ドイツ

Last-modified: 2021-05-14 (金) 04:53:07

概要


Gott mit Uns.*1
2015/10/19のアップデートで巡洋艦ツリー、2016/8/18のアップデートで戦艦ツリー、2016/12/22のアップデートで駆逐艦ツリーがそれぞれ追加された。
それから4年、2020/8/6のアップデートでついに空母ツリーが実装。全艦種が揃った国としては日米英に次いで4番目である。

多数のファンが待望の末、ようやく実装されたドイツ海軍。一部低Tier艦は帝政時代の艦。
史実では、第二次大戦時は駆逐艦、巡洋艦、戦艦など決して多くはないものの様々な艦船を保有していた国。第一次大戦時には大洋艦隊を擁し、英国のグランドフリートと幾度も熾烈な砲火を交えた国でもある。
ドイツと言えば潜水艦のイメージが強いが、v.0.8.5現在潜水艦は未実装。
史実では艦艇も揃わず苦戦を強いられたが、ゲームの中では歴史を覆す勢いで敵を倒そう。
“Allen Teilnehmern viel Glück”

通常艦

特殊艦

 

  • 特殊艦※イベント等に登場した非プレイアブルなユニット・AI艦
    Tier艦種名称備考
    ?魚雷艇Schnellbootシナリオモードに登場するAI艦
    航空機Haunebu III2019年エイプリルフールに登場する航空機

傾向と特徴

駆逐艦ツリー

ver.5.16.0でツリー実装。
それなりの砲火力を備えた雷駆と言え、アメリカ駆逐艦とはまた違った意味でバランスの取れた艦。Tier5まではドイツ海軍の艦種では水雷艇で、小型の船体で低いHPと高い機動性を持つ。Tier6から駆逐艦となり、他と比較して大型の船体で大きなHPをもち、機動性と隠蔽性が劣るようになる。Tier6から消耗品に水中聴音を積めるようになる。
なおver.0.7.10現在、他国艦艇の強化や新ツリーの実装による周辺環境の変化と、それに伴ってツリーにテコ入れがされるということが特にないため、相対的な評価が落ち続けている。ドイツの明日はどっちだ。

  • 攻撃
    • 主砲
      他のドイツ艦同様、主砲は強力なAP弾と貧弱なHE弾を使用している。
      HE弾はこれまで低い威力と発火率ばかりが足を引っ張る状況であったが、v0.9.5よりTier6以上の艦の貫通力が他のドイツツリー艦同様口径の4分の1になったため128mm砲で32mm、150mm砲で38mmの装甲にダメージを出せるようになった。これにより全ての戦艦、巡洋艦の非装甲部分にHEダメージを与えられるため、残り体力の少ない敵艦の削りに非常に有用なものとなった。ただし威力が低く、発射速度も並みのため敵駆逐艦との撃ち合いには向いていない。
      AP弾も威力こそ高いものの口径に比して装甲貫通力が低めというデメリットがある。128mm砲は5km以上で、150mm砲でも8kmほどで貫通力が100mmを下回るため巡洋艦のバイタル貫通狙いには敵艦の装甲厚を頭に入れておく必要がある。上部構造や艦首艦尾といった非装甲部分にはむしろ通常貫通ダメージが出やすいため、真横を向けている敵艦の薄い部分を狙えば十分削りに使える。
      Tier5以降、弾道は悪くはないが、弾速は日ソに比べやや遅い。またTier5~8は主砲旋回速度が遅く、全力転舵に追いつかない。
      以上のように、スペックだけ見れば砲戦もそれなりにできそうに見えるが、ソ連駆逐艦やアメリカ駆逐艦などの砲駆相手の砲戦では非常に不利である。しかし大型艦相手にダメージを出しやすい仕様にはなっているので、煙幕や敵味方の状況で安全と判断できれば砲撃してダメージを稼ぐのも良いだろう。
      一部の艦では、128ミリ砲と150ミリ砲を選択できる。どちらも一長一短の性能であるため、プレイスタイルと相談しよう。
    • 魚雷
      一方魚雷は使いやすく、Tier4までは艦首方向への魚雷投射が可能というユニークな特徴がある。そのため戦術の幅は広い。
      Tier5以降は魚雷射角に特別なものが無くなるが、Tier6以降は2基×4門、装填90秒、Tier7以降は威力14,400で固定され、射程と雷速だけがTierに応じて変わっていくことになる。そのため高Tier戦場では魚雷の威力不足に悩まされることが多く、一発に重きを置かず数をばら撒き制圧するスタイルになる。しかし隠蔽雷撃が可能であり、魚雷の装填速度等は他国と比較しても優位であるため、魚雷もメインに据えた戦術も可能である。
  • 対空
    ない。
    素直に諦めて巡洋艦に任せよう。高Tier艦では改善されるが、だからなんだと言うレベルであり過信はできない。
  • 生存性
    Tier5までは継戦能力(HP)が低い。Tier6から劇的に改善し同格トップクラスとなるが、その代わり機動性が低下する。
    被発見距離も中Tier以降、同格最悪あるいは2番目に悪いという状態が続くため決していいとは言えない。駆逐艦同士の戦いでは必ず先手を取られると思った方がいいだろう。
  • 消耗品
    発煙装置にペナルティが入っている。煙幕の有効時間は通常だが持続時間が他国に対して20秒短い。そのため煙幕射撃は有効な戦術ではない。緊急・自衛用と思って割り切ろう。
    Tier6から「水中聴音」が解禁される。
    性能は独巡が持っているような高性能ソナーではないため、中Tierではこれを積極的に運用することはない。魚雷の早期発見による生存性の向上が主な使い道になるだろう。Tierが上がれば探知距離が伸びて使い易くなる。
    Tier10のみ、ソナーの性能が独巡基準であり、Tier9とTier10を性能差を形作る重要な点となっている。

