※掲載内容はver.0.7.12以前の古い解説です。
現在の仕様や戦闘スタイルに対してゲーム内の実情と大きく異なる場合があります。
駆逐艦について
駆逐艦はWoWSにおいては空母に次いで特殊な性質を持つ艦種であり、その戦略的重要性は極めて高い。それゆえに扱いが難しく、特に初心者がつまずきやすい。
ここでは、そんな特殊な艦種である駆逐艦の戦闘について解説していく。
「駆逐艦」の記事や公式解説も参照してみると良いだろう。
概要
全般的に駆逐艦は隠蔽性が高く、相当に接近するまで敵に発見されずに行動する事が出来る。
敵から見えない(相手に自分の動向を悟らせず攻撃も受けない)というのは一見地味な特徴だが、むしろそれ自体が駆逐艦最大の武器であるとすら言える。もし未経験なのであれば巡洋艦や戦艦に乗ってみよう。自分には見えないのに敵から一方的に発見されるのがどれほど恐ろしい事なのかよくわかるだろう。
Tier4以上の駆逐艦に迷彩+艦長スキル(+高Tier帯であれば隠蔽アップグレード)を組み合わせた平均の隠蔽距離は、約6.2kmとなっている*1。
兎にも角にも隠蔽性が重要なだけに迷彩の搭載は必須*2。更にTierの高い戦場では、艦長スキルの「隠蔽処理専門家」が欲しい。これを得る為には、最低でも艦長レベル10が必要である。両者を併用すれば、例えば海面発見距離が7.0kmの艦なら、6.1kmと、ほぼ1km低下する(Ver.0.6.1)。相手にも駆逐艦は居て、同様に偵察しようとしているのだから、最低限隠蔽性は互角以上にしておきたい。でないと一方的に発見され先制攻撃を許すことになる(※)。
なお艦砲を発砲すると、20秒間、海面発見距離が大きく悪化*3する。周りに敵が居ない、島影である、煙幕を展張できるなどの条件が揃った時でないとHPがいくらあっても足りないので無闇な発砲は控えよう。対空砲も通常は「P」キーを押して無効にしておく*4。
※Tier6~7について
Tier6~7の艦は隠蔽UGを搭載できるTier8の駆逐艦とマッチングする可能性がある。
Tierが上がるにつれて素の隠蔽性が悪化するのが全体の傾向だが、アップグレードによる隠蔽性向上効果は非常に大きく、同国駆逐艦同士の場合でも隠蔽UGを積んだ側が隠蔽性で勝る事が多い。
例え(艦長スキルや迷彩を整えた)日駆であってもこの傾向は変わらない*5ので、先制攻撃や一方的スポットを受ける可能性がある事を意識しておこう。
煙幕とブースト
- 煙幕
駆逐艦は煙幕を展張することが出来る*6。
詳しい性能や使い方、注意点は公式ニュースの発煙装置ガイド・消耗品の「発煙装置」の項を参照。
国毎に性能(有効時間・持続時間)の差がある他、艦長スキルで煙幕の効果半径拡大が可能である*7。
煙幕内にとどまり続ける限り敵からは見えない(自分自身も敵が見えない)ので、煙幕外の味方艦と視界共有しての「煙幕射撃」は良く使われる戦術。もちろん万能ではなくこれに対抗できる消耗品や戦術もあるので過信はしない事(※1)。
展張時、速度が12.5kts以下なら煙幕に完全に隠れながら展張が可能。
それ以上だと自艦の後ろに煙幕が出る形になる。心得ておいてケースに応じて使い分けよう*8。
主機が損傷している場合の煙幕展張は注意する事。主機が損傷した場合、自力で停止する事が出来なくなる。
その為せっかく張った煙幕からはみ出て発見されてしまう。
駆逐艦は特に主機が壊れ易い為、艦長スキルの「最後の抵抗」はほぼ必須と言えるだろう。
上手く使えば巡洋艦や戦艦(※2)を煙幕内に隠して、自身は高い隠蔽性を活かして煙幕外で索敵を行う事で、味方に安全な攻撃環境を作ることも出来るし、集中砲火されている戦艦等を守り戦線を維持する事も出来る。
そんな状況で味方に煙幕を使う際は、コマンドチャットによる意思疎通を行えばより確実で効果的な運用が出来る。
