行進

Last-modified: 2025-03-18 (火) 12:32:59
収録拡張カード名コストカード種別効果(※日本語訳はDominion Onlineより)
Dark AgesProcession4ActionYou may play a non-Duration Action card from your hand twice. Trash it.
Gain an Action card costing exactly $1 more than it.
暗黒時代行進4アクション手札の持続カード以外のアクションカード1枚を2度使用してもよい。それを廃棄する。
それよりコストが1高いアクションカード1枚を獲得する。
 2019年のルール変更とエラッタについて
このカードは2019年のルール変更とエラッタカードテキストから効果が変更されており、2021年現在の(日本語版の)カードテキストと効果が異なります。
Dominion Online等のインターネット上でドミニオンを遊べるサービスでは変更後のルールで処理が行われています。
実際のカードを用いてゲームを行う際は、混乱を避けるため変更前と変更後のどちらのルールを採用するか事前に決めた方が良いでしょう。
(ルール変更前の情報については余談を参照してください。)


概要

玉座の間とアクションカード限定の改良が合わさったような効果を持つカード。
選んだカードを廃棄してしまうため、玉座の間と同じ感覚では使えない。
使いこなすのは難しいが、相性の良いカードやサプライの組み合わせを見極め、廃棄効果を活かすことで真価を発揮する。

利用法

ほぼ全てのアクションカードとコンボを組める玉座の間と違い、①持続カードは使用できない、②使用したカードを廃棄する、③1コスト高いアクションカードを獲得する、という違いがあるため、相性の良いカード・組み合わせは限られる。
一方で相性の良いカードと組み合わせることで、場合によっては宮廷を超える働きをすることもある。

  • 丁度1コストだけ違う同様の効果のアクションカード(鍛冶屋地下墓所など)がサプライに2種類以上ある時、コストの低いものをコストの高いものに変換しつつ2回使う。
  • 元々使い捨てで、2回分の効果が得られるアクション(劇団など)を2回使いつつ、1コスト高いアクションカードも獲得する。
    • 行進で島を選んだ場合、行進による廃棄を行う前に自身の効果でプレイエリアから離れており廃棄に失敗するため、島の2点は失われない。
  • 使用後に場から離れるアクションカードを行進することで、アクションとしての効果を2回得つつ、廃棄を回避しながら1コスト高いアクションカードも獲得する。
    • 例えばワイン商を使用した場合、8金と2購入を得つつ、コスト6のアクションを獲得でき、またワイン商も廃棄されずに済む。リザーブカード全般で同様の挙動が可能。
    • ウミガメの習性がある場では、行進による2回目のプレイをウミガメ化することで、廃棄を回避可能。
  • ヴィラがサプライにあれば、ヴィラを購入→ヴィラを手札に獲得しアクションフェイズに戻る→行進でヴィラを使用、とできるので、実質4金で5コストのアクション獲得(+4アクション+2コイン+1購入権発生)とできるので、覚えておきたい。
  • 廃棄されても手札に戻る城塞を2回使用すれば、2ドロー4アクションを得つつ5コストのアクションカードを獲得できる。その後、手札に戻った城塞は使用できるので合計3ドロー5アクション得られる。
    • その他、廃棄時効果を持つアクションを2回使用しつつ、廃棄時効果と1コスト高いアクションカードを得るだけでもかなり有用。
  • 金貸しのような中盤以降役割を持ちにくいアクションを有用な高コストのアクションに変換する。
  • 邪魔な廃墟を圧縮する。
    • ただし、1コストである救貧院がサプライにある場では獲得しなければならず、圧縮にならないので注意。
  • 廃棄置き場からアクションを獲得できるカード(盗賊墓暴き待ち伏せ)や廃棄置き場のアクションを使用できるネクロマンサーを使い、一度行進で廃棄したアクションを再利用する。
    • プレイしたカードは、基本的にそのターンに再度手札からプレイすることは出来ないが、行進と上記のカードを組み合わせることで、1ターンに2回以上プレイできる。
  • 4コストの工房系を行進で使用することで、カードを一気に3枚(粗末な城、崩れた城、小さい城)獲得できる。購入権を得にくい場であれば重要な動きといえる。
    • もちろん4コストの改築系でも可能だが、こちらは改築用のカードを2枚用意しなければならない。初期デッキの屋敷があれば無駄が少ない。
  • 一方、以下のようなカードとは相性が悪い。
    • そもそも使用したカードを廃棄してしまうので、高コストカードやポーションコストカードなどの獲得が難しいカードを使うのには向いていない。
      • 特に、褒賞カードRewardカードや負債コストのカードは、1コスト大きいカードの獲得効果もあまり意味を為さないので、相性が良くない。
    • 書庫系カードは、「X枚になるまでドローする」という効果の都合上二度使用してもあまり意味がない。
    • ならず者のような、場に出ているかぎりの効果を利用したいカードは、廃棄されてしまうので相性が悪い。
    • 農民のような、場から捨て札になる際の効果を利用したいカードは、廃棄されてしまうので相性が悪い。

