タイトル:エクリプス・サロス
- エクリプス(eclipse)
日食や月食などの天体現象における「食」を意味する英単語。
英語ではそれぞれ solar ecilpes(日食)、lunar eclipes(月食)と表現する。
- サロス周期
太陽と地球と月がほぼ同じ位置関係となる周期。単にサロスとも。1サロス周期は6585.3212日(約18年と11日*1と8時間)。
つまり、とある金環日食が起こった1サロス周期後には同じ場所で同じような金環日食を観測できる。
語源はバビロニア語のsāru(3600)またはギリシア語のsaro(空に食の一連の現象が起こる)とされる。
各ステージ
- 長周期摂動・短周期摂動
摂動は平衡(安定)な状態に対するわずかな乱れのこと。
摂動がケプラー運動の公転周期のよりも長い周期を長周期摂動、ケプラー運動の公転周期と同程度か短い周期を短周期摂動か。
- 白道傾角
天球上における月の交点(同名項目参照)の黄道と白道の角度。約5度傾いている。
- 初虧
第1接触の古い表現。
第〇接触の項目を参照。
- カタストロフィー(catastrophe)
物事の悲劇的な結末、大きな破滅を意味する英単語。
- 第1接触
食が始まり太陽や月が欠け始めた瞬間のこと。古い表現で初虧とも。
- 第2接触
皆既の始まった瞬間のこと。古い表現で食既とも。
- 第3接触
皆既が終わり、再び輝きだした瞬間のこと。古い表現で生光とも。
- 第4接触
食が終わり太陽や月が元の円形に戻った瞬間のこと。古い表現で復円とも。
- 同源
同じ事物から出ていること。 また、起源が同一であること。
- 食既
第2接触の古い表現。
第〇接触の項目を参照。
- 捕獲
人や生き物などを捕らえること。
- 擬本影
大きさを持った光源からの光の大きさよりも物体が小さいため、光を物体が完全に遮ることができず、観測者から物体の周囲を包み込むように光が見える影の領域。
日食において観測者が擬本影に入ると、金環日食が見られる。
- 本影
大きさを持った光源からの光を物体が完全に遮るときに見られる影の領域。
日食において観測者が本影に入ると、皆既日食が見られる。
ちなみに、光源の一部分のみが遮られると半影となる。
日食において観測者が半影に入ると、部分日食が見られる。
- 金環
金色の輪。転じて金環日食は太陽が月に隠されてリング状に見える天体現象のこと。
- 食甚
食が最大となった瞬間の古い表現。
- 星環
天体を取り巻く輪のように見える岩や氷の塊やガスなどの集まりのことか。(該当単語なし)
- 危海
危難の海の中国語。
- 静海
静かの海の中国語。
地球から見られる月の表面の黒く暗く見える箇所のことを「海」と呼ばれている。
この海は隕石衝突により染み出したマグマが冷え固まった玄武岩であり、実際に水が存在しているわけではない。
反対に白く明るく見える箇所は「陸地」や「高地」と呼ばれている。
月には大小多数な海が存在するが、最大級の海「嵐の大洋」の南北の長さは2,500kmを超える。(月の直径は約3,500km)
ちなみに、初めて人類が月へと降り立った宇宙飛行であるアポロ11号が着陸したのは静かの海である。
- 月の交点
月の軌道において黄道面に対する交点。つまり天球上で黄道と白道とが交わる点のこと。
詳しくは白道傾角の項目を参照。
- 生光
第3接触の古い表現。
第〇接触の項目を参照。
- 復円
第4接触の古い表現。
第〇接触の項目を参照。
- 外ラグランジュ点・内ラグランジュ点
ラグランジュ点は二つの天体の引力と遠心力の釣り合いが取れ安定し、二つの天体との位置関係が変わらない箇所のこと。L点、SF作品によってはラグランジュポイントとも。
ラグランジュ点は5つ存在するが、外ラグランジュ点は2天体を結ぶ線の延長線上に存在する点(L2点、L3点)、内ラグランジュ点は2天体を結ぶ線の間に存在する点(L1点)を指すか。
現実では観測衛星や宇宙望遠鏡の設置場所、SF作品においてはスペースコロニーの設置場所、種子保管ユニットの射出場所などとしてその性質を利用している。
- テイア・インパクト
テイアはジャイアント・インパクト説において原始地球に衝突し、現在の地球と月が誕生したとされる仮説上の天体。
- タレスの予言
古代ギリシアの哲学者タレスによる日食の予言のことか。この予言後、紀元前585年5月28日に皆既日食が発生した。