【マーリン】

Last-modified: 2024-01-30 (火) 19:09:27

概要

DQ3とDQ5に登場する、いずれも魔法使いキャラに付けられている名前。
後者は人間ではないが…。
 
名前のルーツは、イギリスのアーサー王伝説に登場する偉大な魔術師マーリンと思われる。人間と夢魔のハーフであり、洗礼によって人間になったが、超人的な魔力は変わらず残ったとされる。

DQ3

FC版において、初期登録の【魔法使い】にこの名前が割り当てられる可能性がある。→【ルイーダの酒場に最初からいる人たち】

CDシアター

仲間の1人である女魔法使いマリスの祖父として登場。
原作ゲームで【まほうのたま】をくれる【レーベ】の村の【老人】と同一人物という設定になっている。
彼が勇者アレルたちといざないの洞窟に赴く予定だったようだが年のせいでとても彼等に同行できる状態ではなく、孫娘のマリスの実力に太鼓判を押した上で彼女を連れて行って欲しいと頼んだことで、マリスが仲間に加わった。
しかしセリフは一言も喋らないことから、名前だけの存在である。

DQ5

仲間になった【まほうつかい】1匹目の名前。
典型的な魔法使い系ステータスを持ち、やたらと仲間になりやすいのが特徴。
 
……だが残念なことに、コチラでは完全に名前負けしている。

仲間になる確率

1匹目2匹目3匹目
1/21/64

仲間になったときの名前

1匹目2匹目3匹目4匹目
SFC版マーリンメルビーユキノフジュモン
PS2版
DS版

覚える呪文・特技

ステータス

Lv素早さ身の守り賢さ運のよさ最大HP最大MP経験値
初期4191521253040161867
途中2041594035401127071453
406387666658228171667570
最大991251801701001005115117234227

耐性

強度属性
無効(なし)
強耐性ヒャド・吹雪
弱耐性メラ、ギラ・炎、イオ、ラリホー
耐性無しバギ、デイン、ザキ・麻痺、メダパニ、マヌーサ、マホトーン、マホトラ、ルカニ、メガンテ・体当たり、毒、休み

解説

装備も能力も典型的な魔法使い型なので、後ろに配置しよう。
ちなみに、幼年時代から【たびびとのふく】【けがわのマント】を持ち越していなかった場合、【サラボナ】到着までは鎧が【ぬののふく】一択になる。
盾は【うろこのたて】、兜は【けがわのフード】という中々に残念なラインナップとなっている。
 
敵だったときは【ヒャド】使いだったくせに【ヒャド系】は全く使えない。【スクルト】も忘れている。
覚える攻撃呪文は真逆なメラ系とギラ系で、補助呪文はマホトーン、マホトラ、マホキテと、敵のときに使用する呪文とは全然違うものの、バリエーションはそこそこ。
【まほうつかい(DQ1)】がギラ、【まほうつかい(DQ3)】がメラを使っていたので、そんなに違和感はない。
しかし、魔法使いに期待される【メラゾーマ】【イオナズン】といった強力な呪文を習得できない点が大きく評価を下げている。
 
習得呪文がエラく適当な割には、ご丁寧にも力の低さは魔法使いのイメージに忠実である。
ちなみに、初期レベルが4と加入時期にしては妙に高いわりに、パラメータは他のモンスターのLv1相当の低さ。なんでなん…。
レベルアップが早いわけでもなく、パラメータの低い序盤モンスターによくある成長のスタートダッシュもない。
一方で、賢さはレベル99でも100止まりと魔法使いキャラとしてもパラメータがチグハグで、呪文だけでなく数字まで適当に決めたんじゃないかという疑いが拭えない。
「賢さが低いから攻撃呪文もベギラゴン止まり」という狙った設定である可能性もあるが、誰得である。 
物理攻撃と呪文の両面で戦える、所謂「魔法戦士」タイプの仲間でも、ベギラゴンと【マヒャド】で幅広く対応できる【アンクルホーン】、最強呪文メラゾーマを修得する【メッサーラ】といった連中がいるのに、魔法使いのこいつがベギラゴン止まりというのは情けなさすぎる……。
 
