Kranvagn

Last-modified: 2020-05-21 (木) 21:05:53

Tier10 スウェーデン 重戦車 

Kranvagn_0-min.PNG
↑ Kranvagn + 12 cm akan L/40
外見は最終状態のEmil IIとほぼ変わらないが、車体正面に史実通りの段差ができている。
Emil IIと同じく、史実的にはEmil I用に計画されていた主砲を搭載している。

Kranvagn_1-min.PNG

スペック(v1.5.0)

車体

耐久値2,000
車体装甲厚(mm)90/70/37
最高速度(前/後)(km/h)60/18
重量(t)44.8
実用出力重量比(hp/t)18.08
本体価格(Cr)6,100,000
修理費(Cr)22,750
超信地旋回不可
 

武装

名称連射間隔(s)弾倉交換時間(s)弾種平均貫通力(mm)平均攻撃力弾倉合計攻撃力精度(m)照準時間(s)弾倉/総弾数弾薬費(Cr)重量(kg)俯仰角
12 cm akan L/402.7521.5APCR
HEAT
HE
252
300
60
440
440
530
1,3200.362.53/481,015
4,800
870
1,600-12°/+10°
 

砲塔

名称装甲厚(mm)旋回速度(°/s)視界範囲(m)重量(kg)
Kranvagn225/70/372839015,000
 

エンジン

名称馬力(hp)引火確率(%)重量(kg)
SFA F12810151,475
 

履帯

名称積載量(t)旋回速度(°/s)重量(kg)
Kranvagn48309,000
 

無線機

名称通信範囲(m)重量(kg)
Ra 42185027
 

乗員

1Commander(Radio Operator/Loader)2Gunner(Loader)3Driver
 

拡張パーツ

Vertical Stabilizer×Improved VentilationClass3"Cyclone" Filter×Fill Tanks with CO2Rammer×
Spall LinerHeavy"Wet" Ammo RackClass2Additional Grousers×Enhanced SuspensionTorsion Bars 5+ t Class
 

隠蔽性

非発砲発砲時
静止時5.3%0.95%
移動時2.62%0.47%
 

派生車両

派生元Emil II(HT/238,000)
派生先-
 

開発ツリー

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12 cm akan L/40
(初期/320,000)
Kranvagn
(初期/66,000)
Ra 421
(初期/57,200)
SFA F12
(初期/105,000)
Kranvagn
(初期/82,500)
 

車両に関する変更履歴

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v0.9.17新規実装
v1.5.0弾倉交換時間を33秒から21.5秒に変更
連射間隔を3秒から2.75秒に変更
攻撃力を400/400/515から440/440/530に変更
1弾倉の弾数を4から3に変更
総弾数を40から48に変更
砲塔旋回速度を25°/sから28°/sに変更
エンジン出力を700hpから810hpに変更

解説(v1.5.0)

  • 概要
    v0.9.17で追加されたTier10のスウェーデン重戦車
    KRV(EMIL)計画に基づいて製造された試作重戦車の第3案であり、完成形である。
    「Kranvagn」とはスウェーデン語で「クレーン車」を意味する秘匿名称。
     
  • 火力
    Tier10重戦車で最高かつ唯一の俯角-12°を誇り、堅牢な砲塔と合わせて圧倒的なハルダウン性能を発揮する。
    仰角は+10°と前身から僅かに改善されているが、非常に狭いことに変わりない。
    • 12 cm akan L/40
      1セット3発の自動装填装置を搭載した12cm砲。
      Emil IIから精度・弾倉交換時間・照準時間・仰角がそれぞれ強化されている。
      特に弾倉交換時間は大幅に短縮されており、扱いやすさが増している。v1.5.0での性能変更の結果、DPMも重戦車としてはT57 Heavy Tankに次いで高くなった。
      課金弾のHEATは貫通力300mmと非常に低く、防御体勢を取った重装甲車両や空間装甲には苦慮する。
       
