航海

Last-modified: 2023-12-24 (日) 21:06:30
収録拡張カード名コストカード種別効果(※日本語訳はDominion Onlineより)
AlliesVoyage4Action-Duration-Odyssey+1 Action
Take an extra turn after this one (but not a 3rd turn in a row), during which you can only play 3 cards from your hand.
同盟航海4アクション-持続-叙事詩+1 アクション
このターンの後に追加の1ターンを得る(ただし、連続3ターンとなる場合は得られない)。そのターン使用できる手札は3枚までとする。
 追加ターンに関連するエラッタについて
このカードは2023年のエラッタカードテキストから効果が変更されており、2023年現在のカードテキストと効果が異なります。
Dominion Online等のインターネット上でドミニオンを遊べるサービスでは変更後のルールで処理が行われています。
実際のカードを用いてゲームを行う際は、混乱を避けるため変更前と変更後のどちらのルールを採用するか事前に決めた方が良いでしょう。
(ルール変更前の情報については余談を参照してください。)

概要

分割された山札の一つである叙事詩の2番目のカード。ターン終了後、手札のカードの使用回数が3回に制限された追加ターンを得る持続カード。
追加ターンには手札からあらゆるカードを合わせて3枚までしか使用できないため、通常邪魔にならない古地図などのキャントリップですら貴重な枠を割いてしまうため使用を躊躇われる。
その制約により普通にお金を出してカードを購入することは難しいが、工房沈没船の財宝などでカードを獲得するなど有効に活用できると良い。

利用法

  • 航海の効果による追加ターン(以下、【航海ターン】と呼称する)は、使用できる手札が3枚までに制限されるので、以下のような組み合わせで有効利用できると良い。
    • 手札以外からのカード使用であれば制限されないので、手札の急使1枚から、捨て札の急使を何枚も連鎖させて使用するような動きが有効となる。
    • 航海と同じ山札にある沈没船の財宝を始め、工房系カードでカードを獲得するのもよい。
      • 改築系で金貨を属州に変換するなど、属州を手早く獲得できる手段があるなら尚良い。
    • 策士の手札を捨てるターンやリッチのスキップターンに充てるのも良いだろう。他にも、カード廃棄ターンとして割り切ってしまうのも手。
  • 自分のターンが増えるため、相性の良いカードやギミックが存在することがある。
    • 雇人王子などのターン開始時毎に効果が得られるカードは、恩恵を受ける回数が増える。
    • 野外劇悪巧みなどのプロジェクトは毎ターン効果が適用できるため、ただターンカウントを進めるだけでも価値がある。
    • 浴場など早い者勝ちのランドマークがある場合、そこから勝利点トークンを得る機会とするのも良い。
      • 風車などデッキを邪魔しない勝利点があれば、増えたターンを利用して戦場からも積極的に勝利点トークンを得るのも良いだろう。
  • 航海は、見方を変えれば+5ドロー、+1アクション、+1購入を得るカードとも言える。
    • 手札3枚使用制限があっても4金くらいは出せると考え庭園戦法に組み込むのも良いだろう。
    • デッキの回転自体は速くなるので、逸早く使用したいカードの使用頻度を上げるのにも有用。
      • 例えば、トラベラーを早く出世させるのにはそれなりに適しているし、海賊船などの何度も使うと強くなるカードの使用回数を稼ぐのにも利用できる。
  • 銅貨を活かす金量の出し方は難しいが、金貨2枚と銀貨1枚の3枚なら8金に到達するため、強圧縮の財宝ステロになら採用できる。
    • 8金が難しくても、財源で補う方法があれば金量を活かしやすい。肉屋野外劇はお金の面でも高相性。
  • なお、即座に「次の自分のターン」が来る関係上、「次のターン開始時まで予約されるアタック効果を持つカード(沼の妖婆呪いの森女魔術師門番追いはぎ将軍など)」との相性は悪いと言える。
    • 逆に、これらのアタックを他プレイヤーに使用されると追加ターン中も被害を被るので、サプライにこれらのアタックがあるゲームでは追加ターンの価値自体が下がるので注意。