アップデートによってコマンドチャットによる煙幕・索敵要請や、煙幕の持続時間を煙幕使用艦以外でも把握できる様になった。これにより煙幕を味方に対して使う際の連携がし易くなったので積極的に使っていきたい。
煙幕を有効に使い戦闘を有利に導く事も、駆逐艦の仕事の一つである。
が、よくわからなければ自分の遁走用にだけ使ってもそれはそれで有力だ。
具体的な量は算出できないが、HPが増えたのと同様の効果があるだろう。- (※1)煙幕対策に取られる戦法
煙幕内に魚雷を流し込むのは基本中の基本だろう。高Tierにもなればそれを理解している者も増えるので、(周囲に雷撃艦が居ないと確信できる状況でもなければ)視界切りに使った後は長居せず煙幕から移動するのが賢明である。
だがそれ以上に特に注意しなければならないのが警戒レーダーである。
Tier7のプレミアム巡洋艦及びTier8以降の米・ソ・英巡洋艦*9が使用できる警戒レーダーは効果範囲内にいる敵艦を島影も煙幕も無視して強制的に発見できる。
Tier5以降の駆逐艦に乗るのであれば、
「戦闘前に敵リストを見て警戒レーダーを使える艦が居るか確認する」
「陣地占領する際、煙幕内であっても味方艦隊の方向に艦首を向け離脱体勢を整える」
「煙幕射撃中でも完全に横腹を晒さず、更に多少の前後移動を行う」
等、煙幕に頼り切らず隙を見せない工夫が求められる。
自分が発動した煙幕の効果は敵にも有効である。
せっかく煙幕を使用したのに敵に炙り出された挙句に追い出され、敵に有効活用されないように注意しよう。 - (※2)煙幕内の発砲ペナルティ
煙幕内で主砲発砲した際、通常時より範囲はかなり狭まるものの、通常の発砲と同じ様に被発見範囲が広がる。
その広がった範囲内に敵が居た場合は、ペナルティ時間終了まで煙幕外と同様に補足され続ける事になる。
駆逐艦はともかく巡洋艦でも至近距離まで接近されていない限りは気にならないが、戦艦の場合は煙幕内でも隠蔽ペナルティが大きく、大抵の場合は普通に発見されてしまう。戦艦に煙幕を掛ける場合は隠蔽射撃ではなく、例えば火災まみれになっていて修理時間を稼がせたい等の状況で使う様にしよう。
- (※1)煙幕対策に取られる戦法
- エンジンブースト
詳しい性能は消耗品の「エンジンブースト」を参照されたし。
エンジンブーストは、有利な地点や、制圧戦であれば占領先陣地に先着するため開幕直後に使用しても良いし、敵から遁走する時に使っても良いし、敵艦雷撃時に可及的速やかに射点に付く為に使っても良い。
また煙幕内で停船している時に魚雷を流し込まれた際に、機関全速と同時に使用する事で回避にも使えたりする。
空母の雷撃機に狙われた際、雷撃の偏差を狂わせる為に停止ギリギリまで減速してからブーストを焚いて一気に加速するのも良いだろう。
なお、イギリス駆逐艦ツリーに属する艦はこれを搭載できない
立ち回り
敵が孤立していたり僚艦への攻撃に気を取られているのを見つけたら、気づかれないように肉薄して魚雷攻撃を行おう。自身が魚雷性能の低い砲駆であっても、相手巡洋艦等の主砲が自身と正反対を向いていれば、主砲が自身を補足できるまでそれなり以上の時間がかかる為、撃つだけ撃って狙われる直前に撤退…という戦い方もできる。
戦艦や空母など大物喰いは駆逐艦の醍醐味であるし、見えない駆逐艦ほど怖いものはない。
巡洋艦や戦艦に乗れば実感できるが、視界に敵艦が一隻も映っていないのに被発見インジケータが点灯しっぱなしというのは非常に恐ろしいものである。
ただし、戦艦の副砲*10や軽巡の主砲のような比較的小口径の砲弾ですら当たれば容易に致命傷となる。
上記の様に存在そのものが脅威である艦種だけに発見されれば最優先で狙われる事が非常に多い。
孤立した際はよっぽどのリターンが見込めない限り、無暗に発砲して自分の位置をバラす行為は下策である。