  • 装甲
    形状はEmil IIから大きな変化はない。正面、側面装甲が10~20mm増厚されており、特に砲塔装甲はTier10相手でも不足しない。
    ただし砲塔、車体もいずれも側面は70mmと相変わらず薄く、大口径榴弾が貫通する可能性も0ではない。
    また耐久力2,000はTier10重戦車で単独最下位であり、一部Tier9戦車にも劣っている。
    • 砲塔
      正面は225mm+傾斜で平地ならおよそ360mm相当。
      最大俯角の状態でハルダウンを決めると実質490mm相当となり、Tier10駆逐戦車の課金弾ですら貫通不可能。
      砲身の付け根や砲身基部といった垂直部分も380mmもの装甲厚を持っており、やはり貫通不可能と考えてよい。
       
      70mmしかないキューポラが弱点。
      本車は揺動砲塔ではあるものの、砲塔正面装甲は砲の上下動と連動しておらず俯角を取ると砲塔正面装甲の上からキューポラが顔を出す構造になっている。
      逆に、最大仰角を取るとキューポラは正面装甲にほぼ全て隠れる。

      詳細

      Kranvagn_Dep_Elv.PNG
      :砲を向けた方向からの砲撃の射線
      :砲を向けた方向
      :キューポラが覘く、砲塔の尾根
      砲塔の回転軸は砲とキューポラの間に位置するため、キューポラは砲とは逆の向きに上下する。
      前述のように砲を下に向ける(俯角を取る)とキューポラが上に移動する。
      ※観測装置にはダメージ判定なし
      装甲モデルはtanks.ggより

       
      砲身根元の太い部分は空間装甲ではなく本装甲扱いであり、横から撃たれるとHPダメージが入る他、正面から撃たれた榴弾の爆風が当たる危険性がある。さらに、主砲モジュールが破損する可能性もある。
       
    • 車体
      車体正面上部は90mm+傾斜でEmil IIとあまり変わらない。傾斜はきついので平地だとAPやAPCRは跳弾となりやすい。
      また大きめに俯角を取れば正面からでもAPの跳弾角度になるため、ハルダウン中でも車体下部さえ隠せば車体の弱点は完全に隠れる。
      下部は115mm傾斜で190mm~相当で、傾斜が少ないため弱点となる。
       
  • 機動性
    エンジン出力は前身から強化され810馬力となっている。
    AMX 50 Bには及ばないが、重戦車としては良好な機動性を有する。
     
  • 総論
    強固なハルダウン性能とオートローダーによる高火力を両立させたスウェーデン重戦車の頂点に立つ車輌である。
    AMX 50 BT57 Heavy Tankと比較すると、砲塔装甲・俯角・単発火力で優れており、両車の中間程度のDPMや照準拡散を持つ一方、弾倉合計攻撃力・貫通力・連射間隔・耐久値で劣っている。
    特に非常に低い耐久も相俟り、砲塔装甲を活かせない平地での戦闘力はどうしても他のオートローダー重戦車に劣ってしまう。必然的に砲塔装甲をいかに上手く活用するかが鍵となる。
    ハルダウンできる場所を各マップで抑えられれば大きな長所を生かせるが、自走砲や強力な榴弾砲、高精度砲の前にはハルダウン中も無敵とはいえなくなってしまう。圧倒的な装甲厚を持つというだけで、弱点がないわけではないということに留意したい。
     

史実

詳細

Kranvagn_prot_test.jpg
↑試験時の車体はEmil IIと同じ形状をしている。

 

Kranvagn(クローンヴァグン/クランヴァグン)*1とは、KRV(EMIL)計画で試作された重戦車である。
「Kranvagn」はスウェーデン語で「クレーン車」を意味する秘匿名称。

 

経緯
1943年、スウェーデン陸軍はフィンランドを通じてT-34の存在を知った。
当時スウェーデン陸軍に配備が始まっていたStridsvagn m/42ではこれに対抗し得ないと判断され、直ちに後継車輛の開発が始まった。
とはいえ、戦時中~大戦直後のスウェーデン戦車開発は停滞期にあり、Stridsvagn Leo、Stridsvagn Pilen、Stridsvagn Lansen、Stridsvagn Prickenなどの新型戦車が提案されたものの、いずれも軍の要求を満たしていないなどの理由から計画段階で中止となっていた。
1949年頃、(中立国ゆえにベルリンパレードには参加していなかった)スウェーデン陸軍は諜報部の報告から他国に一歩遅れてソ連のIS-3重戦車の情報を知り、これに対抗する新型戦車の開発を始動させた。
KRV_IS-3_history.jpg
↑スウェーデンで描かれたIS-3の図。よく見ると右上にJosef Stalin IVの文字もあり、IS-3の発展型も意識していた事が伺える。

