概要
神とは、「人知を越えてすぐれた、尊い存在。宗教的信仰の対象としても、威力のすぐれたものとしても考えられている。」(『岩波国語辞典』)
ドラクエ世界においても、広く人々の信仰や崇拝の対象となっている。
作品によって唯一神と思われる存在がいることも、複数の神の名が登場することもある。
また、万能であったりそうでなかったりするようだが、基本的には【人間】や(狭義の)【モンスター】より高位の存在であると思われる。
DQ2以降は【教会】が毎作品に登場し、神を篤く信仰する【神父】や【シスター】がいて、「ただしき カミは ただしきものの みかたなり!」「おお! わが主よ! ぜんちぜんのうの神よ!」などといったセリフをしゃべる。
一般の人々の会話の中にもしばしば神への信仰を見てとれるが、大半の作品では具体的にどのような神を信仰しているのかまでは分からない。
DQ3以降は【ダーマ神殿】がしばしば登場し、【神官】が神に祈ることで主人公たちの職業を変えてくれる。
ダーマ関係以外にも、シリーズに神殿や神官が登場することがある。
作品によっては神、あるいはそれに類する存在が【NPC】として登場し、一部はストーリーに大きく絡んでいる。
また、魔物が信仰したり、魔物を束ねる邪神が登場する作品もあり、多くは【ラスボス】や【裏ボス】として立ちはだかることとなる。
時には神とも悪魔とも称される【ダークドレアム】のような存在もいる。
もっとも、現実の宗教観においても悪魔や邪神といった概念は必ずしも明確に区別できるものでもなく、HD-2D版DQ2では破壊神【シドー】や改めて【悪霊の神々】として定義された【アトラス】、【バズズ】、【ベリアル】らは全て【悪魔系】として扱われている。
他にも、【大魔王バーン】や【魔王ザラーム】のように、力が尋常の存在を超えていることで他者から神と呼ばれたり、それを自称する場合もある。
ただ、宗教のアレコレに配慮せねばならない理由から、海外版では修正されていることもある。
基本的にはストーリーに絡まないが、【らいじんのけん】や【ふうじんのたて】といった武具などのアイテムの名前や設定にもさまざまな神の存在をうかがうことができる。
DQ1
【勇者ロト】は、神から【ひかりのたま】を授けられたと言い伝えられている。
ストーリーには固有名を持った神は出てこないが、FC版の【取扱説明書】には【せいすい】について、光の神【アウラ】の祭壇で精製されると説明されている。
DQ2・3は時代は異なるが同じ世界が舞台なので、これらの作品でもこの神はいるものと思われる。
DQ2
ゲームのサブタイトルが「【悪霊の神々】」である。
ただし、FC版(および旧リメイク版)ではゲーム内にこの言葉がほとんど登場せず、
邪教の神官【ハーゴン】が率いる集団が祀っていることが読み取れるくらいで、一体どんな存在であるのかは明かされなかった。
ラスボスとして「破壊の神」こと【シドー】が登場している。
ゲーム内では素性が明かされないが、ファミコン時代の公式的な攻略本では「悪霊の神々の中で、もっとも邪悪な神」と説明されている。
また前述の通り、今作から【教会】が登場している。
そして【精霊ルビス】の初登場作品である…のだが、ここでは主人公たちに対して「大地の精霊」を名乗っている。
DQ3の発売後に世に出た関連書籍では「精霊神」や「ルビス神」と呼ばれている彼女だが、原作【ロトシリーズ】では神とは異なる存在なのかもしれない。
HD-2D版
主要な敵キャラクターとして掘り下げられた【アトラス】【バズズ】【ベリアル】が「悪霊の神々」であると明言された。
DQ3
【竜の女王】が「神の使い」、【ラーミア】が「神のしもべ」とそれぞれ明言されている他、【ラーのかがみ】は「大地の女神」が作ったと言われている。
【転職】を司る【ダーマの神殿】が初登場している。
リメイク版
裏ボスとして【しんりゅう】(神竜)が登場。「【天界】を治める者」を名乗っている。
竜の女王やラーミアが仕えるところの「神」も彼なのだろうか。
また、エンディングで【マイラ】の【あらくれ】が、ルビスを「この大地の守り神」と呼んでいるが、あくまで比喩的な表現なのか、それとも本当に神という設定になったのかは判然としない。
その他、DQ6で初登場の【命名神マリナン】の名も確認できる。
