Kanonenjagdpanzer

Last-modified: 2024-04-05 (金) 20:07:37

Tier8 ドイツ 駆逐戦車 (課金戦車) / 略称:KanJPz / 日本名:カノーネンヤークトパンツァー

KanJPz_1.jpg
Lang HS.30歩兵戦闘車の延伸車体をベースにしており、装甲は非常に薄い。
主砲はSpähpanzer Ru 251のものを転用しているが、ゲーム内での性能は異なる。
KanJPz_2.jpg
後部に大量のOVMやスモークディスチャージャーが付いている。これらの物に、空間装甲の判定はない。
ジェリカンが2缶搭載されているが、燃料タンクの判定にはなっていない。

スペック(v1.10.0)

車体

耐久値1,200
車体装甲厚(mm)30/30/8
最高速度(前/後)(km/h)70/20
重量(t)25.7
実用出力重量比(hp/t)19.46
主砲旋回速度(°/s)22
視認範囲(m)360
本体価格9,000G相当
修理費(Cr)約8,600
超信地旋回
ロール狙撃型駆逐戦車
 

武装

名称発射速度(rpm)弾種平均貫通力(mm)平均攻撃力AP弾DPM精度(m)照準時間(s)弾速(m/s)総弾数弾薬費(Cr)重量(kg)俯仰角
90 mm Rheinmetall DM19.52AP
HEAT
HE
238
250
102
240
240
320
2,2860.321.81,030
1,145
755
51355
4,000
350
914-8°/+15°
 

エンジン

名称馬力(hp)引火確率(%)重量(kg)
MB 837 Aa500121,375
 

履帯

名称積載量(t)旋回速度(°/s)重量(kg)
Kanonenjagdpanzer29.5466,500
 

無線機

名称通信範囲(m)重量(kg)
SEM 25A75050
 

乗員

1Commander(Radio Operator)2Gunner3Driver4Loader
 

拡張パーツ

改良型換気装置Class2装填棒Class2砲垂直安定装置×改良型旋回機構Class1改良型照準器Class1追加グローサーClass1
改良型無線機×車長用視覚システム×改良型モジュール構造Class1改良型装甲材Class2内張り装甲Medium
 

隠蔽性

非発砲発砲時
静止時23.60%5.62%
移動時14.14%3.36%
 

射界

射界左15°/右15°
 

車両に関する変更履歴

クリックで表示
v0.9.10実装
v0.9.15車体旋回中の散布界を+20%に変更
照準時間を2秒から1.8秒に変更
通常弾の貫通力を212mmから238mmに変更
通常弾の飛翔速度を+28%に変更

解説

  • 概要
    v0.9.10で追加されたTier8のドイツ課金駆逐戦車
    戦後、Leopard 1を支援する為に西ドイツで開発・量産された駆逐戦車である。
     
    v0.9.9で販売開始する予定だったがスペックが低すぎたので一旦お蔵入り。
    v0.9.10にて2015年9/15~10/1と期間限定ながら正式に販売され、その後は他のプレミアム車輌同様に何度か定期的に販売されていた。
    同Tierの他戦車と比べた場合、スペック(特に貫通力と火力)が大きく劣っているのは明白だが、マッチング優遇はないので注意。
    v1.1.0で火力を強化されたKanonenjagdpanzer 105が実装され、本車の所持者にはKanJPz 105への無料交換またはKanJPz 105を50%割引で購入できるキャンペーンが実施された。(交換方法ガイド
    現在は完全にKanJPz 105に立場を移行し、通常販売される事が無いため見かける事すら珍しいレア車輌となっている。
     
    ドイツ語らしく名前は格好良いが、意味は「砲駆逐戦車」とそのままなネーミング。
    なおIndien-Panzerと同じく、Panther(パンー、ヒョウ)ではなく、Panzer(パンツァー、戦車)である。
    掲示板では略して「カノパン」と呼ばれる事も多い。
     
