MG42

戦間期のドイツは、世界に先駆けてMG34という汎用機関銃を配備していたのでしゅが、MG34お姉しゃまには残念ながら生産効率の悪しゃと、それに伴う高いコストという欠点が存在しました。
この欠点を克服した汎用機関銃として開発しゃれたのが、このMG42なのでしゅ。

プレス加工を多用や、発射機構を単純化しゅるなど、生産性が大きく改善しゃれました。それだけでなく、動作不良や故障が起こりにくくなるなど、自然環境に強いタフな構造になり、北は雪原、南は砂漠に至るまで、ドイツ軍が進むあらゆる戦線で活躍したんでしゅ！

銃身はMG34お姉しゃまより正直なところ早く摩耗したでしゅ・・・。でも銃身カバー右側のハッチを引っ張るだけでいとも簡単に交換が可能なんでしゅよ！所要時間は数秒ほどしか頂きません！当時としては画期的といえましゅ！
ちなみに、アツアツの銃身を掴むために使用される耐熱手袋には、断熱材として石綿（アスベスト）が使われていて、今の時代からすれば相当危ない代物でしゅ。なので、もし見つけても素手で触っちゃいけませんよ！

また、オプションとして、三脚架「ラフェッテ42」がありましゅ。
普段のMG42は、歩兵2人が運ぶ軽機関銃（分隊支援火器）として使われてましゅ。でしゅが、陣地を守る時、このラフェッテ42に搭載しゅると、あっという間に重機関銃に早変わりしましゅ！連射による激しい反動を、脚架が吸収してくれるので、安定感が出て敵を落ち着いて狙いやしゅくなりましゅ。しゃらに、ラフェッテ42付属の光学照準器を使えば、3500m先まで狙い撃つこともできたんでしゅよ！ただし、当たるとは限らない。

非常に高い連射速度から来る独特の発射音は｢布を裂くような音｣と形容しゃれ、連合軍の兵士からは｢ヒトラーの電気ノコギリ｣というアダ名で恐れられていたのでしゅよ～！

あんまり恐れられた所為か、アメリカ軍はT24というフルコピーを作ろうと思った時もあったみたいでしゅ。でも設計する時に、メートルをインチに変換した際に計算間違いが起きてしまって、その設計不具合のせいで動作不良を起こす欠陥銃になったらしいでしゅ。そもそも使用弾薬がドイツとアメリカで違っていたことも、動作不良の原因のひとつだったみたいでしゅ。
他にも連射力が速しゅぎて弾の無駄遣いにつながることが判明しました。連射速度を落とそうとしたらレシーバを丸々再設計する必要が出て来て、こんなことなら新しい機関銃を開発しゅるのと変わらないと判断しゃれ、T24の製造計画は中止になってしまいました。結局、ドイツとアメリカとでは、銃火器の運用思想が合わなかったんでしゅね。でも、MG42の汎用機関銃としてのコンセプトは、戦後アメリカがM60を生み出すきっかけの一つになったらしいでしゅ！

大戦末期になると、しゃらなる製造コスト削減を目指して、MG45（MG42V）が開発しゃれていました。製造資材を節約したおかげで本体重量を11㎏から9㎏にまで減らせましたが、逆に連射速度は1800発/分まで上がっていましゅ。でも、流石にやり過ぎたと思ったみたいで、10挺が試作しゃれだけで量産化はしゃれませんでした。

戦後、西ドイツ軍に採用されて現在も使用しゃれているMG3機関銃は、MG42を改良した物でしゅ。使用弾薬くらいしか違いがないといっても過言ではないでしゅ！
他にも、お隣のオーストリアやスイス、スペインと言った他の国でも、MG42を基にした機関銃が多く造られていましゅ。

基本的に大戦時のイメージを忌むべきものとして払拭しようとしゅる、戦後のドイツ（旧西ドイツ）をはじめとしたヨーロッパ諸国において、今なお使用しゃれ続けているという事実が、MG42の基本設計の優良性を証明していると言えましゅね！

