Tier 8 ドイツ 重戦車 Pz.Kpfw. VI Ausf. B "Tiger II" (VI号戦車B型 ティーガー2型) / 略称:Tiger II
Tiger II Serienturm + 10,5 cm Kw.K. L/68
Ver.8.7でPBR化、グラフィックが非常に美麗になった。
価格は1,450 。
適用中は車両名が「Tiger II Savage」となる。
1943年以降のヨーロッパ戦線向け塗装がモチーフ。
ドゥンケルゲルプ(ダークイエロー)をベースにオリーブグリュン(オリーブグリーン)を散らした迷彩。
また細かい点だがキューポラにMG42機関銃が装着される。
大戦後期のドイツ車に特有な「ツィンメリット・コーティング」が再現されている。
特徴的な表面の凹凸はテクスチャによる表現であり、ゲーム上はなんの機能も持たないが、カッコいい(極めて重要)。
第二次大戦中、ドイツ軍は「吸着地雷」という兵器を実用化した。これは成形炸薬弾(いわゆるHEAT)を磁石で敵戦車に貼り付け、手榴弾の要領で起爆して敵戦車の撃破を狙うものだった。
ドイツ軍はこの吸着地雷がコピーされて敵軍に使用されることを恐れ、非磁性体*1で戦車をコーティングすることにした。筆者は実際にカナダのパンター戦車のツィンメリット・コーティングを触ったが、漆喰のような触り心地である。これがツィンメリット・コーティングである。
1943年8月から導入されたツィンメリット・コーティングだが、やがて連合国軍は吸着地雷など使用しないことが判明。*2
施工の手間と時間がかかり、重量増にもなっていたため、翌44年9月には廃止となった。
ただその特徴的な見た目からインパクトはあったようで、戦後に調査したイギリス陸軍の係官が、地雷対策だけではないと考え、他にどのような機能があるのかとしつこく質問したという逸話がある。
ちなみにツィンメリット・コーティングといえば本迷彩のような縞模様が有名だが、これは被弾した際の剥離を最小限に抑えるため、また厚みを維持しつつ軽量化するためにあとから導入されたもので、初期は単にベタ塗りだった。また、この模様がどうやってできたかについては、塗料をローラーで塗り広げた結果という説が有力だが証拠がなく確たる結論は得られていない。
二つ名「Savage」(サヴェージ)は、「野蛮な」「獰猛な」「(動物などが)飼いならされていない」といった意味の英語。
車長諸氏の経験と技量で手なずけることができれば、本車は前線を喰い荒らす猛獣、そして頼れる相棒となるだろう。
2023年12月のバトルパス報酬。
適用中は車両名が「Tiger II Aurora」となる。
Tiger II Turm Nr. 1-50 + 8.8 cm Kw.K. 43 L/71
いわゆる「ポルシェ砲塔」の姿。*3
砲塔は一見弾きやすそうに見えるが装甲厚が100mmしかないため跳弾・非貫通は期待出来ず、むしろショットトラップの可能性がある。
このままでは戦犯呼ばわりされるおそれがあるため急いで改良型砲塔を開発しよう。
史実装備、いわゆる「ヘンシェル砲塔」の姿。
史実装備ではあるがTierⅧで8,8㎝砲では明らかに火力不足なので、10.5㎝砲を差し置いて載せるメリットは無く、10,5㎝砲のためのフリー経験値は用意しておこう
ドイツのTierⅧ重戦車。いわゆるキングティーガー(英:キングタイガー)*4。WWIIでの無敵戦車の代名詞的な存在。
TierⅧの重戦車としては心もとない装甲で、神様(WG)に冷飯を食わされている。というのは昔の話である。現在はbuffを受け強気な立ち回りが可能となった。
史実では手を焼いた足回りのトラブルもWOTBでは関係無い、無敵戦車の名に相応しい暴れっぷりを見せてやろう。
本戦車はもはや史実とはかけ離れた性能となっているが、他国戦車も同様に史実離れしている化け物が多数ひしめいている。油断せずに立ち回ろう。
- Maybach HL 210 TRM P45エンジンを追加。
- Maybach HL 230 TRM P45エンジンを追加。
- Maybach HL 210 P30エンジンを追加。
- Maybach HL 230 P45エンジンを追加。
- Maybach HL 234エンジンを追加。
- 前進最高速度を時速28kmから38 kmに変更。
- 車体重量を33,400 kgから32,300 kgに変更。
- Tiger II Versuchs-Serie サスペンションの走破能力を変更:
- 通常の地形:30.77%向上。
- 柔らかい地形:36%向上。
- Tiger II Versuchs-Serie の旋回速度を20°/sから25°/sに変更。
- Tiger II サスペンションの通常の地形での走破能力を16.67%向上。
- Tiger II の旋回速度を23 度から27 度に変更。
- Tiger II Turm Nr. 1-50 砲塔に下記の変更を適用:
- 砲塔の重量を11,200 kgから10,938 kgに変更。
- 8.8 cm Kw.K. 43 L71砲の仰角を17 度から 15度に変更。
- 10.5 cm Kw.K 45 L52砲の仰角を17 度から 15度に変更。
- 10.5 cm Kw.K. 46 L68砲の仰角を17 度から 15度に変更。
- 10.5 cm Kw.K. 46 L68砲の最大所持弾数を36 発から42 発に変更。
- Tiger II Serienturm 砲塔に下記の変更を適用:
- 砲塔の重量を13,520 kgから9,638 kgに変更。
- 8.8 cm Kw.K. 43 L71砲の仰角を17 度から 15度に変更。
- 10.5 cm Kw.K. 45 L52砲の仰角を17 度から 15度に変更。