  • 火力
    俯角は-8°とそこそこあり、地形への適性は良好な部類。
    • 90 mm Rheinmetall DM1
      Kanonenjagdpanzerの史実砲。*1
      転用元のRu 251よりも通常弾の貫通力・発射速度・照準時間・精度は優れているが、Tier8駆逐戦車の砲としては単発火力・貫通力・DPMの全てが最低水準。
      ちなみにRu 251はv0.9.18の軽戦車仕様変更でTier9に格上げされるに伴い通常弾がAPCRになったが、こちらはAPのままである。
       
      v0.9.15で通常弾のAPの貫通力が238mmへ底上げされたので扱いやすくなった。
      しかし課金弾のHEATは貫通力250mmであり、差がたったの12mmとなってしまった。課金弾の存在意義が希薄になったと言えるだろう*2
      また、Ru 251同様に102mmの高貫通を誇るHE弾*3も使用できる。
      火力不足を少しでも補う為、紙装甲の相手には積極的に撃っていきたいところ。
       
  • 装甲
    正面及び側面でも30mmしかなく、背面に至っては8mmしか無い。車体もIV号駆逐戦車並みに大きめである。
    車体の傾斜も急とは言えないので、格下軽戦車の通常弾を弾く事もままならない。
    仮に傾斜が急だったとしても、30mmしかない装甲厚では、大抵のAPやAPCRが3倍ルールに引っかかってしまうため、強制跳弾もほぼ期待できない。
     
    耐久値は同格駆逐戦車の中では若干高いものの、高Tier車両のHE弾が貫通する危険性が高いことを考えると、総合的な防御面にアドバンテージがあるとは言えない。
    他の駆逐戦車以上に被弾を極力避ける立ち回りが求められる。
    KanJPz_armor.png
    見て分かる通りの薄さ。一番厚い箇所は防盾の砲付け根あたりだが、それでも80mm弱しかない。
     
  • 機動性
    最高速度は前進で70km/hと、スペック上はドイツ駆逐戦車としては高水準な部類に入るが、エンジンが非力。
    実際の戦場はアウトバーンではなく起伏に富む自然ばかりなので、スペック通りの速度を常に出すことは難しい。
    とは言え、加速がつけば普通の軽戦車よりも速く動く事ができ、おおむね55km/hは出る印象だ。
    前述の通り装甲は無いに等しいのでマメに車体を動かして被弾しない事を心掛けよう。
     
    また極論ではあるが、開幕で走り偵察も可能。他に軽戦車がいるならするべきではないのだが…
     
  • 総論
    非常に高い隠蔽率と軽快な操縦性、低い車高などといった利点を持つ課金駆逐戦車である。
    隠蔽率視界のルールMAP(射線)を理解すれば他車両以上に相手に見つからないまま一方的に射撃を繰り返す事が可能だが、狭いマップが多い+高Tierでは視認範囲が広い車両が多く、かなりシビア。
    もちろん隠蔽率を生かせない市街地の乱戦や、至近距離での撃ち合いによるダメージ交換は不得手だ。
     
    本車の最大の問題は、砲が同格駆逐戦車と比較して非常に弱い事にある。
    低火力・低貫通なのに課金弾で貫通力が殆ど伸びず、それでいてE 25の様な高DPMを誇る訳でもない。
    このような砲性能なのにマッチング優遇も無いので、重装甲の格上だらけの戦闘に当たった場合かなり苦労させられる事だろう。
     
    視界は良好とは言えないが、カニ眼鏡やカモネットなどの拡張パーツと高い隠蔽率、機動性を活かした開幕置き偵察でアシストを稼ぎ、頃合いを見て支援か狙撃ポジションに移るという戦法も十分にこなせる。
    抜けない相手には無理に正面から相手せず、味方を活かすためにどう動くべきかを優先しよう。
    味方が頼れない状況の場合は、視界戦に持ち込むか一発貰ってでも強引に側面や背面を取りに行き、一矢報いる気持ちで戦果を残していくのも悪くない。
     
    結論を述べると、パンチ力に欠ける砲と貧弱な装甲を持前の隠蔽率と速力でどこまでカバーできるかで戦果が決まる、かなり上級者向けの課金戦車である。
    アップデートでの性能強化後でもなお性能・環境的に厳しいのは変わらずだが、状況次第では活躍できない事もないので、運用を工夫してなんとか戦果を挙げていきたいところだ。
     

