欲深き恐暴竜の名残を残す
剣斧。黒皮の刀身には歴戦の証
が刻み込まれている。
(テュランノス~テラーテュランノス)
暴虐の限りを尽くした恐暴竜の
血で鍛えられた剣斧。使う者は
果てしない流血の道を歩む。
(業斧グラバリタ~滅斧ダークライド)
MH3Gから追加された恐暴竜イビルジョー素材のスラッシュアックス。
目次
概要
- イビルジョーの肉片を鎖で無理やり繋ぎ合わせた様な生々しい外見で、非常に不気味。
強化を重ね特殊個体の素材も用いるようになると、外見がまるで血塗られたように赤黒く染まり、
剣モードでは刀身に龍属性エネルギーのような禍々しいオーラが迸るギミックが追加されるなど、
より一層不気味さを増していく。
性能
- いずれもイビルジョーが上位以降での登場となるため製作時期もそれ以降であり、下位の時点では入手できない。
MH3G
- 満を持して初登場。入手方法はバスチオンバスターからの派生強化、もしくは一発生産。
通常個体の上位素材でテュランノス→テラーテュランノスとなり、
その後は特殊個体も含めたG級素材を加えることで業斧グラバリタ→滅斧グラバリタへと強化される。- …なのだが、搭載されているのは強撃ビンではなく
使い所の非常に少ない滅龍ビンであり、
おまけにビン自体の属性値も生産時点でたったの50と、もはや無属性レベル。
このため待望のイビルジョー剣斧でありながら強撃ビン持ちに比べると明らかに見劣りするという理由で、
発売当初2chのスラッシュアックススレでは「使えない武器」のレッテルを貼られていた。
- …なのだが、搭載されているのは強撃ビンではなく
- しかし、この武器は最終強化によって第一線級の剣斧を脅かす存在となる。
スラアクスレで初めて(?)の製作者が現れ、攻撃力や斬れ味レベル+1発動時のゲージがアップされると、- ほぼ全ての属性剣斧を食ってしまった破岩剣斧エクリクシーを超える攻撃力1288(=武器倍率280)
- 素で紫10を持ち、斬れ味レベル+1で属性剣斧にトドメを刺した七星剣斧【開陽】を超える紫60
- マイナスではあるが相殺は容易な会心率-5%
- ほとんど伸びず無いも同然の滅龍ビン100
- スロットは無し
とショボすぎる滅龍ビンの属性値である事が判明した。
これによりスラアクスレのハンター達はグラバリタの存在意義を見直す形となり、
その能力を最大限に引き出すため考案されたのが「斧モード特化での運用」という方法であった。- 剣モードでは強撃ビンの存在により前述のエクリクシーや開陽、そしてKNDなどに劣るものの、
斧モードではビンの効果が乗らず、純粋な攻撃力のみで勝負できる。
この結果、圧倒的な物理性能を誇るグラバリタは事実上「最強の斧」として君臨することとなったのである。
そう、この武器は「滅“剣斧”グラバリタ」ではなく「滅“斧”グラバリタ」なのだから。
- もっとも、このスペックで強撃ビンまで完備していたら
今作二強の開陽・エクリクシーでさえも歯が立たない代物になっていた可能性があるので、
バランス調整のために龍属性の強撃ビンではなく、あえて滅龍ビンが採用されたものと思われる。
- ちなみに、前作MHP3でも覇剣斧ムルカムトルムが高物理・滅龍ビンという共通点から
斧モードでの運用を推奨されていた。
ムルカムトルムが未登場の今作では、グラバリタがその系譜を受け継いだ武器といえるだろう。
- …だが、実際はこれほどの物理性能をもってしても環境を支配できるとは言い難く、
上記3本の強撃ビンによる汎用性やスペックの総合力を踏まえると完全に上回れる状況は少ないため、
一線級のスラアク群には一歩及ばない惜しい性能止まりとなっている。
とはいえ斧モード特有の打点の高さやリーチの長さ、軽いフットワークをフル活用した立ち回り次第では
それらに迫る活躍が期待できる。- 龍属性やられにより属性値を無力化するジンオウガ亜種やイビルジョー、
特に怒り時には弱点である頭が属性攻撃を無効化する素材主・飢餓ジョーには皮肉にも最適解となりうる。
デモンなどと違いマイナス会心が軽いため、見切り+1だけでも大きな火力UPが見込めるのも利点である。
- また先述通り、剣モードでは刀身に飢餓ジョーのようなオーラを帯びるギミック持ちのため、
実戦で剣モードの使い道があるかどうかは別として禍々しく迫力のあるビジュアルでも楽しませてくれる。
- 龍属性やられにより属性値を無力化するジンオウガ亜種やイビルジョー、
