支配

Last-modified: 2023-12-24 (日) 21:04:09
収録拡張コストカード種別効果(※日本語訳はDominion Onlineより)
錬金術6+ポーションアクション左隣のプレイヤーはこのターンの後に、追加の1ターンを得る(ただし、2連続で追加ターンとなる場合は得られない)。
そのターン、あなたはそのプレイヤーが見ることができるすべてのカードをすべて見ることができ、そのプレイヤーの代わりにすべてを決定する。
また、そのプレイヤーが獲得しようとするカードと< >は、あなたが代わりに獲得する。さらに、廃棄されるそのプレイヤーのカードは脇に置き、ターン終了時に捨て札置き場に置く。
ACTIONThe player to your left takes an extra turn after this one (but not a 2nd extra turn in a row), in which you can see all cards they can and make all decisions for them.
Any cards or < > they would gain on that turn, you gain instead; any cards of theirs that are trashed are set aside and put in their discard pile at end of turn.
 追加ターンに関連するエラッタについて
このカードは2023年のエラッタカードテキストから効果が変更されており、2023年現在のカードテキストと効果が異なります。
Dominion Online等のインターネット上でドミニオンを遊べるサービスでは変更後のルールで処理が行われています。
実際のカードを用いてゲームを行う際は、混乱を避けるため変更前と変更後のどちらのルールを採用するか事前に決めた方が良いでしょう。
(ルール変更前の情報については余談を参照してください。)

複数回カードテキストが変更されたカードであるため、遊ぶ前に卓内で効果処理の認識を合わせておくことが望ましい。詳細については余談を参照。

概要

左隣のプレイヤーのデッキを使った追加ターンを得るカード。
厳密には、左隣のプレイヤーに追加ターンを与え、支配使用者が全ての行動を決定でき、獲得カードも支配使用者のモノになるという処理が行われる。
追加ターンを得るカードの中では最も行動制限がゆるく、相手のデッキ次第では大きなリターンを得られる。
その分購入コストが高く、もしポーションの代わりに銀貨を買っていれば属州が買えていたことになる。追加ターンに何ができるかは相手の手札次第だが、見合うかは見極める必要があるだろう。
また、左隣のプレイヤーがアタックを集めたデッキを使用している場合、自分で自分にアタックを仕掛けることになるなど、価値の逆転が起きることもある。
細かいルールが非常に多く、一部のカードとの組み合わせでは難解な処理になる場合がある。困ったときはルールブックやネットで確認をしよう。

利用法

※以下、支配による追加ターンを【支配ターン】と呼称し、この支配ターンを得たプレイヤーを【被支配者】と呼称し、この支配ターン中の各種決定が行えるプレイヤー(=支配を使用したプレイヤー)を【支配者】と呼称することとする。