関連書籍(ロトシリーズ)
【横倉廣】が関わった【モンスター物語】・【アイテム物語】・【小説ドラゴンクエスト】では、ルビスが「精霊神」と呼ばれるほか、原作に登場しない神々の存在も語られている。
主神ミトラ、太陽神ラー、大地と炎の神ガイア、月と英知の女神ミネルヴァ。また竜の女王は、小説版では「神の使い」ではなく「ルビスと同じ神」とされている。
一方、DQ1の説明書に載っていたアウラは名前すら登場しない。
DQ4
世界を統治する竜の神、【マスタードラゴン】が登場している。
ゲーム内では他の神の存在は示唆されていないが、FC版【公式ガイドブック】では、【ちからのたね】は「大地の神」が、【ラックのたね】と【いのちのきのみ】は「神々」がそれぞれ作ったと紹介されている。
また、【ミナデイン】の説明文には「かみのいかり」という言葉が使われているが、これが具体的に誰の怒りなのか、それとも単なる雷の比喩的表現なのかはよくわからない。
DQ5
DQ4に引き続きマスタードラゴンが登場。【ミルドラース】の言う「神」は彼のことを指す。
魔物が【光の教団】なる宗教組織をつくって人間に布教し、世界で暗躍している。
教祖の【イブール】によると、この教団にとっての「神」はミルドラースらしい。
そのミルドラースが神になろうとして、逆に魔界の王に堕したのは皮肉だが……
DQ6
【ライフコッド】の村祭りでは、冠を女神像に捧げる儀式の主役が、「神の使い」とも「精霊の使い」とも呼ばれている。
【ゲントの村】に住む民族は「神の使い」を自称し、「ゲントの神」を信仰している。また、【神の船】を保有している。
一般の教会で信仰されている神との違いは不明。
【チャモロ】は主人公たちと初めて対面したとき「神の声」を聞くが、声の主はおそらく【ルビス】である。
転職システムが再び採用されたことで、ダーマ神殿がDQ3以来の再登場。
また、【命名神マリナン】の名も今作で初登場している。
今作では人間だけでなく魔物も神を信仰しており、
【しあわせの国】では【ジャミラス】が人間を「黒き神々」への生贄に捧げている。
また裏ボスとして、「破壊と殺戮の神」こと【ダークドレアム】が登場している。
DQ7
そのものズバリの【神さま】が登場している。
また、【四精霊】は神が魔王に敗れ、滅びる前に生み出した自らの分身であるとも言われている。
しかし、精霊は人間と一緒に作られたという台詞もあるがどちらが正しいのか。
前者は【パミラ】、後者は【水の精霊】の談なので後者の方が有力。
そしてエンゴウの民は、四精霊の1人である【炎の精霊】を「炎の神」として崇めている。
また、【ユバールの民】は神の復活を目的として旅をしている。
彼らによる神の復活の儀式に乗じて、魔王【オルゴ・デミーラ】は神さまに化け、なりかわろうとした。
魔王が派遣した偽物の「神の使い」も登場している。
過去の【クレージュ】の北には「ご神木」があり、【神木の少女】が守っている。
現代では【世界樹】に成長している。
【天上の神殿】には、かつて神と共に魔王と戦った「神の兵」の末裔たちが暮らしている。
ダーマ神殿および命名神マリナンも、前作から続投している。
DQ8
DQ2以来久々の神と呼ばれるラスボス、「暗黒神」こと【ラプソーン】と、「神鳥」こと【レティス】が登場している。
また、【竜神族】と呼ばれる種族が存在し、【竜神王】が治めている。
世界三大聖地の一つである【聖地ゴルド】には巨大な【女神像】があり、人々の信仰を集めている。
DQ9
「創造神」こと【グランゼニス】と、その娘で「女神」こと【セレシア】が登場している。また、【世界樹】となったセレシアを守るために【主人公】や【イザヤール】、そしてラスボスの【エルギオス】といった【天使】が創られている。
また、【破壊神フォロボス】が「神の書」に封印されていて、【フォロボシータ】は破壊の女神とされる。
【ダーマのさとり】使用時に【ダーマ神】の声が聞こえてくる。
DQ10オフライン
創世の女神【ルティアナ】が、本作に登場する主要七種族(【オーガ】、【プクリポ】、【エルフ】、【ドワーフ】、【ウェディ】、人間、【竜族】)の種族神を造ったという創世神話が存在する。
それ以外にも【山神イプチャル】、【踊り神ボニータ】など、一部地方や特定の業界に信仰される土着神などはいるが、【精霊】の類とみて差し支えない。
