オホトニク
俯瞰画像。艦尾の砲配置の狂気具合がよくわかる。
画像出典
性能諸元
・基本性能
Tier | 5 | 種別 | プレミアム艦艇 |
---|---|---|---|
艦種 | 駆逐艦 | 派生元 | - |
国家 | ソ連 | 派生先 | - |
生存性 | 継戦能力 | 12,700 | |
装甲 | 10-16mm ・防郭 13-16mm ・艦首・艦尾 10-16mm ・主砲マウント 6mm | ||
対水雷防御 | ダメージ低減 | 0% | |
機動性 | 最大速力 | 34.5ノット[kt] | |
旋回半径 | 730m | ||
転舵所要時間 | 3.2秒 |
隠蔽性 | 通常 | 副砲 | 主砲 | 火災 | 煙幕 | |
---|---|---|---|---|---|---|
海面発見距離 | 6.5km | - | - | 8.5km | 2.48 km | |
航空発見距離 | 3.5km | - | 0.0km | 6.5km | - |
射撃管制装置 | 船体 | モジュール | 主砲射程 | 最大散布界 |
---|---|---|---|---|
- | GFCS V mod.1 | 9.2km | 84m |
主砲 | 船体 | 口径 | 基数×門数 | 最大ダメージ(火災) | 装填 | 180度旋回 | 弾種 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
- | 130mm/55 | 7基×1門 | HE弾 1900(8%) AP弾 2500 | 10.0秒 | 32.7秒 | HE AP |
魚雷 | 船体 | 口径 | 基数×門数(片舷) | 最大ダメージ | 装填 | 射程 | 雷速 | 発見 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
- | 450mm 45-36NU | 4基×3門(12門) | 13667 | 47秒 | 4.5km | 62kt | 1.0km |
対空砲 | 船体 | 距離 | 口径 | 基数×門数 | 爆発数 | 秒間ダメージ | 命中精度 | 有効ゾーン | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
爆発半径内 | 継続的 | ||||||||
- | 短 | 7.62mm Maxim machine gun | 4基×1門 | - | 20 | 83.0% | 0.1-0.7km | ||
中 | 76.2mm Lender gun | 2基×1門 | 1 | 350 | 19 | 88.0% | 0.7-3.0km |
・アップグレード
スロットA | スロットB | スロットC | スロットD | スロットE | スロットF |
○ | ○ | ○ |
搭載可能アップグレード
A | 主砲兵装改良1 | 主砲および魚雷発射管の機能停止発生率 -20% 主砲および魚雷発射管の抗堪性 +50% 主砲および魚雷発射管の修理時間 -20% | |
副兵装改良1 | 副砲の抗堪性 +100% 対空砲座の抗堪性 +100% | ||
弾薬庫改良1 | 自艦の弾薬庫誘爆率 -70% | ||
B | 主砲改良2 | 主砲装填時間 +5% 主砲旋回速度 +15% | |
射撃システム改良1 | 主砲弾の最大散布界 -7% 魚雷発射管旋回速度 +20% 副砲最大射程 +5% 副砲弾の最大散布界 -5% | ||
対空砲改良2 | 対空砲座の最大射程 +20% | ||
D | ダメージコントロールシステム改良1 | 浸水発生率 -3% 対水雷防御ダメージ軽減率 -3% 火災発生率 -5% | |
推力改良1 | 主機損傷確率 -20% 主機修理時間 -20% | ||
操舵装置改良1 | 操舵装置損傷確率 -20% 操舵装置修理時間 -20% |
・消耗品
ゲーム内説明
オホトニクは、近代的な巡洋艦が不足していた一次大戦中のロシア帝国海軍において、この問題を解消するために開発された、特徴的な大型駆逐艦の計画案です。本案は駆逐艦としてはあまりにも大型であり、多数の砲と魚雷発射管を搭載していました。
解説
ソ連Tier5プレミアム駆逐艦。ver.0.6.2.1にて実装。軍艦旗を見てわかる通り、ロシア帝国艦である。
