Taranto

Last-modified: 2022-05-18 (水) 03:35:45

軽巡洋艦タラント(旧・帝政ドイツ海軍マクデブルク級軽巡洋艦3番艦シュトラースブルク)

T3pasta.jpg

性能諸元

編集時 ver.0.9.12

・基本性能

Tier3種別ツリー艦艇
艦種巡洋艦派生元Nino Bixio
国家イタリア派生先Alberto Da Giussano
生存性継戦能力(A) 17,600
(B) 19,600
装甲6-100mm
・防郭 6-40mm
・艦首・艦尾 6-60mm
・補助区画 6-60mm
対水雷防御ダメージ低減なし
機動性機関出力33,742馬力[hp]
最大速力28.2ノット[kt]
旋回半径450m
転舵所要時間(A) 8.0秒
(B) 5.7秒


隠蔽性 通常副砲主砲火災煙幕
海面発見距離9.4km--11.4km4.1km
航空発見距離5.1km--8.1km-


射撃管制装置船体モジュール主砲射程最大散布界
A-Bmod.110.3km104m
mod.211.4km111m


主砲船体口径基数×門数最大ダメージ(火災)装填180度旋回弾種
A-B150mm/457基×1門(片舷5門)SAP弾 3550(0%)
AP弾 3700
11.2秒25.7秒CS K Gr 18
P.Spr.Gr. L/3.7


魚雷船体口径基数×門数(片舷)最大ダメージ装填射程雷速発見
A500mm2基×1門(1門)1043321秒4.0km58kt1.1km
B533mm2基×2門(2門)906747秒8.0km51kt1.0km


対空砲船体距離口径基数×門数爆発数秒間ダメージ命中精度有効ゾーン
爆発半径内継続的
A88mm/452基×1門1700490.0%0.1-4.6km
B76mm/402基×1門-690.0%0.1-3.0km

ゲーム内説明

この軽巡洋艦はドイツ海軍用として建造され、一次大戦後にイタリア王立海軍に引き渡されてタラントと改名されました。本艦は 150 mm 砲に加えて単装魚雷発射管を 2 基搭載していました。

解説

Tier3イタリア巡洋艦。
ゲーム内説明にある通りドイツ製の船だが、使用する砲弾はイタリア特有のSAP/APの組み合わせになっている。
船体を更新すると対空砲や魚雷がイタリア製のものに置き換わり、性能が大きく変化する。

イタリア巡洋艦ではこのTierから魚雷が使用可能になる。

  • 主砲・副砲
    片舷指向数や装填時間はNino Bixioと同じだが、口径が拡大しダメージも上昇したことで火力は順当に強化されている。
    前TierではHE弾を発射する副砲があったがこちらは付いていない。そのため火災は全然起きない。
     
  • 魚雷
    搭載している。Tier3巡洋艦は魚雷を持たないものも多いため、同格比で見れば本艦の長所と言える。
    初期船体では単装発射管2基(片舷1射線)だが、船体を更新すると連装発射管2基(片舷2射線)になる。同時に使用する魚雷も性能が大きく変化する。魚雷モジュールではなく船体更新で変化するので注意。
     
    初期船体のドイツ魚雷は単発ダメージや雷速に優れているが、片舷1発しか撃てず射程も短いため扱いづらい。
    早めに船体を更新した方が魚雷を活用できる機会は多くなるだろう。
    後期船体のイタリア魚雷は「鈍足長射程」という特性を備え、以降イタリア魚雷に共通した特性になる。
    鈍足長射程という特性上、魚雷航路に味方が入り込んでしまうリスクが高い。味方への誤射には特に注意が必要。
     
  • 対空
    Tier相応に貧弱。
    初期船体の対空砲は射程が長いが継続ダメージは4しかない。船体を更新すると対空砲がイタリア製のものに置き換わり、継続ダメージが微増するものの、射程が大幅に短くなる。つまり船体更新により実質弱体化する。
    ...とはいえい、ずれにしても航空機に対抗するのは難しいため、弱体化を理由に船体更新を躊躇う必要は無いだろう。
     
  • 抗堪性
    バイタルパートは装甲帯60mm+装甲甲板スロープ40mmで守られている。
    前TierのNino Bixioと比べると、舷側装甲帯が追加されたことで対AP弾HE弾ともに耐弾性が高まっている。ただし装甲帯の高さは不足気味であり、遠距離から斜めに落下してくるAP弾は装甲帯の上を通過して甲板スロープに達する恐れがある。
    バイタルパートの高さについても、Nino Bixioよりマシだが、依然水面上に大きく突き出ているため、AP弾を撃ってくる相手(特に戦艦)に側面を晒すと防郭貫通を受ける危険が大きい。
     
  • 機動性
    一応速力は前Tierから向上しているが、周囲の高速化に伴って同格比では平凡な値になってしまった。
     
  • 総評

史実

元はドイツ帝国海軍のマクデブルク級軽巡洋艦3番艦シュトラースブルク。マクデブルク級はコルベルグ級の後継にあたり、ドイツ帝国海軍で初めて建造された軽巡洋艦にあたるものであった。
 
シュトラースブルクは1912年にヴィルヘルムスハーフェンで建造され、第一次世界大戦では1914年のヘルゴラント・バイト沖海戦に参加。1916年にはそれまで搭載していた10.5センチ砲がイギリス海軍の軽巡洋艦に搭載されている15.2センチ砲に対抗できない、ということを理由に主砲を15センチ砲に換装する改造をキールで施された。
 