- 10.5 cm Kw.K. 46 L68砲の仰角を17 度から 15度に変更。
- 10.5 cm Kw.K. 46 L68砲の最大所持弾数を36 発から42 発に変更。
ver.6.3
- 上方の前面装甲板が 150 mm から 160 mm に強化
- 下方の前面装甲板が 120 mm から 160 mm に強化
- 側面の上方部分が 80 mm から 100 mm に強化
- Tiger II Serienturm 砲塔に以下の変更を適用
- 前面が 185 mm から 220 mm に強化
- 側面が 80 mm から 100 mm に強化
- 砲塔の屋根部分が 40 mm から 55 mm に強化
- 車長の円屋根が 80 mm から 100 mm に強化
- 主砲の取り付け具の部分が 80 mm から 180 mm に強化
- 主砲の取り付け具の空いた部分が 0 mm から 180 mm に強化
- 全ての防弾盾が 180 mm に強化(以前の数値は 20~145 mm)
ver.8.5
- 車輌の耐久性が 1,700 HP から 1,850 HP に強化
- 前進最高速度を時速 38 kmから 35 kmに変更
- Tiger II Versuchs-Serie の旋回速度が 30.06 °/sから 21.64 °/sに減少
- Tiger II の旋回速度が 32.46 °/sから 26.45 °/sに減少
- Tiger II Turm Nr. 1-50 砲塔に下記の変更を適用:
- 10.5 cm Kw.K. L/52の距離100 mでの散布界が 0.370 m から 0.390 m に増加
- 10.5 cm Kw.K. L/52の再装填時間が 10.50 秒から11.50 秒に増加
- 10.5 cm Kw.K. L/68の距離100 mでの着弾分布が 0.340 m から0.380 m に増加
- 10.5 cm Kw.K. L/68の再装填時間が 11.50 秒から10.50 秒に減少
- Tiger II Serienturm 砲塔に下記の変更を適用:
- 10.5 cm Kw.K. L/52の距離100 mでの着弾分布が0.370 m から0.390m に増加
- 10.5 cm Kw.K. L/68の距離100 mでの着弾分布が0.340 m から0.380m に増加
- 10.5 cm Kw.K. L/68の再装填時間が 10.50 秒から 9.0 秒に減少
関連車輌:Jagdtiger(固定戦闘室を設け12,8㎝砲を搭載した駆逐戦車)
直近90日の平均勝率:52.05%(2023年8月30日現在、ver10.1.5)
※平均勝率は参考数値であり、その車両の絶対的な強さを示すものではありません。
基本性能 (v8.5.0)
車体 | Tier | 国籍 | タイプ | 耐久値 (HP) | 車体装甲厚 前面/側面/背面 (mm) | 最高 速度 (km/h) | 初期 重量 (t) | 本体価格 (クレジット) |
Tiger II | VIII | ドイツ | 重戦車 | 1750→1850 | 160/100/80 | 35 | 68.07 | 2,450,000 |
---|
武装
砲塔:Tiger II Turm Nr. 1-50
Tier | 名称 | 発射 速度 (rpm) | 弾種 | 平均 貫徹力 (mm) | 平均 攻撃力 | DPM (HP/分) | 精度 (m) | 照準 時間 (s) | 総弾数 | 弾薬費 (Cr/G) | 重量 (kg) | 俯 仰 角 | |
VIII | 8,8 cm Kw.K. 43 L/71 | 8.08 | AP APCR HE | 203 237 44 | 220 190 270 | 1777 1600 2274 | 0.34 | 2.9 | 72 | 0 4400 11 0 | 2,562 | +15° -7° | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
VIII | 10,5 cm Kw.K. L/52 | 5.22 | AP APCR HE | 215 265 60 | 310 260 420 | 1618 1415 2286 | 0.39 | 2.3 | 42 | 0 4800 12 0 | 3,000 | +15° -6° | |
IX | 10,5 cm Kw.K. L/68 | 5.72 | AP APCR HE | 225 285 60 | 310 260 420 | 1772 1550 2503 | 0.38 | 2.3 | 42 | 0 4800 12 0 | 3,600 | +15° -7° |
砲塔:Tiger II Serienturm
Tier | 名称 | 発射 速度 (rpm) | 弾種 | 平均 貫徹力 (mm) | 平均 攻撃力 | DPM (HP/分) | 精度 (m) | 照準 時間 (s) | 総弾数 | 弾薬費 (Cr/G) | 重量 (kg) | 俯 仰 角 | |
VIII | 8,8 cm Kw.K. 43 L/71 | 8.60 | AP APCR HE | 203 237 44 | 220 190 270 | 1892 1703 2421 | 0.34 | 2.9 | 72 | 0 4400 11 0 | 2,562 | +15° -7° | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
