身の廃棄
騎士見習い1自身の交換元のカードの上位互換とは言い切れないが、騎士見習いをそのまま残すことのメリットは高原の羊飼い等限られた状況であるため上位互換と言っても差し支えないだろう
農民1自身の交換交換目的なら農民の効果は元々弱いので、木こり以上の効果を発揮してくれるなら普段より序盤の構築もしやすいだろう(初手5-2ならなおさら)
交換目的でないなら(+1 購入がこれか教師以外に付けようがない等)、一応【無謀な農民】の使用で得た1購入と2金を消費して【無謀な農民】を購入しなおすことは可能だが、その場合の使用時効果は+1 購入しか残らないので市場跡地レベルに劣化する
御料車3場に残り続ける持続カードの再使用酒場マットから呼び出した時の効果は1回しか得られないので注意
サプライの枚数を気にしないのであれば、山に戻すのと大差は無い
ワイン商()1酒場マットから直接捨て札になるため
元のカードの上位互換
これ1枚で属州が購入出来るので注意(【無謀なワイン商】2枚、祝祭1枚が手札に揃えば属州2枚を購入しつつ酒場マットから捨て札に出来る)
遠隔地()1実質的な変化なし
雇人()3元のカードの上位互換
雇人は金貨とどちらを購入するか悩むことが多いが、【無謀な雇人】と金貨であればほとんどの場合は前者の方がいいだろう
帝国陣地1自身を脇に置くどちらにせよサプライに戻るので捨て札時効果が無効になっているとは言い難い
画策等があればむしろ脇に置かない方がいい
農家の市場1自身の廃棄
(□)3場に残り続ける持続カードの直接使用サプライの枚数を気にしないのであれば、山に戻すのと大差は無い
技術者1自身の廃棄サプライの枚数を気にしないのであれば、どうせ手放してしまうので過労死させた方がいい
大君主3使用したカードがもし場に出ていれば場に残り続けるサプライの枚数を気にしないのであれば、山に戻すのと大差は無い
夜想曲ピクシー1自身の廃棄祝福が2回受けられるのは1回のみ
ネクロマンサー3使用したカードがもし場に出ていれば場に残り続ける例えば【無謀なネクロマンサー】玉座の間雇人など
サプライの枚数を気にしないのであれば、山に戻すのと大差は無い
悲劇のヒーロー1自身の廃棄6枚引くので手札が3枚以上の状態で使用すると廃棄される
ルネサンス国境警備隊2自身をデッキの上に置く角笛は優先的に得るべきだろう
劇団1元のカードの上位互換
+8村人もあれば他に村系カードが無くてもコンボが容易に組めるだろう
実験1元のカードの上位互換
安定して得る手段があれば異常なほどに強い
増築1自身の廃棄
王笏3場に残り続ける持続カードの再使用サプライの枚数を気にしないのであれば、山に戻すのと大差は無い
移動動物園備蓄品1元のカードの上位互換
1枚で+6金出る上に初手で購入出来るので、ゲームの展開が早くなる
首謀者()3場に残り続ける持続カードの直接使用サプライの枚数を気にしないのであれば、手放すのとそれほど大差は無い
同盟商人の野営地2自身をデッキの上に置く+4アクション+2金であればデッキの上に置く価値は上がるだろう
【無謀な商人の野営地】4枚で毎ターン8金が達成出来る
天幕2自身をデッキの上に置く毎ターン+4金が確定するのでこれを用いたステロは強力
商人の野営地1枚と【無謀な天幕】2枚、もしくは商人の野営地4枚と【無謀な天幕】1枚で毎ターン8金が達成出来る
生徒1自身をデッキの上に置く初期デッキを廃棄しきるまでデッキの上に置き、最後は山に戻す動きが出来ると強い
侍祭1自身の廃棄
霊術師1元のカードの上位互換
デッキ構築がかなり加速するので注意
専門家3場に残り続ける持続カードの再使用サプライの枚数を気にしないのであれば、山に戻すのと大差は無い
略奪調査()1元のカードの上位互換
使い切りの+4金、また戦利品が2枚獲得出来るので強力
()1元のカードの上位互換
現場監督()3持続効果の予約1枚で+2金出るので5コストカードを継続して購入しやすい
キャビンボーイ()1自身の廃棄
上陸部隊()1元のカードの上位互換
異常なほどに強く、圧縮しなくても容易に引き切れ
旗艦()3場に残り続ける持続カードの再使用サプライの枚数を気にしないのであれば、山に戻すのと大差は無い
乗組員()1元のカードの上位互換
これを用いたステロは強力
操舵手()3元のカードの上位互換
王の隠し財産3場に残り続ける持続カードの直接使用現在は尽きぬ杯のみ
サプライの枚数を気にしないのであれば、山に戻すのと大差は無い
プロモ囲郭村1自身をデッキの上に置く
Captain()3使用したカードがもし場に出ていれば場に残り続ける例えば【無謀なCaptain】玉座の間雇人など
サプライの枚数を気にしないのであれば、山に戻すのと大差は無い
王子()3持続効果の予約元のカードの上位互換
玉座の間王子よりも【無謀な王子】1枚の方が毎ターン使用したい2枚と引き合わせやすい

