Strv m/42

Last-modified: 2024-04-05 (金) 20:07:37

Tier 5 スウェーデン 中戦車

Strv m 42_0-min.PNG
↑ Lago m/40 + 7,5 cm kan m/41 strv
初期状態。初期砲塔はLagoの砲塔とほぼ同じだが、アンテナが取り払われている。

 

Strv m 42_1-min.PNG
↑ Strv m/42 + 7,5 cm kan m/43 strv
最終状態。
砲塔正面右側に機銃が追加されており、初期砲塔との違いは一目瞭然である。太い砲身と大きな防楯が逞しい。
この砲塔に7,5 cm kan m/41 strvを搭載するとStrv m/42の史実装備になる。

スペック(v1.10.0)

車体

耐久値560⇒590
車体装甲厚(mm)55/30/20
最高速度(前/後)(km/h)45/20
重量(初期/最終)(t)21.7/22.49
実用出力重量比(hp/t)18.23
本体価格(Cr)386,000
修理費(Cr)
超信地旋回不可
 

武装

名称発射速度(rpm)弾種平均貫通力(mm)平均攻撃力AP弾DPM精度(m)照準時間(s)弾速(m/s)総弾数弾薬費(Cr)重量(kg)俯仰角
7,5 cm kan m/41 strv12
⇒13.64
AP
HEAT
HE
88
115
38
110
110
175
1,320
⇒1,500
0.382.3590
570
570
9050
2,400
75
575-10°/+25°

-15°/+25°
7,5 cm kan m/43 strv9.52AP
AP
HE
115
144
38
150
150
185
1,4290.382.5815
890
814
50115
2,800
90
840-15°/+25°
 

砲塔

名称装甲厚(mm)旋回速度(°/s)視界範囲(m)重量(kg)
Lago m/4034/28/20363302,400
Strv m/4255/30/20403502,925
 

エンジン

名称馬力(hp)引火確率(%)重量(kg)
2 st Scania-Vabis L 603/1324201,080
Volvo A8B410201,050
 

履帯

名称積載量(t)旋回速度(°/s)重量(kg)
Lago III23415,064
Lago IV25455,064
 

無線機

名称通信範囲(m)重量(kg)
25 W Sv/1 m/39-4234534
70 W Sv m/4340070
 

乗員

1Commander(Radio Operator)2Gunner3Driver4Loader
 

拡張パーツ

改良型換気装置Class2装填棒Class2砲垂直安定装置×改良型旋回機構Class2改良型照準器Class2追加グローサーClass2
改良型無線機×車長用視覚システム×改良型モジュール構造Class2改良型装甲材Class2内張り装甲Medium
 

隠蔽性

非発砲発砲時
静止時15.68⇒14.26%3.34%
移動時11.74⇒10.69%2.5%
 

派生車両

派生元Lago(MT/13,740)
派生先Strv 74(MT/28,300)
 

開発ツリー

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7,5 cm kan m/41 strv
(初期/24,200)
Lago m/40
(初期/4,500)
Strv m/42
(2,300/10,100)
7,5 cm kan m/43 strv
(3,850/43,100)
Strv 74
(28,300/910,000)
25 W Sv/1 m39-42
(初期/2,200)
70 W Sv m/43
(1,380/21,600)
Scania-Vabis L 603/1
(初期/10,300)
Volvo A8B
(1,420/13,600)
Lago III
(初期/4,100)
Lago IV
(2,380/10,230)
 

車両に関する変更履歴

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v0.9.17新規実装
v1.9.07,5 cm kan m/41 strvの総弾数を59発から90発に変更
7,5 cm kan m/43 strvの総弾数を42発から50発に変更
修理費用を24%ダウン
収益性を6%ダウン
Lago m/40砲塔時のHPを420から560に変更
Strv m/42砲塔時のHPを450から590に変更

解説(v1.9.0)

  • 概要
    v0.9.17で追加されたTier5のスウェーデン中戦車
    大戦中期、ランツヴェルク社がLagoをベースに開発・量産した中戦車であり、戦時中におけるスウェーデン戦車の主力である。
     