詳細なルール

  • 航海は使用したターンのクリーンアップフェイズには捨て札にならず、予約した効果(条件を確認し、追加ターンを発生させる効果)が誘発した直後のターンのクリーンアップフェイズに捨て札になる。
  • ゲームの終了条件のチェックは追加ターンを得るより前に行う。ゲームの終了条件を満たしていると追加ターンは発生しない。
  • ゲームの勝敗を決めるとき、追加ターンは経過ターン数に含めない。
  • 他の追加ターンを与える効果との相互作用は、前哨地ページ内の詳細を参照。
  • 「使用できる手札は3枚まで」という制限は、アクションカードのみだけではなく、財宝カード、夜行カードまで含めて3枚までであることに注意。
  • 「使用できる手札は3枚まで」という制限なので、『手札以外からカードを使用する処理』は制限に含まれされない。
    • ゴーレム伝令官などの、「山札から公開したカードを使用する」という効果は制限されない。
    • 急使薬草集めなどの、「捨て札からカードを使用する」という効果は制限されない。
    • はみだし者相続後の屋敷ネクロマンサーハツカネズミの習性などの、「(手札以外の)特定の場所にあるカードを使用する」という効果は制限されない。
    • 幽霊ウミガメの習性刈り入れなどの、「前ターン脇に置いたカードを使用する」という効果は制限されない。
    • 獲得したカードを技術革新都市国家などの効果で(通常は捨て札置き場から)使用する効果は制限されない。
      • ただし、交換の効果で手札に獲得したアクションカードAを都市国家で使用した場合、このアクションカードAは「手札から使用した」と判定されるので注意*1
    • 村有緑地などを捨て札にした際にリアクションし使用する効果は制限されない。
    • 進路を廃棄した際にリアクションし使用する効果は制限されない。
  • 「使用できる手札は3枚まで」という制限なので、『手札からカードを使用する処理』は制限に含まれる。
    • 専門家は『手札からカードを使用する効果』なので、①専門家を使用→②専門家の効果で手札のアクションカードBを使用、とした際は、「この時点で手札を2枚使用している」と判定される。
      ただし、この後③専門家の効果でアクションカードBを再使用をする、としても、③の効果は『手札からのカード使用』ではないので、「この時点で手札を2枚使用している」と判定される。
      • よって、手札からの3枚目のカードとして専門家を使用した場合、手札からアクションカードを使用できないことになるので注意。
    • 【航海ターン】の間に、リアクション効果により手札からカードを使用する(隊商の護衛黒猫牧羊犬鷹匠海賊などが該当)ことも「手札から使用した」と判定されるので注意。
    • 【航海ターン】の間に、各種ランドスケープの効果により手札からカードを使用する(苦労市場の町鼓舞するなどの処理が該当)ことも「手札からカードを使用した」と判定されるので注意。

余談

以下、追加ターンに関連する2023年版エラッタ前のカードテキストを残しておく。

収録拡張カード名コストカード種別効果
AlliesVoyage4Action-Duration-Odyssey+1 Action
If the previous turn wasn't yours, take an extra turn after this one, during which you can only play 3 cards from your hand.
同盟航海4アクション-持続-叙事詩+1 アクション
直前のターンがあなたのターンではない場合、この後に追加の1ターンを得る。その間、あなたは手札から3枚しか使用できない。
  • 直前のターンが自分のターンでなければ、追加ターンが使用回数分累積する仕様であった。
    • 元々は、本体が+アクションを持っていることや循環の仕様と合わせて、航海の枚数争奪はカードデザインの一環であった節があるが、2023年エラッタにより、航海を複数枚獲得する価値は激減したと言える。
  • また、「他の追加ターンを得る効果を発揮したターンに航海を使用」としていた際も、どちらの追加ターンも得られていた。

ドナルド・Xによる弱体化理由は以下の通り。

原文と日本語訳

【原文】(引用元:Errata to extra turns (dominionstrategy.com)

Why is Donald X. ok with nerfing Voyage so hard?