史実

詳細
Kanonenjagdpanzer_wikipedia.jpg

画像はWikipediaより

 

本車は戦後に西ドイツで開発された40.4口径90mm対戦車砲を搭載した駆逐戦車である。
ドイツは第二次世界大戦において、旋回砲塔を持たない代わりに車高が低く、同規模の車格の旋回砲塔形式の戦車に対してより大口径の主砲を搭載することが可能な各種の駆逐戦車・自走砲・突撃砲を多数投入した。
これらの車両は砲塔が無い分機動戦が苦手で、戦車としては使い辛かったが、防衛戦において活躍した。
本車の設計思想にはそれらの車両、特にIV号駆逐戦車軽駆逐戦車ヘッツァーとの関連が見られる。

 

本車の開発は1960年より開始された。
スイスから導入されて西ドイツ陸軍部隊に配備が進められていた、イスパノ・スイザ社製 ラングHS.30歩兵戦闘車のシャーシと走行装置を流用し、新設計の車体上部に密閉式の戦闘室を設け、傾斜させた車体前面に90mm砲を搭載するというデザインにまとめられて試作が進められた。
当初はHS30の車体にそのまま90mm砲を搭載する計画であったが、車体が小さすぎるなどの問題が発生した為、車体を延長や車幅を拡張する等の改修を施した複数の試作車が開発され、最終的には5次試作車まで開発された。

 

1965年には「KJPz.4-5」としてドイツ連邦軍により制式化され、1966年から1967年にヘンシェル社・ハノマーグ社により計770両が生産され、ドイツ陸軍で運用された。
1975年4月からは合計80輌がベルギーに輸出されている。

 

本車は、1955年に再建された西ドイツ軍の主力戦車であるレオパルト1を援護する駆逐戦車であったが、レオパルト1は開発中であり、数が揃うのは当面先の状況でもあった為、ソ連の戦車に対抗できる数をとりあえず調達する目的もあって配備された。
本車はレオパルト1と並び冷戦期の西ドイツの防衛を担ったが、ソ連が115mm滑腔砲を搭載したT-62やT-72などを配備し始めると90mm砲は威力不足が懸念されるようになった。
同口径の90mm砲を装備するM47・M48に替わり105mm砲を装備するレオパルトIが主力戦車として装備されるようになると、90mm砲を固定搭載する本車の存在意義は薄くなり、高性能な対戦車ミサイルが登場すると存在価値はさらに低下した。
結果、1983年から1985年にかけて合計163輌が駆逐戦車型から対戦車ミサイル搭載型に改修された。
主砲と防盾を撤去して車体上面にSS-11対戦車ミサイルを装備したRJPz.2(ラケーテンヤークトパンツァー2)に加え、HOTミサイルを搭載したJaguar 1(ヤグアル1)や、TOWミサイルを搭載したJaguar 2(ヤグアル2)が改修により生産された。
ヤグアルシリーズに改修された車両には若干の装甲強化がなされた。
残る車輌は、砲兵隊用の装甲偵察車両や観測車両(BeobachtungsPanzer)に改修され、特に迫撃砲部隊では主砲が取り除かれた観測専任の車両(Beobachtungspanzer der Panzermörser)として運用された。

 

ドイツが編み出した駆逐戦車の思想は、現代に於いてはスウェーデンのStrv 103が多少汲んでいた。
そのStrv 103も、ドイツ製のStrv 121(レオパルト2A4)及びStrv 122(レオパルト2A5改)にスウェーデン軍制式戦車の座を奪われ、全車退役した。

 

情報提供

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使用感や装備など、アーカイブスペック解説に表記されています。

アーカイブ1

※実装または車両性能変更アップデートから3か月以上経過した車両であるため、管理人の提案に基づき新規コメント欄を非表示にします。本車両について語りたい方は外部掲示板を利用してください。


*1 Ru 251の主砲を転用したものだが、性能がかなり異なる。
*2 標準化角度の違いから、入射角30°あたりからはもう通常弾のほうが貫通性能が高いくらい。一応、距離減衰が無いという利点はあるが。
*3 HEP:High Explosive Plastic, 邦名:粘着榴弾