巡洋艦ツリー

  • 攻撃
    発射速度は総じて速く、中・高Tierでは弾速も優秀。
    HE弾はTier7のYorckを除けば全般的にダメージと発火率が低い。しかしTier4以降は上述の独戦艦とおなじくHEの貫通力に補正を受けており、特に150mm砲のKoenigsberg(Tier5)やNuernberg(Tier6)は、他国同クラス砲ではIFHEという非常にコストの高い艦長スキルを得なければ貫通できないTier6~8戦艦の多くやTier8重巡洋艦の艦首、艦尾、甲板(25mm~35mm)を素で貫通する(いくら威力が高くても貫通しなければダメージを与えられず、ただ発火を期待するしか無い)。
    Tier7以上では元の口径が大きくなるため他国比でダメージが出る相手の差は縮まるが、それでも高Tier戦艦やソ連巡洋艦などが備える分厚い甲板や船体にHE弾で有効打を出せるのは他の巡洋艦には無いメリットと言える。
    AP弾は同口径の中でもダメージが高い傾向にあり、装甲の薄い部位ならば戦艦ですら大ダメージを与えることがある。
    しかし、Tier8以降は砲弾が更新されず、高Tierでは貫通力に物足りなさを感じることも。
    Tier4以降は魚雷を搭載するが射程は6km止まり。しかし、射角が広く、雷速も悪くはないので接近戦では頼りになる。
     
  • 生存性
    Tier7までは同格の巡洋艦と比べ装甲が薄いが、Tier8以降はTirpitzでもお馴染みの多重防御となり、巡洋艦同士ならば対AP弾では頼りに出来る。Tier8以降は大型の船体故にHPも多い。
    しかし、安定したダメージと火災による追加ダメージが期待できるHE弾と比べ、運の要素も大きいAP弾主体であるため、一対一のダメージレースでは不利な状況に追い込まれるケースも多い。装甲防御も戦艦相手には信用できないため、巡洋艦のセオリー通り基本的には回避を優先したい。
     
  • 機動性
    低Tierは速度が低く、それに加えて高Tierは大型の船体故に転舵も遅い。戦局を見て早めに移動し、敵弾や魚雷は艦長スキルやソナーで事前に察知し、場合によってはタイミングを予想して、早め早めの回避行動が重要になる。ソ連巡洋艦ほど劣悪な旋回半径ではないので舵を切り終えれば曲がってくれるが、物足りないという人は操舵装置改良2での補強も視野に入る。
     
  • その他
    • 総じて隠蔽性は低く高Tierは特に顕著である。艦長スキルアップグレードでの補正を検討する必要がある。
    • 対空火力に関しては長距離対空の射程距離が短く、Tier7以降最後まで5.2kmからしか対空できない点が心許ない。しかし与えられるダメージは優秀なため、(優遇されている「水中聴音」と択一になってしまうが)「対空防御砲火」で強化すれば十分自衛できる。
    • 他国と比べて消耗品「水中聴音」の性能が一回り高い。またTier9のRoonおよびTier10のHindenburgは「修理班」を他国の同格巡洋艦より一回多く使用できる。

