門番

Last-modified: 2024-12-13 (金) 09:15:39
収録拡張カード名コストカード種別効果
MenagerieGatekeeper5ActionDurationAt the start of your next turn, +3 Coins.
AttackUntil then, when another player gains an Action or Treasure card they don't have an Exiled copy of, they Exile it.
移動動物園門番5アクション持続あなたの次のターンの開始時、+3 コイン
アタックそれまでに、他のプレイヤーが自分の追放に無いアクションカードまたは財宝カード1枚を獲得するとき、そのプレイヤーはそれを追放する。

概要

他プレイヤーが獲得するアクションカードと財宝カードを追放する、持続アタックカード。
一時的な嫌がらせのような妨害効果で、カード獲得して即座に使われなくなりテンポを奪うが、同名カードの2枚目を獲得されることで回避されてしまう。
序盤に発揮できると影響は大きいが、自分にとっても遅効性で3金を出すだけとメリットが少なく、共倒れにならないよう注意しなければならない。
移動動物園の環境ではやたら対処法が多いため、他の拡張が多く混ざっている、追放に干渉する手段が少ない状況で使う方が良いだろう。

利用法

  • 騎士褒賞カード闇市場デッキのような一点物のカードは、追放送りされた場合デッキに戻す手段が限られるため、獲得を大きく抑制できる。
    • 戦利品Rewardカードは一点物ではないが、同名カードは2つしかない上に2つとも同じプレイヤーが獲得するとも限らないため、こちらも獲得を抑制できる。
  • アタック効果は相手の選択に全く影響しないことは少ないが、様々な方法により回避されやすいため、見定めて採用する必要がある。
  • 1ターン限り持続させた程度では、イベントプロジェクトを購入するターンをあてられることで回避されやすい。
  • 同じターンに同じカードを2枚獲得することができれば、門番のアタック効果を実質的に無効化できる。
    • 港町実験であれば、購入/獲得を実質的に制限を受けない。
    • そりパドックなどの「馬を2枚獲得する」という効果も実質的に制限を受けない。
    • 同様に、ラクダの隊列などで自分から追放させてからカードを購入することでも門番のアタック効果を無効化できる。
    • ただし、手札やデッキトップに獲得する効果は1枚目の段階で追放されてしまうので、2枚目の獲得で捨て札に回収できるにしてもすぐには利用できなくなる。
      • 例えば、暴走を買ってデッキトップに残せる馬は最大で4枚となる。
  • 獲得カードを獲得先から移動する効果があると、後述するルール上、アタック効果を無効化されてしまう。
    • 同じセットにはアザラシの習性がある。この習性があると門番の価値が大きく下がる。
    • 獲得時効果で手札に移動するヴィラは、アタック効果を無効化する。
    • 逆に、獲得後にカードの移動を伴う身代わり召喚への妨害効果は高いと言える。
  • 輸送を用いるゲームは要注意。門番のアタック効果で相手の獲得カードを追放送りにしても、それをデッキトップに移動されてしまい、結果的に相手がより早くカードを使用する可能性すらある。
  • 廃墟はアクションなので、『門番の予約されたアタック効果』を適用されている間は廃墟撒きアタックで押し付ける廃墟が追放行きになることが多く、効果が薄くなる。
    • また、大使香具師で不要そうなアクションや銅貨を押し付けても、追放行きになることが多く、効果が薄くなる。
    • 逆に、大使館銀貨撒きや、使者のカード撒き、特価品の馬撒きを追放行きにできれば、デメリットが緩和される。

詳細なルール

門番自体の効果の処理について

  • 門番は使用したターンのクリーンアップフェイズには捨て札にならず、次のターンのクリーンアップフェイズに捨て札になる。
  • 門番の効果は、使用した時に全ての効果が予約される。
    • 門番が何らかの効果*1で使用後に場を離れたとしても、他プレイヤーは『門番の予約されたアタック効果』を適用されるし、使用者は「次ターンの開始時に+3コイン」を得られる。
    • 門番が使用されたタイミングに、他プレイヤーはアタックカードの使用に誘発するリアクションカード(秘密の部屋馬商人物乞い隊商の護衛外交官番犬)でリアクションができる。
      • (他プレイヤーが門番を使用し、)自分のターンで『門番の予約されたアタック効果』が誘発した際、これらのカードを持っていてもリアクションできないことに注意。
        堀などをリアクションするタイミングは「相手のアタックカードの使用時」であり、自分がカードを獲得するタイミングになってからリアクションすることはできない。
    • 門番が使用されたタイミングに、灯台チャンピオン守護者の効果を発揮している他プレイヤーは、この『門番の予約されたアタック効果』を受けない。
      • (他プレイヤーが門番を使用し、)自分のターンになってから、灯台やチャンピオンを使用した場合では、『門番の予約されたアタック効果』を防げない。
      • (他プレイヤーが門番を使用し、)自分のターンになってから、夜フェイズに守護者→吸血鬼の順で使用した場合では、『門番の予約されたアタック効果』を防げない。この吸血鬼で獲得されるカードは、(追放にない財宝orアクションであれば)追放マットに移動する。