僧侶の職業クエストではエルフの種族神【エルドナ】の声が聞こえるイベントがある。
また、クエスト【女神の意思・解放の時】では、各地で女神ルティアナの声を聞いていく。
DQ10オンライン
その後のストーリーで神々と関わることになるがネタバレ注意。
詳しくは【女神ルティアナ】、【種族神】を参照。
本作の世界観における神格の位置づけについては、【アストルティアの神々】を参照。
DQ11
【教会】と同じ役割をする【女神像】に話しかけると聞こえてくる声はおそらく女神なのだろうが、詳細は不明。
【神の民】という種族、神の乗り物と呼ばれる【ケトス】、神語りの里と呼ばれる【聖地ラムダ】など神に関わる事物は色々とあるが、神そのものの明確な描写はない。
ただし神の民は【聖竜】から受け継がれた【聖なる種火】について「我らの神のチカラが宿ります」と語っているため、少なくとも神の民にとっての神は聖竜のことを指すと思われる。
人間の間では神の民もろとも伝承の途絶えた存在ではあるが。
その他具体的なキャラクターとしては、【邪神ニズゼルファ】が裏ボス兼真のラスボスとして登場。
3DS版、DQ11Sでは【時の守り神】もいる。
キャラバンハート
遥かな時を生きる邪神【ギスヴァーグ】が裏ボスである。
ジョーカー1
神に仕える獣である【神獣系】が主人公に同行する。
ジョーカー2
戦の神【闘神レオソード】と、その闘神が理性を失った姿として【邪神レオソード】が登場。
また、今作に登場する神獣は自分のことを「神に近き存在」と説明している。
テリワン3D
凶魔獣が最強の魔戦士を取り込んだ姿として、裏ボス【魔戦神ゼメルギアス】が登場。
ジョーカー3
マザーの力を取り込んだ【ガルマザード】がブレイクワールドの神を自称していた。
他に、星を造り出す源を保有する産星神【海の神ワダツミ】【陸の神ヤチホコ】【空の神ホアカリ】が登場した。
ジョーカー3プロ
神獣達の故郷である【神獣界】の存在が明らかにされ、新たな神獣も顔を見せた。
また、大魔王が【進化の秘法】を用いて進化した姿として【魔界神マデュラーシャ】が登場した。
スラもりシリーズ
「めがみさま」が登場。
2では100救出後に入れる井戸の中で試練を与え、教会で隠しコマンドを入力した際隠し戦車を授ける。いずれも台詞のみの登場。
試練の内容は女神が作り出した幻影の世界に配置された【ミイホン】【スラみ】【ドラお】を庇いつつ、【ドン・モジャール】を倒すというもの。どれも試練のために用意された存在であり本人ではない。
3匹とも主人公が背負ってしまえばドン・モジャールの攻撃に被弾する心配は無くなるので、全員を背中に乗せた状態の主人公でタイマンを仕掛けると楽。
試練達成でメガミ様から授かる【勇車の剣】は作中最強クラスの性能を誇る。
メガミ像の外見をあてにするならば全身が青白く背中に一対の翼を持つ服を着ていない美しい女性ということになるが、
本人の出番が無いのでこの像の外見の正確性は不明。
3の【ガンバレーこうや】では、にじのオーブの力で動き出したモニュメントの一角、自由の女神型のボス【めがみさま(モンスター)】が登場する。
ヒーローズ1
ヒーローズ2
上述の通り【魔王ザラーム】が神を自称している。
DQMSL
サブ系統に七幻神が存在。
ウォーク
姿の見えない女神が1匹の【スライム】にスラミチという名前と魔法のコンパスを授け、主人公が冒険に出るきっかけを作る。
ストーリー各章の冒頭で女神の声が次の目的を告げる他、道中で女神が姿を変えたと思われる【バニーガール】が現れて行き先のヒントを示すことがある。
1周年記念クエスト序章にて【創造神グランゼニス】の存在が示唆されたので、女神はセレシアなのかもしれない。
モンパレ
無数にある各世界を統べる世界神達が存在し、いずれも3対。主人公も世界神の1人であるという珍しい形になっている。
Ver.2のストーリーで複数の神が登場し、オーブを巡って主人公達と争うこととなる。
倒されると宝石と化し、【神狩りのイザン】?はこの宝石を高次元に住んでいるという得意先に売りさばいている。
主人公及び【精霊王】は精霊の世界の神で、【闇の王】は魔の世界の神、【影の君】は影の世界の神である。
その他、影の君の兄弟である光の君と黄昏の君が声のみ登場した。