VIII | 10,5 cm Kw.K. L/52 | 6.17 | AP APCR HE | 215 265 60 | 310 260 420 | 1912 1672 2701 | 0.39 | 2.3 | 42 | 0 4800 12 0 | 3,000 | +15° -6° | |
IX | 10,5 cm Kw.K. L/68 | 6.67 | AP APCR HE | 225 285 60 | 310 260 420 | 2068 1808 2920 | 0.38 | 2.3 | 42 | 0 4800 12 0 | 3,600 | +15° -7° |
砲塔
Tier | 名称 | 装甲厚(mm) 前面/側面/背面 | 旋回速度(°/s) | 視界範囲(m) | 重量(kg) |
VIII | Tiger II Turm Nr. 1-50 | 100/80/80 | 22 | 250 | 9,638 |
---|---|---|---|---|---|
IX | Tiger II Serienturm | 220/100/80 | 20 | 250 | 10,938 |
エンジン
Tier | 名称 | 馬力(hp) | 引火確率(%) | 重量(kg) |
VII | Maybach HL 210 TRM P 45 | 650 | 20 | 850 |
---|---|---|---|---|
VIII | Maybach HL 230 TRM P 45 | 780 | 20 | 1,300 |
履帯
Tier | 名称 | 積載量(t) | 旋回速度(°/s) | 重量(kg) |
VII | Tiger II Versuchs-Serie | 74.00 | 21 | 22,350 |
---|---|---|---|---|
VIII | Tiger II | 74.00 | 26 | 22,350 |
乗員
- Commander
- Driver
- Gunner
- Radio Operator
- Loader
派生車両
派生元:Tiger I / Panther I
派生先:E 75
開発ツリー
Tiger I | ━ | Tiger II 78,000 | ━ | 8.8 cm Kw.K. 43 L/71 | ━ | 10.5 cm Kw.K. L/52 21,000 | ━ | 10.5 cm Kw.K. L/68 46,000 |
━ | Tiger II Turm Nr. 1-50 | ━ | Tiger II Serienturm 30,560 | ━ | E 75 154,000 3,480,000 | |||
Panther I | ━ | Maybach HL 210 TRM P 45 | ━ | Maybach HL 230 TRM P 45 18,800 | ||||
━ | Tiger II Versuchs-Serie | ━ | Tiger II 16,940 |
:必要経験値
解説
装甲
▷車体
車体上部は166mm、下部は153mmの重装甲で、車体上部は傾斜込みで実質240mm程度、車体下部は傾斜が上部よりキツく、上部と同じくらい厚い。とりあえず車体下部=弱点と捉えているプレイヤーにとっては完全に初見殺しとなる。
同格HTの通常弾までなら安定して跳弾が可能な装甲を持つため、もし正面から貫かれることがあったら大抵は課金弾を撃たれていると考えよう。とは言え、完璧に昼飯・豚飯が決まっていれば、同格重戦車の課金弾でも安定してこの前面装甲を抜くのは至難の業ではある。
なお、車体下部にはお馴染みのトランスミッション判定が存在する(前述した通り車体下部の装甲の方が分厚いため、他のドイツ戦車程車体下部を狙われないのでエンジンが破損する事は少ないが)。
側背面に関しては大した傾斜も無くスペック通りの100mm程度。ただし、豚飯をするには十分な厚さが確保されている。注意点として、このtier帯になってくると課金弾の貫通力が300mmを超える戦車も一気に増えるため、豚飯をする際は角度が緩まないように気を抜かないようにしよう。また、広い面積をもった側面は一度晒してしまうと格好の的になってしまうので気をつけること。
▷砲塔
- 初期砲塔
正面でも100mmしかなく、更にショットトラップを誘発する形状となっている。
この砲塔だと格下相手でも正面から簡単に抜かれてしまうので最低限改良砲塔の開発は済ませてから出撃すること。開発優先度は主砲より高い。
- 改良砲塔
正面が220mmと厚くなるが、垂直なのでそれ以上の防御力は望めない。(平地では11°傾斜で224mm)
ただし、円錐の防盾が前面の大部分を占めているおかげで垂直部を安定して狙いにくく、結果として実際はかなりの防御力を有している。
砲塔側面の装甲厚は100mmと可もなく不可もなくという値だが、正面から見た場合は非常に厳しい傾斜が掛かって実質280mm程度の装甲で非常に堅牢である。ただし、傾斜で装甲厚を稼いでいるため、少しでも砲塔を傾けると途端に薄くなり簡単に抜かれてしまうので注意。傾斜で装甲厚を稼いでいる特徴上斜め前方からの攻撃に対しても弱く、多方向の敵を相手取るのは悪手と言える。この特性故に障害物の無い平原での突出はもちろんNGで、ハルダウンの際はしっかり敵を正面に置くポジショニングが必要である。天板は55mmと、傾斜込みでも220mm程と薄いものの、76°の強烈な傾斜がかかっており、AP系の弾は強制跳弾する。ただし、HEAT弾は跳弾が発生せず抜かれてしまうので注意。
キューポラは意外と見た目のわりに当たり判定が大きい。ハルダウン中も動き続け、砲塔正面の垂直部と合わせて敵に狙わせないようにしよう。幸い照準拡散と精度は優秀なため、回避行動を取っていても敵の弱点を的確に抜くことが可能。