The thing is: no one on this Earth thought Voyages were cumulative. and Odysseys has a banrate of 8.5%, I bet most of that is because people hate how Voyage chains can take forever. the errata fixes both those problems, hooray

【日本語訳】

どうしてドナルド・Xは航海をこんなにもきつく弱体化することにしたのか?

誰も、初見で航海が累積するとは思っていなかった。

そして叙事詩の禁止カード被指定率*2は8.5%に上る。

きっと、航海が延々と追加ターンを得ることをプレイヤーが嫌っているせいだと確信している。

エラッタはこれら2つの問題を解決したよ。

  • 航海を奪い合って連打することに楽しみを見出したプレイヤーも居た一方で、航海(や支配)によって延々と特定のプレイヤーのターンが続く状況を面白くないと感じていたプレイヤーも多かったのでは、といったことが推測される。

コメント

  • 3枚しかプレイできないだけで手札5枚「使える」から、普通に使う分には前哨地よりも事故が少ない。玉座の間で増える、使用してもアクション権残る、4金で買える、と実は前哨地よりもかなり丸い性能。 -- 2023-03-12 (日) 13:40:31
  • この記事に書いてあったことにさっき気付いたんだけど、航海って複数枚使ったらその分追加ターン得られたのね。相手プレイヤーが複数使ってきたからちょっと驚いた。まぁ、だからといって相手は全然活かしきれてなかったんだけど。 -- 2023-05-17 (水) 12:47:15
  • 航海複数回発動って、庭園戦術とか銅貨だろうと何かしらカードを集めたい戦法だと役に立つんでしょうか。工房系、それこそ沈没船の財宝とか持っていたら活きるのかなって印象ですが。 -- 2023-05-17 (水) 16:43:14
  • 叙事詩のコメント欄でのやり取りが参考になるかと。 -- 2023-05-17 (水) 19:45:12
  • 首謀者で航海を使うっていう謎ムーブをかましてきた。物色があることもあって航海ターンでも廃棄したり5金カードを買ったり出来るのがなかなか有用だったし、首謀者で金が出るアクション使ったら8金届くこともあった。それより対戦相手が大爆笑してたからやって良かったと思うw -- 2023-08-23 (水) 03:14:56
  • なんかルールが変わって、連打しても1回分しか得られなくなったみたいです -- 2023-09-28 (木) 21:37:46
  • ええ……マジかぁ……結構好きだったんだけどなあ -- 2023-09-28 (木) 22:25:31
  • onlineで試してみましたが、現状では連打して追加ターンの効果ありましたね。後で修正されるかも知れませんが。 -- 2023-09-28 (木) 22:36:38
  • 素で連打してくれ、と言わんばかりのテキストなのに大丈夫じゃなかったんですかね? 4枚しかサプライにないから、そうそう連打される事はないと思われてたんですかね? -- 2023-09-30 (土) 14:13:45
  • ↑「なぜDonald X.は航海のナーフを厳しくしたのか?」について「誰も航海が累積すると思っていなかった。叙事詩の禁止率は8.5%だが、そのほとんどは航海の連鎖が原因に違いない。エラッタはこの二点を解決した。」という旨(意訳)の回答がありました(リンク)。 -- 2023-11-02 (木) 16:25:47
  • だいぶ好きなカードだったんだけど、このエラッタのせいで取る意味が激減したわね…… -- 2023-11-02 (木) 20:10:02
  • ↑↑リンクありがとうございます。にわかには信じ難い内容ではありますがw -- 2023-11-03 (金) 01:13:40
  • そちらのDonald Xの説明について余談に追記しておきました。 -- 2023-11-03 (金) 13:42:58




*1 なお、手札から3枚目のカードを使用した後に、「手札に直接獲得したカードを即座に使用する」という効果を発揮しようとしても、失敗する。例えば「【航海ターン】に手札から3枚目のカードを使用した後に、交換の効果などで手札に獲得した狂戦士」は、場にアクションカードが出ていても使用できないので注意。
*2 Dominion Onlineでは、各プレイヤーは、嫌いなカードを指定してそのカードが対戦で選ばれないようにできる。