結局のところ、最速で育成すれば中盤にメラミの固定砲台として使える時期があるかどうかという程度の存在。
せめて敵のときに使えたスクルトやヒャド系、魔法使いの定番としてボス戦で役立つバイキルトやルカナンなどを覚えてくれれば対【ようがんげんじん】などでピンポイントでも活躍できたのに残念。
ヒャド系を覚えると【ネーレウス】と被るので変えたのかもしれないが、こいつが忘れているせいでSFC版のヒャドは敵専用呪文になってしまった。
また、魔法使いといえばどくばりを装備できるイメージが強いが、こいつはなぜかどくばりも装備できず、メタル狩り要員としても使えない。
【どくがのナイフ】は装備できるので、これのマヒ効果が前作同様にメタル系にも効いたなら良かったのだが……。
 
実は序盤、【まふうじのつえ】を入手するまでの時期にマホトーンを使えるのは実質的にこいつだけ(他の使い手はレベル的に未習得)、というアピールポイントがある。
ベギラマを連発する【デススパーク】やバギマを連発する【グレゴール】はマホトーン無耐性、他にも【ミステリドール】【ホースデビル】【おどるほうせき】などマホトーンで封じたくなる相手はそこそこいるのだが、すばやさが微妙で先攻で封じるのは難しく、さっさと蹴散らした方が早い場合がほとんどなのでそのためだけにスタメンに出す必要性は残念ながらない。
特にグレゴールは先にマホカンタされると逆に封じられて目も当てられない。いずれにせよ魔封じの杖が手に入れば呪文のマホトーンはほぼ用済みとなる。
なおマーリン自身のマホトーン耐性は皆無。そのため、敵のマホトーン使いには気を付けよう。
 
仲間にできる時期が少し遅いのも難点。リメイク版の【今更四天王】よりはずっと早いが。
幼年期にも出現する敵だが、仲間にできるのは青年期前半の【ポートセルミ】【カボチ】周辺、【魔物のすみか】となる。
青年期後半になると【ボブルの塔】東部でも仲間にできるが、今更である。
【スライムナイト】【ドラゴンキッズ】といった優秀な仲間モンスターより加入が遅れるのは痛い。
仲間になる確率は高いのに、仲間にできる場所は無駄に多く、それでいて仲間にできる時期は少し遅れるという中途半端なヤツ。
大体は仲間になっても使われずに馬車内でくすぶっているうちに、【ビアンカ】が加入してくるあたりで定員オーバーで押し出されて、モンスター爺さん送りとなる運命。これも嫁の下位互換となる運命の暗示か。
 
加入率は【スライム】【ブラウニー】並みに高いので、馬車を手に入れた直後から仲間にできれば、ほんの一時期でも数合わせで馬車外に出る機会もあっただろうに……。
ちなみに、上位種の【まどうし】はポートセルミより早く訪れる【ラインハット地下洞窟】【神の塔】周辺に出る。青年期の出現場所を逆にしても良かったのではと言いたくなる。
そもそもまほうつかいがカボチ周辺に出現するのは、適正な強さの敵としてではなく、スライムや【ドラキー】と同じで仲間モンスターの勧誘の場として配置されているだけだろう。
仮にまほうつかいがラインハット大陸の方に配置されていた場合、SFC版ではポートセルミの大陸に到着後に新たに勧誘可能になるモンスターが【パペットマン】しかいなくなって、かなり寂しい状況になる。
仲間モンスターを各地に満遍なく配置するという事情の犠牲者と言えるかもしれない。
なお、仮にラインハット大陸で加入したところで、HPも力も素早さも低く、まともな装備も揃わない状況の彼が、メラとギラの火力のみでスタメンの座を勝ち取れる可能性は極めて低い。
【やいばのブーメラン】【チェーンクロス】が飛び交うこの時期に役立つレベルの火力となると最低限ベギラマが必要だが、これを覚えさせるまでにはかなり腰を据えたレベル上げが必要で、そんなに戦っていたらさすがに他の有能な仲間モンスターの1匹や2匹は余裕で加入してくるだろう。
 
実はLv50辺りからHPも大きく伸び始め、【最大レベル】も99、身の守りもそこそこあり、ヒャド系に素で強耐性がある上、ギラ耐性の強力な防具を装備できるので、レベルを上げれば耐久力はなかなか高くなる。
だが、力は伸びず呪文もベギラゴンではあまりにも火力が足りなすぎる。この火力の低さにより、最後まで使い続けるのは非常に辛い。
生存率が高いのは長所だが、生き残ったところでできる仕事がないのでは意味がない。
Lv99まで上げてようやく「耐久力は高いが長所はそれだけ」という、使えない仲間の代表格とされる【メガザルロック】との共通点を得るが、彼らは蘇生呪文を覚えるため生き残った後でも辛うじて仕事がある。
一方でマーリンは(ベギラゴン止まりとはいえ)彼らよりもまだマシな火力を持ってはいるが。
 