見つからない事が特に重要な雷撃型駆逐艦は言わずもがな、砲撃型の駆逐艦であっても味方のフォローを受けられない場所で主砲を撃てば忽ち集中砲火を受けて蜂の巣にされるのがオチである。
そして何より、敵に駆逐艦が残っている状態で味方駆逐艦が全滅する展開だけは何をおいても避けなくてはならない。マップの広さと味方の判断能力にもよるが、戦力的に優位であっても駆逐艦を追いきれずに、最終盤のcap負けから時間切れとなりポイント差による敗北となる可能性がある。それでなくとも戦場の忍者である駆逐艦から一方的に索敵され、場合によっては遠距離雷撃を狙われ、不利な戦いを強いられる。
駆逐艦は快速を生かしてまずは突っ込むのが仕事ではあるが、しかし蛮勇はいけない。生き残れ!
CAP時にはすぐに撤退できるよう敵が来そうな方向に艦尾を向けておく、危険が有るなら無理にCAPせずにまずは敵を排除する、敵が多く見えたらCAPは諦め遅滞戦術を行う、場合によっては煙幕で味方を援護しつつ総員退却を支援する等、駆逐艦乗りにはクレバーさが必要だ。
魚雷や砲弾から無条件に庇ってもらえる島影は駆逐艦としても利用したいところだが、デメリットも多い。
(米駆の様な山なり弾道を除いて)こちらも攻撃を通しにくい・入り組んだ地形であれば進路を制限されるせいで敵に待ち伏せや牽制魚雷を撃ちこまれ易く身動きが取り難い・何より駆逐艦の大事な仕事である索敵が殆ど出来ない…等々である。
他艦種にも言える事ではあるのだが、他の艦種に乗ることで、戦況の変化に応じて巡洋艦や戦艦が駆逐艦に何を求めているのか、というのがはっきり分かってくる。特に駆逐艦は索敵・陣地占領・煙幕支援等、出来る事が多く、その一つ一つが戦局を大きく変える要素となる。
最も敵に近付く存在でありながら最も生き永らえなければならない艦種であることを念頭に置き、コマンドチャット等で味方への支援要請は積極的に、また付近の味方から煙幕などの支援要請があれば攻撃を中断して援護する等、大胆かつ柔軟な行動力が駆逐艦には必要である。
capとspotについて
陣地の占領=cap、索敵=spotは駆逐艦の重要な仕事である。
駆逐艦の場合、敵との直接的交戦(砲撃戦・雷撃戦)より、これらの仕事に長時間を費やすケースが大半である*11。
裏を返せば、capやspotを安定して遂行できるかどうかが勝敗に直結するといっても過言ではない。
基本的にcapもspotも駆逐艦が最前線に出る事を前提とする為、被発見→集中砲火→撃沈のリスクが必ず付きまとう。
しかし撃沈はチームにとって最悪の事態である。沈んでしまえば、以降は占領も索敵も出来なくなるからだ*12。
「リスクを負ってでも前へ出なければならない」「沈んではならない」
これら2つを両立させる事が駆逐艦にとって永遠の課題となる。
ここでは、自軍に勝利を引き寄せる為のcap・spotの戦術について考える。
繰り返しになるが、駆逐艦とは巡洋艦・戦艦よりも前に出る艦種である。
味方が異常に突出しているような場合は別として、駆逐艦が味方の後方でウロウロするのはご法度、という事を念頭に置いてもらいたい。
実際には、試合における空母の有無・彼我の駆逐艦数差とそれぞれの隠蔽能力・敵チームのレーダー艦の有無とその隻数…等々により、取り得る戦法は千差万別であるが、それらはそれぞれのページを併せて見てもらい、実戦を通して磨いて頂きたい。
特に断りがない限り、以下の内容は前線を張る駆逐艦の視点で書かれているものとする。
位置取りについて
駆逐艦は射程の短さから敵艦に接近して戦闘する機会が多いが、接近するあまり敵と味方との間に割り込む形で戦闘していると味方から誤射される危険がある。