端的に言うと強いDerzki。暁などのように主砲魚雷魚雷魚雷主砲主砲などのようにある程度常識的な配置をしているが主砲主砲魚雷魚雷魚雷魚雷主砲主砲主砲主砲主砲は流石に見たことがない。
- 主砲
吹き曝しの130mm単装砲7基を持ち、その内の5基を艦後部に一列に並べるという狂った独特な配置が特徴。前方への射角は見た目程良くはないので注意。
しかし後述の優秀な隠蔽性のおかげで先に相手駆逐を発見し、艦を傾け、体制を整える余裕があるので射角の悪さはある程度カバーできる。
装填速度は10秒と長いものの、7門という砲門数のおかげで瞬間火力は高い。
日本駆逐や米駆逐が搭載している127mm砲より貫通力は優秀なので同格の巡洋艦相手なら7㎞を切った辺りでVP貫通が狙える。
隠蔽を保ったまま弱っている巡洋艦に近づき、AP弾で不意の一撃を与え撃沈、離脱という芸当も可能である。
- 魚雷
450mm3連装魚雷を4基搭載している。
同ティアのソ連駆逐に漏れず短射程だが、再装填は47秒と速い。
射程内に敵艦を捉えたなら、まずは1基撃ち回避を強要させてから細い艦体でさらに肉薄、残りを叩き込むなど柔軟に運用しよう。
- 対空
焼石に水。
- 爆雷
ない。爆雷を持たない駆逐は他にはT6Leoneしかいない。
しかしT5である事からあちらより潜水艦とマッチする可能性は低い(T5のマッチ帯はT4~T7、潜水艦はT6,8,10)。さらに良好な隠蔽のお陰でUndine以外には水上隠蔽で負ける事がないのが救いか。(潜望鏡深度からは先に見られるので注意)
- 機動力
34.5ノットの速力は本来十分な物であろうが、砲戦駆逐艦としては些か不足。
730mの転舵半径はなかなか辛い物がある。
敵空母の雷撃や敵駆逐との接近戦では魚雷を転舵して避けるのも困難。
相手の魚雷発射に合わせて、転舵+エンジンブーストで急ブレーキか急加速してみるのもいいかもしれない。
- 抗堪性
ソ連駆逐艦らしい十分な抗甚性を持つが、比較的速力が遅く大柄で長い船体は被弾しやすい。
- 隠蔽性
駆逐艦としては大柄な船体に反して良好な、6.3km(迷彩込み)の隠蔽距離を誇る。
艦長スキルも合わせれば5.7㎞となりマッチングする多くの駆逐に先手が取れ、capに索敵にとできることも多い。
駆逐全般に言えることだが、たとえ大損害を受けたとしても、駆逐は生きていれば相手にとって脅威。
良隠蔽を活かし、状況に応じて何ができるかを判断し、諦めずできることをしよう。
- 総評
ハンターは静かに獲物へと忍び寄り、成功を確信した場合のみに襲撃を行う。 ―― オホトニク旗(初販限定)の説明文
プレミアム艦らしい、癖の強い艦である。長所を生かせる戦場では無類の強さを誇るが、それ以外ではあまりパッとしない艦ともなり得る。特に機動力の不足と砲旋回速度/装填時間の長さがそれを顕著にしている。
強化歯車のグリスアップで全力転舵に砲が追いつくようになるので可能であれば熟練館長を採用したい。
また爆雷が無いため潜水艦に対しては無力である。
合う人には合うが合わない人にはとことん合わないので、購入する際は慎重に。
史実
オホトニクは、1917年初頭にロシア帝国海軍で計画された「マトローソフ大佐の駆逐艦(Эскадренный миноносец Матросова)」をモデルにした駆逐艦である。
時は1913年、ロシア帝国海軍は日露戦争を生き抜きシベリア小艦隊に所属している巡洋艦である「アスコーリト」と「ジェームチュク」を更新するため、2隻の防護巡洋艦「ムラヴィヨーフ・アムールスキィ」と「アドミラール・ニヴィリスコーイ」をドイツに発注していた。しかし第一次世界大戦の勃発に伴いドイツ海軍はこれらを接収、ピラウ級防護巡洋艦「ピラウ」、「エルビンク」として1914年に就役させた。ロシア帝国海軍としては従来の石炭ボイラー艦に代わる蒸気タービン艦の整備が急務であり、蒸気タービンを運用する上で訓練用となる艦艇に興味をもっていたのである。当時建造予定であった「スヴェトラーナ」や「アドミラール・ナヒーマフ」といった新型巡洋艦は蒸気タービン艦であり、これらを適切に運用するためにもピラウ級の導入は重要だったと言えよう。それ以前にピラウ級は高い攻撃性能と機雷敷設能力、高速性を持った優秀な巡洋艦だったのだ。
1917年2月20日、ロシア帝国海軍造船総局技術評議会でバルト海艦隊更新の会議が行われ、当然ピラウ級を原型とする艦も検討されたが、これまでの戦訓からピラウ級のような小型高速巡洋艦は無用であるという結論に達した。併せて、装甲巡洋艦「リューリク」のような艦に300~350個の機雷を敷設できるレールを装備した艦もしくは、建造期間・費用の面で有利である同程度の能力を持つ大型駆逐艦が提案された。この後者の案が後の「オホトニク」である。
