コラム/環境の変遷

Last-modified: 2024-04-26 (金) 12:24:55

このページはコラム記事です。

主観・個人の意見などを含む場合があります。

概要

このページは、ドラゴンボール ザ ブレイカーズの環境の変遷をアップデート履歴を合わせて振り返るページである。

ただし、マルチプラットフォームかつクロスプレイがない関係上、同じ時期でもプラットフォーム間で大きく環境は異なる。
そのため、基本的には掲示板や動画、配信などの記録が比較的多く残っているSteam版の環境を中心に解説する。

アップデート内容の詳細についてはアップデートガシャ更新スケジュールについてはスピリットサイフォンを参照のこと。

目次

ベータテスト

CBT(クローズドベータテスト)

2021年12月と2022年8月に、抽選式によるクローズドベータテストが行われた。
1回目のβテストはSteam限定となっており、レイダーはセル、マップはハイランドリバーしか存在していなかった。
2回目のβテストについては、PS4やSwitch、Xboxなどでもテストが実施され、フリーザと新マップのグリーンコーストも追加されている。

この当時の環境については、後述するOBTとほぼ同じ。
終了後に発表された勝率に関しては、サバイバーが38.4%、レイダーが70.5%と、レイダーがかなり有利だった。
レイダー別で見るとセルが65.3%、フリーザが75.8%とフリーザの方が高め。ここから長い間、フリーザ一強の環境が続くことになる。

OBT(オープンベータテスト)

2022年の9月にオープンベータテストが実施された。CBTと違い、ソフトをダウンロードさえすれば誰でも参加できた。

この環境の最大の特徴としては、サバイバーの使用できるドラゴンチェンジ回数が遥かに多かったことだろう。
クールダウンドリンクが1つの自販機から2つ購入可能な上、チェンジレベル一律で50%回復、しかも飲むモーションは一瞬というかなりの高性能だった。超クールダウンドリンクに至っては全レベルで100%回復だったため、補給物資と合わせると平気で3連続チェンジが可能だった。

また、逃げスキルとしてはサイヤ人ポッドリモコンが非常に強力だった。
スキルの使用から降下までが3秒ほどと短く、簡単に逃走可能だった。言ってしまえば、現在の瞬間移動に近いスキルだったと言える。なんならCTが90秒だったので、瞬間移動より強かったかもしれない。

そのため、理論上はサバイバーがかなり有利な環境であり、超TMの起動そっちのけで何度もチェンジを繰り返し、レイダーをボコボコにする光景が見られた。

ただし、βテストということでプレイヤー間に基本知識が共有されていなかったこともあり、カオスなマッチになりやすかった。

特に、現在では最強の必殺技として名高い魔貫光殺砲の強さがあまり知れ渡っていなかった。
なぜなら、この頃は格闘攻撃のダメージがかなり高く、無理に必殺技を撃つよりも格闘をした方が強かったためである。
他にも、神龍サバイバーが出現する機会が少なかった*1ことも理由に挙げられる。

シーズン1

初期環境(ver1.0.0~ver1.0.1)

調整概要

ver1.0.0(10/13)

OBTから製品版環境に移行する際、大きくサバイバー側が弱体化された。
まず、前述したサイヤ人ポッドリモコンに大幅な弱体化が入り、呼び出し時間が3秒→7秒、CTも180秒と大幅に弱体化された。
クールダウンドリンクによるドラゴンチェンジCT回復量については、シーズン5現在と同様にチェンジレベルによって回復量が変更される調整が行われた。

ver1.0.1(10/15)

サービス開始2日後にver1.0.1が配信され、グルグルガムの拘束時間が現在の2倍近い4秒ほどあり強力だった、魔人ブウの性能が一部弱体化された。
スポポビッチのスキルや格闘などによる進化エネルギー回収量が全体的に減少した。

2022年10月14日に発売された製品版では、OBTと比べるとサバイバーの性能がかなり弱体化された。
クールダウンドリンクの回復量が現在のそれに変更され、飲むモーションが延長された上、1つの自販機から買えるドリンクの個数も1つに。
OBTの何度もチェンジしてレイダーをボコボコにするゲーム性から、逃げ隠れすることが重要なゲーム性に転換したとも言える。
このゲーム性の違いに戸惑うサバイバーも多く、純粋にサバイバーの練度も低かったため、当初はレイダー有利と言われていた。

また製品版から追加されたレイダーである魔人ブウは、性能が非常に凶悪だった。最初期はグルグルガムの拘束時間が4秒と、現在の2倍近い拘束時間を誇り、ヤムーがサバイバーに攻撃を当てるだけで進化ゲージを25%回収するなど、とんでもない性能だった*2

レベル1のスポポビッチも強く、特に気弾性能が強力だった。シーズン5現在の悪ブウよりわずかに弱い程度の気弾をゲーム開始時から使うことが出来たため、初動狩りが非常に強いレイダーとなっていた。
その気弾の強力さは神龍サバイバーすら引き撃ちで完封してしまえるほどであり、魔人ブウに進化すると弱体化してしまうため、スポポビッチのまま進化しないという動きが大真面目に行われるレベルだった。

しかし、徐々に開拓が進んでいくにつれて、サバイバーの真価が発揮されるようになっていった。
まず、レイダーから逃げるためのスキルとしては、グラップリングデバイスホイポイカプセル【一輪バイク】、通称ブルマバイクの2つの性能が飛び抜けていた。
グラップリングデバイスは、レイダーのロック圏外まで一気に移動でき、ブルマバイクはブースト中の移動速度が2倍という異常な性能だったため*3、乗り込む瞬間にバイクを破壊されない限り、ほぼ確実にレイダーから逃げることが可能だった。
このスキルを組み合わせれば基本的に逃げ切れる、という情報が広まっていくことでサバイバーの生存力は飛躍的に向上した。

このグラップリングデバイスブルマバイクの2つのスキルは、シーズン2中盤で性能の大幅弱体化が行われるまでの間、猛威を振るった。

他にも足回りを強化するスキルとして、ホバリングデバイス運転上手【速度強化】運転上手【ジャンプ強化】が注目された。
この当時のホバリングデバイスはジャンプとデバイス使用を繰り返すことで、現在のスプリント以上の速度で歩くことが可能だった。
使いやすいフローティングデバイスとの相性も良く、弱体化されるまでかなりの採用率を誇った。

2種の運転上手スキルも、バイクに乗っている時の移動力を格段に向上させた。
これらのスキルが、サバイバーの探索速度を一気に向上させ、超TM戦までの時間を爆速にしていった。

他にも、当時はレイダーに連続妨害耐性がなかったため、妨害スキルを全員で当てまくるのが異常に強かった。
その中で特に使われていたのが、クリリンの靴トラップデバイスの2つ。

クリリンの靴は射程が長く当てやすい上に、当てると一定時間ロック不可になるという破格の性能を持っている。
猛者サバイバー集団との超TM戦では、格闘や必殺技で足を止めるとどこからともなく靴が飛んで来る上、一度食らうとどこからともなく2個ぐらい追加で飛んでくる、という状況が日常茶飯事だった*4

トラップデバイスは簡単に使える上、その応用性の高さが強力だった。
上空から超TMに気弾を打ち下ろす動きがまだ定着していないこともあり、起動システム周りにおいておくだけでレイダーを足止めできた。
また、レイダーが足を止めたところに空中でトラップデバイスを直当てする猛者プレイヤーも存在していた。

必殺技は気円斬が流行していた。
当時は今よりダメージが高い*5上、ロックが回避で途切れない仕様だったため、着弾直前に回避しない限り大体当たっていた。また、ノックバックゲージがまだ存在しておらず、必殺技1ヒット毎によろけが発生していたため、レイダーは動く事すらままならなかった。

ちなみに、クリリンのトランスボールは運転上手2種とクリリンの靴、気円斬があったため、、ガシャの大当たり枠とされていた。

実はこの当時から、フルパワー連続エネルギー弾や魔貫光殺砲など、後に凶悪な性能が露呈する必殺技も、一部のプレイヤーの中では開拓されていた。

キーキャンプ環境(ver1.1.0)

調整概要

ver1.1.0(11/11)

レイダー側は、スポポビッチの弱体化とセルの強化が行われた。
スポポビッチは気弾性能がレベル1相応に弱体化され、戦闘能力を一気に失った。
一方、セルは生体エキス吸収が強化され、多少進化しやすくなった。

サバイバー側は、ゲーム序盤でのサバイバー撃破率を下げるという名目で、低レベルチェンジにダメージカットが追加された。
なぜか同様の理由で、自動バリア回復の性能の強化も行われた。
また、グラップリングデバイスブルマバイクのナーフが実施されたものの、CTが10秒増加しただけ。

発売から1ヶ月近くが経過し、レイダーの勝率も低くなってきていた頃、事実上最初のバランス調整が実施された。
サバイバー有利環境と言われていたものの、調整内容としてはサバイバー側の微強化となっていた*6

まず、環境に影響が大きかったのがレベル1、2のチェンジサバイバーの耐久を上げる調整である。
単純に以前よりダウンが取りにくくなったのはもちろん、超TM戦でのサバイバーの場持ちも底上げされた。

以前よりダウンが取りにくくなってしまい、進化にフィニッシュが必須のセルと魔人ブウは特に影響が大きかった。
また、この時期はグラキャン全盛期であり*7、一定以上の精度でグラップキャンセル回避連打を繰り返されると一切の攻撃が当たらなかった。
また、接敵時以外にも純粋に移動速度が速かったため、高速探索の一助にもなっていた。

レイダーがダウンを取ることが難しい環境ではあったため、レイダーはキーキャンプ戦術によって抗うようになっていった。
当時はキー設置が12秒ほどで終わるかわりに、起動キーを差し切らずに手を離してしまうと進捗がリセットされていた。
そのため、必殺技などで吹き飛ばせば進捗はリセットされるため、キー位置さえ分かればかなり強固なキーキャンプが可能だった。

この頃にはレイダー側からもハイランドリバーの開拓が進み*8、C,D,Eエリアのいずれかを破壊し、残り2エリアのどちらかのキーを守るという動きが一般的な戦略となった。

このキーキャンプ戦術において、アシストキャラ召喚によってキー設置位置を見張れるほか、ほぼ確実にボールを回収できるフリーザが環境レイダーとして扱われるようになっていった。
また、このようなキーキャンプ戦術が主流になると、サバイバー側はキー設置済みエリアに全員で引きこもり、チェンジ回復を待って襲いかかり、ボール奪取かキー設置を目指すという動きで対応するようになっていった。