特に多いのは敵を狙った味方の魚雷に巻き込まれるケースである。引き撃ち中の巡洋艦と敵艦との間に割り込んだり、味方巡洋艦と敵駆逐艦の煙幕との間に入ると、味方の牽制魚雷の針路上に入ってしまう場合もある。
FFは攻撃した側が悪いのが基本だが、味方の攻撃チャンスを妨害しない為、なにより自分の身を守る為にも、自分が魚雷を撃ち終わってリロード中ならば一度離脱して味方に射線を空けるなど、後方の味方艦の動きにも注意が必要である。煙幕を展張して援護するなどの場合を除いて、間に割り込む形になるのは避けよう。
高速な艦種である為、追撃に夢中で常に全速で動いているといつの間にか敵陣深くに踏み込み、味方から有効な支援が受けられない状況になりがちである。
雷駆であれば魚雷の味方誤射を防ぐ為にもある程度味方艦隊から離れた位置にいる事が望ましい場合があるが、
主砲を撃ってナンボの砲駆が孤立するのは陣地占領等を除いて避けるべきである。基本は艦隊の前衛を務めつつ、いざとなれば煙幕で味方支援をする際にすぐに駆け付けられるよう艦隊から離れ過ぎないよう意識しておこう。
索敵(spot)
どの戦闘形式でもspotは必須となる。自分の為と言うよりも、味方への情報提供の要素が強い。
極一部の例外を除き、巡洋艦・戦艦の被発見距離は駆逐艦のそれより大きい為、前に出てさえいれば特に意識せずとも発見出来る。問題は敵の駆逐艦だ。
「自分は見つかる事無く、付近の敵を全て見付ける」ことがspotの理想ではあるが、慣れた駆逐艦乗りならば互いに同じ事を考えているだろう。
したがって、「自分の被発見と引き換えにしてでも敵を発見する」ことが次善の策となる。
一瞬でも敵駆逐艦を視認できれば、大まかな位置を僚艦に知らせる事が出来る*13。
味方巡洋艦・戦艦にとってこれは重要な情報だ。単純に敵チームの目を潰せると言うだけでなく、既に射たれているかもしれない魚雷に対しての回避行動を取る事が出来るのである(敵駆逐艦が複数隻居て別ポジションから連携行動していた場合は別だが)。
たとえ一瞬でも敵駆逐艦の位置さえわかれば、自身に向けられた魚雷が流れて来る方向はほぼ見当が付く。味方駆逐艦を援護する為に前線に上がろうとする巡洋艦や針路変更に時間の掛かる戦艦にとっては自艦の生存に関わる重大な情報なのである。
障害物の多い戦場では、ミニマップも活用して「どの範囲が見えていないか」を意識しよう。
島陰の巡洋艦と鉢合わせ、といった事態は極力避けなければならないので、駆逐艦が島陰に沿って前進するのはお勧めできない。
前に出る時は視界を広く取った上で、未発見の敵艦がどこに居るかを推測しながら動きたい。
隠蔽と駆逐艦同士のspot戦術
前線を張る駆逐艦同士の駆け引きにおいて、隠蔽は正義である。
敵駆逐艦よりも被発見距離が劣っていればいるほど、一方的にspotされるリスクが高くなる。
繰り返しになるが、「被発見のリスク=集中砲火のリスク=撃沈のリスク」である。
日本Tier6駆逐艦・吹雪を例に考えてみよう。
被発見距離は素の状態で7.0km、最大まで隠蔽性を高めた状態では6.1kmとなる。
両者が戦場で遭遇した場合、素の吹雪が停止中の隠蔽吹雪を発見するには、一方的な被発見状態で0.9km=900mも直進しなければならない。
もし隠蔽吹雪が6.5km程度の距離を保つように動いたとしたら、素の吹雪は一度も相手を発見できないまま集中砲火を浴びて沈むだろう。
上記は極端な例であるが、艦の速度と操艦技術次第では、0.2km程度の僅かな隠蔽差であっても一方的なspotを続けられるかもしれない。
いわゆる「隠蔽負け」が非常に不利となることが分かるだろう。
隠蔽性を高める(被発見距離を短くする)手段には以下がある。
駆逐艦の仕事を全うしたいのであれば、使える物は全て使う事が求められる。
隠蔽負け時の対策
では、こちらの被発見距離が敵より劣っている場合、なす術は無いのだろうか?