アタックについて

  • 門番のアタック効果は、「カードの獲得」に誘発する。
    • 獲得以外の手段で手に入れたカード(例:仮面舞踏会で渡されたカード、交換で手に入れたカード)に対しては、門番の予約されたアタック効果は誘発しない。
    • 追放マットへカードを置くこと、または追放マットからカードを捨て札にすることは獲得ではないので、門番の予約されたアタック効果は誘発しない。
  • 門番のアタック効果が持続するのは、「門番を使用したプレイヤーの次のターンの開始時」まで、であるので注意。
    • 門番を使用したプレイヤーが追加のターンを得ていた場合は、このアタック効果は他プレイヤーに影響する前に消えることになる。
    • 逆に、他プレイヤーは追加ターンを含め全てのターンにおいて、アタック効果の影響を受けることになる。-廃棄置き場から獲得されたカードに対しても、門番のアタック効果は誘発する。
  • 夜行カードは門番のアタック効果の対象ではないので注意。
    • ただし、夜行カードであると同時にアクションカードでもある人狼は対象に含まれる。
  • 門番のアタックを受けたプレイヤーが、すでに同名のカードを追放マットに持っていた場合は、通常通りカードを獲得先に獲得した後に、追放マット上の同名のカードを捨て札にするかどうか選ぶことができる。
  • 門番のアタックの影響を受けても、獲得したカード自体の獲得時効果や、他のカード獲得に誘発する効果は発生する。
    • 例えば、門番のアタックの影響下で旅籠を獲得した際、(旅籠が追放マットに移動しても)「好きな枚数の財宝カードを公開しながら捨て札にし、その枚数の馬を獲得する」という効果は問題なく発揮される。
  • 門番の「(追放マットに同名のカードが無い場合)カードを追放する」というアタック効果は、『カード獲得に誘発する効果』である。他に『カード獲得に誘発する効果』があれば、同時に誘発し、その処理順はカード獲得者が自由に選べる。
    • なお、「(追放マットに同名のカードが無い場合)カードを追放する」という処理を行うのはカード獲得プレイヤーであって、門番使用プレイヤーではない。
      また、複数のプレイヤー間で同時に効果が誘発している場合は、【ターンプレイヤーからターン順に処理が優先される】という原則があることに注意。

例えば、二人戦で、ターンプレイヤーであるプレイヤーAが門番を使用し、その後襲撃者を使用した場合

  1. プレイヤーAは、略奪品1枚を獲得する。
  2. プレイヤーBは、廃墟1枚を獲得する。
    1. プレイヤーAは、(プレイヤーBが廃墟=2つ以上のカード種類を持つカードを獲得したので)手札の鷹匠を使用することができる。
    2. プレイヤーBは、廃墟獲得に対して(追放マットに同名のカードが無い場合)門番の効果でカードを追放する。
      ※(i)(ii)の処理は逆にはできない。
  • 門番のアタック効果の処理時、獲得したカードは獲得先を「訪問」しており、その後、門番の処理によりカードが追放される。これは「移動阻止ルール」に抵触する場合がある。
    • 獲得したカードが(門番のアタック効果を処理する前に)そりのリアクションなどによって獲得先以外の場所に移動した場合、獲得したカードを門番のアタック効果で追放する処理に失敗する。
    • 一方、【要求などの効果でデッキトップにカードを直接獲得した場合】や、【鷹匠などの効果で手札にカードを直接獲得した場合】や、【封鎖などの効果で脇にカードを直接獲得した場合】は、獲得したカードは獲得先以外の場所に移動したわけでは無いので、獲得したカードは門番のアタック効果で追放することになる。
    • 獲得したカードが捨て札置き場に置かれた後、門番の効果を処理するよりも先に、カード獲得に対して牧羊犬でリアクションすることでリシャッフルが発生すると、獲得したカードが捨て札置き場からデッキ中に移動するので、門番のアタック効果で追放する処理に失敗する。
      • (追放マットに同名カードが無い場合に)旅籠を獲得し、捨て札に置いた際、(門番のアタック効果を処理する前に)旅籠の獲得時効果を処理した場合は、旅籠は捨て札置場で財宝カードや馬に覆われることになる。
        その後、門番のアタック効果を処理することになるが、この場合は捨て札からのカード移動時のルールの「移動を指示されたカードが捨て札の上から2番目以降に埋もれてしまっている場合、捨て札を『全て』見て当該カードを探し出し、移動させる」というルールに則り、捨て札のカード全てを見て、旅籠を追放する。
      • 一方で、(追放マットに同名カードが無い場合に)旅籠要求の効果でデッキトップに直接獲得し、(門番のアタック効果を処理する前に)旅籠の獲得時効果を処理し、この時獲得した望楼の効果でデッキトップに乗せた、という場合は、旅籠はデッキトップで馬に覆われることになる。
        その後、門番のアタック効果を処理することになるが、この場合は、捨て札からのカード移動時のルールの「デッキの一番上にあるカードは別のカードで覆われてしまうと移動できない」というルールに則り、デッキの上に置いた旅籠の追放に失敗する。

余談

  • 些末なことだが、門番のカード種類表記は"アクション-持続-アタック"であるが、以前に登場していた同様のカード種類を持つ呪いの森などのカードはいずれも"アクション-アタック-持続"の順番となっていた。
    夜襲のカード種類表記が"夜行-持続-アタック"となっているように、「"持続"は"アタック"の前に表記する」との認識があるよう*2なので、この表記の捻じれは"アクション-持続-アタック"にいつか統一されるようである。
    ※門番以降のカードは、同盟(拡張)追いはぎなど、すべて"アクション-持続-アタック"の順となっている。*3

コメント





*1 例えば、玉座の間で呪いの森を2回使用し、1回目を通常の効果、2回目を馬の習性として使用する、など。
*2 http://forum.dominionstrategy.com/index.php?topic=5799.msg828500#msg828500
*3 沼の妖婆呪いの森橋の下のトロル海辺・繁栄・異郷2版発表に伴う2022年版エラッタによって(効果テキストとともに)表記が"アクション-持続-アタック"と修正されたため、"アクション-アタック-持続"の種類表記のカードは2024年現在で女魔術師のみの模様。