封鎖

Last-modified: 2024-09-28 (土) 13:02:21
収録拡張カード名コストカード種別効果
海辺(第二版)Blockade4アクション-持続Gain a card costing up to $4, setting it aside. At the start of your next turn, put it into your hand.
アタックWhile it's set aside, when another player gains a copy of it on their turn, they gain a Cause.
封鎖4アクション-持続コスト4コイン以下のカード1枚を獲得し、それを脇に置く。
あなたの次のターンの開始時、それをあなたの手札に加える。
アタックそれが脇に置いてあるかぎり、他のプレイヤーが自分のターンにそれと同一のカードを獲得するとき、そのプレイヤーは呪い1枚も獲得する。

概要

1ターン後に手札に加わる工房効果と、他のプレイヤーが同一のカードを獲得した際に呪いを獲得させるアタック効果を持つ持続カード。
呪いを受けてまでカードを取るかどうかは相手依存であり、実際は呪い撒きというよりも構築を制限したり牽制の役割で働くことが多い。
4コスト以下のカードはデッキの潤滑剤やコンボパーツも多く、枚数を集めたいことが多いので、相対枚数に差をつけやすいのは強力。
工房として見ると、1ターンのラグがあるとはいえ手札獲得なのですぐに使える点で優秀。とはいえ持続ターンに獲得カードを選べるわけではないので、カブラーと違って融通が利くわけではない。

利用法

※以下、封鎖の効果で獲得し脇に置いたカードを【封鎖カード】と呼称する。

  • 工房系カードとしては、【封鎖カード】を次のターンに手札に加える効果が強力だが、封鎖自身が持続カードなのでデッキを引き切っても2ターンに1回しか使用できない。
  • 封鎖を2枚(or2回)使用し、宝の地図を揃えるのも良いだろう。タイミングが合わなければ他のカードを集めればよい。
  • 抑留は「自分と異なる戦法に効く」「先攻、後攻かかわらず刺さりうる」性質を持つ一方で、封鎖は「自分と同じ戦法に効く」「先に使ったもの勝ち」である。先攻有利を助長しやすいカードといえる。
  • 毎ターン、下記の呪い撒ききりを仕込んだ上で沼の妖婆を張れるようにコンボデッキを構築すると、実質的に相手の購入を完全に封じるロックに持ち込める。
    • サプライの呪いが減ってくると牽制力は落ちるが、4人戦では呪いの総数が多いため、うまくいけばゲーム終了まで他のプレイヤーの行動を完封できる可能性も高まる。
    • 黒猫をちらつかせることでも勝利点カードの獲得を封じられるためロックが成立する。

呪い撒ききり

  • 封鎖で呪いを獲得することで、呪いが【封鎖カード】となっている間に、他プレイヤーにそのプレイヤーのターン中に呪いを獲得させることができると、サプライの呪い全てを撒ききることができる。
    ただし相手ターン中に呪いを押し付ける手段は相当限られる。
    • アタックとの組み合わせによるもの
      • 沼の妖婆と一緒に持続させると、カードの購入をすると全ての呪いを押し付けられる状況を作れる。実質的にカードの購入を封じることができる。
      • 相手の勝利点獲得に対して黒猫でリアクションすると呪い撒き切りが成立する。したがって、相手にとっては他のプレイヤーが黒猫を所持しているだけで勝利点獲得が極めてしにくくなる。
      • 封鎖自身も相手ターンに呪いを獲得させるアタックの一つ。呪い撒き切りと同時に他のカードも封鎖しておくと、実質的にそのカードの獲得も封じられる。
    • 相手の使用予約に対するカウンターとして
      • 物乞い遠い海岸などの「サプライの『特定のカード』を獲得するカード」を使用予約しているプレイヤーがいれば、封鎖2枚で『特定のカード』と『呪い』を合わせて【封鎖カード】とすることで、否応なしに呪い撒ききりが成立する。
        王子幽霊契約書王家のガレー船準備などを使用する試合では注意が必要。
      • 左隣のプレイヤーが密輸人の使用を予約している場合、封鎖で呪いを仕込んだターン中にコスト6以下のカードを獲得しなければ、左隣のプレイヤーは、否応なしに呪いを獲得させられることになる。
    • 特定のカードやイベントへの牽制として
    • その他
      • シャーマンを用いるゲームでは、「廃棄置き場のコスト6以下のカードが呪いしか無い」という状態でターンを迎えさせることで、相手ターン中に強制的に呪いを獲得させられる
        事前準備も含め条件は限定されるものの、状況次第では能動的に仕掛けられる組み合わせであるため、最大限に警戒しなければならない。
  • ターンプレイヤーが呪いを獲得した時点で、残り全ての呪いが押し付けられる。3人戦以上の場合は処理順に注意。
  • なお、3人戦以上でこれが決まった場合、1人のプレイヤーだけに大量の呪いを押し付ける一方、他の対戦相手が漁夫の利を得ることになりやすい*1

