概要
コストにポーションを含むカードを用いる場合にサプライに追加される、コインとは異なるコスト単位である、「ポーション」を産出する財宝カード。
錬金術に収録されているカードはポーションコストを持っており、購入するためにはこのカードを使用する必要がある。
ポーションコストのカードを用いるゲームでは、初手から購入して早期にポーションコストのカード獲得に動くべきか、他のカードを優先しデッキの構築が進んでからポーションに手を伸ばすのか、あるいはポーションコストのカードを無視した構成にするのかの選択が求められる。
必然的に、ゲームに用いられるポーションコストのカードの枚数&種類により価値が変わるカードと言える。
薬師、錬金術師、念視の泉など、集めると強いカードがある場合はもちろん、2人戦なのか多人数戦なのかでもポーションの価値はがらりと変わるので注意。
利用法
- ポーションコストのカードを早期に集める戦略であれば、初手4-3の際にポーション+3コストカードを購入する流れになるだろう。
- ポーションは初手では購入せず、ある程度デッキが成長してからの「中盤ポーション投入」で、中盤以降からポーションコストのカードを集め始める戦術もある。
- ポーションコストでないカードに優秀なカードがある場合は、ある程度デッキを成長させて十分に回転するようになってからポーションを入れることで、初手ポーションより効率よくポーションコストカードを集められることもある。
他の拡張セットと錬金術を組み合わせて遊ぶ場合はこのパターンを取ることも多くなりやすい。- 特に、5金で使いやすい圧縮カードや購入権増加カードがある場合は先にそちらに手を伸ばすのもあり。
- ポーションをデッキトップに獲得する手段(身代わりや要求など)や手札に獲得する手段(彫刻家や鷹匠など)が利用できるのであれば、「中盤ポーション投入」戦法が採りやすい。
- そもそも、欲しいポーションコストカードがゴーレム、支配、ブドウ園など、序盤から欲しいとまでは言えないor序盤にはコスト的に購入が難しいカードであれば、自然に「中盤ポーション投入」戦法を採ることにもなるだろう。
- ポーションコストでないカードに優秀なカードがある場合は、ある程度デッキを成長させて十分に回転するようになってからポーションを入れることで、初手ポーションより効率よくポーションコストカードを集められることもある。
- もちろん、ポーションを無視し、獲得しないのも手である。
- ポーションコストカードを集める戦法を採る場合、「購入権を増やせるか」も重要になりやすいことに注意。
- ポーションを2枚以上買うケースはあまりないが、次のような状況では例外となる。
詳細なルール
- コストにポーションを含むカードを用いる場合、ゲームの準備の際にサプライに16枚のポーションを追加する。
- ポーションの山札はサプライに追加される。
- カードの効果で獲得でき、購入フェイズにコストを払って購入できる。
- ポーションの山札が切れた場合、ゲームの終了条件である「サプライの山札が3つ以上切れている」に含む。
- ポーションは王国カードではない(基本カードに該当する)。
関連カード
拡張 | 名前 | コスト | 関連 |
錬金術 | 薬師 | 2+![]() | キャントリップ後にデッキの上4枚を見て、銅貨とポーションを手札に加えられる。 |
錬金術師 | 3+![]() | ポーションが場に出ていることが条件で、クリーンアップフェイズにデッキトップに置ける。 | |
弟子 | 5 | ポーションコストを含むカードを廃棄すると、2枚追加でドローできる。 | |
ギルド | 石工 | 2* | ポーションを過払いすることで、ポーションコストを持つアクションを獲得できる。 |
余談
ポーションは、ドミニオンの中で現状唯一存在する、コイン以外のカード購入のためのリソース*2*3であり、長いドミニオンの歴史の中でも特にユニークなもののひとつと言えるだろう。
英語フォーラムのThe Secret History of the Alchemy Cards (dominionstrategy.com)でポーションについて述べられた一節がある。
【原文】(引用元)
When I came up with Dominion, I figured it would have multiple resources. When I actually made it, I went with one resource, because it was simpler. I could always add another resource in an expansion. With Alchemy I finally got around to doing that. Originally I was thinking it would be Reagents or Mandrake or something. I didn't find a good enough picture to use for such a card, so I went with Potions. That's how these decisions get made.
【日本語訳】
最初にDominionを考えたとき、複数のリソース*4を作ろうと考えていた。
実際に作るときは、リソースは一つにした。その方がシンプルだったからだ。
拡張セットでリソースを追加することはいつでも可能で、錬金術でついにそうした。
最初は「試薬」とか「マンドレイク」とかにしようと思ったが、それに使ういい絵が見つからなかったためポーションにした。
こんな感じで、ポーションについて決まっていったんだ。
ポーションコストは開発当初の時点からアイデアとしてあったものの具現化であると読み取れる。
コメント
財宝カード | ||||||||||
基本カード | 銅貨 | 銀貨 | 金貨 | ポーション | 白金貨 | |||||
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王国カード | ハーレム(■) | 賢者の石 | 借金 | 護符 | 石切場 | 玉璽 | 禁制品 | 投機 | 隠し財産 | 銀行 |
豊穣の角笛 | 愚者の黄金(■) | 不正利得 | 埋蔵金 | 偽造通貨 | 名品 | 法貨(■) | 掘出物 | 遺物(■) | 御守り | |
元手 | 冠(□) | 鹵獲品 | 大金 | 石 | 粗末な城(■) | 偶像(■) | ドゥカート金貨 | 王笏 | 香辛料 | |
配給品 | 備蓄品 | 道化棒 | 契約書(■) | 沈没船の財宝 | アストロラーベ(■) | 金床 | 出資 | ティアラ | 収集品 | |
水晶球 | 軍用金 | 大釜(■) | 宝飾卵 | 檻(■) | 坩堝 | 工具 | 豊穣(■) | ゴンドラ(■) | 縄(■) | |
小像 | ペンダント | つるはし | 銀山 | 埋められた財宝(■) | 戦利品の袋 | 王の隠し財産 | 米 | へそくり | ||
サプライ外 | 王冠 | 略奪品 | Huge Turnip | Coronet(□) | ||||||
家宝 | 呪いの鏡 | 魔法のランプ | ヤギ | 牧草地(■) | 革袋 | 幸運のコイン | 呪われた金貨 | |||
戦利品 | ダブロン金貨 | ハンマー | 勲章 | 宝珠 | 賞品のヤギ | パズルボックス | 六分儀 | 杖 | 呪符の巻物(□) | 剣(■) |
盾(■) | アンフォラ(■) | 尽きぬ杯(■) | 船首像(■) | 宝石(■) |