- 製作難度に関しては固有素材の「ドス黒い血」が要求されるのだが、この素材は特殊個体からしか入手できず、
しかも剥ぎ取りでは出ない。そして要求される総数は前段階である業斧グラバリタと合わせて計8個と妙に多く、
さらに業斧への強化には同じく集めるのが面倒な霊山龍の重腕甲を2つ要求されるなど、
それなりに高い部類にあたる。
MH4
- イビルジョーの続投に伴い、テュランノスも引き続き登場。
今作以降の入手方法は生産のみとなり、かつ上位止まりのため業斧グラバリタで最終強化となる。
- 気になる性能は以下の通り。
- 全スラアク中2位の攻撃力1188(=武器倍率220)
- やはり滅龍ビンを搭載。属性値も140と相変わらず控えめ
- 斬れ味は素で短めの青、匠で白30が出現
- 会心率-20%
- スロット1つを獲得
ちなみに生産段階のテュランノスの時点で攻撃力1080(=武器倍率200)であり、匠で僅かながら白も出る。
素材主であるイビルジョーも採集クエストで乱入してくることがあるため、
彼を倒せる実力があれば、上位序盤からこの超火力を手にすることができるのだ。
ただし前作よりも会心率が悪化しているため、振り回しで火力が落ちる可能性がある点には注意。
追加されたスロット1つを活用して会心系のスキルを積み、何とか打ち消したい。- また、本作の強撃ビン剣斧は全体的に攻撃力が控えめな傾向にある*1ため、
グラバリタの攻撃性能は強撃ビンにも決して引けを取らないものとなっている。
リーチの長さも相まって、尻尾の切断には適しているだろう。
- 斧モード主体のスラッシュアックスには優秀なものが揃っている。
ライバルは前述の覇剣斧ムルカムトルムや衝斧【虎威】、そして抜山蓋世の乱刃ガゲキだろう。- ムルカムトルムは攻撃力1242(=武器倍率230)に加え会心率20%とグラバリタの上を行くが、
斬れ味に難があるため運用が難しく、スロットも空いていない。
しかし過去作とは違い、短いながらも匠で青が出るようになったため、瞬発力では他の斧を凌駕する底力がある。
- 衝斧はグラバリタ、ムルカムトルムと比べると攻撃力は1080(=武器倍率200)と控え目だが、
会心率15%と匠で伸びる非常に長い青ゲージにより、振り回し主体では高い破壊力を示す。
スロットを1つ備え、匠でも白ゲージが出ない分を他の火力スキルと継戦能力で差別化していくスタイル。
- ガゲキは攻撃力1080に斬れ味は素で短い青、匠でこちらよりも短い白が出るが会心率は-10%と、
匠込みであればグラバリタに次ぐ期待値を発揮するが、継戦能力の低さから総合的には少々扱いにくいか。
しかし爆破属性240によって火力を補い、おまけに防御力+25やスロット3まで備えるなど
物理火力の不安定さを汎用性のある土台で支えるバランスタイプといえる。
「瞬発力のムルカム」、「瞬発力・持久力両立型のグラバリタ」、「持久力の衝斧」、「汎用性のガゲキ」と、
上手く棲み分けはできている。
唯一にして最大の問題点は、本作における斧モードの性能が低いということなのだが… - ムルカムトルムは攻撃力1242(=武器倍率230)に加え会心率20%とグラバリタの上を行くが、
MH4G
- 本作の最終強化では「滅斧グラバリタ」の銘が登場せず、代わりに「滅斧ダークライド」という新たな銘で登場。
その性能はというと…- 攻撃力1620(=武器倍率300)という、同率4位のぶっとんだ数値
- やはり滅龍ビンを搭載。属性値も180とほとんど伸びず低いまま
- 滅斧グラバリタから受け継がれた素で紫10、匠で紫60の斬れ味
- 会心率は-10%まで改善
- スロット1は変わらず
何より目に付くのは圧倒的攻撃力と匠発動時の紫ゲージの長さであろう。
発掘武器を以ってしても紫ゲージの長さでこのスラッシュアックスは超えられない。
全ての近接武器で見てもこれより長いのは太刀のミラフォティアのみである。- さらに言えば、今作におけるほとんどの近接武器が匠で現れる紫ゲージが軒並み40以下になっている事も
この武器の斬れ味の狂いっぷりを浮き彫りにしているといえよう。
ただし後ろに控える青・白は非常に短いため、ひとたび紫が外れると短時間で緑まで落ちてしまう点には注意。
- この攻撃力に匹敵、もしくはそれを超える武器はガイア、ハデス、絶衝斧【狂虎】、覇斬斧クーネムルカム、