最初に述べた「撃沈は駆逐艦にとって最悪の事態」を思い出して欲しい。
つまり何らかの方法で、相手に被発見→撃沈のリスクを押し付ける事が出来れば、優位に立つ事も可能になる。
艦載機や警戒レーダーはその方法の一つであるが、ここでは駆逐艦にも出来る事を考えてみよう。
- 全速力で相手の被発見距離まで踏み込んで強引にspotし、味方の集中砲火を促す。
最も単純だが、実行する場合は自分が生き残れることが大前提である。
まず自艦と敵艦の隠蔽差・速力差を把握しておくこと。
隠蔽差が大きすぎる場合は相手を捕捉する前に返り討ちにあう可能性が高く、実行すべきでない。
また全速力で突っ込んだとしても、相手の逃げ足のほうが速ければ効果は薄い。
次に十分な援護が得られるかどうかを見極めること。
敵の懐に入れば互いの駆逐艦を撃沈するレースが始まり、必然的に援護の厚い側が生き延びる事になる。援護が得られないのに突っ込めば単なる自殺行為となり、敵の優勢を強めてしまう。
- 自分より隠蔽の優れた味方駆逐艦にspotを任せる。
試合ごとに駆逐艦の数は異なり、いつでも実行できるとは限らないが、賢い方法である。
戦いは適材適所が大切だ。コマンドチャットで索敵要請が出来るので積極的に使いたい。
その後、マップ上の索敵の穴を埋めに行くか、味方艦の援護を行うかはマップや状況次第ではあるが、
隠蔽に優れた日駆の場合、単独で敵駆逐艦とやり合うのは難しい。spotを任せるからには見敵必殺のつもりで援護しよう。
- 島陰から奇襲して接近戦に持ち込む。
相手の位置と動きが推測できる場合*14に限れば悪くない方法といえる。
主に隠蔽が悪く砲火力と機動性に優れる米駆では選択肢に入るが、ちゃんと離脱の見通しまで立てた上で実行し、至近距離からの魚雷には十分注意しよう。
- 敵駆逐艦のspotはとりあえず諦めて、敵駆逐艦を援護している巡洋艦・戦艦のspotに努める。
オイオイオイ、いいのかそれ。
と思われる艦長も多いだろうが、意外と有効な手であり、そしてTierが上昇するにつれて多用することになる手である。
駆逐艦は、味方の支援があって最大限の活躍ができる艦である。それは敵も味方も事情は同じであり、援護をしている艦艇が沈んだり下がったりした場合、駆逐艦がいくら強くても活躍できない。
そういう状況に持ち込むために、敵駆逐艦へのspotではなく、魚雷をばら撒いて嫌がらせをする、敵駆逐艦の魚雷発見に努めることをしたうえで敵支援艦艇をspotし、味方支援艦艇にそれを沈めてもらうのである。
支援を受けられなくなった敵駆逐艦は為す術なく後退するか沈むかするので、そのときになったら改めてspotなりcapなりをしよう。
陣地の占領(cap) ――制圧戦において
制圧戦のセオリーも参照されたし。