戦艦ツリー

ver.5.10.0でツリー実装。
全体的に近距離戦を得意とし、遠距離では力を発揮し難い。

攻撃性能
主砲は同格の戦艦に比べ装填速度や砲旋回性に優れることが多いものの、同格より小口径であったり砲門の数が少なかったりすることが多く、大体1発あたりのダメージや一斉射あたりのダメージが抑えめ。
ドイツ戦艦のHE弾は威力自体は同格のものより低く設定されているが、貫通判定が他国より優遇されている*2上に火災発生率も(Tier6以上なら)それなりにあるためより安定したダメージを期待できる。
AP弾については高初速・低弾道であるため中距離より近くでの貫徹能力に優れており、うまく立ち回り的確に攻撃できれば格上の戦艦相手にも引けを取らないが、遠距離の相手には(砲の精度を含めて)威力を発揮しにくい。
副砲は射程と装填速度に優れ、特に上位Tierでは艦長スキルの副砲特化構成により非常に強力な弾幕を展開することができるようになる。
通常艦Tier7のGneisenau、課金艦Tier7のScharnhorst、Tier8のTirpitzOdin、Tier9のPommernは魚雷を備えている。ただ魚雷の射程は短く投射量も少ないため特別強力なものではないが、接近戦における大きな切り札にできる。対戦する際には気を付けよう。
 
全体的に、いかに前線で戦えるかが攻撃において重要である。
 

Tier別各国HE弾の威力及び発火率一覧

Tierドイツ日本アメリカイギリスフランスソ連
33200(19%)5100(29%)4100(20%)5200(32%)4200(22%)
43500(23%)5700(25%)4200(23%)5900(40%)4200(22%)4500(33%)
53500(23%)5700(25%)5000(30%)5900(40%)4700(26%)5200(38%)
64500(35%)5700(25%)5000(30%)6300(35%)4700(26%)5200(38%)
74400(34%)6500(30%)5700(36%)6100(41%)4700(26%)5850(41%)
84400(34%)6500(30%)5700(36%)6300(35%)5400(36%)5850(41%)
94800(38%)
5000(41%)
6500(30%)5700(36%)7200(48%)5400(36%)5800(41%)
104800(38%)
5000(41%)
7300(35%)5700(36%)7200(48%)6300(48%)6500(41%)
生存性
全体的に装甲が厚めでHPが高く、さらに一部を除く艦が優秀なタートルバック方式の内部装甲を持つ。
角度のついた内部装甲によって左右水平方向からのAP弾を弾きバイタルへ到達することを防ぐため、低弾道での撃ち合いとなる近距離戦においては凄まじい防郭の防御性能を発揮する*3。そのため下手に距離を取るよりも敵へ接近した方がダメージを抑えられる場合さえある。
もちろん外側の装甲を貫通されればある程度のダメージは入ってしまうが防郭へ届かなければ回復量を確保でき、また全体的な装甲の厚さからある程度防御姿勢を取ればAP弾の貫通そのものを防ぎやすい。
またHE弾の貫通もやや抑えやすく、中央甲板の装甲の厚さはTier7からは50mm*4を超えて(独巡を除く)巡洋艦以下のHE弾を貫通させない(上部構造自体は他と変わらず艦首艦尾も堅牢ではなく完全に防げるわけではないが)。
 