詳細なルール

  • などでカードのコストが下がった場合、下がった後のコストが4コスト以下であれば封鎖で獲得できる。
    • 村→橋→封鎖の順にカードをプレイした場合、封鎖で公領(コスト5→4)を獲得できる。
  • ポーションをコストに含むカード(ブドウ園など)、負債をコストに含むカード(技術者など)は、どちらもコスト最大4(コイン)までのカードに含まれないため、封鎖で獲得できない。
    • 封鎖で獲得できるカードは、正確には「コスト最大4コイン0ポーション0負債までのカード」とみなされるため。
  • イベントプロジェクトはカードではないので獲得できない。
  • 【封鎖カード】が何らかの効果(例えば望楼で廃棄するなど)で脇に置かれていない状況となった場合は、以降の「呪い撒き効果」も「【封鎖カード】を次のターンの開始時に、手札に加える効果」も発揮されない。
    • 【封鎖カード】が何らかの効果で脇に置かれていない状況となった場合は、封鎖は使用したターンのクリーンアップフェイズに捨て札になる。
  • 封鎖の呪い撒き効果は「他プレイヤーがそのプレイヤーのターン中に【封鎖カード】と同一のカードを獲得した際」に誘発することに注意。
    • 例えば、封鎖使用者のターン中に使者の効果で他プレイヤーに【封鎖カード】と同一のカードを獲得させた場合は、「他プレイヤーがそのプレイヤーのターン中に【封鎖カード】と同一のカードを獲得したわけではない」ので、呪い撒き効果は誘発されない。
  • 封鎖を玉座の間などで複数回使用した際の処理は以下の通り。

    玉座の間の効果で封鎖を2回使用する

    1. 封鎖の1回目の使用で、【封鎖カードA】を獲得し、封鎖の脇に置かれる。
      1. 他プレイヤーは「【封鎖カードA】が脇に置いてあるかぎり、自分のターンに【封鎖カードA】と同一のカードを獲得するごとに、呪い1枚を獲得する」のアタック効果を受ける。
    2. 封鎖の2回目の使用で、【封鎖カードB】を獲得し、封鎖の脇に置かれる。
      1. 他プレイヤーは「【封鎖カードB】が脇に置いてあるかぎり、自分のターンに【封鎖カードB】と同一のカードを獲得するごとに、呪い1枚を獲得する」のアタック効果を受ける。
        ※【封鎖カードA】と【封鎖カードB】が同じカードであれば、「同一カード獲得で呪い2枚獲得」となるが、【封鎖カードA】と【封鎖カードB】が異なるカードであれば、「いずれかのカードと同一カード獲得で呪い1枚獲得」となる。
  • 封鎖を使用した際、【封鎖カード】は捨て札置き場を経由せず、直接脇に獲得される。召喚の処理とは異なるのは注意。捨て札置き場から移動するわけではないので、以下の各種「カードを移動する効果」は移動阻止ルールに抵触せず、問題なく処理できる。
    • 望楼でリアクションし、脇に置いたカードを廃棄orデッキトップに置くことができる。
    • ティアラ追跡者を使用したターン中であれば、獲得したカードを脇からデッキトップに置くことができる。
    • 封鎖で進路を獲得、もしくは技術革新を購入済みかつそのターン中は未適用の状態でアクションカードを獲得する場合、脇から場に出して使用することができる。
    • 脇に置いたカードを(コストが適正であれば)取り替え子に交換することができる。この場合、交換した取り替え子は捨て札置き場に置かれる。
    • 貨物船の効果で脇に置いたカードを(別の)脇に置くこともできる。
    • 封鎖で遊牧民の野営地(=獲得先がデッキトップのカード)を獲得する場合、脇に置かれる。デッキトップへ置くことはできない。
    • 封鎖でゴーストタウン夜警などの『獲得先が手札のカード』を獲得する場合、脇に置かれる。手札に加えることはできない。
      • 一方で、ヴィラは『獲得先が手札のカード』ではなく『獲得時効果で手札に移動するカード』なので、封鎖でヴィラを獲得した場合、ヴィラは脇から手札に移動するので注意(以降の処理は上述の「【封鎖カード】が脇に置かれていない状況となった場合」の処理に準ずる)。
  • 封鎖の効果は、使用した時に全ての効果が予約される。
    • 場に出ていることが条件ではない。何らかの効果*2で場から移動してもアタック効果が消えることはない。【封鎖カード】が脇から移動した場合との違いに注意。
      • 封鎖が場から移動しても「次のターンの開始時、【封鎖カード】をあなたの手札に加える」の効果は消えない。
    • 封鎖が使用されたタイミングに、他プレイヤーはアタックカードの使用に誘発するリアクションカード(秘密の部屋馬商人物乞い隊商の護衛外交官番犬)でリアクションができる。
      • (他プレイヤーが封鎖を使用し、)自分のターンで『封鎖の予約されたアタック効果』が誘発した際、これらのカードを持っていてもリアクションできないことに注意。
        堀などをリアクションするタイミングは「相手のアタックカードの使用時」であり、【封鎖カード】と同一のカードを獲得したタイミングではリアクションできない。
    • 封鎖が使用されたタイミングに、灯台チャンピオン守護者の効果を発揮している他プレイヤーは、この『封鎖が発揮したアタック効果』を受けない。
      • (他プレイヤーが封鎖を使用し、)自分のターンになってから、灯台やチャンピオンや守護者を使用した場合では、『封鎖が発揮したアタック効果』を防げないので注意。
    • 封鎖のアタック効果で呪いを獲得することに対して、望楼交易人でリアクションすることはできる。
  • 先述の呪い撒ききりに対して、「望楼でリアクションし獲得した呪いをすべて廃棄する」という処理は成立するが、「交易人でリアクションし呪いの獲得をすべて銀貨の獲得に置換する」という処理は手順を誤ると成立しないので注意*3。失敗例は以下の通り。