この駆逐艦に課された任務は「敵駆逐艦の駆逐、敵巡洋艦との交戦、敵性海域での偵察および攻撃型機雷敷設」であり、これを達成するために強力な砲と魚雷を備えた小型多目的高速戦闘艦兼機雷敷設艦としての設計が求められた。
議長を務めるV. K. ギールスは後者の駆逐艦の設計をR. A. マトローソフ大佐に任せ、3月末には造船総局に排水量2100トンの駆逐艦の設計草案が受領された。4月6日には機械部門で最終案が出され、同月末には海軍大将に提出された。図面を見てすぐにギールス中将はマトローソフに、ロシア帝国造船史に残る言葉を残したという。
「大佐、私たちはあなたに駆逐艦の設計を命じました。しかしあなたは私たちにまるでубивц(キラー、殺人者)のようなものを提出したのです!」
Охотник(ハンター、狩人)の名はここから取られているのかもしれない。
造船総局はマトローソフ駆逐艦の設計案を検討した結果、艦の安定性や操艦性能、強度特性については言及しなかった。しかし砲熕部門は8門中6門の130m砲を102mm砲に換装するという、重量面でより適した修正案を出した。
このマトローソフ駆逐艦は造船総局機械部門によって真剣に批判され、130mm砲を換装せずとも従来の技術(ガブリール級駆逐艦に用いられた蒸気タービン)で運用可能との結論を出した。より具体的には35000馬力の蒸気タービン機関でも33~34ノットの速力を出せるというものだったが、これは甚だ疑わしかった。というのも、1300トン程度の駆逐艦であるガブリール級でさえも31000馬力の機関出力で31ノット程度しか出せず、この速度を達成するには非効率的な燃料消費につながると考えられたのである。マトローソフ大佐はこの問題を解決するために、50000馬力を超えるスヴェトラーナ級巡洋艦の蒸気タービンを駆逐艦用に再設計することを主張したが、多くの時間と資金がかかることからも却下された。
これらの問題が浮上し、マトローソフ駆逐艦の設計は行き詰まっていたが、結局日の目を見ることなく終わってしまった。時は1917年9月、革命の銃声が既に始まっていたためである。
マトローソフ大佐の駆逐艦の諸元は以下のとおりであった。
基準排水量 | 2100t |
---|---|
全長 | 130m |
全幅 | 11.24m |
喫水 | 3.45m |
機関出力 | 35200hp |
最高速度 | 33 - 34ノット |
航続距離 | 1000浬 |
兵装 | 1913年型オブコフ130mm/55単装砲B-7 8基 |
1914/15年型76.2mm/30.5単装高角砲 2基 | |
7.62mmマキシム機関銃 2挺 | |
450mm三連装発射管 3基 | |
機雷最大300個 |
130mm砲1門を取り除くことで、450mm三連装魚雷発射管を1基増やすことも可能であった。また機雷は200個搭載する上では砲の運用に支障はないが、300個搭載すると一部砲の運用に支障が出たとされる。
オホトニクの名はWGのオリジナルであり、マトローソフ大佐の駆逐艦としての固有名は決定していないと思われる。
なおアホートニク(オホトニクのロシア語読み)という駆逐艦は実際に存在しており、アホートニク級駆逐艦のネームシップである。この駆逐艦は建造当初「敷設巡洋艦」に類別されており、高い敷設能力をもっていたマトローソフ大佐の駆逐艦にふさわしい名前であるといえる。
余談であるが、ロシア海軍は伝統的に駆逐艦を用いた機雷戦を重視しており、グネフヌイ級駆逐艦は最大60発の機雷を搭載できる。この伝統は冷戦期までも受け継がれ、ソブレメンヌイ級駆逐艦でさえも最大22発の機雷を搭載・敷設できる。日露戦争における戦果のほとんどが機雷によるものだったためなどと邪推してみるが…
小ネタ
Охотник(アホートニク)とはロシア語で「狩人」という意味である。
日本でも馴染み深い「オホーツク」という名前も語源は同じく「狩り」からきている。
その見た目からロシアのマッチ棒と揶揄される
編集用コメント
- とりあえず記事立て -- 2017-02-08 (水) 00:55:32
- 解説追加してみた。修正、追記、整理は任せます。否定的な部分に目を逸らしすぎてるかもしれん...。あと真面目に書いた自分に謎の罪悪感。もっと面白く書ける人がいらっしゃったら、それはそれで...w -- 2017-03-20 (月) 04:42:06