ちなみに、拡張パーツで装甲強化を選択すると、車体は正面からだと254mm(昼飯などでさらに盛れる)、砲塔は233mmにまで増厚される。拡張パーツは体力強化ではなく、装甲強化を積んだ方が強固な前面装甲を活かすことが出来るためこちらをおススメする。
武装
- 8,8 cm Kw.K. 43 L/71
史実砲。
前身から引き継ぎであるが、装填速度が向上している【v4.5.0での性能見直しによりTiger Iの装填速度が上がったことで、分間火力の面では前身を下回る性能になった。】
格上との戦闘では完全に貫通・単発火力が不足している上、DPMでも格下のTigerⅠやTiger (P)に負けるため、フリー経験値やモジュールの互換性(初期の研究欄に記載)を利用して、10,5 cm Kw.K. L/52を開発してから出撃したい。
- 10,5 cm Kw.K. L/52
VK 45.02 (P) Ausf. Aの最終砲かつVK 100.01 (P)の初期砲。Tier相応の単発火力を手に入れることが出来る。
最終砲と比べるとDPMと貫徹力、精度全てが劣っており、俯角も6度に減少する。装甲バフ以前は最終砲ではなくこの砲を使うという選択肢もあったが、HTらしい動きが出来るようになった現在は最終砲開発までの繋ぎの砲という立ち位置である。
ちなみに、8.8 cmと比べると弾代がぐんと跳ね上がる、お財布の為にも無駄撃ちは控えよう。
- 10,5 cm Kw.K. L/68
最終砲。
高い貫徹力を有し、今までドイツ砲のネックだった単発火力の低さを克服している。榴弾の伸びも良く、紙装甲相手には積極的に狙っていきたい。ver8.5で精度にナーフがかかってしまい1tier上のE-75の12,8cm砲と同じ精度になってしまったが、TierⅧ重戦車としては平均的な精度のため焦らずに射撃することができれば問題はない。砲塔旋回後即座に射撃してもブレが小さいので、しっかり冷静に照準を絞れば遠距離のキューポラ等を撃ち抜くことも比較的容易い。
更にver8.5では精度のナーフに伴い装填時間が大幅に短縮され、やや足りなかったDPMが大きく向上。対接近戦能力がかなり高くなった。弾速も高く、小刻みに動く敵車両の弱点も攻撃でき、遠距離狙撃から殴り合いまで幅広く活躍してくれるバランスの取れた強力な砲である。ただ、単発火力が高くなったとは言え、このTierともなると単発が400以上ある戦車もかなり増える為、単発交換するときはしっかり相手を選ぶこと。
機動力
Ver8.5アプデでHPバフと引き換えに調整され、重戦車らしい部類となった。次のE 75に近い感触である。
最高速は35kmと意外と悪くはないが、旋回速度が砲塔車体ともにかなり劣悪で、のっぺりと広い側面を晒してしまうことのリスクに拍車をかける。
また、後退も12kmと遅い。射線の向きを常に把握し、慎重な判断と適切な位置とりを保つことを要求されるだろう。
立ち回り方
「精度と貫徹力に優れた主砲」「そこそこある機動力」「硬い装甲」でバシバシ敵を叩いていこう。
前身のTiger Iよりは下がったものの、機動力は重戦車として優秀な部類であり、開幕での前線構築・ポジション取りに高い適性を持つ。
低貫通組や格下といった「確実に潰せる」と踏んだ相手には周りの射線に気を配りつつガンガン撃ち込んでいこう。
また、このTier帯で再三語ることではないが、HTを相手にする際の豚飯・ハルダウンは基本事項である。
やぁやぁ新兵たち…と言いたいところだが、諸君らはもうベテランの仲間入りをしているのだったな。・・・覚えているか?教官だよ教官。Pz.Kpfw. IIから転属させられたのだよ。あの頃が懐かしいな
今我々の目の前にあるのは、我がドイツ第三帝国の工作技術と工業力の集大成であるTiger IIである!その圧倒的な装甲と強烈な長砲身8,8cm砲で行く先の敵戦車を全てなぎ倒し、連合軍にはキングタイガーと呼ばれ畏怖された、まさにWW II最強の戦車なのである!…我々もケーニヒスティーガーとか呼んでみるか?
しかし!Tierで均一化されたこのゲームでは、その最強戦車の装甲も諸君ら戦車長にテクニックがなければいとも簡単に貫通され、スクラップになってしまうだろう(ただ、嘆くことはない。なぜなら実車の最大の欠点である頻発するエンジンやトランスミッションのトラブルがなくなったからだ!)。
従ってこの戦車は基本的なテクニックが非常に重要だ。当然ここまでドイツHTルートを開発してきた諸君らならば、既に基本的なテクニックはその体に染み付いているだろう。呼吸と同じように無意識のうちに行っているはずだ。それが出来ないやつはもう一度VK.36まで戻って基本を叩き治せ、いいか?..
この戦車は活躍できる要素、つまり走攻守が全て揃っている。あとは、諸君ら戦車長の運用にかかっているのだ。
さて、そろそろ戦闘が始まるようだな。改良型燃料を積み込め、チョコバー?悪くないが、ケチらずに板チョコを積んだ方が良い。保護キットもあれば最高だろう。
総論
装甲の大幅バフによって、走攻守全てがバランスよく整った扱いやすい重戦車となった。
ドイツ戦車の割には砲精度は並みだが、照準拡散が優秀であり、前線での敵の弱点狙撃も容易にこなせる。
装甲も格下ならば課金弾ですら寄せ付けず、同格でも通常弾での貫徹は至難の業。そして、その形状から豚飯・昼飯に適しており、腕次第でさらに装甲厚を盛ることが出来る。
戦車長諸君は前身のTiger IやPanther Iで基本の防御テクニックはしっかりと習得しているはずなので、きっと問題なく本車両を扱えるだろう。
後継のE 75でも車体下部の弱点こそ復活しているが立ち回りはほぼ同じため、高Tierへのステップアップのためにもここでしっかり練習をしておこう。
強靭な正面装甲と高いDPMでガバ砲・低DPMのボリシェヴィキどもを蹴散らそう!!