また、シーズン1当時は神龍召喚をエリア破壊で止めた際、ボールを再回収できなかったため、ボールが各エリアに散らばっていた*9
そのため、ボールを奪って神龍召喚が始まってもエリア破壊で止めて一旦対応し、逆にサバイバー側はそのタイミングでキャンプを崩しに行く、もしくは召喚を止められないようにXエリアで呼ぶなどの読み合いが存在していた。この仕様は後にシーズン2で変更されてしまうが、元に戻してほしいと望むプレイヤーも少なからず存在する。

起動キー進捗保持環境(ver1.1.1)

調整概要

ver1.1.1(11/14)

回避をグラップリングデバイスなどの構え行動でキャンセルすることで、無敵状態で高速移動するグリッチであるグラップキャンセル、通称グラキャンの修正が行われた。
また、起動キーの進捗が手を離しても保持されるようになった。

前述したキーキャンプ戦術が猛威を振るったせいか、調整によって起動キーの進捗が保持されるようになってしまった。
この当時のレイダーはフリーザのキーキャンプ戦法でサバイバーに対抗していたため、レイダー側がさらに厳しい環境となった。

また、この調整が行われるのとほぼ同日に新ガシャが開催され、エネルギーフィールド超電圧爆裂斬が登場した。

エネルギーフィールドは使用中5秒間無敵になるスキル。これによって、ブルマバイクの弱点であった乗り込む瞬間が無防備だった点が解消され、エネルギーフィールドからブルマバイクを使うだけで十分逃げ切れた。
事実上の逃げ切りコンボであったものの、エネルギーフィールド解除後を狙ってフルパワーエネルギー波などの爆風が大きい必殺技を合わせることである程度対抗出来なくもなかった*10

そして、同じく追加された必殺技である超電圧爆裂斬が非常に凶悪な性能をしていた。
当時を知らない人にもわかりやすく説明すると、多少発動が遅い代わりに魔貫光殺砲よりダメージの高い横長フィニッシュバスターといった感じの性能になる。
消費リミットは100にも関わらず、基礎ダメージ80、補正値+20の高火力を叩き出せた。
魔貫光殺砲と比較すると、レベル1でも同等のダメージが出る上、レベル3なら魔貫光殺砲よりダメージが高かった。

この必殺技を使用可能な人造人間17号は、気弾モーションが非常に長く格闘戦に弱かったり、超電圧爆裂斬の判定が大きすぎて地形で消えるなど、弱点もあるにはあったが、環境を大きく変える性能をしており、ロックオンの仕様が変更されるシーズン2まで数多のレイダーを苦しめた。

レイダー最強環境(ver1.2.0)

調整概要

ver1.2.0(11/18)

レイダーについては大幅な強化調整が行われた。
攻撃面では、近接攻撃、気弾、多くの必殺技が当たりやすく調整された。
ロックオンボーナスも強化され、サバイバーを追いやすくなった。

また、サバイバー側にも弱体化が入り、チェンジレベル2→3に必要なチェンジパワー数が増加したり、神龍サバイバーの攻撃力倍率がレベル3と同等になった。

システム面でも、起動キー設置時間の増加や、起動システムの速度ボーナスの増加、起動システム破壊に必要な時間の短縮と、ありとあらゆる部分でレイダーが有利になるような調整が行われた。

前環境がサバイバー有利環境であることを重く見たのか、大幅なレイダー強化調整が行われた。
もちろん、起動キー設置時間の増加など、ほぼすべての調整がレイダーに有利に働いたが、その中でも影響が大きかったのはレイダーの気弾強化。

全体的に気弾の弾速が強化された他、一部気弾は爆風が拡大されたり、ダメージや射程が強化されたりと様々だが、ほぼすべての気弾が以前よりかなり当てやすくなった。
調整内容に記載された「進化レベル2以降の気弾を当てやすく調整しました。また、技ごとのダメージ効率や特性に合わせて、それぞれダメージを調整しました。*11」という雑な調整文とは裏腹に、非常に影響の大きい調整だった。

このゲームではロックオンシステムの関係上、気弾をロックオン圏内で偏差撃ちすることは基本的に出来ない。
そのため、ある程度離れていれば横移動で必ず避けられるし、近ければ横移動では必ず避けられないという状況になりやすい。
しかし、気弾の弾速が一気に強化されたことにより、横移動で気弾を避けられない距離が伸び、気弾の有効射程が大幅に増加してしまった。

特に弾速強化の恩恵が強かったのが、セル(第一形態)フリーザ(第二形態)フリーザ(第三形態)
いずれもセル(完全体)に匹敵するほどの凶悪な気弾性能になっていた。

また、気弾のダメージ調整で特に強力になったのが、フリーザ(第四形態)の二連デススライサー。
当時は回避で追尾が切れなかったため、2発両方の回避は難しかったにも関わらず、1発120ダメージという高火力に設定されていたため、神龍サバイバーですら気弾4~5回でチェンジ解除できるという強さだった。

他にも、詳しいデータが残念ながら無いが、気弾の全体的な射程が200m~300m程度に設定され、かなりの遠距離にも気弾での攻撃が届いた。
それ以外にも、現在の仕様であるセル(第二形態)のかめはめ波の怯み効果や、セル(完全体)の爆風が大きくなったのもこの調整によるものである。

気弾の性能以外にも、チェンジレベルを3に上げづらくなったり、起動キー設置時間が倍になったり、超TM破壊に必要な時間が減ったりと、様々な面からレイダーが有利になる調整が行われた。
これらの調整により、上手いプレイヤーであれば、レイダーでほぼ確実に勝てるレベルの環境となっていた。

レイダーで勝ちたいプレイヤーにとっては、良い環境だったように思えるかもしれないが、この環境には大きい問題点があった。

それは民度の深刻な低下を引き起こしたこと。
要はレイダーが強くなったことで、サバイバー側は勝ちづらく、理不尽な展開が起こりやすくなった。
このゲームが1対7である以上、レイダーをやるためにはサバイバー側を何度かプレイし優先権を貯める必要があるのだが、レイダー側だけをやりたいプレイヤーからすれば、サバイバー側をやらされる苦痛がより増えたとも言える。

その結果、サバイバー側で放置や切断、仙豆特攻*12などで優先権を稼ぐ迷惑プレイヤーが続出した。
こういったプレイヤーが発生すると、サバイバー側は薄い勝ち筋が更に無くなり、マッチ開始時から負け濃厚の雰囲気が漂った。

また、キャンプ環境、レイダー不利環境、サバイバー不利環境と、方向性の異なるストレスの多い環境が続いたことで、プレイヤーが選別されていき、同接が一気に減少していった時期でもある*13

レイダー弱体化後(ver1.3.0ver1.3.1)

調整内容

ver1.3.0(12/2)

気弾の弾速、射程、ダメージがシーズン5現在のそれに弱体化された*14

ver1.3.1(12/16)

レイダー3体の中で、セルだけがやや勝率が低く出ている状況を改善するためという謳い文句で、セルがレベル3→4に進化する際の必要フィニッシュ数が減少する強化が行われた。
具体的には、サバイバー3人→2人で進化可能になった他、生体エキス吸収を+20まで強化していれば、サバ1+民間1で進化出来るようになった。
ただ、この当時のセルの負け筋はレベル3に進化できずに終わることだったので、的外れな調整ではという声もあったが。
また、脱出TMでの脱出がしやすくなる調整も合わせて行われた。

前回の調整の中でも、影響が大きかったレイダーの気弾性能が一気に弱体化された。
弾速は初期のそれより少し早い程度に落ち着き、ダメージも大きく減らされた。
また、射程については、大抵の気弾が150mに揃えられた。

ちなみに、前回の調整で最強クラスの気弾となっていたフリーザレベル4のデススライサーだが、この調整で120×2→60×2とダメージが半減した上、追尾性能も下げられるという大幅弱体化を受け、進化すると気弾が当てにくくなるという逆転現象を起こした。
これ以降、シーズン5まで気弾について大きな調整は入っていないため、シーズン5現在とほぼ同じ性能となっている。

環境としては、概ねレイダー強化前の環境に戻り、レイダーの戦術はキャンプ戦術が主流に戻った。また、自販機破壊の重要性が広まり、ハイランドリバーではD破壊がよく見られるようになった。

ただ、シーズンが終盤に差し掛かっていくにつれて、Steam版の環境は徐々に環境が討伐へと傾いていった*15

また、この時期にはボール埋めというグリッチが問題になった。*16
これは、ハイランドリバーDのビルの柱の隙間に、ドラゴンボールを落とすと、エリア破壊でもしない限り拾えなくなるというグリッチであり、レイダーがうっかりDエリアを破壊しない限り、神龍召喚を完全に封殺することが可能な恐ろしいグリッチであった。
このグリッチは後のアップデートで、斜め上の方向で修正されることとなる*17

シーズン1末期環境(ver1.3.2~)

調整概要

ver1.3.2(12/23)

7m程度離れた位置からドラゴンボールを拾えるように変更された。
この変更は、ハイランドリバーDのビルの柱の隙間にボールを埋めれてしまうグリッチの暫定対応であり、柱の隙間にボールを落としても近くからボールを拾うことが出来るようになった。
シーズン2でそもそも柱の隙間に落とせなくなるまでは、この調整により遠距離からボールを拾うことが出来た。

基本的に、シーズン末期はレイダーの勝率が下がる。
プレイヤーの環境への理解度が高まるのはもちろん、初心者プレイヤーの割合が減ることで、サバイバーの全体的な質が高まることで、厳しい戦いを強いられる事が多いからだ。
シーズン1もその例に漏れず、レイダーに厳しい環境となっていた。

たとえば、シーズン1では神龍召喚をエリア破壊で止められたのだが、サバイバー全員が即座にボールの散らばった地点に向かい、すぐに再召喚を行う動きが一般的になることで、時間稼ぎにしかならなくなりつつあった。

この頃、特に猛威を振るっていたスキルとしては、チャーミングポーズエネルギーフィールドが挙げられるだろう。ずっと強い気がしないでもないが
シーズン1では、妨害スキルの効果が超TMを貫通していたため、超TM裏からTMを破壊しようとしているレイダーを止められた。

また、この頃は生身でチャーミングを使った場合、使用後に自由落下していた。
そして、着地すると妨害の持続判定こそ無くなるものの、本来存在する硬直をキャンセルできてしまっていた。
これを利用して、超TM裏でジャンプしてチャーミングを当てた後、即座に超TMへアクセスに戻るといったような動きが強力だった。

また、エネルギーフィールドはサバイバーの安定した逃走の補助の他にも、フィールド展開後の体当たりでボールを落とし、そのまま安全に奪う動きが非常に強く、レイダーがボールを保持することがかなり難しくなっていた。

必殺技については、初期から存在しているフルパワー連続エネルギー弾が頭角を現し始めていた。
フルパワー連続エネルギー弾は、拡散弾を連続で放つ必殺技だが、当時は全ての気弾ひとつひとつでノックバックが発生していたため、一度当てられると、技終了までレイダーはほぼ動けなかった*18