  • 被支配者のリソースを利用して支配者はデッキを強化したり、勝利点を購入できるので、これだけで十分強い。
    • 特に、改築引揚水夫は、支配ターン中は支配者がデメリット無しで使用できるようになるのも強み。
  • 被支配者が持つ財源村人は全て支払ってしまえる。これらのリソースを消費させた上、増えたコインやアクションは支配者が有効利用できるのだから2度おいしい。
  • 意図的にリシャッフル事故を起こし、被支配者の次のターンの手札を汚す。
    • 特に、廃棄して脇に置いたカードはクリーンアップフェイズ後に捨て札に行くことから回収が困難となる。
  • 被支配者の支配を使用せずに支配ターンを終えれば、被支配者の支配を封じることができる。
    • このため、特に二人戦での支配合戦は先に使った方が有利になりやすい。
  • 2023年のエラッタにより、支配で追加ターンを強制的に獲得させることで、ほとんどの追加ターン獲得効果を封じることができる。
    • 尤も、支配自体も連打できなくなったのでかなりの弱体化ではあるが…
  • 支配を獲得した後は相手のデッキで属州を買えば良いため、相手に支配されてもいいようにデッキの中のリソースを全て取り除くという戦術もアリ。
    • お互いがこの戦術に走ると、何も獲得できずゲームが終わらないこともある。
  • 支配を使用したタイミングで、左隣のプレイヤーの手札は支配者が使える手札になるので、支配を使用するターンに民兵などを使うと自分が損をすることにもなる。
    • 逆に、本来は相手にメリットを与えることを代償に自分をブーストする議事堂などは、2度おいしいと言える。
  • 一部のカードは、支配と組み合わせることでより凶悪になる。
    • 仮面舞踏会大使でカードを手放すことは廃棄ではないため、支配ターン中に使うことで相手の強力なカードや属州を手放させられる。
    • 自分のターンに呪いの森を使用しておき、最後の支配ターンの購入フェイズに要らないカード5枚をデッキトップに乗せると、完全なロックとなる。2022年のエラッタでできなくなった。
    • 支配ターン中にアクションを馬の習性で使うことで、(闇市場デッキ由来など一部を除いた)被支配者のアクションカードを手放させられる。
    • チョウの習性や各種追放カードでも相手のカードをデッキから除外できる。馬の習性ほどのワンターン破壊力は無いが、例えば相手の支配を潰すことができれば大きなアドバンテージとなるだろう。
    • 支配ターン中に【無謀なカード】を使用し、サプライに戻す。
    • 王子再建を脇に置く。被支配者は以降のターン開始時に2枚のカード廃棄が強制となる。ただし、次に自分が支配する際にも被害を受けることになるので注意。
      • ただし、廃棄したカードは脇に置かれるため、被支配者自身が通常のターンに廃棄する時よりはプレッシャーが少ないだろう。

対策法

上記利用法の通り、妨害性能が高いカードであるため、対戦相手が使ってくることが予想される場合、何らかの対策を講じるのが望ましい。方法としては以下のようなものが挙げられる。

  • 自らも支配を使用し、相手が支配を使う機会を減らす。
  • 早めに勝利点を獲得することでデッキを弱らせ、支配されたターンで高額カードを買えないようにする。
  • アタックカードを主軸に据えたデッキを構築する。
  • 庭園ブドウ園など、自分だけがメリットを享受できる戦略を取る。
  • 財源村人は相手に消費される前に自分で消費しておく。
  • 仮面舞踏会大使は購入しない方が良いと思うかもしれないが、支配者側に一方的にこれらのカードによる圧縮を許してしまうと相手は一方的に優位に立ててしまう上に、結局仮面舞踏会や大使の効果で強制的に被支配者のデッキにこれらのカードを入れることができてしまうので、これらのカードを避けることはあまり有効とは言えない。
  • 支配ターンに負債を抱えておくと、負債を返却しないとカード購入ができないのでダメージが少なくなる。
    また、下記の通り負債トークンは支配者が受け取るため、支配ターン中に負債コストのカードを購入するメリットは薄いこともあり、負債コストのカードがあるゲームでは支配そのものが相対的に弱体化しやすい。

