収録拡張 | カード名 | コスト | カード種別 | 効果 |
Dominion | Gardens | 4 | Victory | Worth 1 VP per 10 cards you have (round down). |
基本 | 庭園 | 4 | 勝利点 | あなたの所有するカード10枚につき1勝利点になる。 |
概要
所持するカード10枚につき1勝利点得られる特殊勝利点。
「デッキから不要なカードはできるだけ排除すべき」「デッキ枚数は少ない方が良い」とされる、ドミニオンの一般法則に逆行する効果を持つカードである。
基本的には+1購入や工房などにより、1ターンに2枚以上のカードを獲得できるとより強力となる。
また、強制的に呪いを獲得させる魔女などに対するアンチカードにもなり、公式サプライ「サイズ変形」ではこの対立関係がフィーチャーされている。
利用法
このカードを主体にする場合、属州を集める通常のデッキ構成とは違う戦法を取ることになる。
これを俗に「庭園ルート」「庭園戦法」などと呼ぶ。(これと対比して属州を集める戦法を「属州ルート」と呼ばれることがある)
- サプライの属州を全て相手に獲得された場合、庭園の点数のみで追いつくのは難しい。そのため、庭園で勝つには属州を独占させないための工夫が必要。
- 相手が点数を稼ぐ前に三山切れを起こし、早々と逃げ切る。
- 属州をカットする。
- この場合は序盤からすぐに庭園や屋敷、銅貨などに飛びつかず、序盤は銀貨やお金の出るアクション(祝祭や鉄工所などは特に好相性)などを買って、適度にデッキを分厚くしつつ属州を1~2枚程度確保する。
- 属州の取り合いから一方的に撤退することでゲームを長引かせ、相手が息切れしている間に庭園側はコストパフォーマンスに優れる庭園を買って逃げ切ることを図ることになる。
逆に、相手に難なく属州を枯らされてしまうとあっさり負けてしまうため、属州を買っても息切れしにくいハイパワーなデッキが作れるサプライではやや厳しい戦術となる。 - 民兵や魔女のようなアタックで相手の足を引っ張り、ゲームをさらに長引かせるのも有効。
- 大地への塩まきなどでサプライの属州を減らすのも有効ではあるが、状況によっては徒にゲームエンドを早め逆効果になることもあるため注意。
- サプライや相手との読み合い次第では、属州を独占されても問題ない点数を叩き出せることもある。
- 魔女などの呪い撒きが蔓延る場では、以下に挙げる理由により庭園戦法が強力になりやすい。
- 呪い撒きがデッキ枚数を増やす手伝いになる
- 多少デッキが汚れても4金なら出せるため庭園集めを阻害しきれない
- 呪いや廃墟が枯れることでかえって三山切れ終了しやすくなる(属州ルートが完遂できない可能性がある)
- 低速ゲームでは、着実に枚数稼ぎできるカードが役に立つこともある。基本セット環境では侮れないだろう。
- 値切り屋等のカードを大量に獲得する手段を活かせるようなコンボデッキを作り、ゲーム終了直前に庭園を一気に獲得する変則的な庭園ルートも考えられる。
- この場合、礼拝堂で初期デッキを圧縮する等の一見庭園と相性の悪い手も有効になり得る。
- ただし例にある値切り屋そのものでは勝利点カードは獲得できないため、値切り屋を使う場合は概ね「庭園を大量に獲得しつつ3金以下のカードを根こそぎ奪い取って一気に3山枯れ」という戦略になる。計算間違いや息切れに注意。
- デッキ圧縮手段を、廃棄ではなく追放や島や守銭奴などでのマット送りとすれば、庭園戦法との相性が良いと言える。
- 枢機卿アタックは庭園戦法には利敵行為になりうることは覚えておくと良いだろう。
- 中終盤ではデッキが厚くなり、庭園を購入する4金(あるいはカード獲得効果を持つカード)が手札に来なくなりがちではある。デッキを圧縮するのではなく、デッキ回転を良くする戦法と庭園戦法を絡めるのも良いだろう。
- 逆に、以下のような場合は庭園ルートが不利になりやすいので注意。
- 植民地や制圧など、属州の更に上を行く存在がある場合。
- 強力な圧縮手段があるなど、ゲームの展開が早くなることが予想される場合。
- 特に墓標が存在し、圧縮行為が極めて有利な場合には庭園戦法は不利になりやすい。
- 大衆や幽霊船など、勝利点が多いとそれだけ被害を受けやすいアタックカードがある場合。
- 役人は自身で使う分には好相性だが、4人戦などで毎ターンのように複数回役人が使われるような状況になればアタックの被害による影響の方が大きくなるだろう。
もっとも、デッキに銀貨を増やしたくないコンボデッキや、使用ターンにメリットが無いターミナルアクションを積みにくいステロデッキからも手が出にくいカードであるため、サプライにあっても被害を受けずに済むことも多い。
- 役人は自身で使う分には好相性だが、4人戦などで毎ターンのように複数回役人が使われるような状況になればアタックの被害による影響の方が大きくなるだろう。
- ランドマークの壁を用いる場合。
- 単純に4コインの勝利点カードとみなして獲得しに行くこともある。
- 純粋に公領よりも1コイン安いため、公領にすら届かない場合に悪あがきして購入するケースはある。最終的にデッキ枚数が9枚以下になることは稀なため、屋敷を買うぐらいなら(3山枯れの危険が遠いなら)庭園の方が良いだろう。
- ゲーム終盤で所持カードが30枚以上となった場合、4コインで購入できる公領とみなせるので強力。
詳細なルール
- 庭園は、2人で遊ぶ場合は8枚をサプライに置き、3人以上で遊ぶ場合は12枚をサプライに置く。
- 例えば、ゲーム終了時にあなたが庭園3枚、他のカードを46枚持っている場合、デッキ総枚数49枚で庭園は1枚4点になり、カードがもう1枚あるとデッキ総枚数50枚で庭園は1枚5点になる。
- 「あなたの所有するカード」には、以下が含まれる。
- あなたのデッキ、手札、捨て札のカード
- 持続効果などであなたのプレイエリアに残っているカード
- あなたの脇、各種マット上に置かれたカード
- 相続して脇に置き、屋敷トークンを置いたカード
余談
庭園の初版のテキストは「あなたの山札のカード10枚(端数切り捨て)につき勝利点1を得る*1」だったが、第二版では「あなたの所有するカード10枚につき勝利点1を得る*2」と、若干の表記変更がなされた。
ドミニオンのルールには元々、『勝利点を計算するときはあなたのデッキに手札、捨て札、脇、プレイエリアなどにあるすべての自分のカードを加える』というものがあったが、酒場マット上にあるかどうかで効果が変わる遠隔地の登場によってこの文言自体が不適切な表現となってしまい、それに庭園が合わせた形となったと言える。
コメント
- シャーマンとの相性はイマイチかも。庭園を警戒して結局、誰も圧縮しないのがベターになりそう。 -- 2023-04-06 (木) 15:07:43
- まぁ他に何が出ているかにもよるけど、シャーマン場で庭園あるなら廃棄するのは危険球でしょう。追放ならまだともかく。 -- 2023-04-06 (木) 16:10:08
- 基本だとぱっとしないが、カードプールが増えると存在感が増していく不思議なカード。とくに旭日の官僚制とは相性がいい -- 2024-12-08 (日) 11:01:10