持続

Last-modified: 2025-03-02 (日) 16:23:40
収録拡張カード名コストカード種別効果
海辺停泊所2アクション-持続+1 カードを引く
+1 アクション

あなたの手札からカード1枚を裏向きにして脇に置く(この下に入れる)。
あなたの次のターンの開始時、それをあなたの手札に加える。
略奪2財宝手札を最大4枚(このカードの)脇に伏せて置いてもよい。
持続次に勝利点カード1枚を獲得したとき、このカードを場から廃棄し、脇に置いたカードをターン終了時に手札に加える。

※持続カードの例

概要

海辺で初登場した、使用後に発揮する効果(以下、【持続効果】と呼称する)を予約するカード種別。後に各種拡張でで再登場している。
カード枠が橙色になっていおり、【持続効果】が残っている間はクリーンアップフェイズで場から捨て札にならない、という特徴を持つ。
【持続効果】は厳密なタイプ分けがなされるわけではない&複数のタイプを持つ場合もあるが、大まかに以下のようなタイプに分かれれる。

  • 「次ターンの開始時」に【持続効果】を発揮するモノ
  • 「このターンの後に追加ターンを得る」という【持続効果】を発揮するモノ
  • 「使用者の次ターンが来るまで」に、他プレイヤーの特定の行動に対して【持続効果】を発揮するモノ
  • 「各ターンの開始時」に【持続効果】を発揮する(=ゲーム終了まで場に出続ける)モノ
  • 「次にXしたとき」に【持続効果】を発揮するモノ

利用法

  • 特性上、場に出ている期間が長く、場に出ているカードをカウントする効果(豊穣の角笛など)とシナジーがある。
    一方、捨て札&デッキのカードをカウントする効果(賢者の石)や場に出ているカードが使用できなくなる効果(将軍など)に対してはアンチシナジーとして働くことがある。
  • 使用時効果と【持続効果】が異なる場合が多く、「持続カードAがデッキに1枚だけだと、例えデッキを引き切っても2ターンに1度しか使用時効果or【持続効果】を得られない」ということになる。
    毎ターン使用時効果or【持続効果】を得たいのであれば、デッキに複数枚採用する必要がある。
  • 特にゲーム序盤で、「持続カードがデッキのリシャッフルに入るか否か」で持続カードの使用頻度に差が出る場合があるので注意が必要。
    例えば、初手研究-銀貨とした際、通常2ターン目終了時はデッキが12枚となるため、以下の【例A】と【例B】では「(特定の行動を3ターン目に行ったか?あるいは4ターン目に行ったか?により、)5~6ターン目における研究使用頻度に差が出る」という事態となる。

【例A】

  1. 3ターン目に研究が手札にあり、使用し屋敷を廃棄。
  2. 4ターン目に研究の【持続効果】を処理するので、4ターン目のクリーンアップフェイズに研究が場から捨て札になる。
    その後、山札からカードを5枚引くためにデッキのリシャッフルが発生するが、この時研究はリシャッフルに混ざる=高確率で5~6ターン目に2回目の使用機会が訪れ、6ターン目時点で使用回数は2回となる場合が多い。

【例B】

  1. 3ターン目は研究が手札になく使用できない。
  2. 4ターン目に研究が手札にあり、使用し屋敷を廃棄。
    この場合の4ターン目のクリーンアップフェイズでは、【持続効果】が残っている研究が場から捨て札にならないので、
    山札からカードを5枚引くためにデッキのリシャッフルが発生しても、研究はリシャッフルに混ざらない=ほとんどの場合5~6ターン目に2回目の使用機会が訪れず、6ターン目時点で使用回数は1回となる場合が多い。

詳細なルール

持続カードが使用したターンに捨て札になる場合

持続カードがターン終了時に場にない場合の注意

  • 持続カードが何らかの理由により場を離れた場合、【持続効果】はターン終了時にすべて失われる、というルールがあるので注意。
    英語版移動動物園(拡張)改版に伴う2025年2月エラッタによる。
    • 持続カードAが【持続効果】で脇にカードを置いている場合、【持続効果】が失われると、カードが脇に置かれ続けることになる。
      なお、脇に置かれ続けるカードは「プレイヤーAのカード」であり続ける。(例えば、得点計算時に「プレイヤーAのカード」を数える場合に、この脇に置かれ続けるカードもカウントする。)
      特に以下の【脇にカードを置く持続カード】と【場の持続カードを移動させる効果】との組み合わせに注意が必要と言える。*1