また【無謀なカード】がこれらのカードでなくても、他のカードの効果により場からの捨て札時効果が無効になることもある。
次の表は、「他のカードが【無謀なカード】となった際、自身の効果により無謀なの場からの捨て札時効果が無効になる可能性があるカードもしくはランドスケープ」の一覧である。

開く

拡張カード名該当パターン捨て札時効果が無くなる条件備考
錬金術薬草商2【無謀な財宝カード】をデッキの上に置く2ターン使えるだけでも十分仕事をしているといえるだろう
繁栄造幣所1持続でない【無謀な財宝カード】の廃棄サプライの枚数を気にしないのであれば、山に戻すのと大差は無い(出納官等回収手段があるなら別)
異郷(初版)官吏1【無謀な財宝カード】をデッキの上に置く2ターン使えるだけでも十分仕事をしているといえるだろう
異郷画策2【無謀なアクションカード】をデッキの上に置く2ターン使えるだけでも十分仕事をしているといえるだろう
暗黒時代行進1持続でない【無謀なアクションカード】の廃棄サプライの枚数を気にしないのであれば、どうせ手放してしまうので2回使用した方がいい
はみだし者4【無謀なアクションカード】の使用単純に【無謀なアクションカード】を購入して使用するより強い場合が多い
偽造通貨1持続でない【無謀な財宝カード】の廃棄サプライの枚数を気にしないのであれば、どうせ手放してしまうので2回使用した方がいい
冒険相続4【無謀なアクションカード】の使用単純に【無謀なアクションカード】を購入して使用するより強い場合が多い
帝国大君主4【無謀なアクションカード】の使用単純に【無謀なアクションカード】を購入して使用するより強い場合が多い
夜想曲ネクロマンサー4持続でない【無謀なアクションカード】の使用廃棄手段があれば単純に【無謀なアクションカード】を購入して使用するより強い場合が多いが、当然他のプレイヤーに利用される危険性も孕んでいるので注意
納骨堂()1持続でない【無謀な財宝カード】を脇に置く2ターン使えるだけでも十分仕事をしているといえるだろう
ルネサンス増築1【無謀なアクションカード】の廃棄サプライの枚数を気にしないのであれば、どうせ手放してしまうので変換した方がいい
移動動物園チョウの習性1【無謀なアクションカード】を山に戻すむしろもったいない使い方である
カエルの習性1【無謀なアクションカード】をデッキの上に置く適切なタイミングまで自身を持ち越せるが、デッキ回転を阻害するのはデメリット
馬の習性1【無謀なアクションカード】を山に戻すむしろもったいない使い方である
ウミガメの習性1【無謀なアクションカード】を脇に置く次のターンには場に出して使用するが、ゲーム終了時までウミガメの習性で使用すれば山には戻らない(【無謀なアクション - 勝利点カード】を邪魔にならない勝利点とする場合、場や自分のカードの枚数を増やしたい場合等、これを行う利点は一応存在する)
同盟王家のガレー船()1持続でない【無謀なアクションカード】を脇に置く次のターンには場に出して使用する
2ターン使えるだけでも十分仕事をしているといえるだろう
プロモCaptain()4持続でも命令でもない【無謀なアクションカード】の使用単純に【無謀なアクションカード】を購入して使用するより強い場合が多い
王子()4持続でも命令でもない【無謀なアクションカード】を脇に置く