上記のように砲弾には非常に強固だが対水雷防御性能が低いという弱点を持つ。攻撃性能としても防御性能としても近距離戦へと持ち込みたいが、接近すれば魚雷の危険が高まる。魚雷はどう受けても非常に痛いため魚雷への警戒を怠らず接近する際は特に回避行動を意識しつづける必要がある。
一応Tier8(Tirpitzを除く)からはソナーが搭載され一時的に魚雷を警戒しやすくできるが、図体は動きやすい巡洋艦ではなくやや重い戦艦であるため回避しきれるとは限らない点は留意したい。ただ全く見えないよりは遥かにマシで、ソナーの強制発見を含め駆逐艦への切り札になるだろう。
立ち回りによって受けるダメージを管理し修理班による回復をしっかり行えれば驚異的な継戦能力を発揮するが、立ち回りやダメージコントロールを誤ると回復を使い切る暇もなくすぐ沈んでしまう可能性もあるため過信は禁物である。
副砲の優秀さから副砲特化のビルドが魅力的だが、継戦特化のビルドもただでさえ頑丈な艦がさらにしぶとくなり中々に有力な構成となる。副砲と継戦のバランスビルドも勿論良い。
機動性
どの艦も同Tier帯と比較して優れた機動性を持ち、特にTier7以上では30kt~32ktという戦艦としては高い機動力を得る。
強固な装甲に優秀な機動力を兼ね備える艦はドイツ戦艦のみであり、近距離では自慢の装甲で耐え遠距離では機動力で回避をできれば驚異的な生存性を発揮できる(ドイツ戦艦は代わりに遠距離での攻撃力や対水雷防御が犠牲となっているが)。
特に上位Tierでは動き回りながら前進と離脱を繰り返し、攻撃を引き受けて味方艦隊を守りつつも確実に修理班を消費し、攻撃を受けないであろう好機と見るや全速力で突撃し敵艦を沈め、また離脱するといった立ち回りが求められる。
硬そうだからと前線へ出ても味方の方が攻撃されているようであれば、生きることができるであろうギリギリまで前へ出てヘイトを奪いつつ持ち前の近距離戦の能力を存分に発揮しよう。味方を守る為にも効果的な攻撃を行うためにもどこまで前へ出ても生き残れるかの見極めがかなり重要だ。
ちなみに上位Tierでは隠蔽性を上げておくと離脱をしやすくまた前進もしやすくなるため、隠蔽スキルUGを合わせて最大限隠蔽性を上げておくという構成もある。
対空
それなりの対空火力を持ち副砲特化のために艦長スキルの基本射撃訓練・上級射撃訓練を習得しておくと併せて対空砲の性能も向上するためより高い対空性能を発揮できるようになる。
流石に特に高い対空性能を持つ米戦艦には劣る艦も多いが、Tier7Gneisenau・Tier10Großer Kurfürstでは長射程の対空性能が米戦艦を勝り、射撃訓練スキルを含めれば引けを取らない防空能力を獲得する。
ただし当たり前だが防空は単独ではどうしようもない場合も多く孤立してしまうと簡単に航空攻撃を受けるため、空母戦では味方との連携をしっかりする必要がある。特に高威力のAP爆弾での爆撃はドイツ戦艦にのっていると滅多に受けないであろうレベルのダメージを与えてくるため最大限警戒したい。

空母ツリー

艦載機は全般的に高速だがHPが低い傾向がある。攻撃方法は他国と比べてずいぶんと独特のものになっている。独逸だけに
また対戦艦・対巡洋艦に特化しており、駆逐艦の処理能力は他国に比べて劣る。
ツリーを通してHE弾を一切搭載していない(副砲は除く)ことから、火災を発生させることができない。

  • 攻撃機
    他国に類を見ないAPロケット弾を発射する。その特性はAP弾に似ており、防郭を貫通すれば大ダメージを与えられる一方で、不貫通・全貫通・跳弾でほとんどあるいは全くダメージが入らないことも。
    戦艦は装甲が厚いため防郭まで到達することは不可であり、駆逐艦は装甲が薄く全貫通してしまうことが多い。
    巡洋艦の喫水線付近を側面から狙うのが基本的な使い方になる。
    また攻撃機は島上を通った際に照準円が大きく奥に移動する傾向があるため、
    アプローチは地形を考慮した上で行う必要がある。
  • 雷撃機
    他国と比べて雷速に優れ投下前の修正も容易なためとても命中させやすい。
    その反面、一発当たりのダメージや浸水率はかなり低い。
    大型艦を狙う場合は対水雷防御の薄い部分(艦首、艦尾など)を狙うと
    浸水率・ダメージが軽減されにくいのを覚えておこう。
    Tier8以降は投下数が2⇒3本になり、慣れれば駆逐に命中させることもできる。
  • 爆撃機
    日本空母と同様のAP爆弾を投下する。ただし投下手順は独特で、空母発艦直後から高高度で飛行し、
    攻撃態勢に入ると事前上昇はせずにその高度から急降下をする。
    防郭を貫通できれば大ダメージを期待できるが、そうでなければ微小ダメージに留まる点は日本のAP爆弾と同じ。
    同格と比べて威力が高く機動性が良い反面、上述の通り高高度を飛行することから
    島裏を使って対空を避けるといった使い方は難しい。
    またTier8以降は修理班が使用可能となり、低いHPを補うことが可能となる。
    ここぞという場面で活用しよう。

小ネタ

ドイツ海軍は第一次大戦時のドイツ帝国海軍主力艦隊=大洋艦隊(Hochseeflotte。T6までの戦艦、T4までの駆逐艦・巡洋艦がここ所属)とナチス体制下のドイツ国防海軍(Kriegsmarine)がいるのだが……