詳細なルール

  • 支配の効果は、「支配者が左隣のプレイヤー(=被支配者)のターンを実行する」ということではない。「被支配者が支配ターンを得て、支配者はその支配ターン中の決定とカードの獲得をする」という意味である。
    これは、カードの相互作用を考慮する際に非常に重要である。
    • 支配ターン中は、カードのテキストにある“あなた”とは、被支配者のことを指し、支配者のことを指すわけではない。
  • 支配者は、そのターン中は被支配者が見ることができるカード全てを見ることができる。
    • クリーンアップフェイズに作られる「被支配者の次のターンの手札」も見ることができるし、被支配者の原住民の村マット上の裏向きに置かれたカードや、被支配者が資料庫の効果で裏向きに脇に置いているカードなども、支配ターン中であれば見ることができる。
  • 支配者は、被支配者の全ての決定を行う。例えば、使用するカードの決定、カードの効果の選択、購入するカードの選択などが含まれる。
  • 被支配者が獲得したカードは、どんな方法で獲得しても、代わりに支配者が獲得する。購入により獲得されるカードも、カードの効果で獲得するカードも含まれる。詳細は小見出しを参照。
  • 被支配者が支配ターン中に自身のカードを廃棄すると、その廃棄されたカードは廃棄置き場から脇に移動し、ターン終了時(クリーンアップフェイズ後)に被支配者の捨て札に移動する。詳細は小見出しを参照。
  • 支配ターンに被支配者がアタック効果を発揮した場合、支配者もアタック効果を受けることに注意。
    • 当然、支配者がアタックに対してリアクションする場合は、被支配者ではなく、支配者自身の手札からカードを公開しなければならない。
  • 支配は持続カードではない。支配は使用されたターンのクリーンアップフェイズに捨て札となる。
  • 1ターンに複数枚の支配を使用したり、玉座の間等で複数回支配を使用した場合、1回しか追加ターンを得られないことになった(∵追加ターンに関連する2023年版エラッタ)。
    • 支配は持続カードではないので、追加ターン数を明示するために玉座の間などが場に残るということもない。
  • 支配はアタックカードではないので、他プレイヤーは、アタックカードを使用された際に誘発するリアクションカード(秘密の部屋馬商人物乞い隊商の護衛外交官番犬)でリアクションすることができない
  • ゲームの終了判定は各ターンの終了時に行うため、ゲーム終了と支配ターン(または『支配ターンの次の通常のターン』)発生との関係に注意が必要。
    • 支配を使用したターンの終了時にゲーム終了条件を満たしていた場合、そこでゲームが終了するので、支配ターンは発生しない。
      • 艦隊によりゲームが継続する場合は支配ターンは発生する。艦隊の最終ターンでゲームが終了する際は発生しない。
    • 支配ターンの終了時にゲーム終了条件を満たしていた場合、そこでゲームが終了するので、『支配ターンの次の通常のターン』は発生しない。
      • 艦隊によりゲームが継続する場合も、『支配ターンの次の通常のターン』は発生しない。支配は支配ターンの発生にのみ影響し、『支配ターンの次の通常のターン』の発生を保証しないため。