パルザ=エルダオル、蛇剣斧オプタマデュラくらいである。- ガイア、ハデスはそれぞれ攻撃力1782,1674(=武器倍率330,310)とこちらを上回るものの
斬れ味が心許なく、前者は素青に匠でも白止まり、後者は雀の涙程度の素白に匠でもわずかな紫しか出ない。
一応、ガイアは30もの倍率差が利いて匠込みであればこちらを上回る期待値を発揮できるが、
やはり継戦力や弾かれやすさに不安が残る。
- 狂虎は攻撃力こそ1566(=武器倍率290)とわずかに低いが、素で極長の白ゲージを備えており匠や業物が不要。
さらに高い会心率35%を持つため振り回しとの相性も良い。
紫が出ないことを除けば欠点らしい欠点は見当たらず、斧としてはかなり扱いやすい一振り。
- クーネムルカムは全スラアク中最高の攻撃力1836(=武器倍率340)に加え会心率40%まで備えるが、
例によってなまくら極まる斬れ味が足を引っ張る。
匠で青を出せばダークライドを上回る瞬発力を発揮できるが、それでもかなり弾かれやすいことが難点。
ただし、滅龍ビンの属性値が380と及第点の数値まで強化されているため、
需要があるかは別として覚醒により物理偏重の龍属性斧として差別化する余地はある。
- エルダオルはハデスと同等の攻撃力1674と高く、さらにこちらと同じく素で紫ゲージを備えている。
…のだが、白・紫ともに非常に短いうえに斬れ味ゲージが最大に達しているため匠による延長も不可、
そして何よりも致命的な会心率-40%を抱えているなど、癖が強すぎる問題児。
一応、これらの中でエルダオルは唯一の強撃ビン持ちであるため剣モードの火力では逆転できるが、
フォローすべき要素が多すぎるため剣としても斧としても扱いにくいことに変わりはない。
- オプタマデュラはダークライドと同等の攻撃力に爆破属性330による追加ダメージも狙えるほか、
加えて防御力+50にスロット3と、ラスボス武器相応の強力な性能ではあるが、
斬れ味は匠でも元々長かった白ゲージがさらに伸びるだけで、紫は出ない。
これらの中で総合力を比較した場合、最大のライバルは狂虎となるか。スキルの自由度では後れを取るものの、
こちらは長い紫ゲージを持つため、斧としての実用性ではリードしている。 - ガイア、ハデスはそれぞれ攻撃力1782,1674(=武器倍率330,310)とこちらを上回るものの
- …ここまで褒めちぎってきたはいいが、ダークライドは「滅龍ビン」という致命的な欠陥を抱えているため、
実際のところ、強撃ビン以外ほぼお断りのこの時代ではなかなか厳しいものがある。
そもそも斧運用自体、今作では斧モードの理不尽なモーション値の低下という下方修正により実用性が低下しており、
ダークライドの高めの攻撃力に素晴らしい斬れ味も宝の持ち腐れとなってしまっている印象がある。
会心率込みで考えると本作の看板モンスター・セルレギオスの素材を用いた叛逆斧バラクレギオンや、
かつての力強さを取り戻した名器KND、条件付きで高会心を実現できるクライムorグラントなどが
いずれも攻撃力1566かつスロット無しとこちらを下回るものの、総合力でこちらを超える物理期待値を持っている。- バラクレギオンは斬れ味こそ匠無効の紫10白20であるが、回避行動により斬れ味が回復するという
独自の特性を備えている。
そのため実際の継戦能力は数字以上であり、業物があれば継戦能力はより向上。さらに会心率10%も付く。
- 今作のKNDは属性武器でありながら高い攻撃力に加え、会心率はバラクレギオン越えの15%、
属性値も330と悪くないうえに防御力+20まで付いてくるなど、やりすぎ傑作と呼ぶに相応しい。
しかし斬れ味は素で白10、匠でも紫20である点から最高火力の維持に難しさがある。
- クライムorグラントはKNDと同じく匠で紫20だが、素の白ゲージが非常に長い。
ただし特殊な仕様の会心率を搭載しているため、チャンス時に最大火力を期待する上ではKNDよりも運用が難しく、
立ち回りに多大な工夫が求められるだろう。
またダークライドと同じ龍属性武器でもあり、属性値も200と控えめながらこちらの滅龍ビン値を上回る。
強撃ビン持ちは白ゲージでもダークライドの紫ゲージに物理威力で勝る程なので、
基本的に剣モード運用では極端に龍属性に弱い相手でもない限り絶対にKNDには勝てない計算になる*2。
やはりこれまで同様、斧モードで真価を発揮する武器であると言える。- トドメに、実は斧モードでも紫ゲージ同士の場合は僅差でKNDに負ける。