詳細なルール

玉座の間の詳細なルールも参照すること。

基本的な効果

  • 行進を使用したとき、手札のアクションカードを使用するのは任意である。
    • 手札のアクションカードを使用しなかった場合、カードの廃棄もカードの獲得も発生しない。
  • 行進で手札のアクションを二度使用した場合、①使用したカードの廃棄、②使用したカードより1コスト大きいカードの獲得、は強制である。
    • 該当するコストのアクションがサプライになかった場合は、カードを獲得できない。
  • 使用したカードのコストにポーション(負債)が含まれている場合、同じポーション(負債)を含み、コインコストがちょうど1コイン多いアクションのみ獲得できる。コインコストが適正であっても、ポーション(負債)を含まないアクションは獲得することができない。
  • 行進で手札のアクションカードを使用する場合、以下の順で処理を行う。
  1. 行進を使用する(アクション1回消費)。
  2. 行進で手札の持続以外のアクションカード1枚を場に出す。
  3. 場に出したアクションカードを2回使用する。
  4. 使用したアクションカードを廃棄する。
  5. 使用したアクションカードよりコストがちょうど1高いアクションカードを獲得する。
  • 行進によるカードの獲得(5の処理)にとって、廃棄(4の処理)は条件ではないため、選んだアクションカードが自身の効果などによりプレイエリアから離れ、廃棄に失敗した場合もカードの獲得は行われる。
    • 行進→祝宴の場合、祝宴の効果で祝宴自身を廃棄して5コスト以下のカードを2枚獲得し、行進の残りの効果で(廃棄された祝宴の廃棄に失敗した後)5コストのアクションカード1枚を獲得する。
    • 行進→の場合、島の効果で島自身と手札2枚を脇に置き、行進の残りの効果で(脇に置かれた島の廃棄に失敗した後)5コストのアクションカード1枚を獲得する。
    • 行進→鼠取りの場合、鼠取りの効果で鼠取り自身を酒場マットに置いて+2ドロー+2アクションを得て、行進の残りの効果で(酒場マットに置かれた鼠取りの廃棄に失敗した後)3コストのアクションカード1枚を獲得する。
  • 行進で使用したアクションカードAが、「場に出ている限り」の効果を持っていた場合は、行進による廃棄(4の処理)の時点で効果を失う。
  • 英語版移動動物園(拡張)改版に伴う2025年2月エラッタにより、【「カードを再使用する効果」を持つカード】により持続カードが再使用されたが、【「カードを再使用する効果」を持つカード】がターン終了時に場にない、という場合は、『【「カードを再使用する効果」を持つカード】により再使用された分の【持続効果】はターン終了時にすべて失われる』というルールとなった。
    行進はカードを場から移動させる効果を持つので、以下のような動きになる(詳細は持続のページの小見出しも参照のこと)。