「そのプレイヤーが獲得しようとするカードは、代わりにあなたが獲得する」という効果について

  • 支配の「そのターンのそのプレイヤーが獲得しようとするカードは、代わりにあなたが獲得し」という効果は『カードを獲得しようとする時に誘発する効果』であり、「購入時効果の誘発よりも後、獲得時効果の誘発より前」のタイミングに誘発する。
    • よって、購入時効果は被支配者が、獲得時効果は支配者が得ることになる。
      • 例えば、被支配者の場のならず者はカードを購入したとき誘発し、被支配者が勝利点トークンを得る。後述のトークン関係についてを参照。
      • 例えば、被支配者が大使館or不正利得を獲得しようとすると、支配の効果で支配者が実際に獲得する。その後、大使館or不正利得の獲得時効果によって、被支配者は銀貨or呪いを獲得しようとするが、その銀貨or呪いも、支配の効果で支配者が実際に獲得する。
      • 例えば、被支配者が国境の村を獲得しようとすると、支配の効果で支配者が実際に獲得する。その後、支配者が国境の村の獲得時効果でそれよりコストの低いカードを1枚獲得する。
      • 例えば、被支配者が石工を購入する場合、過払いは被支配者の所持金から支払う。ただし、石工を獲得するのは被支配者ではなく支配者なので、過払いの効果によるアクションカードの獲得は発生しない。
    • 支配されているプレイヤーの手札に交易人がある場合、支配の効果より先にその交易人をリアクションすることができる。リアクションするかどうかは支配者が決める。公開した場合、獲得しようとしたカードの獲得の代わりに銀貨を獲得しようとし、支配しているプレイヤーが代わりに獲得する。
      海辺・繁栄・異郷の2020年版についてにより、交易人のリアクション効果が「獲得カードを銀貨に交換する」に変更された。よって、常に支配の「カードを獲得しようとする時に誘発する効果」が先に処理されることとなり、被支配者の手札に有る交易人でリアクションすることはできなくなった。
      • 支配者の手札に交易人がある場合は、支配の効果で獲得するカードに対して交易人でリアクションできることは変わらない。
  • 支配の効果により、「(支配ターン中に)被支配者が『獲得カードを参照し追加効果を得る効果』を発揮し、カードAを獲得しようとしたが、そのカードAは被支配者ではなく支配者が獲得した」という状況が発生する。
    この時、被支配者はカード獲得ができなかったわけなので、『獲得カードを参照し追加効果を得る効果』での追加効果は得られない。(青犬ルール)
    • 例えば、「(支配ターン中に)被支配者が鉄工所を使用し、銀貨を獲得しようとするが失敗し、代わりに(支配の効果で)支配者が銀貨を獲得した」という処理が発生した場合、この鉄工所の効果では財宝カードが獲得できていないわけなので、+1コインの追加効果は発生しない。
  • 被支配者が悪人のアジトを獲得しようとして、代わりに支配者が獲得する場合、支配者の手札に獲得される。悪人のアジトの既定獲得先は(捨て札置き場ではなく)手札であるため。同様に、遊牧民の野営地も支配者のデッキトップに獲得される。
    一方、職人/開発/封鎖などの効果により、被支配者が獲得しようとしたカードが、被支配者の手札/デッキトップ/脇に獲得されるモノだった場合であっても、支配者が獲得する際には手札/デッキトップ/脇ではなくそのカードの既定獲得先(ほとんどのカードは捨て札置き場)に置かれる。
    • 例外的に、獲得時効果で自身を移動させるヴィラでは、上記とは異なる処理になることに注意。
      例えば、「(支配ターン中に)被支配者がヴィラを(購入するなどして)獲得しようとするが失敗し、代わりに(支配の効果で)支配者がヴィラを獲得した」という一連の処理では、当然ヴィラの獲得者は支配者である。
      ヴィラは「自身の獲得時効果により、自身を捨て札置き場から手札に移動する」という獲得時効果を持っているので、特に問題なく支配者の手札に移動することになる。
  • 獲得以外の処理は通常通り処理される。
    • 仮面舞踏会で右隣のプレイヤーからカードを渡される処理、相続でカードを脇に置く処理、待ち伏せでサプライの城塞/リッチを廃棄し手札に加える/捨て札置き場に置く処理は、獲得ではないので支配の効果は誘発されない。
    • トラベラーカード、吸血鬼コウモリなどを交換で入手する処理は、獲得ではないので支配の効果は誘発されない。
    • サプライから追放マットへ移動する処理、追放マットからデッキトップに移動する処理(輸送)は、獲得ではないので支配の効果は誘発されない。
      • 墓暴きなどで廃棄置き場からカードを獲得する処理は、獲得なので支配の効果が誘発されることに注意。