持ち前の紫ゲージの長さで差別化していきたいところだが、相手の水属性肉質が10~15程度あれば
KNDもほぼ横並びしてしまうので、水属性がほとんど通らない相手に担がないと完全な差別化はできない。
どの道、弱体化した斧運用自体がネタだからそこまで考える必要は無いかもしれないが。
- バラクレギオンは斬れ味こそ匠無効の紫10白20であるが、回避行動により斬れ味が回復するという
MHX
無数の悪意に無数の殺意。
際限なき欲望が、テュランノス
を禁断の最終進化まで導いた。
(テラーテュランノス)
絶え間なき虐殺の果てに殺戮者
が見るは、虚無と滅亡の大地。
業斧グラバリタ、その最終版。
(滅斧グラバリタ)
- MHXにも無事に続投。
今回は強化システムの仕様変更により、テュランノスの強化途中で特殊個体素材を使うことで
従来通り業斧グラバリタ→滅斧グラバリタへと強化するか、もしくは通常個体素材のみを使い
テラーテュランノスで最終強化を迎えるかを選ぶことができる。
なお、後者の場合は外見が初期状態のままとなる。
- 滅斧グラバリタの性能は、
- 無属性としては控えめな攻撃力210
- 相変わらず渋い滅龍ビン14
- 斬れ味は素で青20、匠+2で白30
- やはり付いてくる会心率-20%
- スロット1
しかし今作では強撃ビンであっても攻撃力200以上+属性持ちの武器は珍しくないうえ、
同作の目玉システムである狩技の1つ・剣鬼形態の存在により過去作以上に強撃ビン一強の体制を
高める形となり、強撃ビンとそれ以外とでは極端な火力差が生じているのが実情である。
こういった環境の変化に今回のグラバリタはスペックが適応できているとは言い難く、
強撃ビン相手にはそもそも勝負にならないという、何とも残念な結果に終わっている。- と言うか、この性能だと斧として見てもカブラ武器の蛮骨大鉈【蔓切】や渦紋蛮骨鬼鉈【竹割】、
さらには初期装備・ベルダーアックスの派生強化先である歴耀剣斧オロシラといった
今作初登場の新規勢に加え、果ては強撃ビン持ちの爆斧グランスラッシュにさえも
スロット以外の総合力で完敗してしまっている。
- 一方、通常素材のみで完成させたテラーテュランノスの方はというと…
- かなり高い攻撃力230
- 無属性同然の滅龍ビン8
- 斬れ味は素で長大な緑160、匠の追加分は全て青(50)
- 打ち消しが容易な会心率-5%
- スロット無し
こちらはこちらで白が出ないなまくら斬れ味が足を引っ張り、実質的な期待値はほぼ同じである。
一見すると素の長い緑ゲージは今作初登場のスキル・鈍器と好相性ではあるのだが、
その運用で差別化しようにも攻撃力250に会心率35%を誇る斧の開祖こと覇斬斧クーネムルカムや、
こちらと同じ攻撃力にスロット2を持ち、製作難度や完成時期にも優れるグランドダッシャーに出番を奪われがち。
- …以上のように、テュランノスはかつて「最強の斧」と謳われた立場から一転、
周囲のインフレに取り残される形で、あっさり底辺クラスにまで凋落してしまうのであった…。- ちなみに覚醒スキルのない今作において、他のイビルジョー武器は素で龍属性武器となっている。
こちらも両者の長所を併せ持ったうえで素の龍属性かつ強撃ビン搭載ならまだマシだったのだが…。
その場合、やはり斧はいらない子である
- 今作のイビルジョー武器には共通して、いずれも最終強化に獰猛化恐暴竜鱗が必要となる。
これはイベントクエスト限定な上、獰猛化イビルジョー自体もかなりの強敵である。
前述通り強撃ビン以外不要な今作の環境下ではコスパの悪さも含め、この武器を作製するのは趣味の領域であろう。
ついでに言えば、獰猛化イビルジョーはMHX発売当初には挑むことができなかったので尚更…。
- ちなみに覚醒スキルのない今作において、他のイビルジョー武器は素で龍属性武器となっている。
MHXX
- G級進出によって、両者とも更なる強化に対応。
果たしてMHX時点での残念性能は改善されているだろうか。
滅斧ダークライド
- 滅斧グラバリタは究極強化によって、前作MH4G同様に滅斧ダークライドとなる。
その性能は…- 決して譲らぬ滅龍ビン、やはり属性値も控えめなままの18
- それでいて無属性武器としては控えめな攻撃力310
- 追い打ちをかけるように据え置きの会心率-20%