無可動実銃の写真を用いて、ざっくりではあるが内部解説していく・・・・といきたいところではあるが、下記の写真はユーゴスラビアの「M53」である。オリジナルのMG42は、現存数など希少価値から値段が高いんです（M53の3倍以上）

左右全景、比較用に置いたのはM1911（ガスガン）
以下は各部アップ写真

トップカバー上部。手前のセレーションの入ったレバーを前方（写真では上）に押しながら持ち上げてカバーを開く。中央の刻印はユーゴスラビア国章とシリアルナンバー。

トップカバーを開けた状態。トップカバー内のボルトとリコイルスプリング及びフィードトレイとトップカバー裏側の給弾機構。3枚目はトップカバー裏側の給弾機構。カバーに付いているレール（緩くS字にカーブしている部品）とボルトの凸部（1枚目の中央にある円形の部分）がかみ合いボルトの前後動作により連動して作動する。フィードトレイを開けた状態、無可動加工の為ボルトが途中で止まっているが、MG42の特徴でもあるローラーロッキング部分がよくわかる。

機関部両側面。1枚目左側にあるのがコッキングハンドル（初期型はピストルグリップのようなハンドルだったが、その後写真のようによく知られている形となった。）ガス圧利用式のMGと比べて機関部が薄いことが分かる。3、4枚目は左側面。弾帯の給弾口と「7.9　M53」のモデル名とシリアルナンバー（7.9は口径を表す）、最下段はセルビア語と「44」の刻印、これに関してはなかなか資料が無く推測になるが「ПРEДУЗEЋE」が翻訳ソフトによれば「会社、企業」ということなので、続く「44」はおそらく工場などに割り当てられたナンバーなのではないかと思われる。（あくまで個人的な推測なので詳細な情報を知っている指揮官諸君の援護に期待する。）

機関部下面。1枚目は機関部とストックの接続部、2、3枚目は排莢口（2枚目は排莢口カバーが閉じた状態）。3枚目は排莢口からボルトを確認できる。ボルトの下半分がカットされておりローラーロッキングの2つのローラーの間にはファイヤリングピンが収まっていたスペースが確認できる。

ストックとバッファーを取外した状態。ストックはMG42がベークライト製が一般的だったのに対して木製を黒色塗装したものとなっている。3枚目でアップになっているレバーのセレーション部分を押しながらストックごと90度回転させるとバッファーユニットが取外せる。ボルトスプリングは高い発射速度に耐える為2本の鋼線をねじったもので作られている。（単一の鋼線だと早すぎる発射速度の為熱をもって破断する可能性がある）

トリガーアセンブリ。ピン1本で本体から取外すことができる（ピンが2本あるが太い方のピンの中に細いピンが入ることにより不意の抜けを防止している）。グリップパネルはベークライト製、アセンブリの右上あるのはセーフティでショットガンなどによく見られるクロスボルト式。トリガーはMG34がセミ、フル切り替えの為に2段式になっていたのに対してMG42ではフルオートのみとなったので、一般的なトリガーとなった。トリガーのアップ。無可動加工ためフリー状態となっているが、トリガーにもシリアルナンバーが刻印されていることが見える。

バレル及びバレルカバー。本体後方から見て右側面はバレル交換のため大きく開いている。2、3枚目はバレル交換用のレバー。無可動加工の為少ししか可動しないが（バレルが溶接されている為）交換時には3枚目のようにレバーを前方に倒す（本来はレバーがバレルカバーと90度くらいになる）とバレルが後ろ引き出せるようになる。

フロントサイト及びリアサイト。いわゆるVノッチタイプのオープンサイトだがMG42からの改良として夜間用のホワイトドットを備える。リアサイトがわかりやすいが通常のサイトを手前に倒すと夜間サイトが現れる。

フロントサイトのすぐ後ろMG42とM53の最もわかり易い変更点。MG42はこの場所に対空射撃用のスパイダーサイトの取付基部が存在するがM53では省略されている。

編集中

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