大洋艦隊のお話

まず大洋艦隊の始祖はヴィルヘルム二世だった。彼は幼いころから海が好きだった。そして祖母のヴィクトリア女王に招かれた際にイギリスのグランドフリートを見て、「ドイツにもあのようなすごい海軍があれば」と考えるようになった。時は流れて彼は皇帝になった。イギリス嫌いと帝国思想をこじらせていたヴィルヘルム二世は海軍大臣にティルピッツを任命、強大な海軍の創設を命じた。ティルピッツは「他国がドイツ海軍と戦う場合に、それによって危険にさらされることを覚悟しなければならない程度にドイツ海軍を強化する」という方針のもと、14年の間に4つの「艦隊法」を成立させ、少なくともイギリスの本国艦隊を壊滅させられる程度の戦力を作ろうとした。だがイギリスだって負けてられない。元々強大だったイギリス海軍はさらにハイペースで軍艦作るようになった。ドイツとイギリスがこんな軍拡を推し進めるものだから世界中の国が「うちもやらなきゃ」とばかりに建造を勧めた。近場のフランスやイタリアはもちろん、日露戦争で海軍力が低下したロシア帝国や日本海軍、海の果てのアメリカ海軍やヨーロッパの中小国海軍たちまで戦力を拡充した。大洋艦隊の創設は世界中の海軍を刺激して一気に進化させていったといってもよいだろう。そして何よりの刺激がドレッドノートだ。フィッシャーは大洋艦隊の脅威を利用し、自分が打ち立てた理論をもとに「多数の大口径砲を斉射することにより長距離砲戦で圧倒的に強い戦艦」を作り出した。もし建艦競争が無ければドレッドノートは完成しなかったかもしれないし、したとしてももっと遅れただろう。
 建艦競争の結果、結局ドイツはイギリスに勝ることはできなかった。そしてそのままサラエボ事件が起き、世界大戦がはじまった。ドイツはイギリスに真正面から海戦を挑んでも勝てないことを知っていた(このへんはWW2と似ている)ヘルゴラント沖開戦ではドイツ側のヒッパー中将が稚拙な戦術をとってしまいイギリスに敗北した。これにヴィルヘルム二世は怒り狂い「俺の許可なく海軍の船動かすんじゃねえ!」という通達を出したくらいだった。…この通達はこの後のドイツ海軍にとって少なからず影響があった。ドイツ艦隊はイギリス側との交戦を避けるべく、港に引きこもっていた。WW2風に言えば空軍戦力がない状態でティルピッツが8隻くらいいるようなものだ。逆に言えば好きなタイミングで出撃し、攻撃のタイミングを選べた。イギリス側はそうはいかず、常に哨戒・警戒を続けなければならなかった。ヒッパーはこないだの海戦のリベンジを果たすべく、イギリス海軍の目をかいくぐり、イギリスの都市スカーバラ、ハートルプールおよびウィットビーに艦砲射撃を食らわせた。当然イギリス側は怒り狂い、「ドイツ海軍はベビーキラー」とかいうプロバガンダを作ったりしてリベンジを誓う。逆にヒッパーは調子に乗り、北海のど真ん中、ドッガーバンクでイギリス漁船や商船をいじめようと考えたりした。だが、英海軍情報部はドイツの暗号を解読し、ビーティ―引き入る巡洋戦艦艦隊でヒッパー艦隊を迎え撃った。ヒッパー艦隊は慌てて逃げだしたがフィッシャーお気に入りの巡洋戦艦の足は早い。また、ドイツ側に比べて練度も高く、ドイツ海軍よりも有利に戦いを勧めた。ヒッパー艦隊は全滅寸前まで行ったが、信号旗の掲げミスによりビーティー艦隊は混乱し、結局ブリュッヒャー一隻に無駄火力を集中して残りを取り逃がした。
ユトランド沖海戦が起きてイギリスの巡戦3隻を爆沈させたものの、結局戦略的優位に立つことはできなかった大洋艦隊は引きこもりモードに突入し、ちまちまと出撃するだけになった。イギリスも大洋艦隊の完全撃破はできなかったため結局それまで通りに目を光らせるだけだった。 戦争が終わり、大洋艦隊はスカパー・フローに抑留された。ここへ向かうまでの陣形があんまりにも屈辱的なものだったこと、スカパー・フローが恐ろしいまでのド田舎でクソつまらん場所で閉じ込められたドイツ水兵のやる気が完全にうせてしまったことなどもあり、大洋艦隊はスカパー・フローで自沈し、フランスやイタリアに猛抗議されながらあっさり最期を迎えた。大洋艦隊は世界中の海軍の進化を促し、史上最強の海軍と渡り合い、そして戦艦というものがあまりにも高価ゆえに兵器として成り立たないことを証明し、不利側が有利側とまともに戦うはずがないということを改めて示した。

