T20

Last-modified: 2024-04-05 (金) 20:07:37

Tier 7 アメリカ 中戦車

T20_2-min.PNG
↑ T20D1 + 76 mm Gun M1A1
初期状態。外観は軽戦車のT21とあまり変わらない。

T20_3-min.PNG
↑ T20D2 + 90 mm Gun M3
最終状態。アメリカの中戦車としては珍しく低車高に収まっている。

 
M4A3E8との比較
t20XM4TYPE.jpg

M4A3E8 Shermanと車高の差がはっきりと見て取れる。

HD化以前
T20.jpg

スペック(v1.18.0)

車体

耐久値1,000⇒1,100
車体装甲厚(mm)64/51/38
最高速度(前/後)(km/h)56/20
重量(初期/最終)(t)28.89/30.78
実用出力重量比(hp/t)18.19
本体価格(Cr)1,340,000
修理費(Cr)約8,200
超信地旋回不可
ロール狙撃型中戦車
 

武装

名称発射速度(rpm)弾種平均貫通力(mm)平均攻撃力AP弾DPM精度(m)照準時間(s)弾速(m/s)総弾数弾薬費(Cr)重量(kg)俯仰角
76 mm Gun M1A114.29AP
APCR
HE
128
177
38
115
115
185
1,6430.432.3792
990
792
85⇒8096
2,800
68
1,567-10°/+25°
76 mm Gun M1A218.18AP
APCR
HE
128
177
38
115
115
185
2,0910.381.9792
990
792
70⇒6896
2,800
68
1,590
90 mm Gun M36.38AP
APCR
HE
160
243
45
240
240
320
1,5320.382.3853
1,066
853
48255
4,400
255
2,050
105 mm M47.5HE
HEAT
53
102
410
350
2,625
(HEAT)
0.552.3472
381
55166
4,000
2,600
 

砲塔

名称装甲厚(mm)旋回速度(°/s)視界範囲(m)重量(kg)
T20D189/64/64443707,000
T20D289/64/64423908,400
 

エンジン

名称馬力(hp)引火確率(%)重量(kg)
Ford GAA52020569
Ford GAN56020569
 

履帯

名称積載量(t)旋回速度(°/s)重量(kg)
HVSS T4830375,400
HVSS T5134375,400
 

無線機

名称通信範囲(m)重量(kg)
SCR 508395100
SCR 506615110
 

乗員

1Commander2Gunner3Driver4Radio Operator5Loader
 

拡張パーツ

改良型換気装置Class2装填棒Class2砲垂直安定装置Class2改良型旋回機構Class2改良型照準器Class2追加グローサーClass2
改良型無線機×車長用視覚システム×改良型モジュール構造Class2改良型装甲材Class2内張り装甲Medium
 

隠蔽性

非発砲発砲時
静止時15.1%⇒16.04%3.82%
移動時11.34%⇒12.05%2.87%
 

派生車両

派生元M4A3E8 Sherman(MT/55,500)
派生先M26 Pershing(MT/98,100) / T69(MT/118,000)
 

開発ツリー

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76 mm Gun M1A1
(初期/50,330)
76 mm Gun M1A2
(5,800/62,000)
T20D2
(8,050/17,400)

T69
(118,000/2,403,000)
T20D1
(初期/12,900)

90 mm Gun M3
(14,000/81,000)
SCR 508
(初期/21,600)
SCR 506
(5,600/33,600)

105 mm M4
(1,500/40,300)
Ford GAA
(初期/36,000)
Ford GAN
(11,500/37,200)
M26 Pershing
(98,100/2,403,000)
HVSS T48
(初期/11,900)
HVSS T51
(8,000/17,900)
 

車両に関する変更履歴

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v0.9.14HDモデル化
v1.5.1105 mm M4 gunのHEAT弾の貫通力を101.6mmから102mmに変更*1
v1.9.0T20D1砲塔時の76 mm Gun M1A1の総弾数を70発から85発に変更
T20D2砲塔時の76 mm Gun M1A1の総弾数を68発から80発に変更
105 mm M4の総弾数を36発から55発に変更
派生元車輌からM4A3E2 Sherman Jumboを削除
派生先車輌にT69を追加
v1.18.0主砲「76 mm Gun M1A2」搭載時の100mでの散布界を 0.40m から 0.38m へ変更
主砲「76 mm Gun M1A2」搭載時の照準時間を 2.3秒 から 1.9秒 へ変更

解説

  • 概要
    Tier7のアメリカ中戦車
    M4 Shermanの代替を目指した試作車両であり、M26 Pershingの大元になった戦車である。
    走攻のバランスに優れており、コンパクトに纏まった車体に仰俯角の広い砲塔を搭載し、米戦車らしく地形を利用した戦術を得意とする。
     
  • 火力
    いずれの砲でも俯角は-10°と優秀なので、積極的に地形を活用していこう。
    初期砲及び10榴こと105 mm M4はTier5のM4A1 Sherman以来ラインナップに入り続けている*2主砲であり、これで出撃する事は自殺行為に等しい。絶対に搭載しないように。
    • 76 mm Gun M1A2
      M4A3E2M4A3E8の双方から引き継げる主砲。
      Tier7戦車としては貫通力が不足しており、単発火力も心許無い。
      90mm砲と各モジュールの研究までは本砲の課金弾で補っていくしかないが、それでも貫通力は177mmしかなく、重装甲の相手と正面から撃ち合うには力不足。
      戦場と戦う相手を選んでうまく立ち回ろう。
       