 

開発
それまではT-34を基準に開発が進められていた各計画案の性能を刷新し、Stridsvagn Lansenを25トン級に拡大し、強力な主砲を搭載する計画案も提示された。
しかし、ここまで提案された戦車はいずれも旧式のStridsvagn m/42をベースにしていた為、当然ながら設計限界に突き当たっていた。
そこでArtillerikanonvagn 1949または15 cm kanonvagn fm/49と呼ばれる新型自走砲の計画案を新型重戦車の車体設計へ転用する事を決定した。
Akv_1949_KRV_history.jpg

 

一方、1946年10月にエリク・ギルナー(Stridsvagn 103の開発者スヴェン・べルゲの上司)を中心としたKATF(王立兵器開発局)のメンバーはフランスを訪問した。
この時、スウェーデンはフランスからいくつかのドイツ戦車を購入し、その中にはPz.Kpfw. Tiger II(1980年代にスクラップにされ、現在は71口径8,8 cm砲しか残っていない)や各種自走砲も含まれていた。
フランスはスウェーデンを良い商売相手と考えたのか、1951年にAMX M4およびAMX-50重戦車の技術を提供し、さらに新型のAMX-13軽戦車の販売交渉も行った。
しかし、スウェーデン陸軍のカール・アウグスト・エーレンスヴァルド将軍は、AMX-13軽戦車を試験のために1輌(アーセナル博物館に現存)を輸入させたが、俯仰角不足などの様々な問題からスウェーデンでの運用に適さないと判断し、1953年4月に300輌も予定されていた量産車の導入を退けた。
Swedish_Tiger_II_history.jpg
↑スウェーデンに輸入されたTiger II。
KRV_AMX-13.jpg
↑テストされるAMX-13。

 

これらフランスとの交流からスウェーデンは揺動砲塔(Oscillating turret)の導入を検討したが、AMX-50のFAMH社製の砲塔とは大きく異なった機構を新型重戦車には計画した。
フランスのAMX-50は上部が俯仰角制御、下部が砲塔旋回を行う揺動砲塔を有していたのに対し、スウェーデンの揺動砲塔は中央部+後部が俯仰角制御、前方+下部が砲塔旋回を行う予定だった。
これは揺動砲塔の欠点の一つである砲塔の耐弾性の低さを解消し、スウェーデンの求める広い俯角をも実現可能だったのである。
KRV_AL_history.jpg

 

この揺動砲塔の新型重戦車は「KRV」または「Emil」の秘匿名称を付けられ、1951年に初期草案がまとめられた。
同年の初期案では計画重量28トンに40口径12cm砲、1952年秋までには計画重量35トンに67口径10,5cm砲、52年10月には40口径15cm砲がボフォース社から提案された。
さらにEmil I、II、III(E1、E2、E3)のモジュールの組み合わせごとに3種類の大きな区分けが提案されたが、これはアメリカのコンチネンタル社から複数のエンジンが輸入できるようになった事に起因する。
KRV_1951_history.jpg
↑初期案
KRV_SFA_F_12_engine_history.jpg
↑Kranvagnに搭載されたSFA F 12エンジン。アメリカのAV-1790エンジンのライセンス生産仕様。

 

計画段階の数値は以下のもの。

  • Emil I(Alt E1)
    主砲は12cm砲、全長6.4mの車体、AOS-895エンジン、最高速度48km/h、重量は30.7~35.5トン。
     
  • Emil II(Alt E2)
    主砲は10,5cm砲または15cm砲、E1から10cmずつ車体を延伸、砲塔正面170mmかつ車体正面145mm、AV-1195またはAVS-1195エンジン、最高速度45~55km/h、重量は34.1~39.2トン。
     
  • Emil III(Alt E3)
    主砲は10,5cm砲または15cm砲、E2からさらに延伸して全長は6.7m、E2から砲塔側面60~80mmおよび車体側面30~40mm増厚、AV-1790エンジン、最高速度60km/h、重量36.4~41.8トン。
     

この中から最終的に重タイプのEmil IIIが理想的な性能であった事から採用された。
KRV_guns_history.jpg
↑3種類の主砲
KRV_E1-2-3.jpg
↑各モジュールの組み合わせ

 