戦間期…ヴァイマール共和国海軍について

WW1で叩きのめされたドイツ海軍。海軍省はかろうじて存続していたものの軍隊の秩序は崩壊していた。戦後に国防軍として発足したヴァイマール共和国海軍…Reichsmarineはヴェルサイユ条約により軍備を大幅に制限されてしまっていた。兵力はたったの1万5千人、空母や潜水艦は商業目的のものですら建造できなくなり、自沈しなかった弩級戦艦はすべて取り上げられて前ド級戦艦を近代化改修して使う羽目になった。不満をもつ海軍の一部の将校はクーデターを起こしたが、陸軍の協力を得られずに失敗。海軍はますます肩身が狭くなってしまう。しかし、陸軍の方はこっそりと保有禁止兵器をソ連奥地で開発したり、参謀本部を兵務局と言い換えて存続させていたりしていた。
 1933年にドイッチュラント級装甲艦が完成するまで1904年製の超オンボロ戦艦(なんとあの三笠より4年新しいだけ)を主力艦にしていたといえばどれだけReichsmarineがくっそショボい3流海軍だったかわかるだろう。世界で2位だった海軍がこのありさまである。海軍関係者の屈辱はどれほどだっただろうか。(まあ創設時は海自もそんなもんだったが…)
 ドイツはヴェルサイユ条約の規定範囲内で徐々に海軍戦力を回復させていく。軽巡洋艦エムデンを皮切りに、条約範囲内の6000t級軽巡であるK級、その改良型でドイツ海軍最初のサバ読み排水量艦だったライプツィヒ級を建造。また駆逐艦として1924年型駆逐艦を建造するなど、小型艦に関しては回復傾向にあった。
 ドイツはヴァイマール共和制の元、大国の支援を受けつつ徐々に国力を回復していたが、世界恐慌によりその回復は止まってしまった。恐慌を背景に、ナチス・ドイツが台頭する。アドルフ・ヒトラーは再軍備宣言を行い、ヴェルサイユ条約を破棄。ReichsmarineはKriegsmarineと名乗るようになり、本格的な海軍の再建が始まった。
 ヒトラーの政治の元、ドイツは大型装甲艦としてシャルンホルスト級を建造。仮想敵国フランスが戦艦を次々に建造していることを踏まえ、装甲艦を本格的なとして建造する。
エーリヒ・レーダーが提示したZ計画は1938年より6年間でさらに戦艦6隻、航空母艦4隻、装甲艦10隻、軽巡洋艦18隻、多数の駆逐艦・水雷艇、Uボートを1945年までに整備する計画であった。これがすべて実行に移されていたらwowsのドイツツリーはまた別のラインナップになっていたかもしれない。
しかし、Z計画が進行し始めたばかりの1939年にドイツはポーランドに侵攻。フランスとイギリスに宣戦布告されてしまい、WW2が始まってしまった。ちょび髭のおおバカ野郎め!

情報提供

ドイツツリーへの情報提供はこちら

最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • 各艦個別記事タイトルをゲーム内表記に合わせて修正 -- 2020-03-12 (木) 01:37:18
  • Mainz実装予定から実装に変更 -- 2020-04-01 (水) 18:08:56
  • 空母群新設。(ディレクティブでドイツ艦に旗2つサブ迷彩くるといいなー) -- 2020-04-04 (土) 17:03:56
    • 空母追加後ツリーを格納で -- 2020-04-12 (日) 00:17:33
  • ドイツ駆逐の主砲性能を仕様変更に沿って書き換えました -- 2020-06-16 (火) 11:55:01
  • 空母の表と概要欄を更新 -- 2020-07-10 (金) 13:38:30
  • 実装予定にZ-44を追加しました -- 2020-08-28 (金) 09:59:40
  • ミュンヘンを移動 -- 2020-09-12 (土) 18:44:12
  • インメルマン追加 -- 2020-11-30 (月) 20:34:33
  • 誤字修正+戦艦解説の魚雷持ちにポンメルンを追加。 -- 2021-02-24 (水) 08:38:50
  • インメルマン実装されたので移動 -- 2021-04-16 (金) 06:42:24
お名前: URL B I U SIZE Black Maroon Green Olive Navy Purple Teal Gray Silver Red Lime Yellow Blue Fuchsia Aqua White