  • 火力
    改良砲塔の俯角は驚異の-15°を誇り、これはTier5トップ*1の数値である。
    他車両以上にハルダウンできる場所が多く、地形を巧みに用いて被弾を抑えていきたい。
    • 7,5 cm kan m/41 strv
      Lagoから引き継いだStrv m/42の史実砲。
      このTier帯では明らかに貫通力が不足しており、早期に換装する必要がある。
       
    • 7,5 cm kan m/43 strv
      Pvkv m/43*2の史実砲。
      DPMの低さと照準時間の遅さは気になるが、榴弾砲を除けばTier5中戦車トップの単発火力を持つ。
      精度や弾速も高く、ある程度の狙撃もこなせる性能を有している。
      通常弾の貫通力は悪くないが課金弾がAP弾で貫通力の伸びが悪い。
       
  • 装甲
    全体的に薄いが、一応10榴のHEを非貫通で耐える程度の装甲はある。
    また、車体正面傾斜部分と車体側面・砲塔側面の30mm装甲は正面からの砲弾を強制跳弾にできる角度があり、90mm口径以下のAP・APCRには意外と耐えてくれる事もある。
    とはいえ、車体正面下部や覗き窓がある部分、および砲塔正面はほぼ垂直の55mmでしかなく、きっちり狙われると簡単に貫通される。
    防楯と裏装甲が被っている部分もほとんど無く、ハルダウンしても投影面積を削減する以上の効果は見込みづらい。
    跳弾を期待できない大口径砲弾(122mm戦車砲や10榴HEAT等)には特に弱いので注意が必要。
     
  • 機動性
    最高速度は45km/h、出力重量比は18.23と一見優秀そうに見える。
    しかし履帯の接地抵抗が非常に悪いため、出力重量比のわりに加速が鈍く、減速しやすい。
    実際にはごく平凡な、中戦車らしい機動性といったレベルになる。
    唯一、車体旋回速度は軽戦車に劣らないほど優秀である。
    なお車幅の割に車高が高く、地形が悪いと横転しやすい点に注意。
     
  • 開発
    Lagoとの共通モジュールは初期砲のみで改良モジュールを積むにはすべて開発が必要。
    重量の軽い拡張パーツであれば、初期履帯のままで全最終モジュール+パーツ3個を搭載可能。*3
     
  • 総論
    優秀な俯角と高い単発火力を有した中戦車である。
    平地での単純な接近戦は不得意であり、地形を活かした中距離狙撃が得意である。
    俯角不足で困ることはほとんどない為、積極的に稜線での戦闘に持ち込み、一方的にダメージを取れる状況を作っていこう。
    装甲は薄いので、撃ったらすぐに遮蔽物や地形に隠れる事が基本である。
    スウェーデン戦車は地形を活かす事で真価を発揮する車両が殆どであり、この戦車で腕を磨きつつ戦術を確立していくのが良いだろう。
     

史実

詳細

Strv_m42_history.jpg
Strv_m42_history2.jpg

 

Stridsvagn modell/42(ストリッツヴァグン モデル フュルティトヴォ)とは、
第二次大戦~戦後初期のスウェーデン陸軍で運用された戦車である。
Lago II、Lago III、Lago IVという別名もあった。

 

経緯
1939年頃、スウェーデン陸軍は新たな中戦車の開発に乗り出そうとしていた。
37mm砲を装備したStrv m/40Lなどでは既に戦力不足であり、かと言って大戦初期における複雑な外交面での問題によって新型戦車の輸入も難しかったからである。
そこで注目されたのがランツヴェルク社がL-60をベースに輸出用として開発を進めていた試作戦車Lagoであり、1941年には18トンのLagoの試作車両をベースに拡大強化する計画を開始した。

 

開発
計画を進める内にベースのLagoから正面50mm、側面30mm、車重は22トンへと拡大された。
また武装は5,7cm砲、7,5cm砲、10,5cm榴弾砲などが提案されたが、最終的にボフォース社製の34口径7,5cm戦車砲を採用し、俯角-15°を特徴とした。
1941年11月に100両のStrv m/42が発注され、1943年には本格的な量産が開始される予定だったが、ここで一つ問題が起きた。
この車両の開発に携わっていたボルボ社が競争相手であるスカニア社のエンジンを搭載する事を拒否し、より強力なエンジンを独自開発しようとしたのである。
しかし、ボルボ社製エンジンは開発に時間がかかってしまい、結果としてスカニア社製エンジンを搭載せざるをえなくなってしまった。
ボルボ社はこれにしぶしぶ同意し、初期生産型55両の内50両のStrv m/42にスカニア社製エンジン2つ(162馬力×2=324馬力。このゲームにおける初期エンジン)を搭載し、残る5両にボルボ社製エンジン(410馬力。このゲームにおける最終エンジン)が搭載された。
結局、製造されたStrv m/42の殆どはスカニア社製のエンジンを搭載した車両だった。

