Tier2 ポーランド 軽戦車 (配布戦車) /略称:TKS 20 /読み:テーカーエス・ゼンカーエム・ドゥヴァジェシチャミリメートル
一般的に豆戦車(Tankette)と呼ばれるだけに、非常に小柄でどこか愛嬌のある外観をしている。
なお、本ゲームでもオルリック勲章で知られるエース戦車兵エドムント・ロマン・オルリック*1は、大戦初期にこのTKS 20を用いて多数のドイツ戦車を撃破した。
同じく豆戦車をベースとするRenault UE 57と比べても更に一回り小さい。
UE 57やIkv 72より隠蔽率が低いのはおそらく車種の補正だろう。
スペック(v1.10.0)
車体
耐久値 | 320 |
---|---|
車体装甲厚(mm) | 10/8/8 |
最高速度(前/後)(km/h) | 45/12 |
重量(t) | 2.8 |
実用出力重量比(hp/t) | 15 |
主砲旋回速度(°/s) | 44 |
視界範囲(m) | 290 |
本体価格 | 5G相当 |
修理費(Cr) | |
超信地旋回 | 可 |
武装
名称 | 連射弾数/間隔(s) | 弾倉交換時間(s) | 弾種 | 平均貫通力(mm) | 平均攻撃力 | 弾倉合計攻撃力 | 精度(m) | 照準時間(s) | 弾速(m/s) | 弾倉/総弾数 | 弾薬費(Cr) | 重量(kg) | 俯仰角 |
n.k.m. 20 mm wz. 38 FK-A | 2/0.19 | 6.2 | AP AP | 43 55 | 11 11 | 110 | 0.4 | 1.8 | 820 858 | 10/500 | 3 400 | 57 | -7°/+25° |
---|
エンジン
名称 | 馬力(hp) | 引火確率(%) | 重量(kg) |
Polski FIAT 122BC | 42 | 20 | 250 |
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履帯
名称 | 積載量(t) | 旋回速度(°/s) | 重量(kg) |
TKS n.k.m. 20 mm wz. 38 FK-A | 3.5 | 45 | 700 |
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無線機
名称 | 通信範囲(m) | 重量(kg) |
RKB/c | 310 | 30 |
---|
乗員
1 | Commander(Gunner/Radio Operator/Loader) | 2 | Driver |
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拡張パーツ
Class3 | × | × | × | × | Class3 | ||||||
× | × | × | Class3 | × |
隠蔽性
非発砲 | 発砲時 | |
---|---|---|
静止時 | 25.59% | 5.73% |
移動時 | 15.33% | 3.43% |
射界
射界 | 左13°/右13° |
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車両に関する変更履歴
v1.0.2 | 新規実装 |
v1.9.0 | n.k.m. 20 mm wz. 38 FK-Aの総弾数を250発から500発に変更 修理費用を50%ダウン HPを160から320に変更 |
解説(v1.10.0)
- 概要
v1.1.0で追加されたTier2のポーランド配布軽戦車。
国営技術工廠(PZInż.)*2で開発されたTK-3の発展型であり、大戦初期のポーランド機甲部隊に少数配備された対戦車仕様の豆戦車である。
- 火力
軽戦車となっているが、砲塔を持たず駆逐戦車のように主砲は左右13°の限定射界である。- n.k.m. 20 mm wz. 38 FK-A
TKS-NKMの史実砲。
機関砲であり、1クリックで2発ずつ計10発発射する。
このTierの機関砲にしては貫通力は比較的高く、精度が良いため中距離戦向きと言える。一方で弾倉火力は110とあまり高く無く、装填時間も弾倉火力の割には長め。
装甲が薄く隠蔽率が高い為できるだけ距離をとって戦闘したいが、その場合機関砲ゆえの400mという射程や集弾性の悪さが問題となる。かといって接近戦は限定射界が枷であり、あまり車輌特性と相性がいいとは言えない。
- n.k.m. 20 mm wz. 38 FK-A