【脇にカードを置く持続カード】
停泊所道具資料庫納骨堂貨物船研究王家のガレー船契約書封鎖岩屋操舵手王子Church幽霊

【場の持続カードを移動させる効果】の例
チョウの習性馬の習性ウミガメの習性増築*2
※旧版採用する場合とエラッタ前ルールの採用する場合は割愛。

実際の動きの例は以下の通り。

【例1】プレイヤーAの10ターン目に、玉座の間Aで灯台Aを使用したが、灯台Aがターン中に場から移動した場合

  1. 玉座の間Aの効果で、灯台Aの1回目の使用が発生するので、通常通り使用する。(灯台の効果で「+1アクション+1金、次ターン開始時+1金、次ターンの開始時まで、アタック効果を受けない」を得る。)
  2. 玉座の間Aの効果で、灯台Aの2回目の使用(=再使用)が発生するが、この時馬の習性を選択する。(馬の習性の効果で「灯台Aを由来する山に戻し、+2ドロー+1アクション。」を得るので、灯台Aが場から移動する。)
  3. プレイヤーAの10ターン目を進行する。(この間は1.で得た効果は発揮し続けているので、このタイミングでは他プレイヤーが使用したアタックカードの効果を受けない。)
  4. プレイヤーAの10ターン目のターン終了時を迎える。灯台Aが場に無いので1.で得た効果はすべて失われる。
  5. プレイヤーBのターンが来るが、1.で得た効果は発揮されていないので、プレイヤーAは他プレイヤーが使用したアタックカードの効果を受ける。
  6. プレイヤーAの11ターン目の開始時が来るが、1.で得た効果は発揮されていないので、プレイヤーAが「(1.で一度発揮した)次ターン開始時+1金」は得られない。

【例2】プレイヤーAの10ターン目に、玉座の間Bで停泊所Aを使用したが、停泊所Aがターン中に場から移動した場合

  1. 玉座の間Bの効果で、停泊所Aの1回目の使用が発生するので、通常通り使用する。(停泊所の効果で「+1ドロー+1アクション、手札を1枚脇に置き、次ターンの開始時手札に加える」を得る。)
  2. 玉座の間Bの効果で、停泊所Aの2回目の使用(=再使用)が発生するが、この時馬の習性を選択する。(馬の習性の効果で「停泊所Aを由来する山に戻し、+2ドロー+1アクション。」を得るので、停泊所Aが場から移動する。)
  3. プレイヤーAの10ターン目を進行する。(一応、この間は1.で得た効果は発揮し続けているが、この例の場合は意味がない。)
  4. プレイヤーAの10ターン目のターン終了時を迎える。停泊所Aが場に無いので1.で得た効果はすべて失われる。
  5. プレイヤーAの11ターン目の開始時が来るが、1.で得た効果は発揮されていないので、プレイヤーAが「(1.で一度発揮した)次ターンの開始時(脇に置いたカードを)手札に加える」は得られない。
    ※結果として、1枚のカードが脇に置かれ続けるが、これは「プレイヤーAのカード」であり続ける。(例えば、得点計算時に「プレイヤーAのカード」を数える場合に、この脇に置かれ続けるカードもカウントする。)

【「カードを再使用する効果」を持つカード】との組み合わせに関する注意

  • 持続カードを使用した【「カードを再使用する効果」を持つカード】(玉座の間ティアラなど)は、使用した持続カードが場に残る限り同じように場に残り、持続カードが場から離れたターンのクリーンアップフェイズで捨て札になる。
    • つまり、使用した持続カードが全ての使用時に先述の[持続カードが使用したターンに捨て札になる場合>#discard]]となった場合は、【「カードを再使用する効果」を持つカード】も場に残らないことに注意。
  • 【「カードを再使用する効果」を持つカード】により持続カードが再使用されたが、【「カードを再使用する効果」を持つカード】がターン終了時に場にない、という場合は、『【「カードを再使用する効果」を持つカード】により再使用された分の【持続効果】はターン終了時にすべて失われる』というルールであるので注意。
    英語版移動動物園(拡張)改版に伴う2025年2月エラッタによる。
    • 『【「カードを再使用する効果」を持つカード】がターン終了時に場にない』というシチュエーションは、以下の状況が考えられる。
      • 【「カードを再使用する効果」を持つカード】が造幣所行進偽造通貨の効果で場から廃棄された。
      • 【「カードを再使用する効果」を持つカード】が馬の習性チョウの習性の効果で場から由来する山へ戻った。
      • 【「カードを再使用する効果」を持つカード】が納骨堂ウミガメの習性王家のガレー船の効果で場から脇に移動した。
        ※旧版採用する場合とエラッタ前ルールの採用する場合は割愛。