「廃棄されるそのプレイヤーのカードは脇に置き、ターン終了時に捨て札置き場へ置く」という効果について

  • 支配の「(そのターンのそのプレイヤーが)廃棄したカードは脇に置く」という効果は、廃棄時効果である。
    • これは、他の廃棄時効果と同じタイミングで誘発する、ということである。
      先述の「カードを獲得しようとする時に誘発する効果」と同じように考えると、『カードを廃棄しようとするときに誘発する効果』とも思えるが、そうではないので注意。
    • また、カードは実際に廃棄され、廃棄置き場に移動した後、被支配者の脇に移動する。
      • そのため、廃棄カードの持つ廃棄時効果(ネズミ廃棄時の1ドロー)や、カード廃棄に誘発する効果(青空市場のリアクション)は誘発される。
      • 同じように廃棄したカードを移動する処理を持つ城塞orリッチor進路を廃棄した場合の処理に注意。
        支配の効果で廃棄した城塞/リッチ/進路を脇に置く処理も、「城塞の効果で廃棄した城塞を手札に加える処理/リッチの効果で廃棄したリッチを捨て札に置く処理/進路の効果で廃棄した進路を場に出し使用する処理」も、ともにカードの移動に関わる処理なので、どちらか一方を処理すると、移動阻止ルールに抵触するので、もう一方の処理に失敗する。
        なお、城塞/リッチ/進路廃棄時に支配と城塞/リッチ/進路とのどちらの処理を先に行うかは、支配者が選択する。
      • 「ターン終了時に廃棄したカードを捨て札に置く処理」は、カード獲得とは見なさない(なので、支配者が獲得することはできない)。
        なお、この処理は坑道などのリアクションを誘発する「捨て札にする」の処理とは異なる*1(=坑道はリアクションできない)ので注意。
      • 「ターン終了時に廃棄したカードを捨て札に置く処理」は、他の「ターン終了時に発生する処理」と同時に発生する。同時に発生した効果をどの順番で処理するかは、支配者が決定する。
  • 支配ターンに、被支配者のカードでないカードが廃棄されても、この効果は誘発されない、そのまま廃棄置き場に置かれる。
    • 例えば、被支配者が詐欺師を使用して他プレイヤーがカードを廃棄した場合は、そのカードはそのまま廃棄置き場に置かれる。
    • 例えば、待ち伏せ剣闘士によってサプライからカードを廃棄した場合は、そのカードはそのまま廃棄置き場に置かれる。
  • 廃棄以外の処理は通常通り処理される。

トークン関係について

  • 支配ターン中に被支配者が得る各種トークン(勝利点トークン-1コイントークン財源村人好意など)は、被支配者がそのまま得るが、負債トークンのみ、支配者が得る*2
    • また、『特定の場所に置くトークン』はそのまま被支配者が得る。
      • 海賊船トークンは被支配者の海賊船マットに置く。
      • 冒険のプレイヤートークン類は置くよう指示された場所に置く。
      • -1カードトークンは被支配者のデッキの上に置く。
      • 駐屯地の効果で駐屯地上に置くトークンは、通常通り駐屯地上に置く。
  • なお、被支配者が持っている財源や村人や好意は、支配者が自由に支払うことができる。一方、支配者が持っている財源や村人や好意を支配ターン中に支払うことはできない。
  • 支配ターン中、被支配者の各種プレイヤートークンがサプライの山札に置かれている場合、そのトークンの効果は誘発する。一方、支配者のプレイヤートークンの効果は誘発しない。

他の追加ターンを与える効果との相互作用

それぞれの追加ターンを得るための条件・判定タイミングに加えて*3、以下のABCの原則に則って処理される。

  • A:追加ターンを得る効果はどれも「このターンの後(=ターンとターンの間)」に誘発する効果である。
    • 追加ターンは通常のターンの進行に割り込み、優先して処理される。追加ターンはターンとターンの間に処理されるので、全ての予約された追加ターンを解決し、ターンとターンの間が終わるまで、次の通常のターンは先送りされる。
    • 追加ターン中にさらに「ターンとターンの間に誘発する効果」を得ると、誘発待ち予約が増え、通常のターンはますます先送りされる。
      • なお、増えた予約もそれ以前からの予約と同時に誘発する。先に予約されていた効果を優先して処理しなくてはいけない、ということはない。
  • B:一人のプレイヤーに同時に複数の追加ターンが誘発した場合、そのプレイヤーが自由に解決順を選択する。
    • ターンとターンの間の選択および、支配ターンではない追加ターンに、支配の効果は及ばない。
  • C:異なるプレイヤーに同時に追加ターンが誘発した場合、ターンプレイヤーからターン進行順に追加ターンを解決する。
    • ターンとターンの間において、ターンプレイヤーとは「直前のターンを得ていたプレイヤー」である*4
  • なお、支配ターンは被支配者のターンであることには注意。例えば、前哨地使節団航海島民旅行は「連続3ターン以上とならない限り、このターンの後に追加の1ターンを得る」という効果であるため、『1つ前のターンが支配ターンである場合』は、これらの効果で追加ターンを得られない。
  • 「支配ターン中の支配使用」に関しては、原則Aに則って処理する。
    • 例えば、プレイヤーABCが参加しているゲームで、①プレイヤーAが(通常ターンA中に)支配使用→②(プレイヤーBの通常ターンBの前に)「プレイヤーBの支配ターンB」が発生し、この支配ターンB中にプレイヤーBが支配使用…となった場合、この後のターンは必ず「プレイヤーCの支配ターンC」となり、その後(追加ターンの発生処理が無く、ゲームが終了していなければ)「プレイヤーBの通常ターンB」が発生する。