また、それぞれの神との会話やモンスター図鑑での記述から、他の神の存在も明かされている。
| 名前 | 対の神1 | 対の神2 |
|---|---|---|
| 影の神【影の君】 | 光の君 | 黄昏の君 |
| 石の神【ガワ・ン・デデド】 | 花の神 | 川の神 |
| 炎の神【スィージャ】 | 氷の神 | 土の神 |
| 魔獣の神【バルフォロイ】 | 精霊の神 | 妖精の神 |
| 武者の神【デン・ダイン】 | 愛の神 | 理の神 |
| 狩猟の神【ケルーノス】 | 豊穣の神 | 死の神 |
| 雪の神【マロウズ】 | 風の神 | 空の神 |
| 剣の神【ネズス】 | 盾の神 | 宝珠の神 |
| 古代の神【モンテス】 | 末代の神 | 刹那の神 |
星ドラ
星霊龍という星の守り神や七賢神と呼ばれる人物らが登場するほか、イベントでは邪悪な神としてとしてリオンという光の邪神が、試練という形で武神十二皇という面々が登場している。
ダイの大冒険
数千年かそれ以上に古い、文字通り神話の時代の存在。
断片的な情報はあるが、劇中では全く姿を見せないので詳細は不明のまま。
世界に残る神の痕跡は「遺産」とも表現され、滅びてしまったのかはともかく、現在は人間界に関わることが無い様子。
精霊の住む【天界】もあるようだが、神々との関係は不明。
後年描かれた前日譚作品『勇者アバン』では、【ハドラー】が「神々は世界を創造した後に姿を消した」と伝説にあることを語っている。
大魔王【バーン】はそれに対して「いかにも……神は死んだ」と答えており、三種族の神々はすでにいないものとされているようだ。
【竜の騎士】や【神の涙】、【オリハルコン】、【破邪の洞窟】など、物語に関わる様々なものを産み出したとされ、中でも【マザードラゴン】は神に近い存在だが、神族そのものというわけでもないらしい。
そのマザードラゴンが言うには、「魔界の神」を自称するバーンの力は老人の姿の時点で神をも上回るらしく、神もまた、概念や象徴のような絶対的な存在と言うよりは、大きな力を持った何らかの種族に過ぎないようだ(バーンは、自身と【ダイ】(竜の騎士)は「戦神の末裔」と言った)。
遊戯としてチェスを産み出したとも言われ、独自の生活様式や文化を持っていたことも窺わせる。
【バラン】の語った竜の騎士の伝承によれば、少なくとも人間の神、竜の神、魔族の神と、それぞれの種族に神が存在する。種族を問わず争いを制するための竜の騎士を産み出したように、これらの神々が話し合って物事を決めることもあるようだ。
ハドラーが「人間の神よ!」と叫ぶシーンもあり、魔族の間にもそうした伝承があるのが判る。
そもそも、ダイ大の
「人間が太陽の光差す地上に住み、魔族と竜族が地下の過酷な魔界に住む」
という世界の形もまた、決めたのは神々であるとされる。
そして、こんな世界は「神の力」による押し付けだと考えたバーンは「力こそ正義」と唱え、自分もまた力によって世界の形を変えんと欲した。
神の決めた世界の有り様こそが、物語の根幹に関わっているとも言えるだろう。
【マトリフ】がダイ達をバルジ島に送り出した際には、その傍らで【エイミ】が
「大いなる【パプニカ】の神々のご加護のあらんことを……」
と祈っていた。パプニカ王国には、古代種族としての「神」とは異なる、国家に根差した多神教型の信仰があるようだ。
ロトの紋章
【ロトシリーズ】の世界観を下敷きにした作品のため、【精霊ルビス】が登場。
アッサラーム編でルナフレアとギランが致命傷を負った際に、彼らの回復を祈願するためにタルキンが町の教会で祈りを捧げたときには神の名を呼んでいるが、その少し後にルナフレアがアルスのために祈るときには精霊ルビスの名を口にしている。その後、劇中で人間キャラたちが祈りを捧げるような場面でも精霊ルビスの名を口にし彼女に対して祈る、という形になっている。
終盤に登場したアイテム、【ムラクのお札】は、もともとは神々の系譜であり、精霊ルビスをはじめとした神々の名前が書かれていたらしいが、劇中ではっきりと名前が挙げられたのはルビスのみ、である
また本作の元凶である【異魔神】も、元々はその名の通り異世界の神であり、ゴルゴナによって召喚され【ムー】の技術で造られた肉体を依り代としている。