大戦後は賠償艦としてイタリア海軍に譲渡され、港湾都市にちなんでタラントと名付けられた。wowsのモデルは煙突が4本のままなのでこの時の姿を基にしているのだろう。
 
1936年には植民地警備艦としての改装が施され、機関出力を約半分、最高速力を21ノットに落として煙突一本を撤去したかわりに燃料庫が増設され、航続距離が伸ばされたほか魚雷発射管や対空砲が増やされた。
 
第二次世界大戦で活発に活動したことはないようで、1943年9月に自沈。ドイツ海軍の手で浮揚されたが連合国の爆撃で撃沈され、再度浮揚されるも1944年9月に再び爆撃を受けて撃沈された。

小ネタ

マクデブルク級の姉妹艦4隻のうち1番艦マクデブルクは大戦開始後早々に触雷沈没してしまったものの、他3隻はいずれもドイツを離れて活動することになるという面白い艦歴を持っている。
3番艦シュトラースブルクは上記の通り、4番艦シュトラールズムントも賠償艦としてフランスに譲渡された。
が、中でも数奇な運命を辿ったのが2番艦のブレスラウである。
 

ブレスラウの一生

ブレスラウは1912年の就役後、同時期に完成した巡洋戦艦ゲーベンと共に地中海戦隊を構成。しばらくの間地中海沿岸の国々を歴訪する日々を送っていた。
 
1914年にサラエボ事件が起こると2隻は同盟国のトルコに保護してもらうためにフランスのアルジェリアにある港を砲撃後東に針路を向ける。
行手にはイギリス地中海艦隊の巡洋戦艦2隻がいたのだが当時8月4日時点で英独はギリギリ開戦しておらず、砲火を交えないまま両者追って追われての大追跡が始まった。双方ともに長くドック整備をしていなかったためにカタログスペック通りの速力は出せなかったもののドイツ側の血の滲む努力(ゲーベンでは実際に長時間の投炭からくる過労で4人の死者が出た)によりイギリス側は徐々に引き離され、最終的にゲーベンとブレスラウは追跡を振り切ることができた。
 
その後2隻はコンスタンティノープルに到着するや否や艦ごとドイツからトルコへ売却され(ここらの事情もいろいろあるのだが割愛)、ブレスラウはミディッリ、ゲーベンはヤヴズ・スルタン・セリムと名を改めてトルコ海軍に編入された。しかし元からのドイツ人乗組員はほとんどトルコに残り、トルコ帽を身につけて黒海でロシアと戦うことになる。
 
1914年10月29日のノヴォロシースク砲撃を皮切りにミディッリはロシア黒海艦隊相手に果敢に戦い、インペラトリッツァ・マリーヤ級弩級戦艦をはじめとするロシア艦の反撃を幾度も受けながら確実に戦果を上げていった。理由の1つに、ミディッリの最高速力27.5ノットはロシア黒海艦隊のいずれの艦よりも素早く、優勢な敵艦隊の追跡を振り切るのが容易だったということもある。またドイツの姉妹艦2隻とは別に兵装強化のため主砲を15.2センチに換装する改装も行われた。
 
そんなミディッリの最期は1918年1月20日。ダーダネルス海峡を黒海と逆、エーゲ海側に出たミディッリとヤヴズ・スルタン・セリムはイギリスのモニター艦2隻を撃沈したものの、ミディッリは敷設された機雷に触れて損傷、沈没してしまった。

編集用コメント

編集用のコメントはこちら
  • 史実、小ネタ加筆。小ネタは姉妹艦という理由だけでブレスラウです。 -- 2019-10-17 (木) 14:46:01
  • 小ネタの「ここらの事情」をエジンコート史実にリンクしておきました -- 2022-05-18 (水) 03:35:45

コメント欄

  • 装甲が足らんと -- 2019-07-19 (金) 22:49:49
    • それはイタいな -- 2019-07-19 (金) 23:13:32
  • ドイツっぽいと思ってたら、ドイツからの戦利艦だったのか・・ -- 2019-07-21 (日) 18:20:38
  • 空襲されそう -- 2019-07-21 (日) 20:25:30
    • 誰がうまいこと言えと。 ハーミーズとソードフィッシュ「よう」 -- 2019-10-26 (土) 20:47:51
  • 自沈→浮揚→沈没→浮揚→沈没 なんだこの経歴 -- 2019-10-18 (金) 23:38:15
  • 出自からしてコルベルグやカールスルーエのお仲間のゴミか。大人しく飛ばそ。 -- 2019-11-16 (土) 20:20:49
  • イタリア正式ツリーになったから暇を見ては進めてここまで来たけどコイツ魚雷発射管左右1本ずつしか無いのな。射程短いのは分かるけど1本って積む意味有ったの?準備時間短くても1本じゃ差し違えも起こらなくね? -- 2019-11-18 (月) 10:21:21
    • 後期船体になると更新されて片側2本の8キロ魚雷になる。史実だと多分水中発射管もあったから問題なかったんだと思う -- 2019-11-18 (月) 10:31:24
  • 独巡でブレスラウ出してくれんかな。 -- 2019-11-18 (月) 22:00:33
  • 駆逐艦の天敵(SAP弾は強すぎる) -- 2019-12-06 (金) 20:03:03
  • 加速性能が駆逐艦とそう変わらないほど高い、同格巡洋艦の中では優速な方で機動面でのストレスがない -- 2020-01-26 (日) 01:02:08
  • こいつの時点で既にヌルゲーですわ -- 2020-04-18 (土) 12:14:58
  • 潜在ダメージが溜まる溜まる -- 2021-04-07 (水) 10:07:51
    • チャーレストンと撃ち合いになったけど、ギリギリ勝てた -- 2021-04-07 (水) 10:09:49
  • こんな所にブレスラウの妹がいるとはね… -- 2021-06-03 (木) 09:13:22