- トドメに斬れ味は素では長い青110のみ、匠+2でようやく紫10が出現
- スロット1は変わらず
- 攻撃力自体は過去作比で10増加しており、一見するとかなり高水準な数値(=MH4G換算で1674)に思えるが、
今作では強撃ビンであっても属性武器で300台、無属性武器に至っては330台が当たり前という
前作MHX以上に物理方面への超インフレが起きているため強撃ビン+剣鬼形態のシナジーには凄まじいものがあり、
攻撃力・会心率・斬れ味ともに低水準かつビンの属性値がほぼ機能していない非強撃ビンであるダークライドでは
そもそもダメージレースの土俵に上がることすらできない。- 素の期待値も全剣斧中ワースト6と底辺そのものであり、ましてや剣モードでは
単純に強撃ビン換算で攻撃力220の白ゲージ相当…つまり上位武器程度の火力しかないことになる。
過去作の象徴であった匠で伸びる素紫というアドバンテージも失っているため継戦能力も低く、
そもそも紫を出しても期待値は中の下レベルで、剣鬼を発動した上記の上位武器にも負けてしまう。
- かといって今作で追加された痛恨会心でマイナス会心を活かそうにも、中途半端なスペックのせいで
やはり伸び代が低いという、まさに四重苦。あれ、これどこかで聞いたような…
- 素の期待値も全剣斧中ワースト6と底辺そのものであり、ましてや剣モードでは
- 滅龍ビン+マイナス会心+なまくらというものすごく限定的な特徴で絞った場合、少し風化した剣斧が存在する。
あちらは攻撃力380かつ会心率-70%というぶっとんだ数値により痛恨会心との相性が良く、
斬れ味も素では黄色と劣悪極まるものの匠+2で白10が出現するため、瞬間火力ではこちらの期待値を上回る。
滅龍ビンの属性値も今作トップクラスの45と、こちらとは比較にならないほど高いなど、超ピーキーな性能。
他のビンの龍属性・無属性剣斧にもこちらより攻撃力も会心率も属性値も恵まれた武器がごまんといる為、
どうしても使い道がない。- 更に言えば、素で紫10白60青240という匠込みのこちらをそのまま強化したような斬れ味に
マイナス会心のない攻撃力310、スロット2つとたった13ながら龍属性を備えた極星焦斧スカルガロアという
この武器にトドメを刺す為だけにあるような武器が存在している。
かろうじて剣モード時の龍属性値では5上回っているが、あちらは強撃ビンを備えている上に
こちらの属性値も低すぎるので冗談抜きで存在意義がなくなっている。
ガロア武器極星派生の近接武器全般が前作の性能から伸び悩み、強力なライバルの台頭で
ほとんど息をしていない中、こちらはそれにすら負けているのである。
劣化の更に劣化という、もはや見劣りがどうとかいうレベルでは無いのだが。
- というか突出した要素が皆無に等しく、冗談抜きで強撃ビン持ち龍属性剣斧はおろか、
滅龍ビン剣斧を含むほぼすべての龍属性剣斧に劣ると言わざるを得ない。
これと比べるとヘリオスクラッシャーや荒鉤爪剣斧が物凄く強く見えてしまうほどである*3
- 更に言えば、素で紫10白60青240という匠込みのこちらをそのまま強化したような斬れ味に
ネロ=テュランノス
- 一方、テラーテュランノスは究極強化で新たにネロ=テュランノスという銘になる。
こちらの性能はというと…- やはり滅龍ビン、こちらも属性値は無いも同然の12
- だいぶマシになった攻撃力340
- 会心率-5%は据え置きだが相殺は容易
- 斬れ味は素で白30、匠+2で紫20が出現
- スロット無しは変わらず
物理方面の総合力では完全にダークライドを上回るようになったが、やはり高性能とは口が裂けても言えない。
- また、追い打ちをかけるかのように本作の龍属性剣斧には恐るべき業物が存在している。
こちらと同じ攻撃力340に高めの龍属性30、素では青止まりだが匠+2で紫30が出現するうえに
スロット1を持ち、トドメにしっかり強撃ビンまで完備した禁忌のスラアク・黒龍剣斧である。
この龍属性スラアク全般を喰ってしまえるほどの圧倒的なスペックを備えたあちらに対して
ダークライドは言うまでもなく、ネロ=テュランノスであっても勝るのは素白ゲージのみという始末。
一応本作の白と紫の補正差は縮まっており、発動がかなり楽になった斬れ味+1であれば
継戦能力で有利にはなるものの、やはり属性の差は拭えない。
- そして本作はスラッシュアックスの「変形」を非常に強く意識した調整が行われており、