【例】プレイヤーAの10ターン目に、行進で玉座の間を使用した場合

  1. 行進の効果で、玉座の間の1回目の使用が発生するので、停泊所を使用したとする。
    1. 玉座の間の効果で、停泊所の1回目の使用が発生する。(停泊所の効果で「+1ドロー+1アクション、手札を1枚脇に置き、次ターンの開始時手札に加える」を得る。)
    2. 玉座の間の効果で、停泊所の2回目の使用(=再使用)が発生する。(停泊所の効果で「+1ドロー+1アクション、手札を1枚脇に置き、次ターンの開始時手札に加える」を得る。)
  2. 行進の効果で、玉座の間の2回目の使用(=再使用)が発生するので、漁村を使用したとする。
    1. 玉座の間の効果で、漁村の1回目の使用が発生する。(漁村の効果で「+2アクション+1金、次ターンの開始時+1アクション+1金」を得る。)
    2. 玉座の間の効果で、漁村の2回目の使用(=再使用)が発生する。(漁村の効果で「+2アクション+1金、次ターンの開始時+1アクション+1金」を得る。)
  3. 行進の効果で、玉座の間を廃棄し、コストが1高いアクション1枚を獲得する。(この処理で、玉座の間が場から移動する)
  4. プレイヤーAの10ターン目を進行する。(一応、この間はi,ii.a,bで得た効果は発揮し続けているが、この例の場合は意味がない。)
  5. プレイヤーAの10ターン目のターン終了時を迎える。玉座の間が場に無いので【玉座の間による持続カードの再使用】にあたるii.とb.で得た効果はすべて失われる。
  6. プレイヤーAの11ターン目の開始時が来るが、まずi.で得た効果は発揮されているので、「(i.で発揮した)次ターンの開始時(脇に置いたカードを)手札に加える」は得られる。
    しかし、ii.で得た効果は発揮されていないので、プレイヤーAが「(ii.で一度発揮した)次ターンの開始時(脇に置いたカードを)手札に加える」は得られない。
    ※結果として、1枚のカードが脇に置かれ続けるが、これは「プレイヤーAのカード」であり続ける。(例えば、得点計算時に「プレイヤーAのカード」を数える場合に、この脇に置かれ続けるカードもカウントする。)
    続いて、a.で得た効果は発揮されているので、「(a.で発揮した)次ターンの開始時+1アクション+1金」は得られる。
    しかし、b.で得た効果は発揮されていないので、プレイヤーAが「(b.で一度発揮した)次ターンの開始時+1アクション+1金」は得られない。

行進で行進を使用する

  • 玉座の間と同様の順番で処理を行うが、行進によって選んだアクションカードを2回使用した後、選んだカードの廃棄と獲得が行われる。
  • 厳密には以下のように処理される。
  1. 行進Aを使用する(アクション1回消費)。
  2. 行進Aで行進Bを場に出す。
    1. 行進Bの1回目の使用で手札の持続以外のアクションカードαを場に出す。
      1. アクションカードαを2回使用する。
      2. アクションカードαを廃棄する。
      3. アクションカードαよりコストがちょうど1高いアクションカード1枚を獲得する。
    2. 行進Bの2回目の使用で手札の持続以外のアクションカードβを場に出す。
      1. アクションカードβを2回使用する。
      2. アクションカードβを廃棄する。
      3. アクションカードβよりコストがちょうど1高いアクションカード1枚を獲得する。
  3. 行進Bを廃棄する。
  4. 行進Bよりコストがちょうど1高い(通常は5コストの)アクションカードを獲得する。

行進→プレイエリアにあることを条件とする効果を持つカード(ならず者等)

  • 選ばれたアクションカードは一連の処理で廃棄されプレイエリアから離れるため、そのカードがプレイエリアにあることを条件とする効果は無くなる。

関連カード

拡張名前関連
基本玉座の間手札のアクションカード1枚を2度使用してもよい。
「2度使用する」の詳細なルールはこちらを参照。

余談

2019年エラッタ前の情報を以下に残しておく。

収録拡張コストカード種別効果
暗黒時代4アクションあなたの手札のアクションカード1枚を2度使用してもよい。そのカードを廃棄する。
そのカードよりコストがちょうど1多いアクションカード1枚を獲得する。