敵より多くの陣地を占領し、それを長く維持できれば時間経過とともにポイント差をつけられる。
また相手に踏まれている陣地はポイントが入らなくなるので、奪還できなくとも敵の陣地を踏み続ける意味はある。
しかし実際には、駆逐艦は身の危険が迫ったら占領に拘らず、即座に離脱すべきである。
占領は近くの脅威がなくなってからゆっくりやればいい。
何故かといえば、陣地を占領する・されることよりも、駆逐艦を撃沈する・されることの方が、勝敗に及ぼす影響が圧倒的に大きいからだ。
敵より先に自軍の駆逐艦が全て沈めば、それ以降は陣地の取り合いで主導権をほぼ完全に失ってしまう。
逆に駆逐艦だけでも敵より長く生き延びられれば、敵の陣地を次々取り返してポイント優勢勝ちをもぎ取る、取り返しに来た敵巡洋艦・戦艦を魚雷で狩り続けるといったことも可能になる。
先に述べたspot戦術は、制圧戦で特に活用される。
敵駆逐艦をいち早く発見し、味方の援護によって撃沈できれば、あとは悠々と占領を行える。
撃沈できなくとも大損害を与えれば、敵駆逐艦の動きは消極的にならざるを得ず、やはり以降の占領は優位に進められる。
もちろん敵から見てもそれは同じ。いかに自分の損害を減らし、敵に損害を出すかの勝負である。
占領の妨害
敵が占領中の陣地を自分が踏むと、占領の進行はストップする。
また占領中の敵艦に攻撃を当てると、進行度を減らすことができる(陣地占領も参照)。
一度占領を許せば、その後しばらくは敵にポイントが入り続けるため、完了前にちょっかいを出して妨害を試みるのは常套手段である。
敵艦が待ち構えている陣地に踏み込むことから、隠蔽性に優れた艦が行うことが望ましい。
実行する場合は決して欲張らず、あくまで敵の占領を遅らせることだけを考える。危なくなったら逃げよう。
要は妨害によるリターンと反撃を受けるリスクを秤にかけて判断すべし、ということである。
まとめ
- 駆逐艦は前に出るのが仕事だ。
- spotにおいては隠蔽性が正義。しかし隠蔽負けしていても打つ手はある、頭を使え。
- 撃沈されてはいけない。味方の援護がなければ無理をするな、capよりも命を大事にせよ。
- 駆逐艦はチームの命綱。チャットで連携を密にし、味方を大いに使え。
味方を意識した立ち回り
「連携」において各艦種毎に味方への支援方法が記載されているのでそちらもどうぞ。
ここまで駆逐艦の視点で駆逐艦の役割やその為の立ち回りを述べて来た。
それらを大まかにでも飲み込んだ上で、WOWSはチーム戦である事を今一度思い出して欲しい。
試合が始まれば駆逐艦に乗る貴方は、索敵や陣地占領を目指して全速前進するだろう。
しばらく進んだ後で後方を確認した時、味方はどれくらい付いて来てくれているだろうか?