その一環として状態異常ビン剣斧に一定の差別化要素が生まれる事になった。
だが滅龍ビンには残念ながらそのようなテコ入れは一切存在せず、
状態異常ビンのように剣斧を切り替えつつ異常値を蓄積するという立ち回りもできなければ、
剣モードでは強撃ビンである黒龍剣斧に勝てる訳が無く、斧モードですら微妙、
というかこれより強力な「斧」は他にも沢山あるというどうしようもない状態に陥っている。
- こんな有様ではあるが、獰猛化恐暴竜厚鱗や恐暴竜の滅鱗はしっかり要求される。
かなりの愛がなければ、この武器を作る意味はないだろう。
- 余談だが、今作には多くのスラアク使いが待望していた
斧モードを強化する手段であるテンペストアクスという狩技が実装されており、
斧としては最強クラスであったが強撃ビンに阻まれ活躍の場が限られていた状況から脱し、
ついにグラバリタが十全な性能を揮えると彼らは期待に胸を躍らせていた。
…しかし期待を胸に作成した所で待っていたのはご覧の有様である。
当然スラアクスレは阿鼻叫喚の地獄。あちこちでグラバリタの墓が建てられる始末であった。
本当にどうしてこうなった。
こんな大惨事っぷりでは調整不足を疑われても仕方ないだろう…。
MHWorld
- MHWorldでは当初は未登場だったが、2018/3/22のタイトルアップデート第一弾でイビルジョーと共に追加。
「テラーテュランノス」へと強化が可能である。
- MHWorldでは環境の変化に伴い、これまで産廃の汚名を返上できなかった滅龍ビンが大幅にてこ入れされ、
唯一の滅龍ビン剣斧であるパワースマッシャーが非常に高い人気を有することになった。
というわけで滅龍ビンであることが欠点だったテュランノスも、
本作では「剣斧」として活躍できると期待されていたのだが……
- テラーテュランノスの性能は下記の通りである。
- 素では本作第二位となり、断滅の一閃を大幅に上回る攻撃力770
- 斬れ味は青40、匠で白ゲージも発生
- 会心率はマイナス25%と、上記の物理性能を鑑みれば概ね妥当な数値
- 素で龍属性を持ち、龍180、龍封力【大】
- 強撃ビン搭載
- スロットなし
- レア7(カスタム強化回数2回)
あまりに遅すぎる「改善」である
- 本作では先述の通り滅龍ビンが強化されているため、
そもそも強撃ビンにする必要があったのかと言われるとかなり怪しいところである。
物理性能で見ると、同じ強撃ビンの断滅の一閃よりは高いもののデモンほどではなく、
素で龍属性を持つため無属性強化が乗らなくなってしまった事から、
最終的な物理性能差はかなり大きいと物理特化で頂点に立つのも厳しい。
つくづく、滅龍ビンを没収されたのが痛すぎるものとなっている。
まさか滅龍ビンが別のビンになったことで個性を奪われる事になるとは誰が予想したであろうか。
- デモンとの差別化点としては断滅の一閃ほど極端ではないにせよ要求スキルの軽さが挙げられる。
装備の殆どを固定されるデモンに比べ無属性強化が必要なく、
マイナス会心を補い、少し匠を伸ばすだけでほぼフルスペックを発揮できる。
青運用デモン相当の火力に龍封力がついてくるならば十分であり、
強撃ビン搭載武器の立ち位置としてはちょうど断滅の一閃とデモンの中間に位置するといえるか。
- 強撃ビンということもあり単純な物理ならトップクラスであることは間違いなく、
今まで非現実的だった剣モードでの運用も可能となり、
本作の立ち回り上斧モードでの活躍も十分なものがあるなど、今までより活躍の場は広がったと言える。
龍封力も大なので、対古龍戦においては断滅の一閃やパワースマッシャーIIに肩を並べる活躍が可能であろう。
過去のメインシリーズと比べ、正統派の運用ができるようになっただけでも大きな進歩と言えるか。- ちなみに要求素材は古龍の血を除けば全てイビルジョー素材である。
一応理論上は、パワースマッシャーIIと同タイミングでテラーテュランノスを実戦投入可能。
- ちなみに要求素材は古龍の血を除けば全てイビルジョー素材である。
MHW:I
- 舞台は移ってマスターランク。怒り喰らうイビルジョーの素材を用いた最終強化、業斧グラバリタが出現した。
- その性能は
- 三位グループの攻撃力980
- 属性値はそこそこ上昇して330
- 素で斬れ味白20、匠Lv3から紫が出現
- 会心率がマイナス30%と更にダウン
- スロット追加は無し