変更点

エラッタ前は持続カードも使用出来たが、処理が煩雑になるため、持続カードは使用できなくなった。
なお、エラッタ前の行進で持続カードを使用した場合の処理は以下の通り。

行進で持続カードを使用する

  • 行進で持続カードを使用すると、使用したターンだけでなく持続したターンにも2回効果を得る。
    • 大抵の持続カードは使用したときに以降のターンに誘発する効果を予約するため、プレイエリアにあることを条件にする効果(灯台橋の下のトロルの該当部)を除けば、廃棄されて場に残っていなくても効果を得る。
      • 一度使用すると場に残り続けてゲーム終了時までに毎ターン効果を発揮する雇人チャンピオンを行進で使用した場合、ゲーム終了時まで毎ターン2回分の効果を得られる。
  • 持続カードを使用した行進は、選んだ持続カードが廃棄によってすでに場を離れているため、使用したターンに捨て札になる
    • 冒険発売前は、選んだ持続カードが次のターン以降に誘発する効果を予約した場合、それが廃棄されて場を離れても行進だけプレイエリアに残るルールであった。
      • 行進A→行進B→(持続カードC・持続カードD)のように行進Aで行進Bを使用していた場合、行進Aは持続カードCもDも使用していないので、使用したターンに捨て札になる。
      • また、持続カードC・Dも(旧ルールでは持続カードを使用した点でプレイエリアに残る可能性のあった)行進Bも廃棄されるため、現在のルール同様に4枚全てがそのターンにプレイエリアから離れた。
  • 行進で持続カードを使用する時は、事前に卓内でルールを統一したほうがいいだろう。

コメント

  • 行進で持続カードを使用する(もちろんエラッタ前の処理)場合は、その持続効果が完全になくなったターンのクリーンアップフェイズに捨て札にするという記述が、暗黒時代のルールブックに書いてあります。なので、例えば、行進で雇人を使用したら、行進は永遠に場に出続けるということになります。 -- 2023-02-08 (水) 09:31:55
  • それは2019年よりも前に冒険発売時に変更になってますよ。その旨がちゃんと余談では説明されてますよ。 -- 2023-02-08 (水) 10:28:36
  • 技術者で気付いたんですが、行進でアクションを廃棄するのは過労死のつもりかもしれませんね。強行軍で人が倒れるという…。 -- 2023-03-05 (日) 10:38:26
  • なんで行進で人が死ぬんだよと思ったらなるほど暗黒時代…カード的にも輝かしいというよりは愚王が調子こいてるダークな雰囲気ありますね。 -- 2023-05-07 (日) 03:43:47
  • なかなか難しいカードだけど、行進馬は出現度高い上に非常に強いのでこれだけでも練習しておくべき。7,8ターンで終わることもザラ。 -- 2023-05-07 (日) 07:11:51
  • 行進Aを使用
    ┗行進Aの効果で行進Bを使用
     ┣行進B(1度目)で研究所を使用
     ┃┣研究所1回目を通常使用
     ┃┣研究所2回目を蝶の習性で金貨獲得
     ┃┗行進B(1度目)で研究所を使用したが6コスアクションが無ければ獲得効果無し
     ┣行進B(2度目)を蝶の習性で研究所獲得
     ┗行進Aで行進Bを使用したため研究所を獲得
    研究所戻して、金貨得て、6コスアクション取り損ねて、行進戻して、研究所(公領可)得て、研究所(アクション縛り)得てる。結果、行進を失って金貨を得て研究所が増える。うーん、整理してみたら「玉座効果と獲得効果が強い」以上のことは起きてない感じだったか……。廃棄を蝶で踏み倒してるけどその分本来の効果は一度しか得てない訳だしなぁ。 -- 2025-01-20 (月) 01:32:21
  • 進路をこれで使うと3回使用してかつコスト5のアクションが得られるのは強いな -- 2025-02-19 (水) 22:09:26