また上記と同じ条件で疲れ知らずのの場からの捨て札時効果も無効になってしまうため注意。

詳細なルール

  • 「1度の使用で2回指示に従う」とは、玉座の間に代表される「カードを2回使用する」効果とは全くの別物である。処理が異なる点に注意。
    • 例えば、【無謀な愚者の黄金】を使用した際、それがターン中最初に使用する愚者の黄金であれば、処理の結果「+1金」「+1金」を得て計2金となる。
      「+1金」「+4金」で5金を得ることは無い。厳密には以下の通り、計2コインを得て使用時効果の解決を完了する。

      【無謀な愚者の黄金】を使用する。
      →使用時効果を解決する。「これがこのターン最初に使用する「愚者の黄金」の場合、+1 コイン。そうでない場合+4 コイン。」の指示に2回従う。

      1. 「これがこのターン最初に使用する愚者の黄金」なので、1コインを得る。
      2. 「これがこのターン最初に使用する愚者の黄金」なので、1コインを得る。
    • 例えば、【無謀な大金】は「このターンに1度だけ」という条件であり「このターンに初めて使用した『大金』の場合」ではないので、コインを2倍にする効果は1度しか受けられない。
    • 例えば、【無謀な港の村】を使用した後、次に民兵を使用すれば、「+1金」「+1金」を得て(民兵を除く【無謀な港の村】だけで)計2金となる。
      • 玉座の間の効果で港の村を使用した後、次に民兵を使用したパターンとは結果が異なる。
        あちらでは、1回目の港の村の次に使用されるのは2回目の港の村であり、それはコインを生んでいないので+1金を得られない。2回目の港の村のみ+1金を得る。該当ページも合わせて参照。
  • 【無謀なカード】には、①「1度の使用で2回指示に従う」という使用時書き換え効果と、②「場から捨て札にしたとき、由来する山に戻す」という捨て札時効果の2つの処理が行われることになる。(「効果の上書き」と「効果の書き換え」に関する2023年版裁定も参照のこと。)
    • 【無謀なカード】が持続カードである場合など、必ずしも①と②の処理が同一ターンで行われるとは限らない。
      • 【無謀な商船】は①使用したターンに2金を2度得て、次のターンにも2金を2度得た後、②そのターンのクリーンアップフェイズで場から捨て札にしたときに由来する山に戻す。
      • 【無謀な雇人】は①使用したターンに「各ターンの開始時1ドロー」を2度予約し、②クリーンアップフェイズで場から捨て札にならないため、由来する山に戻ることはない。
      • 【無謀な追いはぎ】は①使用したターンに「あなたの次のターンの開始時、このカードを捨て札にして、+3 カードを引く。それまでは、他のプレイヤーが各ターンに最初に使用する財宝は、何もしない。」を2度予約し、②次のターンの開始時に場から捨て札にしたときに由来する山に戻す(由来する山に戻っても、①で予約した効果は全て問題なく発揮される)。
    • 【無謀なカード】を使用して習性を使った場合、①の処理は上書きされるので発生せず、習性の効果を1回のみ発揮する。ただし、②の処理は発生するので、捨て札時に由来する山に戻す。
      • 間違えやすい処理として、『①「1度の使用で2回指示に従う」は「2回使用する」ではないため、「1度は通常の使用時効果を処理して、1度は習性を処理する」ような動きはできない。』ので注意。
      • ただし、カメレオンの習性は例外的な処理となる。
        【無謀なカード】をカメレオンの習性として使用した場合、【無謀なカード】の指示に2回従い、そのいずれも「+カードを引く」と「+コイン」を入れ替える、という処理になる。
    • 使用した【無謀なカード】が、女魔術師のアタック効果を受けた場合、①の処理は上書きされるので発生せず、「+1 カードを引く、+1 アクション」を1回発揮する。ただし、②の処理は発生するので、捨て札時に由来する山に戻す。
    • 使用した【無謀なカード】が、追いはぎのアタック効果を受けた場合、①の処理は上書きされるので発生せず、何も起きない。ただし、②の処理は発生するので、捨て札時に由来する山に戻す。*2
    • 長老の効果で【無謀な貴族】を使用した場合、①の処理は上書きされずに全ての書き換え効果が適応されるので、「『次のうち1つか2つを選ぶ:+3ドロー; +2アクション』の指示に2回従う」と処理される。
  • ①「1度の使用で2回指示に従う」について、2回のうち1回目と2回目で、テキスト指示の範囲内で異なる選択肢を取ることは可能*3
    • 例えば、【無謀な執事】を使用した際、1回目で「+2ドロー」、2回目で「+2金」を処理することができる。厳密には以下の通り。