- 強撃ビンで据え置き
- 攻撃力は申し分無く、属性値も強撃ビンとしてはそこそこ高い部類に入る。
しかしそこで足を引っ張ってしまっているのが上位より更に下がった会心率。
弱点特効や渾身の調整で以前ほど気軽に会心を盛れなくなった中での会心率-30%はあまりにも痛い。
同等以上の攻撃力でマイナス会心が無い武器も多く、属性の違いを加味してもかなりの苦境に立たされている。
斬れ味も匠1から上の段階が出た上位から一転、紫を出すには匠3が必要な平凡なタイプ。
かと言ってケア不要なほど素の白ゲージが長いわけでもなく、マイナス会心のために達人芸も使いにくい。
折角匠を積んで紫ゲージを出しても、あろうことか無撃無しのマイティ=ギアに負ける始末である。- かつてライバルであった断滅の一閃は【破】への強化で裏ボス武器に相応しい、
最高の攻撃力と長大な白ゲージを獲得する為、大きく水をあけられた形となっている。
こちらが勝っている点が強化の早さくらいしか無いのが悲しい所。
- かつてライバルであった断滅の一閃は【破】への強化で裏ボス武器に相応しい、
- 性能が判明するや否やスラアク使い達からは産廃の烙印を押されてしまった。
元々前作で猛威を振るったデモン共々会心スキルの調整の煽りを受け、
マスターランクではそこまで強くはならないだろうと予想はされていたが、
待っていたのはそれを上回る悲惨極まる現実だった。
- 滅龍ビンなら良かったのに、と散々言われ続けてきたが、
この性能では滅龍ビンにしたところで余計にマイティ=ギアの劣化版になるだけで、
強属性だともっと悲惨なことになるし、減気ビンも似たような性能のライバルが居ると、
「もしビンが違えば…」「今作に裏会心があれば…」という空想の余地さえ無く八方塞がりである。
というかこの攻撃力では裏会心運用したところで大して強くない
フレーバーテキストで果てしない流血の道を歩むと謳われたこの武器そのものが、
果てしない流血の道を歩む羽目になるとは、なんとも皮肉な話である。
- そして、後に追加された真・黒龍剣斧に完膚なきまでにトドメを刺されたのは最早言うまでもない。
グラバリタはどうしようもなくあちらの完全下位互換なのである……*4。- ただ、これに関してはそもそも黒龍武器自体が
既存の武器の大半*5を食ってしまうほどの超性能であるため、
何も業斧グラバリタだけの問題と言う訳ではないが。
- ただ、これに関してはそもそも黒龍武器自体が
MHF(スラッシュアックスF)
- スラッシュアックスFとして登場。遷悠武器に該当する。
プレビューサイト第一回更新に合わせ、この武器をハンターが持っているSSが公開されており、
「MHFで初めて登場が確定したCS産スラッシュアックス」という立場になっている。
- G10アップデート当日から生産可能であったスラッシュアックスF、10本の内の一つである。
テュランノスを生産し滅斧グラバリタまで強化できる。
なお穿龍棍と同様、GR100以上にならなければ生産できない。
滅斧グラバリタ
- その性能はというと
- 無属性、会心率なしだが始種武器を除けば強撃ビン武器トップの攻撃力2743
- デフォルトで微量あるため斬れ味ゲージ+1で現れる部分は全て空ゲージ
- 装填されているのは強撃ビン
実装後はのちのMHWorldとは違い早速人気となり、多くのハンターが担いでいたようだ。
- 上述したスラッシュアックス10本の内3本は遷悠/G50より若干性能が低くなっており、
残り7本の内強撃ビンタイプの武器はグラバリタを含めると4本ある。- まず最初に立ちふさがるのは獣竜遷悠種仲間であるブラキディオスの「破岩剣斧エクリクシー」。
破岩剣斧エクリクシーは攻撃力2705となっており、例によって爆破属性がある。
ただしMHFの爆破属性は現状微妙な性能であり、おまけ程度の活躍しか期待できない。
斬れ味ゲージもほぼ同じなので、純粋火力ではグラバリタに軍配が上がるだろう。
と言っても、シジルがあるMHF-Gの環境では些細な差でしかないため、
ぶっちゃけ好みの問題だろう。
- まず最初に立ちふさがるのは獣竜遷悠種仲間であるブラキディオスの「破岩剣斧エクリクシー」。
- 色々書いたが強撃ビンタイプの無属性スラッシュアックスFとしては文句なしの性能を有しており、
物理で押したい相手に活躍できるだろう。
またメインシリーズでは(今の所)適わなかった「剣」での運用も抜群である。