最大レベル99に対して呪文習得は28で打ち止め。最後にもう一化けさせてもよかったのでは……。
どうしても最後まで使いたい人は【やまびこのぼうし】を優先的に回してあげよう。
山彦ベギラゴンなら魔界でも対【キラーマシン】などで活躍できる。嫁の下位互換とか言わない。
 
と、ここまで辛口評価が続いたが、ほぼ全てのプレイヤーがたやすく仲間にできる点は大きなメリットである。
さすがにブラウニーに比べれば使いどころがないこともない。
モンスター勧誘をがんばったりレベル上げや資金稼ぎをしたりせずにサクサク進めるプレイで使い続けた場合、実は魔界突入後に至るまで役立ってくれる場面がある。
難関グランバニアの峠越えで、上りはMPが尽きるまでベギラマ連打することでスライムナイトのMPを相当に温存でき、下りでちょうどメラミを覚える頃合いなので、下山の心強いダメージソースとなる。
これらの呪文はビアンカの方が習得が早いが、2人がかりもしくは彼女と交代で砲台を務められる。
フローラと結婚した場合はこの時期これらの呪文の唯一の使い手となり、逆に【みずのはごろも】で防御面も補強できる。
武器を買い与える必要が全く無いこともあり、峠越えではレベル上げを避ける強行軍プレイに一役買ってくれることだろう。
さらに、SFC版では大神殿で経験値が馬車にも入るため、青年期後半に、主人公、息子、娘のパーティで全ダンジョンに挑んでいたとしても、魔界突入前にベギラゴンを自然習得する可能性が高い。
というか、レベル上げを全くがんばらないプレイスタイルの場合は息子と娘を青年時代後半のダンジョンに連れていくのは難しいので、さすがにこのあたりではある程度はレベルを上げるはず。下手をしたら【ゴーレム】【アンクルホーン】の勧誘もできなくなる。
というわけで、この時期に馬車に入れていれば一緒にレベルを上げられるので、なおさらベギラゴンは覚えられるだろう。
上にも書かれている通り、魔界突入時点の超強敵キラーマシン処理にベギラゴンは有用であり、最後の一花を咲かせてくれる。
簡単にトドメを刺せるわけではないので、キラーマシンにザクザク切り刻まれたり、グレイトドラゴンの激しい炎でこんがり焼かれたりするが、後列に配置しておけば耐えられないこともない。
嫁が育つのは速いため、魔界で活躍できる期間は少ないが、ジャハンナ周辺で嫁が育つまでは十分に代わりを務めてくれる存在。
使ってみると、ストーリー進行にバッチリ噛み合った呪文習得に驚かされることだろう。武器で殴るモンスターに飽きてきたプレイヤーは、一度連れて行くのも新鮮ではないだろうか。
全プレイヤーが仲間にするであろうコイツは、少なくともベギラマ~メラミが活躍する間は、全ての不運プレイヤーを救う存在ではある。
欠点も多いものの、主人公などの他の強力なメンバーと共闘すれば十分戦える仲間である。愛があるなら一緒に戦ってみよう。
 
どうしても活躍させたければ、カジノで稼いで【グリンガムのムチ】を装備させよう。
肉体派魔法使いとして序盤は無双できる。グリンガムのムチが強いだけとか言わない。
これを装備できるキャラの中では仲間になりやすく、【ヘンリー】と違って途中離脱することもない。
SFC版のカジノはかなり稼ぎにくいし、もっと楽に交換できる【メタルキングのけん】を他のキャラに装備させた方が強かったりするが。
 
【ドラゴンクエスト4コママンガ劇場】の9巻(96ページ)にて【夜麻みゆき】が「マーリンという名前だけを聞いて、【モンスターじいさん】がかわいい女の子だと勘違いする」というネタを描いた。
また、4コマクラブの16巻(93ページ)にて【あずき・まめお】が「【女の子】のおままごとの相手としてマーリンがおばあちゃん役を担当する」というネタを描いた。
名前の元ネタとなった人は男であるにも関わらず女の子として扱われていることが多い仲間だが、パパスにさえも女の子扱いされる名前をしているため、仕方がないのかもしれない。