さらに、この必殺技の本領は、レイダーが洞窟内にいる時に発揮される。
拡散弾という関係上、至近距離で使うことが前提の技だが、狭い洞窟内で使えば、1回でレイダーの体力を2~3メモリ近く削ることすら可能だった。
当然、複数人で洞窟内にいるレイダーをハメれば、そのまま討伐することすら可能だった。

そんな中、元祖壊れスキルである世界チャンピオンの娘が登場した。
Vジャンプでスキルの性能が先行公開されていたが、効果量についてはその時点では不明だった。
当時のプレイヤー間では、チェンジパワーMを1回買える2000ゼニー程度であり、ドリンクが即座に買える4000~5000ゼニーあれば強いだろう、と言われていた。
しかし、蓋を開けてみれば、無強化でも5000ゼニー、最大強化でなんと9000ゼニーをマッチ開始時から保持できるというとんでもないスキルだった。

開始位置に多少左右されるものの、即座にドリンクを2本回収することが出来るのはもちろん、チェンパMを2つと、ドリンク1本を購入し、すぐにチェンジレベルを1に上げることもできた。
これにより、サバイバーの動き出しが高速化したのはもちろん、レイダーに自販機を壊す隙を与えずにドリンクを回収することができた。

素早く戦闘準備を整えられたため、序盤から強気に探索が出来るのはもちろん、序盤からレイダーとの戦闘に向かう動きの再現性が高くなった。

これらの、フルパワー連続エネルギー弾などの必殺技に加え、世界チャンピオンの娘による試合序盤のサバイバーの出力の向上などの結果、スポポビッチを試合開始数分で複数人でボコボコにして討伐する、通称スポポ狩りが流行った。

スポポ狩りとは

例としては、わざとスポポビッチに見つかるように洞窟に逃げ込み、トラップデバイスなど妨害スキルで拘束、フルパワー連続エネルギー弾で最低2~3ゲージ、味方が駆けつけてくれれば一気に討伐までもっていくことすら可能だった。

ただ、開始3分以内にゲームが終了した場合、勝利側は試合が無効扱いになるため、レイダーは優先権を溶かされ、サバイバー側も報酬を受け取れないという、誰も喜ばない結末になることも多かったが。

また、この当時はスポポビッチ魔人ブウの体力は共通だったため、なんとか逃げ切って魔人ブウになれても、チェンジが回復する前にサバイバーをダウンさせないと、辛い展開が続いていた*19

シーズン1は、調整不足な点が多く目立ったり、次シーズンの開始時期が1ヶ月延期になったこともあり、長い間、レイダーにとって厳しい環境が続くこととなった。

シーズン2

シーズン2初期環境(ver2.0.0ver2.5.0)

調整概要

ver2.0.0(2/15)

非常に様々な調整が行われたため、特に大きい調整について記載。
(本文と一部内容が重複する)

ver2.0.0の調整では、システム面での調整が目立った。
影響の大きいものは、神龍召喚をエリア破壊で妨害したときの挙動とロックオンの仕様変更の2点。
まず、神龍召喚については、召喚中のエリアが破壊された場合、召喚をキャンセルしてボールを回収することが可能となった。
シーズン1では、エリア破壊でボールを各エリアに分散することが出来ていたのだが、この変更により、すぐさま他のエリアで再召喚が行われるようになってしまった。
また、サイレント変更で、召喚台座に当たり判定が設定されるようになったため、必殺技による妨害も難しくなった。

ロックオンについては、基本的に解除されやすいように修正された。
まず、ロックオン時に必殺技を発動した場合、ロックオン距離外に出た場合ロックオンが持続しないように修正された。
また、チェンジ中サバイバーやレイダーが回避すると、相手からのロックが一時的に途切れるようになった。

また、大きなサイレント変更としては、妨害スキルが超TMを貫通することがなくなった。

2023年2月16日よりシーズン2が開始され、初の追加レイダーとしてベジータが追加された。
また、シーズン2の開始と同時に大きな調整が行われた。

この調整では、システム面での調整が多く行われている。
特に影響の大きいものとしては、神龍召喚をエリア破壊で妨害したときの挙動とロックオンの仕様変更の2点。

まず、神龍召喚については、召喚中のエリアが破壊された場合、召喚をキャンセルしてボールを回収することが可能となった。
シーズン1では、エリア破壊でボールを各エリアに分散することが出来ていたのだが、この変更により、すぐさま他のエリアで再召喚が行われるようになってしまった。
また、サイレント変更で、召喚台座に当たり判定が設定されるようになったため、必殺技による妨害も難しくなった。

ロックオンについては、基本的に解除されやすいように修正された。
まず、ロックオン時に必殺技を発動した場合、シーズン1では演出中にロックオン距離外まで逃げられてもロックオンが継続されていたが、シーズン2以降はロックオン距離外に出た場合ロックオンが持続しないように修正された。

また、チェンジ中サバイバーやレイダーが回避すると、相手からのロックが切れる仕様に変更された。
シーズン1では、回避では必殺技の発射方向の追尾、いわゆる銃口補正が途切れず、必殺技の発射タイミングに合わせて回避をする必要があった。
しかし、この仕様変更によって、必殺技の発動から発射までの任意のタイミングで回避をするだけで、必殺技を避けられるようになった。

この調整により、発生の遅い必殺技はほぼ使い物にならなくなった。シーズン1最強必殺技であった超電圧爆裂斬も、ほぼ当たらなくなり、一転して弱必殺技となってしまった。
この頃から、出の速さと射程、火力の全てを兼ね備えた魔貫光殺砲の一強時代が長く続いていくことになる*20
また、ロックオン仕様変更の影響で、回避連打に気弾を当てづらくなったり、追尾気弾の追尾が回避で切れるようになるなどの影響もあった。
直近のアプデで大幅に弱体化されたフリーザ(第四形態)のデススライサーは、さらに当たりにくくなってしまった。

また、大きなサイレント変更として、チャーミングポーズのような妨害スキルが超TMやアイテムボックスを貫通することがなくなった。超TM裏から安全に妨害出来るのは流石に理不尽だった

それ以外には、ジャンプしてからホバリングデバイスを使用を繰り返すことで早く移動できるテクニックであった、ホバリング移動が修正され、回避をアイテムを拾う際のインタラクトでキャンセル不可能になったことで、探索速度が多少は抑えられた。

調整の結果としては、神龍召喚をエリア破壊で遅延させられなくなったことが大きく、シーズン1末期以上にレイダーが討伐されやすい環境になった。

その討伐環境を加速させたのが、追加された強力な新スキルである。
まず、ガシャ産ではあるものの、シーズン2開始と同時に瞬間移動が追加された。
非常に長い間、環境で活躍している強スキルのため、説明は要らないかもしれないが、軽く説明しておく。
味方のサバイバーのもとに瞬間移動するスキルであり、3秒あればマップの反対側にでもワープすることができる。

クールタイムが180秒と長いとはいえ、3秒あればどんな状況からでも逃げ切れるスキルの登場により、レイダーがサバイバーを以前よりダウンさせにくくなってしまった。
逃走以外にも、ボールを集めたり、退場する直前に蘇生に向かえたりと、サバイバーの立ち回りの幅を大きく広げたスキルである。
さらに、エネルギーフィールドと組み合わせることで、確定逃走できるエネフィ瞬間移動というコンボも開拓された。
ただ、瞬間移動は、ガシャ産スキルという関係上、シーズン後期になり、所持率が上がっていくことでより猛威を発揮していくようになる。

そのため、シーズン2の環境に最も影響を与えたスキルとしては、フライパン山の炎が該当するだろう。
射程100、高さほぼ無制限の耐久100の火柱を地形無視で設置するスキルであり、本来は襲われている味方を助けられるスキルとしてというコンセプトだと思われる。

しかし、この当時のフライパン山の炎は、味方の援護スキルという側面以上に、レイダーを妨害したり、レイダーをハメて討伐するスキルという側面が大きかった。
まず、炎に触れるとレイダーはノックバックしてしまうため、妨害スキルとして運用することが可能だった。

例えば、洞窟でサバイバーがダウンしていても、100m以内なら地形を無視してレイダーをノックバックさせフィニッシュ妨害をすることができた。
初期のフライパンは、火柱に当たると何度でもノックバックしていたため、火柱と地形の間にレイダーが上手く挟まってしまうと、延々とノックバックし続けてしまい、最大15秒ほど操作不能となってしまっていた。

そしてなにより、レイダーをハメるスキルとしても非常に優秀だった。
耐久100と割と硬く、火柱を出したサバイバー以外は自由に通過できるため、洞窟の出入り口を封じるように火柱を出し、他のサバイバーが格闘やフルパワー連続エネルギー弾で拘束し放題だった*21

洞窟ハメ以外にも、そもそも超TM戦に出してどこからでもフルパワー連続エネルギー弾による壁ハメに移行出来たり、複数人で火柱で挟むと上下以外移動できなくなったり、上手く2つの火柱を並行にして挟むと、ノックバック先でノックバックされて長時間行動不能になったりと、無法な性能をしていた。
しかもこの性能にも関わらず、このスキルはあと2回の強化調整を残している。

このスキルの弱点である「近くの味方しか守れない」「装備しているサバイバー自身はスキル枠が圧迫され、相対的に逃げづらくなる」といった点は、スキルの採用率が高まることである程度解決されてしまっていた。

もちろんサバイバーがベジータの性能や仕様変更に対応出来ていないシーズン開始直後こそ、レイダー勝利が目立っていた。
しかし、レイダーに行動を許さないフライパン山の炎瞬間移動の装備率増加と、神龍召喚をエリア破壊してもボールが散らばらなくなる仕様変更によって、環境はレイダー討伐に偏っていった。
そのためか、Steam版と比べると比較的起動寄り環境であるCS環境においても、討伐の割合が高くなっていった。
特に、当時は体力が800しか無かったベジータにとっては、厳しい環境だったと言えるだろう。

当時は闇鍋マッチングであり、中級者以下のサバイバーも混ざりやすくそこに付け入る隙が存在していたが、同格のプレイヤー8人でマッチした場合、まずレイダーは勝てないと言われるような環境となってしまった。
ただ、一応補足しておくとこれはSteam版の話であり、運営から公開されたリザルトレポートを見る限り、レイダーの全体勝率は57%と決して低い数値ではなく、ベジータの勝率も高いため、CS版ではそれなりにベジータが暴れていたことがうかがえる。

また、レイダー間のキャラバランスはあまり変わっておらず、相変わらず強力だったキャンプ戦術と噛み合う上、気弾と必殺技が高水準なフリーザがシーズン1と変わらず環境レイダーだった。