      【無謀な執事】を使用する。
      →使用時効果を解決する。『次のうち1つを選ぶ:「+2 カードを引く」;「+2 コイン」;「あなたの手札から2枚のカードを廃棄する」』の指示に2回従う。

      1. 選択肢から1つ「+2 カードを引く」を選び、2ドローする。
      2. 選択肢から1つ「+2 コイン」を選び、2コインを得る。
        • 結果的に、2ドロー2コインを得て使用時効果の解決を完了する。
  • 【無謀なアタックカード】を使用した際、使用は1回であるため、等のリアクションタイミングも1回しか訪れない点に注意。
    • 他プレイヤーが、アタックカードを使用された際に誘発するリアクションカード(秘密の部屋馬商人物乞い隊商の護衛外交官番犬)でリアクションするのは、【無謀なアタックカード】が使用時効果の1回目を発揮するである。
    • 【無謀なアタックカード】の影響を受けたい場合、1回目の処理だけ影響を受けたり、2回目の処理だけ影響を受けることはできない。
      • 例えば、【無謀な騎士】を使用され、1回目の処理結果で弱いカードだけが公開され捨て札になり、2回目で強力なカードの廃棄が見込まれる状態になったからといって、リアクションタイミングは発生しないため防ぐことはできない。
  • ターン中に一時的にサプライの山が3つ空になっても、無謀なの効果で山にカードが戻り、ターン終了時にサプライの山が3つ空になっていなければ、終了条件を満たさないのでそのままゲームを続行する。

余談1

ドナルドによると初期案では山砦のような「2回使用する」効果だった*4
しかし容易に起こる無限ループ*5などの諸問題が生じたため、最終的にこのような特有のテキストになったと語られている*6

余談2

ホビージャパンから発売されている「ドミニオン:略奪」の実機では、以下のテキストで収録されている。

収録拡張カード名種別効果
略奪無謀な特性無謀なカードは、その効果を2回使用する。場から捨て札にするときは、元の山札に戻す。
  • 「2回使用する」は誤訳である。
    • 当ページ冒頭から繰り返し説明している通り、本来は「2回使用する」効果ではなく、「1回のカード使用でテキスト指示に2回従う」効果である。
    • 無謀なを使ったゲームで遊ぶ際は、この点について卓内で事前に認識を合わせ、挙動を確認しておく必要がある。
      • 実機では、ボードゲームの1つとしてドミニオンを遊ぶカジュアルな環境であることも多く、必ずしもドミニオンの処理に詳しい人たちばかりではない。
        そもそもとして「1回のカード使用でテキスト指示に2回従う」処理自体が無謀な特性にだけ見られる特有の処理であり、正しい処理に従うのが困難である*7事情も往々にしてある。
        識者が処理を正しく把握していたとして、印字されたテキストを取り下げてまで、特有かつ難解な処理を同卓する全プレイヤーに理解してもらうことは相当なハードルであることは否めない。
        そのため、本来のテキストで処理するか、書かれている通りの誤ったテキストで処理するか、この事情を知る者にとっては選択を迫られる状況にあると言える。
        上述の通り厳密には問題が生じる上、当然ながら誤ったテキストに従うことは本来推奨されるものではないが、日本語版では現実問題として検討せざるを得ない状況となっている。