 
  • Strv m/42 TM(Lago II)
    スカニア社製エンジン2つと電磁式変速装置を搭載した型。
     
  • Strv m/42 TH(Lago III)
    スカニア社製エンジン2つと油圧式変速装置を搭載した型。
     
  • Strv m/42 EH(Lago IV)
    ボルボ社製エンジン1つと油圧式の変速装置を搭載した型。
     
  • Strv m/42 TV
    スカニア社製エンジン2つと新型の変速装置を搭載した型。
     

量産
これらの各型が1943年~1945年および1948年に、合計282~287両が生産されたとされている。
しかし、スウェーデン陸軍はフィンランドで鹵獲されたソ連のT-34を目にし、34口径7,5cm戦車砲のStrv m/42では性能不足を感じていた。
そこで量産と同時にStrv m/42の改良計画と拡大強化が少しずつ進められた。
一部車両は1946年~1948年にかけて突撃砲型のPvkv m/43(Pansarvärnskanonvagn modell 43)へと改装された。
こちらはゲーム内の最終砲7,5 cm kan m/43 strvを装備した車両であり、スウェーデン陸軍は1970年代半ばまで運用した。
pvkv_m43_history.jpg
↑Pvkv m/43 突撃砲のような形状が特徴。
Strv_m42_history_improve.jpg
↑本ゲームにおける最終砲の根拠となったと思われるStrv m/42の改良案のイラスト。

 

1940年代後半には拡大強化の途上でStrv Leoなどが設計されたものの、いずれも要求仕様の変更や戦車技術などの様々な理由から採用されなかった。
戦後直後のスウェーデン陸軍は、中立政策から他国の戦車の導入を良しとせず、KRV計画のように高性能な国産戦車を要求して採用を見送り続けたのである。
結果、1950年代初期には現役配備されているStrv m/42は時代遅れの代物と化してしまい、早急に戦力の強化を図る為にイギリスからCenturionを輸入する事になった。

 

改良
一方でCenturionだけでは戦力不足を補えない事から、戦中から進行していたStrv m/42の強化改修計画を近代化改修計画として再び実行した。
この近代化改修により、既存のStrv m/42 THとStrv m/42 TV(スカニア社製エンジン2つを搭載した型)はStrv 74に改修され、Strv m/42 EH(ボルボ社製エンジン1つを搭載した型)はIkv 73(歩兵砲車)に改造され、沿岸のトーチカに転用されたStrv m/42もあった。
Strv 74は1984年まで、Ikv 73は1973年まで現役運用された。

 

Strv m/42は同時代の戦車と比べて実戦経験が無いので知名度は圧倒的に低いものの、性能的には決して見劣りするものではなかった。
その一方で戦中戦後に繰り返し改修されて国防を担い続けた事から、限られた資源を有効活用しようとするスウェーデンを象徴した戦車だったと言えるだろう。
現在はスウェーデンのアーセナル戦車博物館などでStrv 74から戻されたStrv m/42が展示されている。

Strv_m42_history3.jpg

実車映像 公式動画1 公式動画2 公式動画3
参考1 参考2 参考3 参考4

情報提供

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使用感や装備など、アーカイブスペック解説に表記されています。

アーカイブ1

※実装または車両性能変更アップデートから3か月以上経過した車両であるため、管理人の提案に基づき新規コメント欄を非表示にします。本車両について語りたい方は外部掲示板を利用してください。


*1 Type 3 Chi-Nuの初期砲塔やCovenanterも-15°だが、あちらは正面での俯角制限がある。
*2 Strv m/42をベースにした対装甲砲車
*3 3つ合計で約500kgまで