バグ・不具合解説

シーズン2では様々なバグやら不具合が発生していたので、それをまとめて紹介する。

シーズン2から追加されたベジータは、かなりバグの多いレイダーだった。
最初に紹介するのは、栽培マン残像抜けバグ。
これは、栽培マンに抱きつかれた後に残像拳を使うことで、ダウンすることなく逃げることが出来たというバグ。ナッパに進化してしまうものの、ダウンを回避できる凶悪なバグだった。

また、凶悪なバグとしてはナッパスキップも該当するだろう。
栽培マンが討伐された後に、何故か即座にナッパも討伐扱いになり、ベジータに処刑されてしまうバグである。部下の責任を理不尽に取らされるナッパ

両者討伐扱いとは言え、試合の序盤にベジータが出てくるので、割と強かったのはもちろん、レイダー側のプレイヤーがチートを疑われるなどの副次被害も発生してしまっていた。
これは、栽培マンが討伐される、民間人フィニッシュによる進化、3分経過による時間切れの複数が同時に発生することで発生するバグであり、レイダー側が意図的に引き起こすことが出来ないのが不幸中の幸いだったか。

また、ナッパは高速移動することが出来るナッパスライドというグリッチが存在していた。
アクティブスキル「サイバイマンを植える」を、キャラの向きを傾けて使用することで、斜め方向に落ちていき遠距離を高速で移動するバグである。
ナッパは本来移動速度が低めのレイダーなので、弱点を補うという面では強かったのだが、発見から比較的すぐ修正された。

また、レイダー専マッチについても触れる。
シーズン2の目玉アップデートとして追加されたレイダー専マッチだったが、開始直後はある程度機能していたものの、フレキシブルマッチの優先権が7を超えてどんどん溜まり続ける上、優先権が多いとレイダー専マッチでもマッチングしなくなってしまうという不具合が発生してしまっていた。

また、フレキシブルでレイダーがプレイできないということが広まることで、レイダー専を選択するプレイヤーが増えたのか、レイダー専のマッチング時間が30分以上を超える事態も発生してしまった。
そのため、17日にはレイダー専マッチを選択してもフレキシブルマッチと同様の扱いになるという緊急対応が行われ、開始から2日という僅かな期間でレイダー専マッチは閉鎖されてしまった。

バグフライパン環境(ver2.5.0ver2.6.0)

調整概要

ver2.5.0(3/28)

基本的には不具合やUI面の調整が主だった。
UI面では、脱出ビーコンの光が遠くからでも見やすくなったり、試合の残り時間などを示すテロップ、通称黒帯が少し上側に移動したりなど、細かい部分が修正された。
また、フライパン山の炎について、火柱の向こう側のプレイヤーは遠距離ロックになるように仕様が変更された。

ver2.6.0(4/11)

詳しくは解説で説明するが、後述するフライパン山の不具合が修正された。

シーズン2開始から1ヶ月半が経過した3月末に、ver2.5.0が配信され、多くの不具合修正や仕様変更が行われた。
特に修正が多かったのがフライパン山の炎であり、不具合修正と仕様変更の両方が行われた。

特に、理不尽な壁ハメの対策として、数秒間壁に触れても怯まなくなるように変更され、ハメが起こりにくくなった。
そして、火柱の向こう側のプレイヤーをロックした時に、遠距離ロックになる変更が行われた。
これは、火柱の裏にサバイバーがいると格闘が出てしまい、気弾で火柱を壊せなくなってしまうという問題への対応だったと考えられる。

しかし、この調整がとんでもない不具合を引き起こしてしまった。
それが、フライパン山破壊不能バグ。
これは、レーザー系統の攻撃全般が火柱にダメージを与えられなくなってしまうというとんでもないバグだった。
これによって、レーザー系気弾を使うセル(第二形態)フリーザ(第二形態)が、必殺技を使わないと壁を壊せなくなってしまい、壁を壊すのに四苦八苦することになってしまった。
また、この変更と同時に超TMにフライパン山を被せると、超TMを破壊できなくなるようになってしまい、超TM戦でのフライパン山の厄介さが一段と増してしまった。

重大な不具合だったため、公式も修正翌日には修正予定の声明を出したのだが、修正に時間を要する不具合だったようであり、修正されるまで半月近くかかるという声明が発表された。

この間、不具合を知って使用を自粛するサバイバーもいたが、そもそも不具合の声明が公式ツイッター上のみで行われていたので、不具合の発生自体知らないプレイヤーも多く存在していたと思われる。
また、別に公式から使用を控えて欲しいという声明や、使用禁止にする処置などは取られていなかったため、普通に使うプレイヤーもいた。

最終的には、バグ発生から約2週間後に配信された*22ver2.5.1で破壊不能バグは修正されることとなった。

他には、現在でも猛威を振るっていた瞬間移動、特にエネ瞬に対して、必殺技を使うことで移動方向を割り出したり、スポポビッチのエネルギードレインや、フリーザ(第二形態)の爆発波などの位置サーチ攻撃によって、瞬間移動先に攻撃するなど対応策が模索され始めていた。

シーズン2後期環境(ver2.6.1)

調整概要

ver2.6.1(4/14)

使用率が8割と超えている上位2種のスキルであるグラップリングデバイスホイポイカプセル【一輪バイク】が弱体化された。
また、選択肢を増やすために一部の移動系スキルの移動速度が強化された。

ver2.6.1の調整により、シーズン1から猛威を振るってきた二大逃げスキルであるグラップリングデバイスブルマバイクに大きな弱体化が入ることになった。

まず、グラップリングデバイスは、射程が少し抑えられ、移動速度もわずかに低下した。
ブルマバイクはブースト時の移動速度が弱体化されてしまい、素の性能ではとっさのときの逃げスキルとして運用することが難しくなり、運転上手【速度強化】と組み合わせること前提の性能になってしまった。
グラップリングデバイスについては、代替になるスキルもあまりなかったため、単純にサバイバー全体の弱体化となったが、ブルマバイクは後述する変化【ミサイル】の強化もあり、多くのプレイヤーはそちらに乗り換える事になった。

弱体化の一方で、移動スキルの選択肢を増やす調整ということで、他の移動スキルが強化された。
特に、強化幅が大きかったのが、変化【ミサイル】ジップラインデバイスの2つのスキル。
変化【ミサイル】は、これ以前は見向きもされないぐらいの性能だったのだが、移動速度が2倍近くになる魔改造を施された。
界王拳ムーブと大差なかった移動距離が倍近い移動距離となり、使いやすい逃げスキルとしての立場を得た。
ジップラインデバイスについても、移動速度が2倍になるという雑な強化調整を受けた。

この調整によって運営の調整意図通り、プレイヤー間では移動スキル構成の試行錯誤が行われていた。
変化【ミサイル】は、その使いやすさから多く採用され、基本的な逃げ方がグラップ変化【ミサイル】へと変わっていった。
その中でも、ジップラインデバイスは、400m近い移動が可能であり、物資運搬やキー探索にも強力だったため、一時期流行った。
しかし、扱いが難しいのに加えて設置が面倒だったため、しばらく経つとあまり見かけなくなった。

その後開催された新規ガチャで、ウイスと破壊神ビルスのトランスボールが実装された。
この2人の神々*23が今後様々な波乱を引き起こすことになる。

まず、真っ先に大問題を起こしたのは着地硬直無効バグ。
このスキルは、ある程度の高さから落下した時に発生する着地硬直を無効化し、また5秒間移動速度を1.5倍速するという効果である。
シーズン5現在でも中堅クラスの性能はあるスキルであり、フローティング入り編成などで採用されることがある。
このスキルは、移動速度を1.5倍する効果と説明したが、この1.5倍になる移動速度は、本来走りの移動速度が意図されていた*24

しかし、実装当初の着地硬直無効は、生身で行うほぼすべての移動に効果が適用されてしまっていた。
生身回避はもちろん、チェンジ中の舞空術、界王拳ムーブ変化【ミサイル】、格闘系必殺技の突進、果ては残像拳の連続回避や、ヤジロベーの刀での斬りかかりにすら加速効果が乗った。
その中でも、界王拳ムーブ変化【ミサイル】は、レイダーがほとんど追いつけない速度で200~300mを移動できた。例えるなら、サバイバー側が溜めなしでリクームマッハアタックを使える、というイメージが近いだろうか。特に界王拳ムーブは、発動後地面を掠めるだけで効果が発動したため、地面を掠めた後加速して急上昇するという変態挙動で飛んでいく事もできた。

また、チェンジ中の舞空術にも効果が乗るのも非常に凶悪だった。
移動スキルと比べると一見地味だが、フローティングデバイスと組み合わせると、レイダーより早く飛んでいくため、追うことが非常に難しかった。
特に、神龍サバイバーがこれを悪用すると、気弾がほとんど当たらない速度で飛ぶ上、追ってもこちらより早いので捕まえられず、逃げに回られると倒すことがほぼ不可能になってしまっていた。
幸い、公式が即日声明を発表したため、これらのグリッチを悪用するプレイヤーはそこまで多くなかった。
このバグは、シーズン2中はおろか、シーズン3中には修正されず、11月に行われたシーズン4移行時のアップデートでようやく修正された*25

次に問題を起こしたのは、破壊神ビルスのトランスボール。
回避を連打した時に出るステップ回避を後ろ向きにすると、なぜか通常の倍速で移動することができる、エビルスやビルスステップと呼ばれるバグが発見されてしまった。
無意識の制御を付けると更に速度が上がり、ロックオンボーナス込みレイダーレベル4でも追いつくことが出来ないほどの速度が出てしまっていた。
当然、スキルすら使わずビルスでバックステップを繰り返すだけでレイダーから逃げることが可能だった。

ちなみに、エビルスと呼ばれていたのは、バックステップ中に腰を曲げ空を蹴って交代する姿がエビに見えるから。こちらはシーズン3には修正された。

だいぶ遅れてから頭角を表したのが、ウイスのパッシブスキルである、無意識の制御だった。
実装当初は、「回避距離が少し伸びたから何?」という反応が多く、ハズレスキル扱いさえされていた。
というのも、登場当初にはこのスキルが活きる場面がフルパワー連続エネルギー弾を抜けやすそう、ぐらいしか想定されていなかったためである。
ただ、このスキルを装備して回避連打をすると、気弾を高頻度で避けられるため、神龍サバイバーには必須クラスのスキルとなった。

ちなみにこの頃は、様々なテクニックが見つかった時期である。
例えば、砕撃破やアングリーシャウトからバニッシュをつなげるコンボ、いわゆるバーストバニッシュが発見されたのがこの頃。
また、調整で増加した変化【ミサイル】に対して、フリーザ(第二形態)の爆発波を使うと、爆発の予兆が発生した時点で変化状態が解除され、ロックさえ入っていれば確実にミサイルを狩れるというテクニックも見つかった。
これについては、後に不具合扱いで修正されたが、当時のフリーザの強さを支えたテクニックだった。