- 小ネタでオホートニクとオホーツクが混ざっていたのでを修正しました -- 2017-04-11 (火) 16:15:41
- 史実欄で、1913年に「チェルヴォーナ・ウクライーナ」は計画されていなかったので、原艦名の「アドミラール・ナヒーマフ」に変更しました -- 2018-10-05 (金) 03:15:53
- 爆雷ない組の爆雷解説追記。 -- 2023-09-29 (金) 14:10:31
コメント欄
- 割とまじな話こいつでランク5行けばストレスフリーよな、ぶっちゃけOPだからブロンズさっさと抜けたい奴は即買うべきだと思う -- 2022-12-23 (金) 04:10:44
- 戦艦に正面側から突撃すればほぼ撃沈できる良艦 -- 2023-01-14 (土) 18:39:04
- オホホホホホホと肉 -- 2023-08-27 (日) 01:12:04
- 凄い久々に乗ったら爆雷すら持ってない変態ぶりに驚いたわ(笑 魚雷流したところに運よく潜水艦が浮いてきたから良かったけど、これだけ潜水艦流行ってるのに、爆雷位くれてもいいだろう。 -- 2023-09-15 (金) 19:20:23
- めでたく1000ハカイチ突破、全国家、全Tire通してこの船のハカイチ実績取りやすさはTop3に入ると思う。 -- 2023-10-13 (金) 03:22:48
- アドレナリンジャンキーが乗るべき最初の船。ここからレニングラード、仏駆へと続くのだ。 -- 2023-11-02 (木) 12:36:12
- coopで爆雷を持っていないコイツと伊レオーネが潜水艦に接近していってちょっと笑ったわ。まあ、coopだから潜水艦も潜航するでもなく浮上して撃たれるように成ってるけどさ。 -- 2023-11-02 (木) 19:28:15
- もう手にいれたから早く発禁にならないかなぁ -- 2023-11-28 (火) 12:43:49
- 戦艦は2隻ならんだらアカンとあれほど・・・ -- 2023-11-30 (木) 00:40:29
- 13.1で爆雷追加されるらしい -- 2023-12-15 (金) 21:33:19
- ソース:https://worldofwarships.com/en/news/general-news/upcoming-changes-to-aircraft-carriers-and-submarines/ -- 2023-12-15 (金) 21:33:37
- 史実では搭載無かったと頑なに実装してこなかったのに、何故今にになって実装?どこかからの横やり?上層部の鶴の一声? -- 2023-12-21 (木) 16:41:17
- 空母も潜水艦もいないT5ランク戦だと、動きやすいし魚雷も活躍するので楽しい。爆雷追加と空母変更でランダム戦でも輝くようになるか? -- 2024-02-05 (月) 21:09:31
- 排気煙幕だ!排気煙幕をよこせ!そして販売中止にしろ! -- 2024-02-06 (火) 09:16:45
- 凄まじいDPS。超接近戦で巡洋艦のVP6枚抜くわ、12本の超高密度魚雷流せるわで遭遇戦・撤退戦には滅法強い。引き撃ち適性が高いのも◎ -- 2023-12-16 (土) 00:38:06
- 煙幕と島影を利用して長門を焼き殺したことがあります -- 2023-12-21 (木) 15:15:19
- 戦艦に肉薄する時、返り討ちに合うから対策で幻惑積むのってどう?エンブと併せて40kt稼げるけど、あまり旨味はないのかな -- 2023-12-31 (日) 05:43:40
- 効果あるよ。戦艦には正面から近づかないとだめだよ。敵の前で転舵腹見せて雷撃じゃなく、脇をすれ違いざまに雷撃する感じ。 -- 2024-02-17 (土) 02:02:02
- 味方でこれ使ってる人見て、なんだこの変態砲配置は!と思って初めて買ってたダブロン艦…めちゃ楽しい&強い♪ -- 2024-02-06 (火) 00:10:15
- CAPに入る前、ひとしきり煙幕射撃で巡洋の横腹に打ち込んで単装砲の威力を噛み締めよう。 -- 2024-02-17 (土) 02:07:23
- 砲雷折衷の駆逐艦ですね、合わない方にはとことん無理だけど、可能性を見出す人に福音をもたらす艦ですな、要は主を選ぶ変態駆逐艦。 -- 2024-03-07 (木) 14:26:34