リメイク版

幼年時代限定の装備アイテムを【ふくろ】に詰め込んで青年時代に持ち越しやすくなったことに加え、【オラクルベリー】【すごろく場】から毛皮のマントを入手できるため、加入直後の装備については多少改善された。
ほとんど意味はないが、青年時代後半の【妖精の世界】北部でも勧誘できる。
【序盤3強】に数えられる【おばけきのこ】【エビルアップル】を筆頭に、序盤加入の有能仲間モンスターが増えたのでますます影が薄くなった。
青年時代前半限定の一時的戦力を魔物のすみかから補充するなら、【ミステリドール】なり【ドロヌーバ】なりを連れ帰った方がよっぽど使える。
起き上がると同時にモンスターじいさん送りにできるようになったので、馬車にすら入れてもらえない可能性が出てきた。カワイソス。
また、大神殿での馬車メンバーの経験値獲得も無いため、魔界までにベギラゴンを習得するのに、多少のレベル上げが必要になる可能性もそれなりにある。
ベギラゴンが有効だったキラーマシンが謎の洞窟に出現しなくなり、出番が減った。しかもベギラゴンは、DS版で追加された【デボラ】を含めた嫁全員が覚えてしまう。
挙句の果てに、山彦の帽子が削除されたことがトドメを刺した……お察しください。残念ながら終盤の戦力としては論外である。
 
一応、【耐性貫通力】の仕様変更により、ヒャド・吹雪強耐性の価値が大きく上がったことと、炎ブレスへの弱耐性の軽減率も若干ながら上がっていることで、耐久力の面では強化されたと言える。
集団で出現するモンスターが増えたことから、ギラ系呪文が相対的に強化されたと言えなくもない。
だが上述の通り、耐久力が上がったところで仕事がなければ意味がないし、同じように耐久力が上がった仲間モンスターは他にもいるので、あえて魔法使いを使う理由にはならないだろう。
中盤にドラゴンキッズや【ほのおのせんし】などが覚える【かえんのいき】が大幅強化されたことも拍車をかける。

小説版

小説版でも仲間モンスターの一人として登場する。
故事来歴に詳しく【ピエール】と共にパーティーの頭脳として活躍した。また、【グランバニア】襲撃時はリュカの戴冠式に着いて行き【デモンズタワー】では【ジュエル】【ロッキー】と共にグランバニアに残って不在だったため、殉職の多い青年期前半に仲間になった魔物で最後まで生き残った数少ないメンバー。王子、王女の教師役でもある。

CDシアター

CDシアターでは炎の呪文を操るまほうつかいマーリンとして登場。
声優は佐藤正治。同シアターでは【バラモス】も演じている。
 
ポートセルミあたりで主人公リュカ達一行を【ミステリドール】【モーザ】と共に襲うが、リュカの人柄にふれて仲間になった。リュカの事は殿づけで呼ぶ。
老体であり、年長者らしくスラりんやピエールたち魔物の保護者兼ブレーン的な存在だが、年寄り扱いされると怒る。
【フローラ】の美貌に赤面するリュカを見て「リュカ殿はまだ若いの」と微笑ましげにもしていた。
また、リュカが石化している間は彼の娘ポピーに魔法を教えていたこともあり、息子ティミー・ポピー兄妹からは「マーリン先生」と呼ばれている。
本人はポピーの魔法の才を「自分など問題にならない程の腕前」と免許皆伝を与えているが。
サンチョから「老師」とも呼ばれており、魔物の身ながらグランバニアの要職に就いたと思われる。
 
他の仲間モンスター同様Disc3で出番が減ってしまい、魔法を【マホカンタ】で跳ね返されたり【デモンズタワー】では留守番を任されたりと地味な役割も多かったが、リュカに襲いかかった【ゴンズ】を他の仲間モンスターと共に迎え撃ったり、【イブール】を相手に師弟によるベギラゴンとイオナズンの同時攻撃をかましたりなどの見せ場もあった。

余談

1匹目の名前「マーリン」のみならず、2匹目の名前が【メルビー】、3匹目の名前が【ユキノフ】と悉く同シリーズの他作品の登場人物と被っている。
4匹目に至っては【ジュモン】とかなりそのまんまな名前を付けられている。

DQM1(GB版)

【悪魔系】の♂の名前を付ける際に何も入力せず決定すると出て来る候補の1つ。

星ドラ

常設イベントの一つ「ルビスの光に導かれ」のうちDQ3のダンジョンでフレンドの代わりに連れて行ける男性魔法使い。
杖を装備しておりベギラゴン、スクルト、メラミ、【マヌーサ】が使える。
若い男性に白いつけひげを装備させて再現しており、他のキャラクターと比べて若干ながらも違和感を感じさせる。