他にも、元気玉コンボという凶悪なコンボも見つかってしまった。

3連元気玉コンボ

これは、必殺技の元気玉を3連続で当てるというコンボのこと。
当時の元気玉は、ヒットするとレイダーを短時間拘束し、その後爆発してダメージを与えるというギガンティックミーティアに妨害性能をつけたような性能だった。
元々は爆発した際の範囲が大きく、超TM破壊を妨害する強い必殺技として、一定数採用されていた。

だが、ある程度近距離から元気玉をヒットさせると、レイダーのノックバックに元気玉での追撃が確定してしまうことが発見されてしまった。
特に至近距離であれば、なんと元気玉→元気玉→元気玉と、3連続で確定してしまい、体力の3割を消し飛ばす凶悪なコンボが可能だった*26
このコンボを洞窟で元気玉を食らったが最後、ノックバック中に元気玉を延々と当てられ続けることになる。
そのため神龍サバイバーが元気玉だった場合、レイダーが洞窟に入るとそのまま出てくることなくゲームセットということすらあった。
このコンボはシーズン3では大きな仕様変更により、使えなくなった。

シーズン2は、初の追加レイダーであるベジータの性能が物足りなかったり、ハメ技が横行したこともあって、次の追加レイダーに期待が高まることとなった。

シーズン3

PTS・シーズンオフ環境(ver3.0.0)*27

調整概要

ver3.0.0(5/31)

後述するノックバックゲージ追加が最も大きい調整だった。
また、スポポビッチが個別キャラとして扱われるようになり、魔人ブウと独立した体力を持つようになった。(この調整以前は、スポポビッチの体力を魔人ブウが引き継いでいた。)

この期間中は少々特殊で、2023年5月31日から6月5日まで、PTSサーバーが開放され、シーズン3で追加されるレイダーやスキルを先行的にプレイすることができた。
そして、このPTSサーバー上でのギニュー特戦隊当時の常識を覆す強さをしていた。

まず、最大の特徴として、各形態が討伐されても、進化レベルが上っていき、最終的にはレベル4まで到達してしまうことだろう。
また、各形態が割と高めの体力を持っており、当時としては実質的な体力が頭一つ抜けて多いレイダーでもあった*28
さらに、PTS時のギニュー特戦隊は、正式追加された時とは比べ物にならないレベルで性能が高かった。

特に強かったのが、リクームマッハアタックと、ミルキーキャノン。
まず、リクームマッハアタックは、現在と同じく200m近く移動できる性能だったのだが、それに加えてクールタイムが10秒と非常に短かった。
要は、遠くからサバイバーを見つけたらマッハアタックで距離を詰め、チェンジが切れてグラップで逃げたらさらにマッハアタックで追撃するという無法な追跡性能を誇っていた。
PTSサーバーでは瞬間移動が使えなかった*29こともあり、安定して逃げ切ることは不可能とされた。

ミルキーキャノンは現在よりダメージが高く、青いハリケーンと、本体のミルキーキャノンだけで400ダメージという破格の性能。
青いハリケーンを安定して避けることも難しかったので、ボタンを押すだけで相手を倒せる技とすら呼ばれた。

それ以外にも、正統進化時の格闘カットである「なかよくやれよ」のダメージが80*30もあり、格闘を当てたのに逆にリミットが削れたり、ギニューの通常気弾がダメージと弾速の両方が現在より強く全形態倒されていても全然戦えるなど、やりたい放題だった。

後述するノックバックゲージの仕様も相まって、まともにやっても勝てないのではないか、と言われたほどだった。

PTSサーバーでギニューが暴れていた頃、通常サーバーはシーズンオフ期間*31となっていた。
しかし、仕様変更など、シーズン3のアップデートは既に適用されていた。
そして、このアップデートの目玉としては、ノックバックゲージの追加があげられる。

ノックバックゲージは、レイダーがノックバックするまでの耐久を示した値であり、この値が0になるまではレイダーはノックバックしなくなるという仕様。
公式配信でも言及されていたが、今までドラゴンボールを些細なノックバックで落としていたのが、このノックバックゲージ追加により、少しであれば耐えられるようになった。
ただし、この頃のノックバックゲージはかなり極端な調整となっており、シーズン5現在よりノックバックゲージを減らしにくかった。

特に被害が大きかったのがロケットランチャーであり、レイダーをノックバックさせるために3発当てる必要があった。
これにより、超ロケットランチャーがないと単独でレイダーをノックバックさせることができなくなり、ロケランによるレイダーの妨害が非常に難しくなった。
とりあえずロケラン1本持っておけばフィニッシュ妨害が出来る、という保証がなくなったことで、ロケランの価値が一気に下がった。
これまでロケランで吸収妨害を受け放題だったセル・魔人ブウは周りからロケランが飛んでこようと強引にフィニッシュを通すことが出来るようになった*32

また、シーズン2以前はチェンジがなくてもロケランさえ当てれば超TM破壊を妨害できたのだが、この仕様変更により生身での妨害難易度がかなり上がってしまった。
これにより、レイダーの強引な超TM破壊が非常に通りやすくなった。
この環境の変化に対応して、サバイバー側は妨害スキルを多く積んだ構成が流行った。ロケランで超TMを守れなくなってしまった以上、妨害スキルでレイダーを止めることで対抗する必要があったためである。
また、妨害耐性が機能するまで破壊し続けるレイダーに対抗するため、芭蕉扇などの吹き飛ばす妨害を採用する場合もあった。
まとめるとロケランによる時間稼ぎが難しくなり、相対的に妨害スキルとドラゴンチェンジの影響力が増したと言えるだろう。

ここまでだと純粋なレイダー強化に思えるが、妨害スキルの採用率が高くなるとノックバックゲージの弱点が浮き彫りになっていった。
それは、妨害スキルで一度動きを止められると一気に大ダメージを受けてしまうこと。
当時のノックバックゲージは前述の通り、現在よりも削られにくく、妨害を受けている状態で魔貫光殺砲を2発食らってもギリギリノックバックしなかった。
さらに、ノックバックゲージが全損してから再度ゲージを減らせるようになるまでの回復速度も遅かった*33
そのため、妨害スキルで拘束された状態で必殺技を受けても、ノックバックせずに棒立ちの状態で集中砲火を受けてしまう。

その結果、PTS終了後のシーズンオフ環境では、レイダーが無理破壊を通して勝つか、レイダーが耐性がつくまで妨害まみれにされるか、妨害で足が止まったレイダーが魔貫光殺砲の集中砲火で討伐されるかという環境だった。

シーズン3初期環境(ver3.0.2ver3.1.2)

調整内容

ver3.0.2(6/9)

公式パッチノートの調整概要としては

ノックバックゲージの追加により、想定よりフィニッシュや起動システム破壊を止められないケースが増加しすぎた点の緩和

レイダー「ギニュー特戦隊」の特色である、チームアップした際の強さを担保しつつ、サバイバー側としての対抗手段を加味した調整
となっており、ノックバックゲージ特戦隊の性能に様々な変更が入った。

ノックバックゲージは、シーズン5のそれと同じ仕様に、特戦隊は理不尽な部分がある程度抑えられた。

ver3.1.2(6/20)

調整内容自体は軽微な不具合修正だったのだが、
この時のパッチノートで瞬間移動狩りがグリッチ認定された。

また、壁や天井など、地形に密着することで、必殺技のエイムを直前まで続ける事ができるというテクニック、通称壁擦り狙撃が一時グリッチ扱いとなった。

…のだが、約1週間後に仕様だと訂正された。

2023年6月9日よりシーズン3が開始され、ついにギニュー特戦隊が正式に追加された。
また、PTSを受けて、ノックバックゲージギニュー特戦隊の性能に大きなメスが入った。

ノックバックゲージは、シーズン5現在の仕様と同じとなり、ロケットランチャー2発でノックバックさせることが出来るようになった。
それ以外にも、多少ノックバックしやすくなっている部分が多く、強行破壊と妨害スキルによる集中砲火の両方がマイルドになるような調整が行われた。

ギニュー特戦隊の性能については、PTS時の理不尽な性能が抑えられて正式実装となった。
ただし、バースト持ちのグルド、機動力の高いリクーム、火力の高いジース&バータ、確定進化と正統進化時のミルキーキャノンが強力なレベル4と、各形態ごとに明確な強みがあり、ゲームの進行とも噛み合っていたため、調整を受けてもなお他レイダーより強い性能を誇っていた。

一方で、サバイバー側には、強力なスキルが数多く追加された。
まずは、スタートダッシュ【ドリンク】から。
スタドリスタダドリンクなどと呼ばれるこのスキルは、マッチ開始時にクールダウンドリンクを持ってくるという効果。
これ以前にも、スタートダッシュ【仙豆】スタートダッシュ【ロケットランチャー】などが登場していたが、流石にドリンク版は強すぎるから追加されないだろう…と考えていたプレイヤーたちの度肝を抜いた。

また、スタートダッシュ【仙豆】には『1つ持ち込むたびアイテムボックスから出現する仙豆の数が1減る*34』と書かれているのだが、このスキルはマップ上からアイテムや自販機が減るというデメリットが存在していなかった。
つまり、マッチ開始と同時にノーリスクでリソースを増やすことが出来るというとんでもないスキルだった。
星3スキルということもあり、実装してからしばらくはこのスキルが流行り、サバイバーのチェンジ総数が増加していた*35

探索衝動【スキル】も編成の軸になれる強力なスキルだった。このスキルは、アイテムボックスを開けることでアクティブスキルのクールタイムを短縮するパッシブスキル。
このスキルにより、序中盤には限るが、瞬間移動エネルギーフィールドなど、CTの長いスキルを何度も回すことが出来るようになった。
エネ瞬を探索フェイズ中に複数回使いやすくなったり、移動スキル頼りの探索も可能となった。

そして、もうゆるさないぞおまえたちの登場もシーズン3。
ダメージ倍率を上げるという当時では唯一無二の性能であり、サバイバー側の逆転を可能にする非常に珍しいスキルとして重宝された。

また、ゲーム内の環境とは直接関係があるわけではないが、壁などの地形に密着して必殺技の演出をカットし、攻撃直前までエイムを続けるテクニック、通称壁擦り狙撃が一時不具合扱いされた。
魔貫光殺砲による狙撃がつまらないというプレイヤーからは歓迎されたのだが、その後すぐに仕様だったと発表された。なんで?