    • 90 mm Gun M3
      最終砲。搭載には改良砲塔と積載の強化が必須。
      通常弾のAPの平均貫通力は160mmだが、課金弾のAPCRは平均貫通力243mmとTier7中戦車最高クラスを誇る。*3格上との交戦を想定し、課金弾は多めに搭載しておきたい。
      ただし発射速度が非常に遅く、DPMはTier7中戦車で底辺レベルである。T20の明確な弱点であり、HPの多い相手とノーガードで撃ち合うような展開や、複数の敵を単独で相手取る展開には滅法弱い。
       
      前身からの引き継ぎ砲は全てTier7では力不足なので、可能ならフリー経験値で一気にこの砲まで開発してしまいたい。
      なお、本砲はTier6重戦車のM6、Tier7重戦車のT29と共有である。そちらで開発済みであれば、必要なフリー経験値は16,050(履帯研究を改良型装甲材で後回しにするなら8,050)で済む。
       
  • 装甲
    M4A3E8 Shermanと異なり、防御面はまったく頼りにならない。
    車体正面は63mm+傾斜でTier5相当。
    砲塔正面は88mmと多少マシだが、Tier7としては明らかに不足している。
    地形を利用したハルダウンも、あくまで被弾率を下げる用途にしか使えない。
    HPもTier7中戦車としてはやや低く、慎重に行動する事が求められる。
     
  • 機動性
    最高速度56km/hで出力重量比18と中戦車としては良好。
    裏取りや陣地転換には十分な機動力を持つが、車体の旋回速度が遅めになっている。
    遅い発射速度や装甲の薄さを考慮すると、接近戦は苦手な車両と言える。
     
  • その他
    視認範囲は改良砲塔で390mと優秀。
    M4系列に比べて低車高化しており、隠蔽性能も向上している。
    状況に応じて偵察もこなしていこう。
     
  • 総論
    90mm砲の単発火力と地形適応力、隠蔽率に優れた中戦車である。
    アメリカ中戦車ツリーの中間地点ではあるが、性能面では前後の車輌との共通点は少なく、どちらかというとスウェーデンポーランド中戦車に似た使い心地になっている。
    発射速度・装甲・旋回速度には不安が残り、それらを立ち回りで補う必要がある。
    単独行動は欠点を浮き彫りする為、出来る限り味方と連携した立ち回りを心掛けよう。
     

史実

詳細

T20.png

 

全周旋回する砲塔に75mm砲を装備するという、アメリカ軍が第2次世界大戦勃発後に求めた性能を有するM4中戦車の生産は1942年2月に開始されたが、同じころイギリス軍が戦う北アフリカの戦場には7.5cm KwK40 L/43を搭載し対戦車火力を大幅に強化した4号戦車が出現しており、その報告を受けたアメリカ陸軍兵器局はM4の後継となる新型戦車の開発を開始した。
より強力な火力と装甲を持つ戦車としては、既にT1重戦車(後のM6重戦車)やT14重戦車の開発が行われていたが、いずれも重量が非常に大きく、M4の代替とならないことは明らかであった。新型戦車は重量を抑えつつ、M4の欠点を克服していくことが求められたのである。
このような中で1942年5月に設計が完了し、試作車が発注された車両がT20中戦車であった。

 

T20は砲塔こそM4に類似しているが、車体は避弾経始と軽量化を重視した形状に変更された。またエンジンは戦車用に開発されたFord GANエンジンを搭載し、変速機類を車体後部にまとめて配置したことで、背の高い航空機用エンジンを搭載し、プロペラシャフトが車体後部から前部へ貫通していたM4と比較して車高を低く抑えることに成功した。
武装はM6などに搭載された3インチ砲を改良した76mm Gun M1A1が搭載され、対戦車火力では7.5cm KwK40 L/43をわずかに上回った。装甲は最大約100mmで、M4で脆弱性を指摘された弾薬庫などの部分の装甲は増厚されていた。
変速機にはM6で採用されたトルクマチック変速機が搭載され、サスペンションにはこれもM6で採用されたHVSS(水平渦巻スプリング・サスペンション)が搭載されたが、試作車2輌のうち1輌にはより性能が良いトーションバーサスペンションと幅の広い履帯が搭載されて外観が大きく変化し、T20E3と呼称された。この車両には当初3インチ砲が搭載される予定だったが、結局T20と同様76mm Gun M1A1が搭載されている。
このほか自動装填装置付の75mm Gun M3を搭載したT20E1も開発されていたが、結局試作車は製作されなかった。

 

上述したように1942年5月に試作車がジェネラル・モータース・フィッシャー工場に対し発注され、その完成は1943年5月であった。またT20E3は同年7月に試作車が完成した。
完成した2輌のT20は各種試験に供されたものの、先行して試作車が完成していたT23の限定生産が決まったこともあって量産はされず、1944年には開発計画が中止された。

 

また、新型中戦車の開発計画としてはもう1つ、T22中戦車がT20やT23と並行して開発されていた。
基本構造はT20と同一だが、変速機はM4と同様のものを搭載していた。また、完成した試作車のうち1輌はT20E1に搭載予定だった自動装填装置付の75mm Gun M3を搭載し、呼称がT22E1と変更された。これらの試作車は完成後試験に供されたが、M4と比較して傑出した性能を持たず、火力も不十分であるとして開発計画は中止された。

 

参考資料
『M26パーシング M24チャフィー』グランドパワー2010年9月号別冊
『M26/46パーシング戦車 1943-1953』スティーヴン・ザロガ 大日本絵画
『British and American tanks of World War Two』Peter Chamberlain, Chris Ellis

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*1 tanks.ggより。ゲーム内表記は101mmから102mm
*2 何故かTier9まで入り続けていく
*3 同程度の金弾貫通力を持つ車両としては、Panther(APCR:貫通力244mm)やKonštrukta T-34/100(HEAT:貫通力250mm)が挙げられる