- 2016年5月25日にはFモンスターやMH2モンスターの剣斧が追加されたが、
長い間Fオリジナルモンスター武器には「無属性・強撃ビン」のポジションが存在せず、
ライバルはMH2続投組であるディアブロス亜種のタナトスアックスとなった。
攻撃力はこちらが勝るが、タナトスアックスには会心率があり、それで差別化を図っている。
とは言うものの、5月25日時点でシジル焼き付け可能な強撃ビンタイプ最高の攻撃力を持つ剣斧(G級進化武器を除く)、
というポジションは変わらなかったといえる。
実装から1年後の2017年4月より、遂にMHFオリジナルモンスターの「無属性・強撃ビン」武器が登場。
ヒュジキキの「ヒュージ・トロンぺ」である。
こちらは会心率にウェイトを置いた辿異武器であり、
GR600段階(ヒュージ・タルナダ)までの攻撃力はグラバリタが上である。
- ただし、強撃ビンに関してはスラッシュアックスFではモーション値1.1倍程度抑え目に調整されているため、
他のビンを駆逐するほどの圧倒的な差はない。
武器に属性がないこともあり、この武器は文字通り「属性が効かない」相手に使っていくのが良いだろう。
- なお強撃ビンかつ無属性故にビン効果の有無で与ダメージが大きく変化し、
他のビンの武器にはこの武器より倍率が高い武器や近い倍率で高属性値を持つ武器もある、
つまり斧モードの性能としては他の武器の中に埋もれてしまう。
ビン効果を乗せやすい地ノ型、嵐ノ型であれば威力を発揮しやすいだろう。
天ノ型では斧モードが主体になるが、
ビジュアル面などで斧を中心に使いたければそちらで運用するのもよい。
余談
- テュランノス(tyrannos)は古代ギリシャで「僭主(正当な手段によらず独裁的な権力を握った者)」を意味しており、
暴君を表す英単語tyrantの語源でもある。
一段階強化して「テラーテュランノス」になると恐怖の独裁者といったところか。- かの有名な恐竜の一種「ティラノサウルス」の由来になった言葉でもある。
イビルジョー自身もそのシルエットや凶暴性からティラノサウルスに喩えられることがあるため、
武器の名前を決めるにあたり、意識されたのかもしれない。
- かの有名な恐竜の一種「ティラノサウルス」の由来になった言葉でもある。
- グラバリタは、おそらくキリスト教の七つの大罪の二つ「暴食」「強欲」にあたるラテン語、
「gula」「avaritia」が由来だと思われる。- その「グラバリタ」だが、英名では"Saligia"と訳されている。
これはとある七つの単語の頭文字を集めたものであり、- Superbia(傲慢)
- Avaritia(強欲)
- Luxuria(色欲)
- Invidia(嫉妬)
- Gula(暴食)
- Ira(憤怒)
- Acedia(怠惰)
しかし常に食糧を欲しているイビルジョーに怠惰を貪れる程の精神的余裕があるのだろうか
- その「グラバリタ」だが、英名では"Saligia"と訳されている。
- 前述したようにこの武器はかつて、
高い攻撃力と長い紫ゲージ、会心率もさほど低くないと高水準なステータスを持っていた。
それでもなお強撃ビン持ちの剣斧と剣モードで渡り合うのは厳しい事から、
スラッシュアックスにおけるビンの重要性がおわかりいただけるだろう。
ビンの差を素のステータスで埋める事で一定の評価を得ていたのが当武器なのだが、
MHX(X)ではそれすら奪われてしまい、滅龍ビンのテコ入れも無かったことが、
本武器の転落に繋がってしまったといえる。
そして、上記の通りMHWorldではせっかく大規模なテコ入れが施された滅龍ビンを手放してしまった。
- 「斧」としては(おそらくだが)覇剣斧ムルカムトルムと並んでトップクラスの知名度を誇る。
「斧」の概念が登場して日が浅いMH3Gの時点で
「斧モードだけなら最強」という確固たるポジションを手に入れたことや、
MHXXまで実用性を無視してでもずっと滅龍ビン武器であり続けたことが要因だと思われる。
そしてMHWorldで鞍替えしてしまったのが裏目に出たせいで
むしろネタ性に拍車をかけてしまった感がある。
関連項目
モンスター/イビルジョー
モンスター/怒り喰らうイビルジョー
モンスター/イビルジョー/派生作品
武器/イビルジョー武器
モンハン用語/斧
武器/アクサアルダバラン - 再登場で強撃ビンから滅龍ビンへ変わった武器