何を当たり前の事を…と思うだろうが、これは重要な事である。
この「どれくらい」というのは大きく2つの意味合いがあり、
「単純な隻数」と「駆逐艦と後続の位置(距離)関係」を指す物と思って欲しい。
- 「隻数」
試合が始まれば大半のマップでは、両チームとも左右に分かれて進撃する。
この時、明らかな地形の不利だったり、頼れそうな前衛*15をアテにして随伴する等の要因で布陣が偏る事がよくある。
味方の数が多い方に貴方が居るのなら何も問題はない。存分に活躍しよう。
問題は味方の数が少ない側に貴方が居る場合である。
地形的な不利が理由の場合*16、そのまま進むと貴方も危険である。
不利な地形の近くに貴方が配置されたからと言っても、随伴する味方が少ない状況で無理にCAPやSPOTをしろと言う者は(戦局が分からない者でもなければ)そうそう居ないだろう。この場合は別方面へ合流して支援していこう。
地形の不利が無く他の理由で数が偏ってしまった場合、まずは索敵しよう。
この時、制圧戦であってもCAPは後回しである。先に索敵をし、同方面へ来た敵の布陣を確認しよう。
数に勝れば味方の支援がある事を確認しつつ前進、CAPや索敵を行おう。
明らかに敵側の隻数が多い場合、この時点でその方面のCAPは諦めるべきである。
徐々に撤退 or 要所に陣取った迎撃による遅滞戦術で敵の進軍を遅らせ、他方面の味方が敵の布陣を突破するのを待とう。
この時、踏み止まって迎撃するか撤退するかの判断は味方艦の動きを見て決めよう。
味方が後退しているのに貴方だけ前線に踏み止まっても、どんな末路を迎えるかはすぐにわかるだろう。
- 味方が踏み止まっている場合
煙幕で支援しつつ前進しようとする敵駆逐を補足、退路や味方の射線が通っているか意識しつつ迎撃しよう。
- 撤退する場合
駆逐艦は被発見を恐れるので(こちらが隠蔽性に大きく勝っており、極端過ぎる隻数差でなければ)敵駆逐をSPOTするだけで敵前衛の動きは鈍る可能性がある。
勿論味方から離れ過ぎず支援が期待できる範囲内で構わない。
自艦の隠蔽性が悪い場合、敵駆逐がこちらをSPOTし敵巡洋艦に火力を向けらる流れになり易い。
その状況で敵が固まって前進している場合は、撤退する味方艦の殿を維持して孤立を避け、迂闊に敵駆逐が近付けない状況を作る事を重視しよう。
敵駆逐だけが突出して前に出ていた場合は、敢えて接近・発見して味方の火力支援と併せて一気にダメージを与えても良いが、撃沈に拘り過ぎない事。大ダメージを与えれば、後の行動を消極的にさせられるだろう。
撤退戦においては特に戦艦が取り残され易い。前進してくる敵駆逐にも容易く追いつかれ雷撃される事もある。それを防ぎ支援するのも駆逐艦の役目である。
殿の戦艦の近くかやや敵寄りに自艦を位置し、接近しようとする敵駆逐及び魚雷の警戒と、(可能であれば)前線を押し上げようとする敵巡洋・戦艦への雷撃を行う。敵が雷撃回避で横腹を見せればしめたもので、味方戦艦の一撃でバイタルに大ダメージを与えれば敵は迂闊に前へ出られなくなるだろう。
- 「駆逐艦との位置(距離)関係」
駆逐の仕事であるCAPやSPOTを全うする為、最大船速で前線に向かいたいのが人情である。
だが巡洋艦や戦艦はそうもいかない。一部の艦を除きどれだけ急いでも駆逐艦の最大船速には追い付けない艦が大半である。
試合開始直後の艦種ごとの配置とマップによっては、最大船速で進撃した駆逐艦の元へ戦艦等が追い付くのに数分単位で時間が掛かる場合がある。
また一部マップの制圧戦において、一方のチームがCAPエリアへ先に到達し易い配置になっている場合がある。
こういった状況で強引にCAPを急いでしまうと、試合開始直後に駆逐艦が孤立する状況になり易い。
制圧戦で敵より数十秒早くCAPを開始しても、敵駆逐が艦隊を引き連れた上で陣地を踏まれると意味が無い。
味方の有効な火力が届く前に成す術無く自分が沈められてしまっては、味方はその方面のCAPを諦める判断に迫られる事もある。