試作
揺動砲塔および主砲を担当したボフォース社ではProject 6400の名称が付けられ、車体を担当したランツヴェルク社ではTankette(豆戦車)という名称が与えられた。
KRV_Landverk_history.jpg
↑ランツヴェルク社による車体図面

 

しかし、ボフォース社は10,5cm砲と15cm砲とそれに対応する揺動砲塔を同時開発する必要があり、1953年にはおおよその計画が固まっていたにも関わらず、技術的な問題で開発は遅延し続けていた。
試作車両の完成目標は1955年、試作車両の試験は1956年、量産予定はさらに数年後と遅れに遅れてしまった。国防相のトールステン・ニルソンやスウェーデン陸軍のニルス・スウェドルンド将軍はイギリスと交渉を進め、Centurion Mk.IIIをStridsvagn 81として導入したのであった。
ボフォース社は10,5cm砲では火力不足とされた事から15cm砲の開発を優先したものの、15cm砲の弾薬で問題が発生した他、砲垂直安定装置(スタビライザー)の問題にも直面し、完成目標だった1955年になっても砲塔と主砲の製造は全く手付かずの状態となっていた。
当のボフォース社は「努力する」としていたものの、揺動砲塔および新型主砲の技術的な問題が全く解消できない事から実質匙を投げた状態になっていた。
Emil_1952_history.jpg

 

1954年末にランツヴェルク社が担当していた車体は製作され、1956年5~6月に2両分の車体が完成したが、ボフォース社内ではProject 6400、すなわちKRV(EMIL)計画は中止となった。
仮に10,5cm砲や12cm砲に妥協したとしても、開発遅延や製造・運用コストの高騰による高コスト化により、どのみち採用されなかった可能性が高いと言われている。
スウェーデン陸軍としてもStridsvagn 81の輸入によって(多少要求を満たしていないにしても)戦力は確保できた為、色々な意味で過剰すぎたKRV(EMIL)計画は試作段階での中止を判断したのだろう。
KRV_Hull_history.jpg
KRV_1956_history.jpg

 

その後
なお試作車両の試験自体は継続され、1957年には各種改良が施された事で予定重量は45トンへ増加し、ダミー砲塔を搭載して試験された。
これら2両分のKranvagnの試作車体を無駄にできるほどスウェーデンは裕福ではなかった為、これらは別の車両の開発に役立てる事になった。
KRV_Hull_history2.jpg
Kranvagn_prot1.jpg

 
  • Stridsvagn 103
    1つ目の車体は、Centurion Mk. 10の砲塔を搭載したKranvagn/CenturionもしくはStridsvagn Kとして計画されたものの、最終的にはStridsvagn 103の油気圧サスペンションの実証試験車両として利用された。
    この時、Centurionの20ポンド砲を固定装備して試験され、このデータを元に次世代主力戦車Stridsvagn 103の開発が進められた。
    Kranvagn_Strv103_test.jpg
    Kranvagn_Strv103_test2.jpg
    ↑試験時のKranvagn
    KRV_Strv103.jpg
    ↑Stridsvagn 103C
     
  • Bandkanon 1
    もう1つの車体は当初の予定通り、自走砲の車体に転用された。
    この時の試作自走砲Akv 151(Artillerikanonvagn 151)は性能が良好と判断されたものの、コスト面からそのままでは採用されなかった。のちにStridsvagn 103との互換性を重視した各種改良を加えられてBKn1(Bandkanon 1)として採用・量産された。
    Akv151_history.jpg
    ↑Akv 151
    KRV_Bandkanon1.jpg
    ↑Bandkanon 1
     

スウェーデン戦車開発史の重要な立ち位置にあるKranvagnとAkv 151の兄弟は、現在スウェーデンのアーセナル博物館の倉庫で二人並んでひっそりと余生を過ごしている。
Kranvagn&Akv151.jpg
↑現在のKranvagnとAkv151。ゲーム内のEmil IIやKranvagnの元になったモックアップの写真が上に乗っている。

 

公式動画
参考1 参考2 参考3 参考4 参考5

情報提供

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使用感や装備など、アーカイブスペック解説に表記されています。

アーカイブ1

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*1 Kranの部分はラとロの中間の音を出す。舌を巻きながらラの発音をすると良い。※正確な発音が不明なため、併記とします。