コメント

  • コメント量が多いため、一部のコメントはコメントアウトしました。 -- 2023-05-11 (木) 08:07:34
  • コメントアウトじゃなくて畳んだ方がいい気もするけど…… -- 2023-05-11 (木) 10:53:00
  • 「畳む」というのはどういうことですか。 -- 2023-05-11 (木) 11:46:58
  • 上の「場からの捨て札時効果が無効になるケース 」のところの2枚の表みたいにした方がいいんじゃないか、ってこと。コメントアウトすると見方の分かる人しか見れなくなるので。 -- 2023-05-11 (木) 12:03:49
  • 人為的に畳まなくても最新の数件を表示みたいな機能ありませんでしたっけ……? -- 2023-05-11 (木) 12:15:55
  • うまく畳めないようです。おそらく、タイムスタンプに波カッコ{}を使用しており、畳むためには波カッコを使用しないといけないためかと思われます。 -- 2023-05-11 (木) 12:49:16
  • 無謀な現場監督、このカードにありがちな「5金出なくて延長出来ない」問題をだいぶ解消してくれるから非常に心強い。 -- 2023-06-18 (日) 03:52:32
  • 編集しないとなぁと思いつつ放置していましたが、ひとまず習性周りの記述を編集しました。問題あれば巻き戻してください。問題なさそうなら、女魔術師追いはぎ関連の記述も追記します。根拠云々を全て拾いきるのはあきらめて、Reckless - DominionStrategy Wiki参照とします。 -- 2023-11-15 (水) 10:16:14
  • 追加ターン効果のエラッタで、無謀な前哨地は単なる劣化版前哨地に変更ですか? -- 2023-11-15 (水) 17:51:48
  • ↑その認識で正しいとは思います。ただ、前哨地関係の記載修正は、別途「追加ターン系のエラッタをWiki全体に反映させるタイミング」でまとめて修正するのが良いかと思いますので、今回の「習性女魔術師追いはぎとの組み合わせ」に関する編集では触らないつもりです。 -- 2023-11-16 (木) 10:37:05
  • 回答ありがとうございます! -- 2023-11-16 (木) 18:14:12
  • これでひとまず、登場当初から議論の的となっていた習性女魔術師追いはぎとのルールを明記できたかと思います。問題あれば追記&他箇所の更新についても随時対応をお願いします。 -- 2023-11-20 (月) 22:09:36
  • 保留になっていた部分の追記ありがとうございます!ただ、リンク先で他所のwikiを参照することは二次ソースに見えて好ましくないと思い、一次ソースことドナルドの発言を含むフォーラムスレッドのURLに差し替えておきました。 -- 2023-11-24 (金) 23:48:33
  • 「場からの捨て札時効果が無効になるケース」の一覧表を書いた者です。
    ・エラッタ前に関する記述は現在のルールとの整合性がとれない可能性があるのでコメントアウトしました。
    ・備考欄の記述のうち、捨て札時効果が無効になることと関係ないもの(自分で書いたものです)は削除しました。
    ・玉座系が場に残り続けることでデメリットが帳消しになっているとは言い難いので、その旨を記述しました。
    ・1つ目の表は「捨て札時効果が無効になる【無謀なカード】」に関する表、2つ目の表は「【無謀なカード】の捨て札時効果を無効にするカードorランドスケープ」に関する表です。習性は後者が相応しいので移動させました。
    ・欄の幅を調整しました。 -- 2023-12-01 (金) 01:49:45



*1 一度捨て札にしてから無謀なの捨て札時効果が発生するため
*2 各挙動の根拠となる記載はドナルドの発言(2023/1/31)を参照。
*3 この際『3つの選択肢から2つを選ぶ』のではなく、あくまで『「3つの選択肢から1つ選ぶ」指示に2回従う」ため、同じ選択肢を取ることも当然可能。
*4 http://forum.dominionstrategy.com/index.php?topic=5799.msg900754#msg900754
*5 発明家馬の習性の組み合わせなど
*6 http://forum.dominionstrategy.com/index.php?topic=21556.msg898620#msg898620
*7 もしくは正しく処理するとして識者以外がゲームについていけない初見狩りの様相を呈してしまうことが避けられない