また、1ヶ月ほど経つと、ティア報酬である占いババドラゴンボール占いが普及し始めた。
マップ上に存在する全てのドラゴンボールの位置を確認することができるスキルであり、このスキルにより安定して盤面上の7つ全てのボールを確保することが可能となってしまった。
さらに、探索衝動【スキル】との相性が良く、序盤に占いを複数回使用することで、レイダーがボールを確保できていないと3分以内での召喚も可能となった。

また、ボールを単独で集めやすいため、前述したもうゆるさないぞおまえたち運命を変える強さなど、神龍サバイバーに適したパッシブスキルを積んだ編成、いわゆる神龍サバイバー特化構成を野良でも実用的に運用出来るようになった*36

ドラゴンボール占いの登場により、早期に神龍召喚をされる確率が上がったため、レイダーがボールを保持することの重要性が以前よりも増してしまった。

また、シーズン3中期に登場したアングリーシャウトも環境に大きな影響を与えたスキル。
これは、残像拳に続く2つ目のバースト技だったのだが、このスキルは発動時に発生する爆風でノックバックゲージを全損させる。
そのため、レイダーから格闘を受けた時に使用することで、レイダーの持つボールを確実に落とさせるという、レイダーからすれば理不尽なスキル。
当時は、エネ瞬と合わせて確実にボールを奪うというコンセプトの構成も組まれた。

このスキルによりドラゴンボールの保持が余計に難しくなってしまったため、神龍召喚されてもある程度戦えるギニュー特戦隊の使用率がなかなか下がらなかった。

タイムパトローラー環境(ver3.1.3)

シーズン3開始から2ヶ月弱が経過し、環境がかなり煮詰まり、非常に強かったギニュー特戦隊ですら、討伐されてしまうことが増えてきた頃、大規模な調整が行われた。
調整の概要としては、一部レイダーの上方修正と、使用率の低いスキルの強化の2点。

まず、レイダーの上方修正として、セルと魔人ブウの強化が行われた。
セルは気の探知の効果時間が11秒→17秒と強化され、瞬間移動で逃げたサバイバーを無限に追いかけ続ける、いわゆる地獄追いが強化された。
魔人ブウは、スポポビッチの進化エネルギーの吸収量が全体的に増加し、今までほとんど効果のなかった魔人ブウ復活計画にポイントを振ることで、民間人3人で進化することが可能となり*37、ハイリスクハイリターンのハイリスクが緩和される形となった。

使用率の低いスキルの強化としては、様々なスキルのCTが短縮された。
また、以前は猛威を振るっていたフライパン山も多少耐久が下げられたものの、しれっとCTが半減している。なんで?
また、変化【カモフラージュ】芭蕉扇は、CTが大きく短縮され、使い勝手と実用性が大きく向上した。

そして、この調整でもっとも環境に与えた影響が大きかったのは、タイムパトローラーのつとめの大幅強化だろう。
元々はラストのキー設置速度を+35%するという、効果が限定的な割にはそこまで効果が大きくなかったのだが、調整により最大+700%と、効果量が従来の20倍になる雑な大幅強化が行われた。
また、強化調整からしばらくの間は採用率が高かったこともあり、7人中誰かしらは持っていることがほとんどであり、誰も持っていないことを期待することも難しかった*38

これにより、単純なキーキャンプがこのスキルのみで突破されるようになってしまったため、レイダー側は複数エリアのキャンプを狙ったり、リソースを吐かせ続けて有利な状況でキャンプを突破されないように立ち回るなど、立ち回りを変える必要性があった。
特にキャンプを生命線としていたフリーザにはこの調整は致命的で、長い間続いた最強レイダーの座からは退くこととなった。

一方、この調整とほぼ同時期に新規ガシャが開催されたのだが、そこで追加されたフィニッシュバスターという必殺技が色んな意味で壊れていた。
まず、性能としては広い爆風範囲と高い連射速度を兼ね備えた非常に当てやすい必殺技である。
フィニッシュバスターは爆風範囲内にレイダーがいれば自動で爆発する*39ため、横移動していても強引に当てることが出来る。
また、追加入力で発射する性質上、構えて待機していれば、手動エイムで当てやすい。
さらに、この必殺技を使えるトランクス(幼年期)(超サイヤ人)のレベル3気弾が2連レーザーであり、セル(第一形態)魔人ブウ(無邪気)フリーザ(第三形態)などの通常気弾を完封することもできるなど、カタログスペックだけでも最強必殺技である魔貫光殺砲に並びうる高い性能を持っていた。

だが、よりにもよってこの必殺技には、発射時に使用音が発生しないバグが発生していた。
一応ボイスは再生されるのだが、神龍サバイバーにはそもそもボイスがなかったので完全な無音での攻撃が可能だった。
ただでさえ避けにくい爆発系必殺技にも関わらず、発動タイミングが音でわからないため、回避は困難を極めた。
それどころか、攻撃を受けていることすら気が付きにくく、気がついたら体力があと僅か、ということすら起こっていた。

一部では無音バスターやらグリッチバスターと呼ばれ、非常に忌み嫌われた*40

シーズン3末期環境(ver3.1.4ver3.1.5)

調整内容

ver3.1.4(10/6)

レイダー全体に大幅な強化が行われた。
大きな調整点としては、ロックオンボーナスの増加、バースト技のCT短縮、そしてレーダーの出現数の調整の3点。

ver3.1.5(10/11)

ver3.1.4で自販機数が変わってしまった不具合の修正。

本来であればシーズン3は10月から始まる予定だったのだが、延期により1ヶ月ほど遅れていた。
そのため、かなり環境が煮詰まっていた時期である。
このタイミングで大幅なレイダーに対する上方修正が行われた。

大きな強化点としては、ロックオンボーナスの増加、バースト技のCT短縮、そして各種レーダーの出現数の調整の3点。
まず、ロックオンボーナスについては、各レベルごとに強化幅は異なるが、速度ボーナスの倍率が+10~+15%ほど増加。これにより、追跡時のレイダー速度が約10%ほど増加した。
逃げるサバイバーを追う時には速度の差が重要になる関係上、数値の印象以上にレイダーの追跡能力が向上した。
特に、元々の移動速度が早めのセルは、サバイバーを追跡する能力がかなり高くなり、ダウンを取りやすくなった。
その他にも、セル(第二形態)のフルパワー連続エネルギー弾が魔人ブウ(悪)と同じものに調整され、少しだけ弱体化した。

次に、バースト技についてだが、ギニュー特戦隊以外バースト技のCTが5秒前後短縮された。
特にセルの残像拳については、最大強化でCT20秒となり、回転率がかなり向上した。
体力が300増加した調整と合わせて、耐久力を大きく高めた。
また、ベジータについても体力が200増加した上、バースト技のダメージが倍になる調整を受けた。ただ、バーストについては元の火力の無さと範囲の小ささはあまり改善されなかったが。
そして、レーダーの出現数にもメスが入り、起動キーレーダーの出現数が5個→3個に減少した。
これにより、多少なりともサバイバー側の高速探索が抑制された。

また、この調整以降、何故か出現する自動販売機の数が減少していることが判明した。
特にドリンク自販機が1つのみ出現になったのが大きく、サバイバー側のリソースが一気に減ってしまった。
不具合だったため、すぐに修正されたが、猛者プレイヤーからは修正しなくても良いという声もあった。

ただ、この修正が行われた後も、レイダー強化の効果はかなり大きかった。
ギニュー特戦隊が最強レイダーであることは変わらなかったものの、セルや魔人ブウもサバイバーに追いついてダウンさせられるようになったことで、本来の早い進化速度を活かしやすくなった。

逆に、かつての最強レイダーであったフリーザは、他レイダーの強化、そして前述したキーキャンプ弱体化と、逆風が続いていた。
少し先の話にはなるが、シーズン4で爆発波によるミサイルの確定解除*41が修正されたことで、ダウンを取る能力も下がり、器用貧乏感が否めない性能になってしまった。
そのため、これ以降は他の初期レイダーとあまり変わらない立ち位置となっていった。

シーズン3は、ギニュー特戦隊が飛び抜けて強かったものの、全体的に見ればどのレイダーにも可能性があり、比較的レイダー間のバランスが取れた環境だった。

シーズン4

シーズン4初期環境(ver4.0.1)

調整内容

ver4.0.1(11/1)

大きな調整としては、セル(レベル2~3)と魔人ブウ(レベル2)の調整。
強化と弱体の両方が行われており、フィニッシュにかかる時間が減った代わり、ロックオンボーナスが低下した。
フィニッシュ速度は2~3秒短縮され、フィニッシュ妨害がされずらくなった。
一方で、ロックオンボーナスが下げられており、以前の調整で高くなった追跡性能が抑えられてしまった。

2023年11月11日よりシーズン4が開始され、ブロリーが追加された。
ブロリーの性能についてだが、当初は初凸は非常に強いが、耐久に難ありという評価だった。

まず、初凸性能については、長距離突進技であるギガンティックチャージを初動から使えるために、他レイダーと比べても圧倒的に高かった。
マップによっては開始10秒以内にサバイバーをロック圏内に捉えることが可能であり、素早い対応が必要だった。

よりにもよってPlayStation版はフリープレイ期間と被ったこともあり、試合開始直後にダウンして、そのまま退場していく初心者も少なくなかった。なんで初心者が増えるタイミングにこんなレイダーを出した

何故こんな性能になったかの考察

これは筆者の予想なのだが、ブロリーが高い初動狩り性能を持っていたのは、シーズン4で復活していたレイダー専マッチの兼ね合いだと考えられる。

このゲームでレイダー専門マッチが成立しない最大の理由は、1対7という偏った人数設定。
他の非対称対戦ゲームを鑑みるに、1対4ぐらいであればある程度対戦は成立すると考えられる。
そこで、初動狩りによって、サバイバーを即座に数人退場させてすぐ次のマッチに行かせることで、擬似的にサバイバーの必要人数を減らし、レイダー専マッチを回りやすくしようという意図があったのではないかと考えられる。

ちなみに、レイダー専マッチが追加されたシーズン2においても、追加レイダーであるベジータは初動で1人落としやすく、ナッパがダウンキャンプし易い性能になっているなど、早めにサバイバーを退場させやすい工夫が行われていた可能性がある。

また、ブロリーは従来のレイダーと異なる超トランスボールというシステムのレイダーであり、レベルアップに応じて最大3回のアルティメットサバイバーが登場する、という仕組みだった。
当初は、レベル2の超トランスボールが投下されるまで2分かかっていたため、いかにこの間にダウンを取れるかが試合を大きく左右した。

ただ、当時のレベル2超TBサバイバーは、現在より気弾の性能が凶悪だった。射程が150mと長い上、ダメージも高く、気弾を偏差撃ちで撃たれるだけで体力がどんどん削れていった。
当時はレベルアップ時の体力回復もそこまで多いわけではなかったので、レベル3のブロリー(超サイヤ人)になる頃には体力が半分ぐらい削れている場合も少なくなかった。