余談

初版発売後、数多くのルール変更が行われたカードである。おおよその流れは以下の通り。
①2010年5月に英語版錬金術初版が、2010年7月に日本語版錬金術初版が発売された。
②2016年6月に帝国(英語版)が発売になった際、「支配者が全てのトークンを獲得する」というルール変更が行われた。
③2018年12月頃に英語版錬金術の再販が行われた際、「支配者が負債トークンのみを獲得する」というルール変更が行われた(日本語版カードは未発売)。
④2023年9月にエラッタが発表され、翌10月に追加でルールが改訂され、現在に至る。

以下、日本語版初版(①)および③のカードテキストを残しておく。

収録拡張コストカード種別効果
錬金術(初版①)6+ポーションアクションあなたの左隣のプレイヤーは、この後に追加の1ターンを得て、
そのターンあなたはそのプレイヤーが見ることができるすべてのカードを見ることができ、すべての決定を行う。
そのターンのそのプレイヤーが獲得するカードは、代わりにあなたが獲得し、
廃棄するカードは脇に置いてターンの終了時にそのプレイヤーの捨て札へ戻す。
収録拡張コストカード種別効果
錬金術(英語版再販版③)6+ポーションアクション左隣のプレイヤーはこのターンの後に追加の1ターンを得る。そのターン、あなたはそのプレイヤーが見ることができるすべてのカードをすべて見ることができ、そのプレイヤーの代わりにすべてを決定する。また、そのプレイヤーが獲得しようとするカードと< >は、あなたが代わりに獲得する。さらに、廃棄されるそのプレイヤーのカードは脇に置き、ターン終了時に捨て札置き場に置く。

余談2

  • Dominion Onlineにおいて、ゲームの仕様上処理が面倒になるへそくりと並んで禁止カードに指定されていたことがある。
    • ルール都合に思えるが、サプライに入った場合でもあまり使用されていないというのも理由だそうだ。国を選ばず支配は避けられる傾向にあるらしい。

