ゴールデンレトリバー

Last-modified: 2019-12-22 (日) 12:18:56
ラブラドールレトリバー

ゴールデン・レトリーバーとは

ゴールデン・レトリーバー(ゴールデン・レトリバーとも、Golden Retriever)は、イギリス原産の大型犬である。
賢さ及び忠誠心を兼ね備え、穏和な性格の犬種であるためペットとして広く愛好されている。元来、水鳥猟でハンターが撃ち落とした獲物を陸地に持ち返る(=retrieve)役割を担う犬であり、合図に忠実に従い、俊敏に行動し、水草の生い茂る湖の中を遠くまで泳いで鳥を持ち返る猟犬として、何時間も猟場で活動することが可能な猟犬である。

歴史

19世紀中頃、スコットランドのダッドリー・マーシュバンクス伯爵(後のツウィードマウス卿)が交配により作出したのが起源である。
1865年、ダッドリー・マーシュバンクス伯爵は小型のニューファンドランド犬と掛け合わせた黒のウェイビーコーテッド・レトリーバーから生まれた、1頭のウェーブ掛かった黄色の被毛に覆われた「ヌー」を購入した。ダッドリー・マーシュバンクス伯爵は「ヌー」及びツウィード・ウォーター・スパニエルの「ベル」を掛け合わせ、4頭の牝が生まれた。その内の1頭「カウスリップ」を基に、ダッドリー・マーシュバンクス伯爵は20年以上ブリーディングした。ウェイビーコーテッド・レトリーバー、アイリッシュ・セッター、後のブラッドハウンドとの交雑を何回か行い、新しい犬種としてゴールデン・レトリーバーを確立した。

1903年、英国ケネルクラブはゴールデンレトリーバーを「フラットコート-ゴールデン」として初めて登録した。1911年にはフラットコーテッド・レトリーバーとは別の単独の犬種として認められ、「ゴールデン又はイエロー・レトリーバー」と呼ばれ、数年後には「イエロー」という語は削除された。

1938年、ゴールデン・レトリーバー・クラブ・オブ・アメリカ(GRCA)が設立された。当該クラブは現在5000人の会員を擁し、アメリカンケネルクラブ(AKC)傘下の最大犬種クラブの1つとなっている。

外見

個体によって、明るいクリーム色から暗い赤金色まで多彩な毛色を持つ。飾り毛は他の部分より明るい色で長く、ボディ前部、胸腹部、四肢後部及び尾下部を覆う。

ダブルコートといい、羽毛のように柔らかく短いアンダーコート(下毛)及び弾力性のある長いトップコート(上毛)の二種類の毛がある。アンダーコートは防水性が高く、気温の低い季節でも冷水内で活動するのに適する。また体温調整の役目も担い、気温が上昇すると抜け落ち、低下すると再び生える。

均整の取れた体付きであり、オスは体高58~61cm、体重29~34kg、メスは体高54~57cm、体重24~29kgで、理想的な体長と体高の比率は11:10である。

頭部は割合に大きく、鼻は黒又は茶がかった黒色、耳は頬に沿って垂れ、アーモンド形の目を持つ。

なお、イギリスから外にでて他種と交配され繁殖されたものと比べるとイギリスの原種はシロい毛をしている。

性格

  • 「信頼できる性格」「飼い主と共に働くことを喜びとする」犬種で、「賢い、温和、知的、親しげ、確実」と表現される。
  • 人間に同調する能力を持つため、家族が静かにしているときには静かにし、遊ぶときには一緒に大いにはしゃいで遊ぶ。
  • 主人が願っていることを察知し、常時主人に気に入られようと努力する。
  • 家族と一緒に行動できることを喜びとし、孤独を嫌う。
  • 忍耐力が非常に強く、細やかな気配りができて、楽天的。
  • 自信を兼ね備え、信頼できる個性を持つ。
  • 一般的には、しつけやすく、子どもから老人まで誰にでも扱いやすい犬種とされている。

飼育上の注意点

大型犬の中でも飼いやすい犬種ではあるが、生物である以上注意しなくてはならない点もある。

  • 大型犬である以上運動が大量に必要。室内犬は一日一回散歩は必須。外飼いでも野山のような広い庭でなければ散歩は必須である。
  • 食い意地の強い子が多い。そのため室内でも人の食事を勝手に食べ物を食べることもある。
    • ゴールデンレトリバーに限らず人間の味付けは犬には濃すぎるためよろしくない。
  • また散歩中でも炉端の物を食べてしまいやすい。毒物やネギ類、チョコレートなどには要注意。
  • 体格が大きく非常に活発なため、子供や力の弱い人当然、大人の男性でも簡単にふりまわされてしまう。好奇心が強いため散歩中の道路飛び出しに注意。
  • 一般的な性格は上記の通りだが、個体差もある。大柄で噛む力も強いので躾けられていないと非常に危険。
    • 実際にゴールデンレトリバーにかまれた事による他の犬や人間の死亡事故は報告されている。
  • 骨太で長毛なため太く見られやすい。そのため太ったと勘違いされやすい。栄養失調気味の犬も多いので気をつける事。
    • しかし一方でおかし類のあげすぎで太りすぎたり糖尿病にかかることもある。当然だがメリハリが必要。
  • たれ耳特有の耳の病気や長毛種に多い皮膚病など、病気にかかりやすい。そのため主治医を作っておくのが良い。常によく観察し、違和感があれば相談し、定期的に健康診断にかけよう。

ラブラドール・レトリバーとの違い

ラブラドール・レトリバーとは同じレトリバーが付いている点、ほぼ同じ体格に温和だが活発で人懐っこい性格、泳ぎが大好きなど共通点が多いため、単なる長毛種と短毛種の違いと思われがちである。
しかし実際はたまたま同じ地域で全く違う交配をしたら、たまたま似た性質になっただけであり、血縁としては離れた種である。 

つまりどんな犬なの!?

でかい犬
ひとなつっこい
とてもかしこい
気配りの達人
ゴールデンレトリバー>シロくらいの知能
盲導犬(もうどうけん)などとおしごともする、えらいね!

引用文献

ゴールデン・レトリバー-Wikipedia
みんなの犬図鑑