実際の動きの例は以下の通り。

【例3】プレイヤーAの10ターン目に、玉座の間Cで宮廷Aを使用し、宮廷Aで停泊所Bを使用したが、宮廷Aがターン中に場から移動した場合

  1. 玉座の間Cの効果で、宮廷Aの1回目の使用が発生するので、通常通り使用する。
    1. 宮廷Aの効果で、停泊所Bの1回目の使用が発生するので、通常通り使用する。(停泊所の効果で「+1ドロー+1アクション、手札を1枚脇に置き、次ターンの開始時手札に加える」を得る。)
    2. 宮廷Aの効果で、停泊所Bの2回目の使用(=再使用)が発生するので、通常通り使用する。(停泊所の効果で「+1ドロー+1アクション、手札を1枚脇に置き、次ターンの開始時手札に加える」を得る。)
    3. 宮廷Aの効果で、停泊所Bの3回目の使用(=再使用)が発生するので、通常通り使用する。(停泊所の効果で「+1ドロー+1アクション、手札を1枚脇に置き、次ターンの開始時手札に加える」を得る。)
  2. 玉座の間Cの効果で、宮廷Aの2回目の使用(=再使用)が発生するが、この時馬の習性を選択する。(馬の習性の効果で「宮廷Aを由来する山に戻し、+2ドロー+1アクション。」を得るので、宮廷Aが場から移動する。)
  3. プレイヤーAの10ターン目を進行する。(一応、この間はi~iii.で得た効果は発揮し続けているが、この例の場合は意味がない。)
  4. プレイヤーAの10ターン目のターン終了時を迎える。宮廷Aが場に無いので宮廷Aによる再使用にあたるii.とiii.で得た効果はすべて失われる。
  5. プレイヤーAの11ターン目の開始時が来るが、まずi.で得た効果は発揮されているので、「(i.で発揮した)次ターンの開始時(脇に置いたカードを)手札に加える」は得られる。
    しかし、ii.とiii.で得た効果は発揮されていないので、プレイヤーAが「(ii.で一度発揮した)次ターンの開始時(脇に置いたカードを)手札に加える」と「(iii.で一度発揮した)次ターンの開始時(脇に置いたカードを)手札に加える」は得られない。
    ※結果として、2枚のカードが脇に置かれ続けるが、これは「プレイヤーAのカード」であり続ける。(例えば、得点計算時に「プレイヤーAのカード」を数える場合に、この脇に置かれ続けるカードもカウントする。)

【例4】プレイヤーAの10ターン目に、山砦で停泊所Cを再使用したが、停泊所Cがターン中に場から移動した場合

  1. プレイヤーAの10ターン目に、最初に使用するアクションとして停泊所Cを使用する。
    停泊所Cの1回目の使用が発生するので、通常通り使用する。(停泊所の効果で「+1ドロー+1アクション、手札を1枚脇に置き、次ターンの開始時手札に加える」を得る。)
  2. 山砦の効果で、停泊所Cの2回目の使用(=再使用)が発生するが、この時通常通り使用する。(停泊所の効果で「+1ドロー+1アクション、手札を1枚脇に置き、次ターンの開始時手札に加える」を得る。)
  3. プレイヤーAの10ターン目を進行し、ターン終了時を迎える。
    この時、山砦は【「カードを再使用する効果」を持つカード】ではないので、停泊所Cの再使用にあたる2.で得た効果は失われない。
  4. プレイヤーAの11ターン目の開始時、「(1.で発揮した)次ターンの開始時(脇に置いたカードを)手札に加える」と「(2.で発揮した)次ターンの開始時(脇に置いたカードを)手札に加える」は問題なく得られる。

【「動かさずに使用する効果」を持つカード】との組み合わせに関する注意

  • 【「動かさずに使用する効果」を持つカード】で持続カードを使用した場合、【「動かさずに使用する効果」を持つカード】が場から捨て札になるタイミングは、「使用した持続カードが場に出ていれば、場から捨て札になるであろうタイミング」を踏襲する。
  • 英語版移動動物園(拡張)改版に伴う2025年2月エラッタにより、【「動かさずに使用する効果」を持つカード】は持続カードを使用できなくなったので、「【「動かさずに使用する効果」を持つカード】と持続カードとの組み合わせ」は注意する必要がなくなった。
    • 【「動かさずに使用する効果」を持つカード】と「持続カードを使用した【「カードを再使用する効果」を持つカード】」との組み合わせは引き続き注意する必要がある。こちらについてははみだし者のページを参照。

持続カード一覧


余談

持続カードの歴史

  • 海辺では、次のターンに効果を発揮するアクションカード群として登場。
  • 冒険では、持続中相手に効果を及ぼす持続アタックカードが登場。
  • 冒険では同時に、永続的に持続する雇人チャンピオンが登場。
  • 持続タイプを持つ非アクションカードとして、夜想曲では持続の夜行カード、同盟では持続の財宝カードが登場した。
  • 略奪では、「次に」条件を持つカードとして再登場した。

コメント


*1 焚火のエラッタ前ルールを採用しない限り、夜行-持続カードを場から移動させる方法は基本的にはない…ハズ。
*2 例えば、カードを脇に置いていない貨物船Aを増築の効果で場から廃棄し、場に無い貨物船Aのターン中有効な【持続効果】でカードを脇に置く、というギミックが成立する。