特徴
長所
- 格下キラーの堅牢な正面車体装甲
- 防楯が大部分を占める砲塔正面装甲
- 豚飯もこなせる厚めの車体側面装甲(ただし、垂直なのでスペック以上の防御力は期待できない)
- DPM・照準・貫通に優れたバランスの良い、扱いやすい主砲
- 重戦車にしては良好な最高速度及び加速性能と車体旋回速度
- 同格通常車両第3位のクレジット係数(102%)
かっこいい伝説迷彩及びフォルム- 付けられる付属品の種類が豊富
短所
- 垂直装甲でよそ見もできないため、盛ることのできない砲塔正面装甲
- 形状上、多方面からの攻撃に脆い砲塔
- 同格重戦車の中では低いHP
- HEATに無力な天板(強制跳弾できない)
- 大柄で剥き出しの車体側面装甲(ガバ砲のT49でも狙いやすく、HEATが容易く通る)
- 開発すべきモジュールが多い
- 課金弾には貫通してしまう車体装甲
初期の研究
エンジンは前身で開発したものをそのまま使うので、まずは防御力を確保するために改良砲塔の開発を済ませよう。
その後は、中間砲→最終砲→履帯の順に開発すること。
中間砲はVK 100.01 (P)の初期砲と共通のものであり、Tiger (P)でVK 100.01 (P)の開発を済ませれば自動的に入手できる。
全体的に使用するフリー経験値が多いので、並行してMausルートを進めているとフリー経験値の使用が抑えられて開発が楽になる。
歴史背景
Panzerkampfwagen VI Tiger Ausführung B Tiger Ⅱ
設計概念はティーガーI を踏襲したが、車体には更なる重装甲、重武装が施され、パンターと同じように傾斜装甲が採用された。車体のデザインはティーガーIよりもむしろパンターの発展型といえるが、トランスミッションはより高度なティーガー系のものである。ティーガーII の重量は68.5トンから69.8トンにも及び、前面装甲は150~180mmの厚さを持ち、8.8 cm Kw.K. 43/2 L/71 戦車砲が主武装となった。車台(シャーシ)はほぼ併行して開発されていたヤークトティーガーに、その延長型が流用された。
名称はケーニヒスティーガー、ティーガーB(VI号戦車B型)ソ連からはパンターの新型と考えられ、新型豹戦車
、イギリスからはロイヤル・タイガー、アメリカからはキング・ティーガーと呼ばれた。
ティーガーII が戦線に投入された時点で、その重装甲および強力な主砲に事実上対抗できる戦車は存在しなかった。これは西部戦線で特に顕著で、イギリス、アメリカ両軍は対抗しうる重戦車を保有していなかった。戦闘中にその前面装甲を貫通した事例の記録・証言が現在に至るまで発見されていないことが、本車の防御力の高さを証明している。防御陣地に配備されたティーガーII はその重装甲の効果を遺憾なく発揮したが、機動性に乏しく攻勢時にはさほど威力を発揮できず、期待をかけていたヒトラーの失望を誘った。
他のドイツ戦車同様にティーガーII はガソリンエンジンを装備したが、より軽いパンターやティーガーI に装備された物と同じであったため、慢性的に出力不足に悩まされた。本車は第二次世界大戦中に使用された他の重戦車同様、大量の燃料を消費した。これは補給が不足がちな大戦後半には運用上深刻な問題となった。戦闘で撃破されたティーガーII よりも、燃料切れや故障で放棄された車輌の方が多かったという。
VI号戦車B型ティーガーII
1941年5月26日のドイツ陸軍兵器局との会議において、ヒトラーは強力な装甲と火力をもって敵戦線を突破する重戦車の開発を要求し、兵器局第6課はこの要求に基づいてシュトゥットガルトのポルシェ社とカッセルのヘンシェル社に、45t級重突破戦車「VK.45.01」の開発を命令した(後にティーガーI戦車として実用化される)。
これに応じてポルシェ社が開発を進めたVK.45.01(P)とヘンシェル社のVK.45.01(H)は、いずれもエッセンのクルップ社製の8.8cm高射砲FlaK36を原型とする56口径8.8cm戦車砲KwK36を主砲に採用することを予定していた。
しかしヒトラーはVK.45.01の主砲には8.8cm戦車砲KwK36では不充分であると判断し、デュッセルドルフのラインメタル・ボルジヒ社が開発した74口径8.8cm高射砲FlaK41をVK.45.01に装備することを求めた。
しかしVK.45.01は56口径のKwK36の搭載を前提として設計されていたため、より長砲身のFlaK41をそのまま搭載することはできず、最終的にVK.45.01の後継としてFlaK41を装備する重突破戦車を新規に開発するよう方針が変更された。
これに従ってポルシェ社は「VK.45.02(P)」(社内呼称:タイプ180)、ヘンシェル社は「VK.45.03(H)」の試作名称でそれぞれ新型重戦車の開発計画を進めることになった。
さらに主砲もラインメタル社のFlaK41とその座を競って敗れたクルップ社の71口径8.8cm戦車砲を復活させ、1942年2月に「KwK42」として制式化され、翌43年1月に「KwK43」と改称されたものを装備することに変更された。
●ポルシェ社の試作車 VK.45.02(P)
ポルシェ社の試作車であるタイプ180(VK.45.02(P))は車体の前/側/後面の装甲厚がいずれも80mmで、避弾経始を考慮して車体前面の装甲板には大きな傾斜が与えられており、傾斜角は前面上部装甲板が45度、前面下部装甲板が35度となっていた。
これにより、VK.45.01(P)の車体前面の100mm厚の垂直装甲板よりも優れた防御力を得ることができた。
駆動機構については、ポルシェ社のトレードマークであるガソリン-電気式駆動機構が採用された。
駆動力はポルシェ社が設計しオーストリアのヅィマーリング・グラーツ・パウカー社が製造した、ポルシェ101/3型 V型10気筒空冷ガソリン・エンジン(300hp/2,200rpm)2基によって供給された。
各々のエンジンは発電機に直結されており、発電機出力は車体後部左右の起動輪に各々独立して対応するニュルンベルクのジーメンス・シュッケルト社製の電気モーターへ送られた。
戦闘重量65tのタイプ180は路上最大速度が35km/hに制限され、路上航続距離は157kmであった。