また、ブロリー(超サイヤ人)になったらなったで気弾の弾速が遅く、超TBサバイバーに上手く回避されると中々ダメージを与えられなかった。
そして、レベル4のブロリー(超サイヤ人フルパワー)になっても、すぐにレベル4の超TBサバイバーが出現してしまうため、レベル4の強さを押し付ける前にゴジータと対峙する必要があった。

これらの理由から、レイダーとしての攻撃性能は高いものの、数値以上に打たれ弱く、討伐されやすくなってしまっていた。
ただ、戦闘スキルが高いプレイヤーが使えば強力なレイダーであることは間違いなく、初動狩りと戦闘の比重が重いレイダーとなっていた。

全体に対する仕様変更としては、ロケットランチャーがレイダーの気弾などで起爆するように変更された*42
これによって、正面から強引にロケランを当ててボールを奪う、ということが難しくなり、ボール奪取に複数人が必要になった。
また、ゲーム内の仕様変更としては微妙だが、ブリーフィング画面でマップと選択したレイダーが表示されるようになった。ドラゴンボールと異なるシステムである超トランスボールを登場させたことによる改修だと思われるが、サバイバー側がレイダーに合わせてスキルセットを選べるようになってしまったので、改悪とも言われた。

レイダーの調整としては、前環境で強くなったセルと魔人ブウだが、強化と弱体化の両方を受けた。
まず、弱体化については、ロックオンボーナスの弱体化。セルはレベル2~3、魔人ブウはレベル2のロックオンボーナスが0.5レベル分ほど減少した。数値上はそこまで大きな変化には見えないが、追跡能力が大きく下がってしまった。

逆に、強化内容としては、ロックオンボーナスが弱体化された形態のフィニッシュ速度が短縮された。
セルは太陽拳の効果時間中にフィニッシュを決められるようになり、強引なフィニッシュを通しやすくなった。
予想にはなるが、調整意図としては、特に初心者帯で猛威を振るう高速追跡を弱体化し、上級者帯でセルと魔人ブウを苦しめるフィニッシュ妨害を難しくしたのだろうと推察される。
他にも、地味に大猿ベジータのストンプ攻撃が、範囲が広がり回避で避けることができなくなる代わりに、チェンジを貫通してバリアを割れなくなったりと、大きめのサイレント調整を受けていた。

影響の大きな調整についてはこれぐらいだが、この時期にはゲームに大きな影響を与えるバグが大量発生していた。それについても触れる。

まず、最も影響が大きかったバグがロックバグ。これは、攻撃モーション中にはロックオンが開始されない、という不具合だった。
気弾を連射している間など、攻撃をしている最中に回避によってロックオンが途切れると、攻撃中はロックオンが再開されなかった。
そのため、対策としてタップ撃ちを行い、連射にならないように気弾の発射を抑える必要があった*43
何故か2種類気弾持ちはロックバグの対象外だったので、ブロリーはかろうじで無事であり、ベジータもバグの影響を余り受けていなかった。そのため、この時期は相対的にベジータが強かった。

もうひとつの重大バグは、超TM貫通バグ。
これは、超TMの起動システムやアイテムボックスを爆風や妨害スキルが貫通してしまう不具合。
要は、起動システムの裏側から安全に爆風や妨害を当てることが出来る。
一応、レイダー側も太陽拳やフルパワーで裏側に攻撃出来たため恩恵があったが、全体的に見ればサバイバー側に有利な不具合だった。
超TMを破壊していると、裏側から安全に妨害スキルやフィニッシュバスターなどの爆風のある必殺技を当てられるなど、超TMを盾にすることが非常に難しかった。

その他バグ

対戦環境自体には大きな影響はなかったが、重大だったバグについてはここで紹介する。

発生するとゲームが崩壊する可能性があったのが、ウイスフリーズバグ。
トランスボールにウイスを装備した状態で超TBを取って格闘相殺を起こすと、行動不能になってしまうというバグだった。*44
一度フリーズしてしまうと、格闘を食らうかチェンジ解除までフリーズが治らなかった。

また、デンジャーグラウンドの一部アイテムボックスが壁の中に出現し、絶対開けられないというアイテムボックス壁埋まりバグも存在していた。
壁埋まりバグについては、ボールや起動キーが壁に埋まったアイテムボックスに出現すると、エリア破壊されない限り詰んでしまうというと、発生率こそ高くないものの凶悪なバグだった。比較的すぐにデンジャーグラウンドが閉鎖されたため、被害者は少なく済んだが。

他にも、PS版限定ではあったが、超トランスボールを取ると、ゲームがクラッシュする場合がある不具合も存在していた。
こちらも比較的早めに治った。

レイダー専マッチについての余談

バグとは少し違うが、シーズン2ぶりに復活したレイダー専門マッチが、結局6日で閉鎖された。

開始後数日は、レイダー専門マッチは10~20分待ちぐらいで回っていたので上手くいっているように見えていたのだが、優先権が10を超えてもレイダーをプレイできず、50を超えるプレイヤーが出現するようになっていった。そして日を追うごとにマッチング時間が伸び、レイダー専門マッチでは1時間を超えるようになってしまった。

運営の発表した文言によると

現在、想定を大きく上回る人数のプレイヤーが「レイダー希望」のロール選択をすることで、マッチング時間が大きく伸びてしまう事象
引用元

と書かれており、レイダー専を選ぶプレイヤーが多すぎたことがレイダー専マッチが上手くいかなかった直接的な理由だと考えられる。
数日はある程度回っているように見えていたことから、フレキシブル(レイダー)でいくら優先権を貯めてもレイダーをプレイできないことが広まるにつれて、レイダー希望を選ぶプレイヤーが増えていったことがトドメになったと思われる。

ブロリーは今までのレイダーとかなり性能や戦い方が異なったため、今まで影の薄かったスキルが注目されることになった。
開拓初期は、変化【カモフラージュ】が注目された。
変化【カモフラージュ】は、探知スキルを持たないブロリーへの初凸対策としてある程度機能した。
また、しんだふりも初段ダメージが高く、残像拳・アングリーシャウトが機能しにくいブロリーの近接格闘メタとして*45、採用率が増えていった。

また、確実に超トランスボールを取りに行くためのサイヤ人ポッドリモコンや、バースト技の終了後に重ねやすく、拘束性能の高い破滅の交響曲なども注目された。
瞬間上昇瞬間下降も、一瞬でレイダーから距離を取れる汎用性とCTの短さから、超TBサバイバーの編成に採用されていった。

プレランクマ環境(ver4.1.2)

調整概要

ver4.1.2(12/11)

ランクマッチ実装と、ブロリーの性能調整、その他軽微なバグ修正が行われた。
まず、超トランスボールの出現タイミングが、基本的に前のトランスボールが解除されてから45秒となった。
また、体力のベース値と進化時の回復量が大きく増え、合計体力が1500→1900と大幅に増加したり、レベル2でダウンさせた時の蘇生猶予が60秒から90秒に増え、初凸したサバイバーを釣りきる戦術が弱体化された。

それ以外にも、超TBサバイバーが弱体化された。
ダメージカットが少し弱くなったり、気弾射程が130mに統一されたり、猛威を振るっていた気弾ダメージが下げられ、体力を削りづらくなった。

ver4.1.3(12/25)

ランクマッチのランクの上げやすさが多少緩和された。

ver4.1.2の調整によって、ブロリーの性能が大きく変更された。
まず、超トランスボールは、基本的に超TBサバイバーがいない状態から45秒後に投下されるようになった。
レベル2の超トランスボールは、投下時間が2分から大幅に短縮されたため、序盤の試合が中々進まないかくれんぼ時間が短くなった。

逆にレベル4超トランスボールは、投下にかなりの時間がかかるようになったので、レベル4に進化した後に強引に超TMを破壊する戦法が可能になった。逆にサバイバー側は投下までに超TMが破壊されないように時間を稼ぐ必要が生じたともいえる。

また、全体的に気弾の強さがレベル相応に修正され、レベル2超TBサバイバーの気弾だけで削り切る戦法は弱体化された*46
他にもブロリーが進化後に超TBサバイバーのレベルが下になると、任意でチェンジを解除可能となった。
レベル2のブロリー(怒り)の蘇生猶予時間が60秒から90秒に延長されたこともあり、レベル2止め戦術やダウンキャンプなどの消極的な戦法が是正されたといえるだろう。

性能面では、基礎体力と進化時の回復量が増加し、生半可な攻撃では討伐されなくなった。
ネックになりやすかったレベル3の気弾も弾速が上がることで当てやすくなった。
全体的に見れば、サバイバー・レイダー側両方の理不尽な部分を丸く調整したうえで、ブロリーが討伐されづらくなったといえる。

この調整と同時にプレランクマッチの開催も行われた。
プレランクマッチは、サバイバーとレイダーそれぞれにランクが存在しており、マッチ終了時のメダル評価によりランクポイントが変動した。
そして、累積ポイントによってランクが変動し、高い順からZ、S、A、B、Cとランク分けされた。
ポイントがメダル評価によって行われる関係上、ランクを上げるために環境に歪みが生じた。

サバイバー側では、キー設置などプラチナ評価が取りやすい行動の優先度が上がり、準備が整っていないにも関わらず超TM戦に突入するということもあった。
また、脱出評価を狙い、救難信号を装備したり、早期から脱出を狙うプレイヤーもちらほらと見られた。
プレイ時間をかければZランクには比較的簡単に到達できるレベルだったのが幸いか。

一方、レイダー側は、そもそも勝つのがある程度難しい上、Zランクを目指すためには高い評価を目指す必要があった*47
そのため、レベル4に進化することが難しい・弱いレイダーである、初期レイダーとベジータが使いづらくなり、レベル4に比較的進化しやすいギニュー特戦隊ブロリーの使用率が高くなった。
また、プラチナメダルを狙うために、超TM破壊や、全滅、脱出TM破壊などを狙う必要があった。

環境の変化としては、プレランクマッチの開催前後で、ドラゴンティアが50に到達するサバイバーが増え、不死身のチャンピオンが環境に蔓延し始めた。
不死身のチャンピオンは、1度だけダウンする代わりに大きく吹き飛ばされるというパッシブスキル。
地形や吹き飛ぶ方向に依存するが、250~300m以上吹き飛ぶため、このスキル1つでの逃走が十分狙える。
このスキルにより、本来ならダウンしているはずのタイミングでダウンが取れなくなってしまった。

その他にも、このスキルだけでレイダーからの逃走が可能になったため、アクティブスキルを全て妨害スキルで埋める構成も運用しやすくなった。
超TM戦でも、不死身のチャンピオンを前提とした大胆な動きが可能となった。