    プレイヤーAが呪いを【封鎖カード】としている際に、ターンプレイヤーのプレイヤーBが手札に交易人がある状態で…

    1. プレイヤーBが呪いAを獲得する。
    2. 呪いAの獲得に対し、プレイヤーBが交易人でリアクションすることができる。
      リアクションした場合、プレイヤーBは獲得した呪いAを銀貨Aに交換する。(サプライから、呪いの枚数は減らず、銀貨の枚数が1枚減り、プレイヤーBの捨て札に置かれる)
    3. 呪いAの獲得に対し、封鎖の効果が誘発するので、プレイヤーBは再度呪いAを獲得する。
    4. 呪いAの獲得に対し、プレイヤーBが交易人でリアクションすることができる。
      リアクションした場合、プレイヤーBは獲得した呪いAを銀貨Bに交換する。(サプライから、呪いの枚数は減らず、銀貨の枚数が1枚減り、プレイヤーBの捨て札に置かれる)
    5. 以下、(3)~(4)の処理を繰り返すことができるが、結局何度繰り返しても[サプライから、呪いの枚数は減らず、銀貨の枚数が1枚減り、プレイヤーBの捨て札に置かれる]という処理が繰り返されるのみなので、繰り返し続けると最終的にサプライから銀貨が枯れる。
    6. サプライから銀貨が枯れた状態では、呪いAの獲得に対し、プレイヤーBは交易人でリアクションすることができない(この処理ができない理由の詳細は交換のページを参照)。
    7. 以下、呪いAの獲得に対し、封鎖の効果が誘発するので、プレイヤーBは呪いBを獲得することになる。(サプライから呪いの枚数が1枚減り、プレイヤーBの捨て札に置かれる)
    8. (7)の[サプライから呪いの枚数が1枚減り、プレイヤーBの捨て札に置かれる]という処理が繰り返され、最終的に『(サプライにあった銀貨はすべて得られるが)最終的にサプライにあった呪いがすべてプレイヤーBに撒き切られる』という状況になり、封鎖の効果の処理が終了する。
  • 呪いを受け取らずに済む成功例は下記の通り。

    プレイヤーAが呪いを【封鎖カード】としている際に、ターンプレイヤーのプレイヤーBが手札に交易人がある状態で…

    1. プレイヤーBが呪いAを獲得する。
    2. このとき、カード獲得に誘発する効果の処理順は、ターンプレイヤーから順に、プレイヤーごとに個別にすべて実行し、その順序はそのプレイヤーが自由に選択できる。そこで、交易人でリアクションするよりも、封鎖の効果で呪い1枚の追加獲得を先にすることを選択する。
      1. この呪い1枚の追加獲得に対して、さらにカード獲得に誘発する効果を処理できるので、さらに封鎖の効果で呪い1枚を追加獲得することを選択する。
        同様に封鎖の効果での呪いの追加獲得を優先して処理し続けることで、サプライにあるすべての呪いを獲得し、最後の呪いの獲得時効果で、封鎖の効果で呪い1枚を追加獲得することを選択し、失敗させる(=この時点で封鎖の効果の処理が終了する)。
    3. この時点で、まだ今まで獲得した呪いすべてに対して他に獲得時効果を誘発してよい(=交易人でリアクションしてよい)タイミングなので、交易人を公開して、獲得したすべての呪いを銀貨に交換することができる*4
      こうすることで、すべての呪いをサプライに戻し銀貨を交換で得ることができる*5。結果的にサプライに呪いが戻るが、(i)の処理で封鎖の効果の処理は完了しているので、このサプライに戻った呪いは獲得しない。
  • 成功例と失敗例の違いは、「先に封鎖による呪い獲得を行うか、交易人による銀貨との交換を行うか」の違いである。