コメント

最新の15件を表示しています。 コメントページを参照

  • ドイツ駆逐第二ツリーって砲駆・雷駆どっちになるんでしょうね。個人的に砲撃寄りだと嬉しいなぁ -- 2021-01-28 (木) 18:47:28
    • 煙幕無し150mm砲の巡洋艦殺しのAP砲駆逐っぽいぞ。 -- 2021-01-28 (木) 20:27:36
  • 大した意味はないけどツリー巡洋艦の副砲射程もなんか長くて草 特化すればローンの時点で10km射程になるぞ!!! 繰り返すが意味があるとは言ってない -- 2021-01-30 (土) 16:44:19
    • あんまり気にしたことなかったけど,独巡の副砲って射程に加えて装甲貫通力も独戦同様優遇されてんだよな.巡洋艦の105 mm副砲が大和の155 mm副砲と貫通力でタメ張れるってシュールだぜ...!精度は豆撒きかよこりゃってレベルの悲惨さだが -- 2021-02-09 (火) 16:25:41
      • あと,独戦・独巡と同じく主砲HE弾の装甲貫通力が優遇されている英戦・英重巡について,副砲の方は1/6ルールに従うんだな.無知だったぜ!まぁ副砲はドイツのお家芸だから当然...か -- 2021-02-09 (火) 16:49:09
    • この書き込みした時に副砲UGにしてたせいでローンで接近戦エキスパート取れちゃって草 15cm副砲くんやるじゃん(ちゃんと精度UGに戻しました) -- 2021-02-11 (木) 02:52:10
  • 独巡一回消してくれないかな、いつ見ても芋芋芋芋、多い方が負ける -- 2021-02-16 (火) 19:00:48
    • 前に出たところで集中砲火かけられて即沈だけどね -- 2021-02-17 (水) 16:52:48
    • 戦艦6マッチとか平気でする環境なのに独巡だけに文句をいうとはこれいかに -- 2021-02-17 (水) 18:02:48
    • 戦艦一回消してくれないかな、いつ見ても芋芋芋芋、多い方が負ける -- 2021-03-25 (木) 01:35:46
  • なんかドイツの巡洋艦って性能ちぐはぐだよね、射程は遠距離向きなのに弾の特製は近接、消耗品は対駆逐向きだけど、隠蔽とHEの弱さが脚引っ張って、装甲は遠距離だと甲板から抜かれ、近距離でもあくまで巡洋艦としては硬いってレベルだし、色々噛み合ってない気がする。 -- 2021-02-18 (木) 02:13:31
    • APは威力が高いが低貫通、HEは威力が低いが高貫通。どっちも惜しいんだよな。 -- 2021-02-18 (木) 02:24:23
    • 初期からあるわけわかめな特徴になってる典型的なツリーだからなー、初期はHEの貫通優遇すら無かったし -- 2021-02-18 (木) 09:08:16
    • ちぐはぐなツリーの仲間がもうすぐ1つ増えるよやったね -- 2021-02-18 (木) 15:42:44
  • 本当それ。特性が活かせなくて結局素のステータスで戦うしか無くなるから格上相手がとにかく辛い。特にヒッパー -- 2021-02-18 (木) 15:03:38
  • このゲームだと「ドイツ脅威のメカニズム!!!」を感じにくいよな -- 2021-02-26 (金) 21:33:58
  • ナポレオン戦争で活躍したシャルンホルストとグナイゼナウに加え、どマイナーなヨルクですら艦名になっているのに、何故ブリュッヒャーは居ないのか(純粋な疑問) -- 2021-03-02 (火) 19:45:59
    • 2代とも不幸なフネだからな。特に2代目の惨めさは目に余る。 -- 2021-03-02 (火) 20:51:12
    • ブリッヒャー「転生したらマインツだった件」 -- 2021-03-02 (火) 22:01:09
  • ドイツの艦船強いな(1vs1の近接戦限定) -- 2021-03-10 (水) 16:11:28
    • 囲まれる状況にならなきゃ強くないとも言える -- 2021-03-25 (木) 01:29:03
  • ドイツ駆逐第2ツリー、魚雷射程延伸で雷駆になったな。これなら普通に使えそう。 -- 2021-03-30 (火) 20:33:21
    • 150mm搭載の雷駆って… まぁZ23やZ39のことを考えると理解は出来ますが納得は出来ないですね -- 2021-03-30 (火) 21:49:12
    • イタリア魚雷みたいなもんじゃん?おれ苦手なんだよなあ それなら雷速早いお守り魚雷の方がいいかなと思ったり -- 2021-03-31 (水) 01:27:42
    • 戦艦は対処しやすくなったけど駆逐しばき合い対決には向かない魚雷になる感じかな -- 2021-03-31 (水) 02:09:42
    • どれだけ射程が伸びたかによるなぁ。これで12kmとか言われたら普通の独駆魚雷のがいいまである。どっかに書いてなかった? -- 2021-03-31 (水) 09:10:35
      • 開発ブログによるとT7が10km,T8.T9が12km,T10が13,5kmだってさ  -- 2021-03-31 (水) 09:42:22
      • え、それで低速魚雷?52の魚雷でいいよ... -- 2021-03-31 (水) 09:44:43
      • テスト段階とはいえ雷速も発見距離もイタリア魚雷より悪いのよ  -- 2021-03-31 (水) 10:20:22
      • まじもんのゴミじゃん。それなら変更なんていらなかったわ...スペック貼ってくれてサンクス -- 2021-03-31 (水) 10:40:12
  • 独巡、実装当時の仏巡を彷彿とさせるくらいニート化してないか?他の巡洋艦と駆逐の足引っ張りすぎだわ -- 2021-04-10 (土) 15:14:23
    • めっちゃわかる。良いソナー持ってるから前出るべきなのに。特にRoon。 -- 2021-04-10 (土) 21:58:08
    • シュペー「前に出れなくてごめんね・・・」 -- 2021-04-16 (金) 15:58:43
  • 0・10.3でゲーム内データのFDGやGKの艦名の「ß」が「ss」に置き換わってるんですけどなんかあったんすかね。 -- 2021-04-15 (木) 17:10:41
    • エスツェット左遷されてしまったのね… 前にもBłyskawicaの"ł"がただの"l"だったのが"ł"になったり戻ったりあったので、その内戻るかと。 -- 2021-04-15 (木) 19:38:27
  • 造船所と第二ツリー両方課金しようとしてる俺を誰か止めてくれ。 -- 2021-04-16 (金) 02:27:19
    • 石炭と鋼鉄が欲しいなら造船所、ツリー艦の無期限迷彩が欲しいなら第2ツリーのランダムバンドルだな。 -- 2021-04-16 (金) 02:33:44
      • 鉄十字迷彩が常時買えればいいけど、買えないからランダムバンドル優先派 -- 2021-04-16 (金) 06:55:23
  • T10空母のインメルマンが石炭艦として実装されたので、その他(実装予定)から特殊艦への移動お願いします。 -- 2021-04-16 (金) 03:03:04
    • 早速の対応ありがとうございます。 -- 2021-04-16 (金) 16:11:02
  • H-42戦艦Hannoverが実装(おそらくイベント限定)だそうで。483mm連装砲4基8門。どうせならH45が良かったなぁ -- 2021-05-06 (木) 07:24:43
  • 大和目当てで始めたゲームだけど最近ドイツ。艦の魅力に気づいてきた -- 2021-05-14 (金) 04:53:06
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コメント過去ログ