レイダーからすれば恐ろしいスキルだが、その中でも、突進スキル持ちのブロリーは不死身で吹き飛んでいったサバイバーをある程度追いかけることができた。
ただ、既存レイダーは吹き飛ばれるとなすすべがない場合が多く、ダウンを取る時に、攻撃する方向を調整して不死身をケアする動きが必要となった。

プレランクマッチ期間中にも、何度かガチャが開催されたが、その中でも環境に影響を与えたのは、「ピッコロ(オレンジ)」のトランスボール。
この5トランスボールは、孫悟飯(青年期)(ビースト)と同時に限定ガシャとして実装され*48、恒常ガシャの中には追加されていない。

このピッコロ(オレンジ)は、新規格闘必殺技に加え、魔貫光殺砲を使用可能だった。
そして、あろうことか、レベル3の通常気弾が相殺力に優れる2連レーザーだった。
これにより、魔貫光殺砲と2連レーザーを両立可能という、恐ろしいトランスボールが生まれてしまった。

2連レーザーについての歴史

シーズン2以前においては、2連レーザーはフリーザのチェンジレベル2のみで使用できる貴重かつ強力な気弾*49だった。

この頃はどのレイダーにも気弾相殺が有効な形態があり、また、ベジータのフィニッシュブレイカーも相殺で完封出来ていたので、現在よりも強力だった。
そのため、一部プレイヤーの間ではレベル2フリーザは一般的な編成となっていた。

シーズン3中盤で追加されたパン(GT)や魔人ブウ(純粋)はレベル3での2連レーザーを持ってきていたが、必殺技がそこまで強力ではなかったので、性能は抑えられていた。

ただ、シーズン3終盤に、トランクス(幼年期)(超サイヤ人)がレベル3での2連レーザーを持ってきた上、よりにもよって、フィニッシュバスターと両立が可能になった。
前述したが、フィニッシュバスターは広い攻撃範囲に加え、発射音がしないバグを抱えており、非常に凶悪な性能として暴れることとなった。

そして、オレンジピッコロの実装により、最強必殺技と最強気弾が組み合わさり、ついに2連レーザーのインフレは終わりを告げた。

神龍サバイバーが登場せず、気弾も相殺出来ないブロリーザマス*50の台頭により、採用率自体は下がっているが、シーズン5現在でも、オレンジピッコロは最強クラスの神龍サバイバー適性を持っている。

気弾を相殺されるかどうかは形態次第とはいえ、ブロリー以外のレイダーはピッコロ(オレンジ)の神龍サバイバーに怯えることとなった。
ちなみにだが、ピッコロ(オレンジ)の神龍サバイバーは、肩幅が広すぎるためか、ロックオンしていても2連レーザーが片方しか当たらない。

シーズン4末期環境

ver4.1.3の調整によって、レイダーランクの上がりにくさが緩和された。これによって、AランクからSランクへと上がりやすくなった。

限定ガシャが終わった後、年明けに開催された新ガシャにて、群を抜いて強力な天使との修業の成果が実装された。またウイスがやらかした
このスキルは、与えるダメージが20%減る代わりに、チェンジ中の舞空術速度が20%増加するというもの。

一見デメリットもあり、バランスが取れているように見える。が、別にそんなことはない。
チェンジ中の移動速度が上がることによって、逃走力の底上げ、横移動で気弾の回避、強引な格闘拘束、と様々な行動が強化されるため、攻めにも守りにも生きる強力な効果だった。

特に影響が大きかったのが超TBサバイバー
ブロリーが近距離戦を狙って近づく場合には、追いつくまでの時間が増加し、中距離から気弾で削ってくる場合には横移動で気弾が避けやすくなり、無視して他のサバイバーを削ろうとする場合にも、付かず離れずの距離を維持しやすくなった。

特に、瞬間上昇瞬間下降天使との修業の成果無意識の制御などのスキルを組み合わせた超トラ特化構成*51が強く、この構成にした超TBサバイバーがたった1人で被弾を抑え続けながら、ブロリーを翻弄することができるようになってしまった。


*1 当時のサバイバーはドラゴンボールを集めることに慣れていなかったり、神龍召喚がレイダーによるエリア破壊でキャンセル可能だった。
*2 なお発売2日後に弱体化されたが、それでもスポポビッチの気弾性能が高く、十分に強かった。
*3 当時のロックオンボーナス値はシーズン5現在より低かったこともあり、運転上手【速度強化】なしでもロック加速込みレベル3レイダーと同速程度、運転上手【速度強化】ありならロック加速込みレベル4レイダーより速かったと思われる。
*4 パーティ全員が持って順番に使い続ければ、ほぼ永遠にレイダーをハメ続けることすら可能だった。
*5 神龍サバイバーの場合で比較すると、現在では55ダメージだが、当時は70ダメージだったと思われる。
*6 調整内容と同時に公開されたリザルトレポートが発売2週間後のデータになっており、この様子を見て調整内容を決めたために当時の環境と調整内容が噛み合っていなかった可能性がある。
*7 実際にグラキャンが広まり始めたのは10月末だと思われる。
*8 シーズン1当時はマップが投票式で選ばれていたため、デフォルトで設定されているハイランドリバーが選ばれることが多く、殆どの試合でハイランドリバーでの試合になっていた。
*9 シーズン5現在でもボールを回収しなければ同様にボールは散らばる。
*10 シーズン1時点では、必殺技を発動した時点でロックが入っていれば、サバイバーが本来ロックオンが維持できる距離より離れてもロックが継続された。そのため、サバイバー側は地形を利用して追撃を防ぐ必要があった。
*11 原文そのまま。
*12 仙豆を持ってレイダーに特攻し、即座に蘇生することで、フィニッシュで即退場する迷惑行為。
*13 断言はできないが、この調整によるプレイ人口および民度の低下が運営がレイダー強化に及び腰になっている一因かもしれない。
*14 公式が、一部気弾を調整した、というどんな調整が行われたのかほぼ分からない文言しか出しておらず、当時の詳細な気弾のダメージ調整データなどがないため、体感レベルの情報しか残っていない。
*15 CS版については、調べていないが、そこまで煮詰まった環境ではなく、起動勝利寄りの環境だったと思われる。
*16 少なくとも11月後半にはすでに見つかっていたが、当時はレイダー有利環境であり、猛威を振るったのはこの時期ということでここで紹介する。
*17 シーズン1末期環境の調整概要参照
*18 一応、当時はレイダーの必殺技に格闘系攻撃以外ノックバックを無効化する発生保障が存在しており、気弾のノックバックの間に発動さえしてしまえば、必殺技を撃ち返すことはできた。至近距離から発動されていた場合は不可能だったが。
*19 とは言え、下手にスポポ狩りを狙って討伐しそこなうと、チェンジが枯渇して各個撃破されて負け筋になるので、サバイバー側としてはなんとしても討伐し切る必要があった。
*20 同程度の強さの必殺技こそあるが、なぜか魔貫光殺砲は弱体化されていない。
*21 当時はサバイバーが近くにいると火柱越しでも格闘ロックになってしまうという仕様だったため、裏にサバイバーがいると格闘→火柱に当たって怯む、を繰り返してしまい、気弾を出して破壊することすら困難だった。
*22 声明では最速でも4月の中旬頃という話だったので、運営が最優先で対応したことがうかがえる。ただ、そんなに修正に時間がかかるなら調整前の仕様に一旦戻すだけでも良かったのだが…
*23 主にウイス、天使の方。
*24 実際、現在の効果は走りのみにかかっており、回避やしゃがみ、銃を撃ちながらの移動などには適用されない。
*25 登場から修正までなんと7ヶ月が経過していた。
*26 ちなみに2人で協力して、片方が拘束している間に近づくという動きを繰り返せば、理論上6連元気玉も可能だった。
*27 厳密に言えば、この期間はシーズンオフ期間とされており、シーズン3ではないが、メジャーアップデートが行われているのでシーズン3として扱う。
*28 この当時は、セルの体力が1000、ベジータの体力が800だったため、当時においては総体力の差が現在の感覚より大きかった。
*29 初期スキルとシーズン3に追加されるスキルのみ。
*30 ジース&バータに至っては160。
*31 ドラゴンティアなどが無かった。
*32 当然チェンジして近づけば格闘などで止められるが、当時はロケランで遠距離から止めるのが常識だったので、その変化に追いつけていないプレイヤーが多かった。
*33 この当時は回復に5秒間かかっていた。そして、この回復中は格闘系のノックバック以外では一切吹き飛ばない。
*34 ただしアイテムの総数自体は減らず、再抽選が行われるようだが。
*35 今でも十二分に強いが、強いパッシブスキルの増加やこのスキル自体はドリンクを生み出すだけで、動きに変化をもたらすわけではないので、そこまで採用率は高くない印象。
*36 とはいえ、序盤でボールを集める都合上、アクティブスキルは移動スキルと占いで埋まり、アクティブスキルに残像拳などの戦闘スキルを積まない構成も多かったが。
*37 ただし、この時点ではレイダーの強化ポイントの振り直し機能がまだなかったため、すでにレベルを上げきっていたプレイヤーが不利になってしまっていた。
*38 このスキルに限らないが、実装や強化調整から時間が経つと、新たな強いスキルが追加されて、採用率が徐々に下がっていくことが多い。
*39 この少し前に純粋ブウのバニシングボールという必殺技が追加されていたのだが、こちらは着弾しないと爆風が発生しないため、地上にいるレイダーには有効だったが、空中にいると横移動で避けられてしまう。フィニバス登場後は下位互換のためか、ほぼ見かけない。
*40 修正はシーズン4開始時のアップデート。
*41 シーズン3以前までは、変化【ミサイル】に対して第二形態の必殺技である爆発波を発動すると、確定でミサイルを解除させることが出来た。ver4.0.0で修正された。
*42 なお、この変更はサイレント調整である。
*43 シーズン5現在でも、気弾の連射タイミングを調整することで、銃口補正がリセットされ、回避連打鯖にも多少気弾を当てやすくなる。そのため、このバグが修正されたシーズン5現在でも無意味なテクニックではない。
*44 ウイスの格闘相殺モーションが他のトランスボールと異なることが発生原因だと思われる。
*45 ブロリーの格闘に対して、しんだふりバニッシュで時間を稼ぎつつダメージを与えられる。
*46 それでも、ブレイジングアタックを使えるゴッドベジータの場合にはレベル2の超TBサバイバーを残す選択もあったが。
*47 シーズン中に多少は緩和されたものの、Zランク近辺は余り影響が大きくない。
*48 映画「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」から登場と書かれており、映画とのコラボ扱いである可能性がある。
*49 当時は射程が150mあったので、さらに強力だった。
*50 ザマスゴクウブラックは相殺できるが、ロゼは相殺できない。
*51 一部では、おもんない構成とも呼ばれる。