関連カード

拡張名前関連
海辺(初版)抑留封鎖の元となった、サプライのカードの山にトークンを置き、その山のカードの購入で呪いを獲得させるカード。

余談

  • 抑留の調整版であり、工房効果・何度でも使える・呪いを配る条件が購入から獲得になる等の使いやすい方向での調整が多い。
    一方で呪いを配ることが出来るのはカード獲得の次のターンまで・持続カードであり2ターンに1枚しか使用できない・属州金貨などの高コストカードの獲得の妨害がほぼ不可能等、抑留と比較すると出来なくなっていることも多い。
  • ドナルド・Xによる追加理由は以下の通り。
    原文と日本語訳

    【原文】(引用元)

    Blockade is the new Embargo. No tokens required. And it blocks other players and not you, and they can't even get around it with Workshops.

    It really embargoes things, you get the embargoing experience you always wanted.

    【日本語訳】

    封鎖は新たな抑留だ。トークンは必要ない。そして他のプレイヤーを妨害しながらも自分は妨害せず、工房で回避することも出来ない。

    これぞまさに抑留というものであり、貴方がずっと求めていた抑留体験ができる。

コメント

  • ドミニオンの先手有利と持続カードの3t有利をこれでもかと詰め込んでてとても嫌… -- 2022-07-09 (土) 16:41:27
  • 呪い撒ききりに交易人でリアクションするとき、呪いを獲得→(封鎖の効果より先に)交易人でリアクションして、呪いを銀貨に交換→封鎖の効果で呪いを獲得→…を何回か繰り返して、呪いの残り枚数と銀貨の残り枚数を同じにしてから、呪いをすべて獲得→最後の呪いに対して封鎖の効果を選択(失敗)→交易人で最後の呪いから順に銀貨に交換、とすれば、サプライの銀貨を枯らしつつ、呪いを1枚も受け取らないことも可能? -- 2022-07-24 (日) 17:51:58
  • なぜ獲得に反応するようにしてしまったのか…。購入でよかったのに。 -- 2022-09-25 (日) 14:12:15
  • 私はドナルド氏に反対で、抑留のほうが好き。わざわざ獲得しないといけないし、だれか一人が大量の呪いを受け取らなければいけない可能性があることを考えると、自分も被害を受ける可能性はあるものの、全員同じ条件になる抑留のほうが、不公平にならずに済むと思うからだ。 -- 2023-01-14 (土) 16:24:32
  • 呪い封鎖状態の交易人リアクションの話で、呪い残り枚数がC枚・銀貨残り枚数がS枚の場合受け手側は呪いと銀貨の合計がC枚以上になるような組み合わせなら好きなように受け取ることができます。
    このときS<Cならば最低C-S枚は呪いを受けとらなければなりません。 -- 2023-03-24 (金) 15:20:06
  • 些細な話なんですが「複数人戦」という表現に違和感が…。厳密に考えると二人対戦も「複数人戦」だと思えます。何か良い呼称はないでしょうか? -- 2023-03-24 (金) 15:55:56
  • 別の意味でも違和感がありますね。ドミニオンは4人戦が基本で2~3人の場合に「二人戦」「三人戦」とつける、という認識の方は多いとおもいます。一方ここでは2人戦が基本であるかのような文章が多いです。(3~4人戦を指す「複数人戦」はその最たる表現) ドミニオンオンラインしかやっていない人であれば2人戦が基本かもしれないので文体をそちらにあわせることもありますが、実製品を無視したような記載で違和感があります。(一応、実製品持ってても4人戦メインとは限りませんが) -- 2023-03-24 (金) 16:23:54






*1 自分自身はデッキ成長よりも専用コンボに手間を掛けている上、呪い1枚を獲得しているため
*2 例えば、玉座の間で封鎖を2回使用し、1回目を通常の効果、2回目を馬の習性として使用する、など。
*3 交易人の処理の変遷は交易人のエラッタなどを参照
*4 第二版の交易人での処理を元にしている関係上、消息不明ルールではなく、移動阻止ルールが適用されるものとする
*5 交換の処理の関係で、呪いを交換しきる前にサプライの銀貨が枯れてしまった場合は、その時点で交換に失敗するが、サプライの銀貨が枯れる状況は稀である。あるとすれば、すでに交易人の効果などによって、銀貨の残り枚数が呪いの残り枚数を下回っている時のみ。