サスペンションはトグルレバーと連動した外装式の縦型配列トーションバーにより、2個1組の転輪の振動周期を減衰させる方式であった。
走行装置は2個1組のゴム縁付き転輪3組と前方の誘導輪、後方の起動輪から構成されており、VK.45.01(P)およびフェルディナント重突撃砲に採用されたものと同様であった。
履帯幅は640mm、接地長は4,115mmであり、この結果1.22kg/cm2という高い接地圧となった。
部品製造や発注のリードタイムの必要性から、100両分のタイプ180の組み立てに関する契約がすでに1942年2月に締結された。
最初の砲塔を有する完成車両は、1943年3月にオーストリアのニーベルンゲン製作所により引き渡しおよび受領が行われることとされた。
その次の10両は4月予定であり、以後月産15両のペースで生産されることになっていた。
1942年10月にフェルディナント・ポルシェ博士はVK.45.02(P)用の概念設計としてタイプ180B、181A、181B、および181Cを追加して発表した。
この全てのモデルの基本シャシーは従来と変更は無かったが、駆動機構によってオプションが選択できる設計となっていた。
タイプ180Bは、タイプ180Aとほとんど変わらなかった。
搭載する電気モーターがタイプ180Aの101/3型モーターから101/4型モーターに変更されていたが、両者の相違はわずかなものであった。
すなわちピストンコネクティングロッドが新しい材質になったことと、油冷却機の搭載に関して新しい方法を採用した点であった。
さらに砲塔を車体後部に搭載し、駆動機構全体を車体前部に収納するというポルシェ博士の要求は幾つかの設計図を除いては変わることは無かった。
タイプ180シリーズはガソリン-電気式駆動機構を有しており、タイプ181シリーズはフォイト社製のフォイトII型流体変速機を採用していた。
タイプ181Aはポルシェ101/4型ガソリン・エンジン2基を搭載しており、各10気筒エンジンは排気量15,000ccであり回転数2,000rpmで出力は300hpであった。
タイプ181Bはポルシェ社とケルンのKHD社が共同開発した180/1型ディーゼル・エンジン2基を搭載し、各16気筒エンジンは排気量19,600ccであり、回転数2,000rpmで出力は370hpであった。
タイプ181Cは180/2型ディーゼル・エンジン1基を搭載し、16気筒エンジンは排気量37,000ccであり、回転数2,000rpmで出力は700hpであった。
このタイプ181シリーズは幅広型(640mmから700mmに変更)履帯を採用し、接地圧は1.12kg/cm2まで減少することとされた。
●ヘンシェル社の試作車 VK.45.03(H)
ヘンシェル社の試作車であるVK.45.03(H)は、ヒトラーが1943年1月3日に出した要求により装甲厚が側面80mm、前面150mmに強化されることになり、さらに1943年2月17日の会議において駆動機構等の工学的仕様が全面的に変更されることになった。
この会議での重要な決定事項は可能な限り多くの構成部品について、パンターII戦車(パンター戦車の発展型で後に開発中止となった)とVK.45.03(H)で共用できるように標準化を志向するということであった。
標準化される構成部品の中にはZF社(フリードリヒスハーフェン歯車製作所)製のAK7-200半自動変速機、フリードリヒスハーフェン・マイバッハ発動機製作所製のHL230 V型12気筒液冷ガソリン・エンジン、ゴム縁付き転輪(パンターII戦車に片側7個、VK.45.03(H)に片側9個)、そしてパンターII戦車の戦闘用履帯のみならず、VK.45.03(H)の鉄道輸送用履帯についても660mmの幅広型履帯を用いることとされた。
VK.45.03(H)の車体設計はパンター戦車と酷似しており、傾斜装甲板の採用により防御力が強化された。
装甲厚は車体前面上部が傾斜角50度の150mm、車体前面下部が傾斜角50度の100mm、車体上部構造側面は傾斜角25度の80mm、車体側面は80mmの垂直装甲板、車体後面は傾斜角30度の80mm、車体上面は40mmの水平装甲板、車体下面は前部が40mm、後部が25mmの水平装甲板であった。
車体上面の砲塔前方には大型の長方形カバープレートが装着され、メインテナンス作業の際、砲塔を撤去しなくても変速機と操向機を吊り上げて移動することができた。
また機関室上面にあるヒンジ式の大型長方形ハッチと機関室上面全体は、エンジン、冷却装置と燃料装置のメインテナンス作業の際に取り外し可能だった。
主砲用の48発の8.8cm砲弾は、車体左右袖部にある砲弾ケースに水平に貯蔵された。
砲弾は左右袖部にそれぞれ3つのグループ(6発、7発および11発)に分割して貯蔵されており、各グループは20mm厚の金属板で仕切られ、スライド式の金属板によって遮蔽されていた。
その他に10発から16発までの予備砲弾が、砲塔床の自由な場所に収納された。
VK.45.03(H)の車内レイアウトは車体前部が操縦室、車体中央部が砲塔を搭載した戦闘室、車体後部が機関室という常識的なもので、操縦室内には左側に操縦手、右側に無線手が位置した。
操縦手席の天井には回転式のペリスコープが設置されていたが、これは周囲を確認する場合に使用された。
操縦手用座席、操向ハンドル、アクセルペダルは高さ方向の調整が自由であり、ハッチを開放して頭を外へ突き出して操縦することも容易に行えるようになっていた。
無線手用の視察装置としては、ボールマウントに据え付けられた7.92mm機関銃MG34用の球形照準眼鏡2型と、無線手席の天井に16度に傾斜して取り付けられたペリスコープがあった。
VK.45.03(H)の駆動機構は、回転数3,000rpmで出力700hpを発揮するマイバッハ社製のHL230P30 V型12気筒液冷ガソリン・エンジンから、同社製の「オルファー」(Olvar)401216B半自動変速機(前進8段/後進4段)を介して、ヘンシェル社製のL801二重差動式操向機と最終減速機へと連なっており、路上最大速度41.5km/hを生み出すことができた。
またサスペンション装置はティーガーI戦車と同じトーションバー(捩り棒)方式であり、戦闘重量68.5tはオーバーラップ式に配置された直径800mmのゴム縁付き転輪によって分散された。