ドイツ 過去ログ一覧


*1 神は我らと共に」 プロイセン王家ホーエンツォレルン家の標語である。ナチス政権下でドイツ国防軍及び、警察、消防ではこの標語が書かれた留め金のあるベルトを着用した。一方で武装親衛隊では親衛隊のモットーである「忠誠こそ我が名誉Meine Ehre heißt Treue)」という標語が書かれたベルトを着用していた。なおスウェーデン王国や古代ローマ帝国、東ローマ帝国でも同様の標語が使用されておりドイツだけのものではない。
*2 HE弾の貫通可能な装甲は通常口径の1/6のところ独戦艦・独巡洋艦・英戦艦は1/4で判定される
*3 このゲームでは強制貫通する口径対装甲(口径/14.3>装甲)でなく・装甲と衝突する角度が30°未満だと強制的に跳弾するのだがドイツ戦艦のタートルバック方式は水平方向に対してそれが成立しやすい内部装甲となっている。どのくらいかと言えばTier10大和の46cm砲をすぐ真横からTier8ビスマルクへ打ち込んでも「防郭への命中」は取ることがほぼできない状態(※貫通自体のダメージはある。もちろん距離があって角度がつけば防郭を抜ける)。もっと低いTierの独逸戦艦が相手でも近距離の横方向から砲撃では「防郭への命中」がほぼ起きない。
*4 ドイツ戦艦以外で中央部の甲板装甲が50mmを超えるのはTier9武蔵とTier10大和だけであったが、現在はソ連戦艦ツリーが実装され、特にKremlinSovetsky Soyuzは60mmの甲板装甲を持っている