これを防ぐのは簡単で、味方と足並みを揃えて前進するだけで良い。
味方との距離感はTier帯や乗艦によって様々だが、「随伴する巡洋艦の被発見距離ラインと自艦の被発見距離ラインが重なる辺りか、そのやや外側」が望ましい。
具体的な数値が分からなければ、おおよそ巡洋艦の6~8km前方を意識すると良い。
こうなると敵駆逐視点からすれば、相手駆逐を補足したと同時に巡洋艦まで発見する事になる。
余程の力量差でもない限り複数隻を同時に相手取ろうとする者は居ないだろう。
もう1つの利点として、煙幕で味方を隠した火力支援を期待し易い、と言うのもある。
相手も同じ事を考え同様の規模で進軍して来ていれば、以降は当ページに記載されている内容を状況に応じて臨機応変に実行する艦隊戦の始まりである。
最後に
チーム戦である事を意識し、艦種毎の役割を連携して全うする。
文字にすれば簡単だが、実際は難しく奥が深い。これは数試合もすれば実感出来るだろう。
だがこれは見方を変えれば、真っ当な理由無く役割を放棄した者が居ると途端に成立しなくなる。という事でもある。
貴方が当ページや国毎の駆逐艦事情に精通しそれを完璧に遂行出来たとしても、貴方だけで戦局を有利に運べるかと言うとそうとも言えない。
「敵空母への裏取りに夢中で前衛の防空支援と敵駆逐のSPOTを放棄する空母」「被弾を恐れ島影に隠れ続ける戦艦」
等はその最たる例で、これらは自分が負うべき役割やリスクを駆逐艦に押し付ける愚行としてしばしば非難の的となる。
前者は論外として後者に関しては「ただの臆病」か、明らかな戦力差で前に出てもすぐに沈められるのが明白な「出たくても出られない」状況かの見極めは難しい。
だが何れにしても、味方が役割を全う出来ない状況で貴方だけが無理に役割を全うする必要はない。
駆逐艦が沈んで困るのは巡洋艦と戦艦である。という事を念頭に置き、
「お前達が碌な支援をしないのならこちらも大した行動はしない」と主導権を取る位の気持ちで次の行動を選択しても構わない。
その分役割を全うしようと戦う味方が居れば、その者への支援は惜しまない様に。
と、駆逐艦の視点で書いたがタンク役たる戦艦にも事情はある。
こちらも参照されたし。相互理解の上で連携ができればより楽しく試合が出来るだろう。
コメント欄
- 表作成お疲れ様です。 グロザはゲーム上でも6.0㎞だと思うが(記憶),どうなのか。左メニューの艦艇→艦種別のところでも6.0だ -- 2019-01-17 (木) 13:22:22
- 作成者じゃないが、6.0が正しい値だな。勝手に訂正させてもらおう -- 2019-01-17 (木) 13:35:20
- イギリス「ほぉ^~ええやん。」 -- 2019-01-17 (木) 13:39:24
- は、早いですなw作成感謝 -- 枝2? 2019-01-17 (木) 13:58:17
- イギリス -- 2020-09-24 (木) 11:34:23
- ここに書いてある内容、隠蔽距離のリスト以外あまり使い道ないな。むしろ、空母が介在しないランク戦時の駆逐運用の方がしっくりくるが、ランク戦に空母が来ないとも言い切れないな。 -- 2019-02-04 (月) 00:51:34
- そのまま実践には使えないのかもしれないが、入門の基本としてすごく世話になった。目に見えて駆逐以外の艦種もふくめて勝率上がったもん。 -- 2019-03-02 (土) 23:15:25
- ホントにランク戦に空母が来ましたな... -- 2019-05-19 (日) 12:43:04
- 「お前達が碌な支援をしないのならこちらも大した行動はしない」←これが全てで草 -- 2020-09-24 (木) 11:50:34
- レーダー艦とかいう陰キャのせいで大分駆逐艦に乗るのが面白くなくなったよなぁ -- 2021-10-24 (日) 12:00:30
- 迷彩の欄ボーナスは隠蔽ボーナスは無くなったんじゃないの? -- 2022-10-09 (日) 21:15:49