乾式ダブルリンク型戦闘用履帯は幅800mmであり、接地圧(20cm沈下時)は0.76kg/cm2であった。
●完成後
兵器局第6課はポルシェ社から提出されたVK.45.02(P)の設計案と、ヘンシェル社のVK.45.03(H)の設計案を比較検討した結果、ヘンシェル社のVK.45.03(H)の方が確実と判断して1942年10月に試作車3両と生産型176両を発注し、さらに11月にはポルシェ社に対しVK.45.02(P)の開発中止を勧告すると共に、ヘンシェル社にはVK.45.03(H)を350両追加発注した。
VK.45.02(P)の生産計画がキャンセルされたため、1942年12月7日にVK.45.02(P)用砲塔(いわゆるティーガーII戦車のポルシェ砲塔)用に発注された多数の構成部品を、VK.45.03(H)用砲塔へ改修すること無しにそのまま流用することが決定された。
VK.45.02(P)用砲塔の構成部品生産は、VK.45.02(P)の最終組み立てと砲塔製造の契約社であるクルップ社の下で順調に行われていた。
クルップ社はほとんどの構成部品を優先的にカッセルのヴェクマン社へ配送し、ヴェクマン社はVK.45.02(P)用砲塔の組み立てを完了した。
試作型砲塔を除き、ヴェクマン社は全てのVK.45.03(H)用砲塔の組み立てを請け負っていた。
完成した砲塔はヘンシェル社へ送られ、同社が組み立てたVK.45.03(H)の車体に据え付けられた。
1943年1月15日にクルップ社は、砲およびペリスコープ付きキューポラを装備した最初のVK.45.03(H)用の試作型砲塔が、2月2日に実施される内部装備品の供用試験と検査のためツォッセンのクンマースドルフ試験場へ送られたことを報告した。
2番目の試作型砲塔は内部装備品が全て備え付けられていたが短砲身砲が搭載されており、その欠点を調査するために射撃試験に用いられた。
この時約20基の砲塔がVK.45.02(P)用として発注され、組み立て中であった。
その他の砲塔については鋳造処理中であり、短期間に40~50基の砲塔ハウジングが完成予定であった。
また、さらなる50基分の装甲板もすでに充分に確保されていた。
生産期間のロスを無くすため追加の砲塔50基をオリジナル設計のまま製造するか、車長用キューポラの側面張り出し部が無く、前面装甲が直線的な新型砲塔の製造へ直ちに転換するか緊急に決定する必要があった。
このため、旧設計において避弾効果がある前面装甲の下部曲面を廃止する研究調査がなされた。
砲塔前面下部を20度の傾斜装甲とした場合、操縦手と無線手用ハッチは砲塔ポジションが10時と2時の間は開閉不能となることが分かった。
また砲塔の前面下部エッジの高さは車体上面より110mmと高さが増大するが、依然として俯角となった場合にハッチの旋回範囲と主砲防盾が干渉した。
この結果VK.45.02(P)用砲塔の前面装甲板は、現状の通り丸みを帯びたほっそりとしたものが継承されることとなった。
新型砲塔設計の問題点は、1943年1月の時点ではまだ解消されていなかった。
砲塔前面の装甲厚を180mmに強化したため、傾斜角50度の150mm前面装甲というオリジナル設計と比較して500kgほど重量が増大した。
車長用キューポラの張り出し部はもし砲塔側面傾斜が30度から21度に減少すると削除できることとなり、キューポラは砲塔中心寄りに50mm位置が変更された。
砲塔側面の装甲厚を80mmのまま傾斜角を変更したため、砲塔重量は400kg増大する見込みであった。
さらに砲塔側面の傾斜角を21度に減少させ従来と同等の防御力とした場合、装甲厚は80mmから90mmへ増大し砲塔重量はさらに500kg増加した。
これらの設計オプションについては、緊急に決定が必要とされた。
1943年2月17日にクルップ社は兵器局第6課のクローン中佐から、すでに製造された曲面装甲付きVK.45.02(P)用砲塔50基のみについてはその完成が認められたと通知された。
この兵器局第6課の指示により、直線的な前面装甲を有する強化型砲塔(いわゆるヘンシェル砲塔)はVK.45.03(H)の51両目から使用されることとなった。
●公式名称
1943年3月13日、VK.45.03(H)に代わり「ティーガーII」(ティーガー:Tigerはドイツ語で「虎」を表す)という名称が初めて公式に使用された。
VK.45.03(H)の公式名称は「装甲戦闘車両ティーガーB型」および「装甲指揮車両ティーガーB型(指揮戦車型)」であり、命名は兵器局第6課で公式指示日は1943年6月2日であった。
この公式名称は、しばしば「ティーガーB型」と短縮された。
公式名称のフルタイトルは機甲兵総監ハインツ・グデーリアンによって定められ、「装甲戦闘車両ティーガー(8.8cm)(Sd.Kfz.182)B型」および「装甲指揮車両ティーガー(Sd.Kfz.267および268)B型」として、訓練および保守マニュアルや戦力定数指標表などに用いられた。
通称である「ケーニヒスティーガー」(キングタイガー)は、1945年1月初旬にアルベルト・シュペーア軍需大臣からの月産報告書の中で初めて非公式に使用された。
この「ケーニヒスティーガー」という名称は「ティーガーII」や「ティーガーB型」よりはるかに知名度が高いが、戦争期間中に戦車部隊や兵器局によって公式に認められたものではなかった。
●生産
1942年10月に策定された当初生産計画の通り最初のティーガーII戦車は1943年9月に完成し、月産数は1944年5月には目標の月当たり50両に拡張することとされた。
この生産スケジュールは、1944年の春季攻勢にティーガーII戦車を100両必要とするグデーリアンを満足させた。
しかしながら生産の遅延により、最初の試作車が兵器局検査官によって受領されたのは1943年11月であった。
後続の試作車2両、および最初のティーガーII生産型の3両については1944年1月に受領された。
ティーガーII戦車は1945年3月の生産終了までに試作車3両と生産型489両が、カッセル近郊にあるヘンシェル社の生産工場によって製作された。
ヘンシェル社の生産は1944年9月22日、27および28日、10月2日および7日の5回に渡る連合軍の爆撃によりしばしば中断を余儀なくされた。