コメント

  • 自分の所有する支配Aを使って左隣のプレイヤーXの所有する支配Bを使った場合、その支配Bの追加ターンは自分ですか?Xですか? -- 2021-08-11 (水) 00:11:39
  • 自分の追加ターンを相手が操作します。つまり相手のメリットになるためプレイすべきではありません。頻出シチュエーションですね。 -- 2021-08-11 (水) 09:16:38
  • ありがとうございます。 -- 2021-08-11 (水) 21:38:32
  • 私の解釈とは乖離している気がしますが、実際のルールが分かって良かったです。 -- 2021-08-11 (水) 21:43:19
  • もし疑問が残っているのなら質問してもらって大丈夫です! -- 2021-08-11 (水) 22:56:44
  • 回答が2人戦前提になっているのが良くなかったのでは? 正確には追加ターンはXの次のプレイヤーYのものであり、そのYの追加ターン中の全ての決定をXがするということになりますね。これは支配を使用するという決定を行うのが自分でも、実際に支配のカードを使うのはXであるので、支配のテキスト中の「あなた」がXを指すことから導かれます。結果としてはプレイすべきではないことに変わりありません。 -- 2021-10-25 (月) 14:37:05
  • エラッタ後の過払いは、被支配者が過払いしても誰も利益を得ない処理になるのでしょうか?エラッタ後の購入時獲得効果は全て支配中には無効ですか? -- 2022-07-06 (水) 13:25:57
  • アプリ版にて、支配ターン中に被支配者が隠し財産を使用して勝利点を購入しましたが、金貨の(支配者の)獲得は起きませんでした。仕様ですか? -- 2023-04-13 (木) 22:59:17
  • はい、ドミニオンのルール通りです。隠し財産は勝利点カードを「購入によって獲得」した時に誘発する効果です。非支配者は支配下ではカードを獲得しないため、そもそも誘発条件を満たしません。 -- 2023-04-13 (木) 23:21:06
  • なるほど、ありがとうございます。それでは沼の妖婆のアタックも同様ですか? -- 2023-04-14 (金) 04:38:24
  • はい、同様です。ちなみに沼の妖婆の詳細ルール欄に書かれています。 -- 2023-04-14 (金) 10:44:44
  • あ、本当ですね。隠し財産の件も個別ページにありました。支配のページに書いていなかったのでてっきり詳細不明かと思ってました。 -- 2023-04-14 (金) 12:14:43
  • 購入時効果エラッタで支配が大幅弱体化したと思ってたけど、沼の妖婆みたいに強化された要素もあったのか。 -- 2023-04-14 (金) 12:43:08
  • 複数人戦で、左隣の人の支配を使用するのが有効な場合があります。例えば、4人戦で、対面プレイヤーを勝たせたくない場合、左隣のプレイヤーに勝って欲しい場合です。(主に、大会などの、複数回ゲームを行う場合。) -- 2023-04-22 (土) 16:58:28
  • 航海の流れ弾でとんでもないナーフ食らったから、支配ゲーはほとんどなくなるだろうな。支配1枚だけのためにポを買いたくないし、支配連打で巻き返しができないのが痛すぎる。馬支配や同レベルのコンボでもない限り買う価値なさそう。baneが支配から他のクソカードに移りそうではある。 -- 2023-11-26 (日) 00:54:16
  • 2人戦で後手が支配を使用し、先手の支配ターン中にゲームが終了し、同点でした。どちらも優勝ですか?それとも後手の優勝ですか? -- 2023-12-06 (水) 18:16:59
  • 追加ターンは経過ターン数のカウントに影響しないので、先手後手ともに同じターン数を行ったとルール上解釈されます。後手有利ルールを採用しないならば、引き分けですね。 -- 2023-12-07 (木) 08:25:15
  • ありがとうございます。アプリ版では経過ターン数は同じでしたが、順位だけ後手優勝になっていたので質問しました。とするとアプリ版のバグでしょうか? -- 2023-12-07 (木) 16:55:25
  • アプリ版の仕様を知らないのでバグか否かは分かりませんが、他の同点決着のケースでも後手の勝利になるのかは気になりますね。 -- 2023-12-08 (金) 12:46:14



*1 支配の英語版再販版以降のテキストでは"put in their discard pile"とあり、ゴミあさりなどの『捨て札に置く』と同様の表記であるため、このことが明確になっている。
*2 帝国発売前までは負債トークンも被支配者が獲得していたが、帝国発売後に支配者が全てのトークンを獲得するように変更され(負債トークンを押し付けないための変更だと思われる)、さらに英語版の錬金術第二版では、負債トークンのみを得るように変更された、という経緯がある。
*3 艦隊今を生きるの追加ターンに条件はない。前哨地、支配、使節団航海島民旅行は「連続した追加ターンは得られない」という条件がある。
*4 直前のターンを得ていたプレイヤーは直前の通常のターンを得たプレイヤーとは限らない。また、支配による追加ターンはあくまでも支配者ではなく被支配者の得るターンであることに注意が必要である。