- 装甲
前面10mmの紙装甲で、あらゆる攻撃が貫通する。榴弾に貫通される危険もかなり高い。一見すると、傾斜部分に限れば跳弾できそうに思えるが、わずか4~6mmしかなく、APやAPCRの3倍ルールにより跳弾できない。分厚そうな見た目の防盾も、たったの10mmしかなく、防御はほとんど期待できない。
乗員は2名しかいないが、v1.10.0で乗員負傷は無くなったため全滅による戦闘不能の心配は無くなった。
- 機動性
車重はゲーム中でも最軽量に近いが、エンジンも非力。25km/hくらいまではすぐ加速するが、45km/hを出すにはある程度直進しなければならない。小さな障害物でもぶつかると速度が大きく落ち込む。
言うまでもなく体当たりは厳禁であり、仕掛けられそうなら、全力で回避しなければならない。
- その他
小柄な見た目の通り非常に隠蔽性能が高く、このTierの一般的な軽戦車より10%近くも上である。
隠蔽性の仕様が駆逐戦車と一部同じとなっており、迷彩塗装で4%上昇し、移動時は静止時の75%でなく60%へ低下する。(拡張パーツの効果は他軽戦車と同様)
- 総論
数ある豆戦車の中でも特に著名な車輌であるが、史実にあるような活躍は運が良くても難しい。
車体が非常に小さく隠蔽に優れているが上記に述べている通り欠点が多い。砲塔を持つ戦車に接近されるとなすすべもなく撃破される危険性があるので、駆逐戦車のように運用したいが今度は射程限界が足枷となって有効な火力支援もできない事もあり得る。
・・・と、難点だらけだが数少ない利点として、車体が小さい上に車高も低いので稜線射撃はそれなりに有効である。俯角は-7°なので地形適性は高いとは言えないが、僅かな起伏でも稜線射撃が可能である。また、M3 LeeやHetzerと同じく、砲が右側に寄っている事を利用して左側を障害物等で隠して射撃も有効である。
どちらも、元々小さい投影面積をさらに小さくできる上、このTier帯だと精度もそう高くないので相当狙いを絞っても命中させるのが困難になる。ただそのまま居座ると自走砲の餌食になるので陣地変換はこまめに行った方がいいだろう。
やや難度は高いが、接近された時はサイドブレーキを使った方向転換で応戦も可能。さらに背が低いのでM2 Medium等の背か高い車輌は接近されると俯角が足りず当てられなくなる。応用する機会は限られるが一応覚えていて損はないだろう。
以上のことからコレクション以上の価値を見いだすのが難しい戦車ではあるが、配布戦車である事を鑑みて戦果を上げる事よりも「制限の多い戦車」でいかにして戦うか?それを考えながら楽しむのが良いかもしれない。
史実
TKS(20mmFK model A/wz.38機関砲搭載型)は第二次世界大戦期に活躍したポーランドの偵察用豆戦車「TKS」に「20mmFK model A/wz.38機関砲」を搭載した車輌である。
このシリーズの原点であるTK(TK-3)は当時のベストセラー豆戦車であるイギリスのガーデン・ロイドをベースにポーランドが開発した車両で、エンジン、変速機、ブレーキに至るまでフォードA型の部品を流用して製造コストを低く抑えていた。
TKSはエンジンをフィアット122B型(46馬力)に強化し装甲を8mmから10mmに増厚されたTKの発展型である。
他国の豆戦車(タンケッテ)の例に漏れず対戦車戦闘能力が高い車輌とは言えなかった。さらに(辛うじて)対戦車戦闘が可能な20mm機関砲搭載型TKSの保有数はドイツ軍のポーランド侵攻時には僅か24輌であり、有効な防衛戦闘を行える状況ではなかった。
しかし、ポーランドの軍事史研究家ヤヌシュ・マグスヌキの研究によれば、ヴィエルコポルスカ騎兵旅団第71機甲大隊に所属していたエドムント・ロマン・オルリック見習士官がカンピノスの森で1939年9月17日から18日の戦闘において35(t)戦車を装備するドイツ軍部隊に待ち伏せ攻撃を行い、13輌を撃破する損害を与えたと言われている。
オチキス7.92 mm wz.25機関銃を装備したTKS。搭乗員との比較でお分かりになると思うが、軽戦車の砲塔程度の大きさしかない。
TK(戦車)Wikipedia
エドモンド・ローマン・オルリックWikipedia
実車の走行動画
Tor przeszkód TKS tankietka
Tankietka TKS / Polish Tankette BR-TZIP 2013_part 2
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