合計2,906tの高性能爆弾と1,792tの焼夷弾が、重要目標としてヘンシェル社の生産工場へ投下された。
これにより、ヘンシェル社の生産工場の床面積の95%が破壊された。
1944年12月15日にも工場は爆撃され、復旧作業がこれにより遅れることとなった。
さらにカッセルおよびその近郊全域が激しい爆撃に見舞われ、その結果1944年10月22~23日、12月30日~1945年1月1日の期間はティーガーII戦車の生産は中断された。
この爆撃は1944年9月~1945年3月の期間において、少なくとも657両のティーガーII戦車(計画数940両に対して生産数283両)の生産損失を招いた。
なお、ヘンシェル社の全ての戦車生産は1945年3月で終了している。
●部隊配備
ティーガーII戦車は、国防軍直轄およびSS(武装親衛隊)の重戦車大隊にのみ配備された。
この例外は兵器局、補充軍および第1生産ロットのティーガーII戦車5両が、教導機甲師団へ配属された例である。
標準装備数は1個大隊当たり45両であり、各14両のティーガーII戦車を有する3個中隊と、ティーガーII指揮戦車3両を有する大隊本部から成っていた。
各中隊はさらに2両が中隊本部、各4両が3個小隊に装備された。
ティーガーII戦車の生産現場では、前線へ送る前に完全定数で部隊を充足させるためあらゆる努力が払われたが、物資の不足と連合軍の生産施設への爆撃の影響で、1945年になってからはティーガーII戦車の公式な装備定数よりも不足したままで部隊は前線へ送られた。
補充のティーガーII戦車が前線の部隊へ送られることは、ほとんど無かった。
補充車両が送られたケースはわずかに第506、SS第501重戦車大隊、および重戦車大隊フェルトヘルンハレの3例であった。
合計194両のティーガーII戦車が西部戦線で戦い、274両が東部戦線、15両が兵器局、そして13両が補充軍部隊に配備された。
●性能
ティーガーII戦車の主砲に採用されたクルップ社製の71口径8.8cm戦車砲KwK43は、第2次世界大戦時に実用化された戦車砲の中で最高レベルの威力を持つものであった。
Pz.Gr.39徹甲弾を用いた場合砲口初速1,000m/秒、射距離1,000mで189mm、2,000mで154mmのRHA(均質圧延装甲板)を貫徹でき、当時のほとんどの連合軍戦車をその射程外から攻撃して前面装甲を貫徹することが可能であった。
さらに新型のタングステン弾芯を持った高速徹甲弾を使うと砲口初速1,130m/秒、射距離1,000mで245mm、2,000mで184mmのRHAを貫徹可能であった。
またティーガーII戦車は最大装甲厚が砲塔で180mm、車体で150mmと装甲防御力についても第2次世界大戦に登場した戦車の中で最高レベルであり、いかなる連合軍戦車も本車の前面装甲を貫徹することは非常に困難であった。
ノルマンディー戦の後にティーガーII戦車で再編制された第503重戦車大隊は、1944年10月15日からハンガリー戦域でパンツァーファウスト作戦、それに続くデブレツェンの戦いに参加したが、ハンガリー戦域で活動した166日間で第503重戦車大隊は少なくとも121両のソ連軍戦車、244門の対戦車砲および野砲を破壊し、ティーガーII戦車の戦闘による損失はわずか10両だったという。
このようにティーガーII戦車は第2次世界大戦における最強の戦車といえる存在だったが、唯一の欠点は機動性能の悪さであった。
ティーガーII戦車は70t近い戦闘重量にも関わらず、エンジンは戦闘重量45tのパンター戦車と同じマイバッハ社製のHL230P30 V型12気筒液冷ガソリン・エンジン(出力700hp)を搭載しており、明らかに出力不足であったが他に適当なエンジンが無かったためやむを得なかった。
ティーガーII戦車はカタログスペック上の最大速度は路上で38km/hとIV号戦車並みであったが、これはあくまで最大速度の話であり、エンジンの出力不足が原因で加速性能が劣悪なため実際の走行速度はIV号戦車よりかなり遅かった。
またティーガーII戦車は大重量のために燃費もかなり悪く、燃料搭載量は860リッターだが航続距離は路上で170kmとなっていた。
ティーガーII戦車 ポルシェ砲塔搭載型
全長: 10.28m
車体長: 7.26m
全幅: 3.755m
全高: 3.075m
全備重量: 68.5t
乗員: 5名
エンジン: マイバッハHL230P30 4ストロークV型12気筒液冷ガソリン
最大出力: 700hp/3,000rpm
最大速度: 38km/h
航続距離: 170km
武装: 71口径8.8cm戦車砲KwK43×1 (72発)
7.92mm機関銃MG34×2 (5,850発)
装甲厚: 40~150mm
ティーガーII戦車 ヘンシェル砲塔搭載型
全長: 10.286m
車体長: 7.26m
全幅: 3.755m
全高: 3.075m
全備重量: 69.8t
乗員: 5名
エンジン: マイバッハHL230P30 4ストロークV型12気筒液冷ガソリン
最大出力: 700hp/3,000rpm
最大速度: 38km/h
航続距離: 170km
武装: 71口径8.8cm戦車砲KwK43×1 (72発)
7.92mm機関銃MG34×2 (5,850発)
装甲厚: 40~180mm
車名 | D.W. 2 | → | VK 30.01 H | → | VK 36.01 H | → | Tiger I | → | Tiger II |
開発年 | 1938 | 1939 | 1941 | 1942 | 1943 |
コメント
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ツリー化、枝化とは?
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- コメント3に関連したコメント4 -- 2018-09-28 (土) 9:00:00
上のように、関連するコメントを子要素にすることを「ツリー化」「枝化」などと言います。
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