Tier 8 アメリカ 中戦車(課金戦車) /略称:T26E4 / 日本語表記: T26E4 スーパーパーシング 
↑ゴテゴテに取り付けられた増加装甲のため、一見するとM26がベースとは気付かない厳つさである。
↑増加装甲部のアップ。車体前面に38mm厚の装甲2枚(機銃口除く)、砲塔前面に88mm厚の装甲1枚が増設されている。
v0.9.8にてHD化された際に車体部の追加装甲が拡大され、前面のほぼ全てを覆うようになった。
砲塔前面は増加装甲(88mm)+防盾(114.3mm)+本装甲(101.6mm)の3重装甲になっており、貫通は困難である。
スペック(v1.12.0) 
車体
耐久値 | 1,500 |
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車体装甲厚(mm) | 102/76/51 |
最高速度(前/後)(km/h) | 40.2/18 |
重量(t) | 50.55 |
実用出力重量比(hp/t) | 14.24 |
本体価格 | 6,400G |
修理費(Cr) | 約9,000 |
超信地旋回 | 可 |
ロール | 攻撃的中戦車 |
武装
名称 | 発射速度(rpm) | 弾種 | 平均貫通力(mm) | 平均攻撃力 | AP弾DPM | 精度(m) | 照準時間(s) | 弾速(m/s) | 総弾数 | 弾薬費(Cr) | 重量(kg) | 俯仰角 |
90 mm Gun T15E1 | 7.5 | AP APCR HE | 202 258 45 | 240 240 320 | 1,800 | 0.38 | 2.3 | 975 1,219 975 | 54 | 255 4,400 255 | 1,551 | -10°/+20° |
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砲塔
名称 | 装甲厚(mm) | 旋回速度(°/s) | 視界範囲(m) | 重量(kg) |
T26E4 | 102/76/76 | 30 | 390 | 11,000 |
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エンジン
名称 | 馬力(hp) | 引火確率(%) | 重量(kg) |
Ford GAF V8 | 720 | 20 | 641 |
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履帯
名称 | 積載量(t) | 旋回速度(°/s) | 重量(kg) |
M26T80E1 | 53 | 32 | 10,000 |
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無線機
名称 | 通信範囲(m) | 重量(kg) |
SCR 528AM | 745 | 91 |
---|
乗員
1 | Commander | 2 | Gunner | 3 | Driver | 4 | Radio Operator | 5 | Loader |
---|
拡張パーツ
![]() | Class2 | ![]() | Class2 | ![]() | Class1 | ![]() | Class1 | ![]() | Class1 | ![]() | Class1 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
![]() | ○ | ![]() | ○ | ![]() | Class1 | ![]() | Class2 | ![]() | Medium |
隠蔽性
非発砲 | 発砲時 | |
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静止時 | 13.17% | 2.96% |
移動時 | 9.86% | 2.22% |
車両に関する変更履歴
v0.9.8 | HDモデル化 |
v0.9.17 | AP弾の貫通力を170mmから192mmに変更 |
v1.2.0 | 装填時間を8.2秒から8秒に変更 AP弾の貫通力を192mmから202mmに変更 移動・車体旋回時の照準拡散を0.24から0.22に変更 砲塔旋回時の照準拡散を0.16から0.12に変更 エンジン出力を500hpから610hpに変更 前面装甲を強化 -砲塔前面から砲塔側面を76.2mmから101.6mmに変更 -砲防循裏にある隠れている装甲の装甲厚を101.6mmから127mmに変更 -砲塔正面上部にある段差部分の装甲厚を101.6mmから127mmに変更 -戦車長キューポラ上部の装甲厚を76.2mmから114.3mmに変更 -戦車長キューポラ下部の装甲厚を76.2mmから88.9mmに変更 -砲塔天板一部の装甲厚を25.4mmから41.3mmに変更 -砲上部に描写されていたシリンダーをスクリーン25.4mm厚コリジョンモデルとして追加 |
v1.12.0 | 移動および砲塔旋回に伴う散布界の拡大を18%軽減 砲塔旋回速度を24度/秒から30度/秒に変更 エンジン出力を610馬力から720馬力に変更 |
解説 
- 概要
v0.7.5で実装されたTier8のアメリカ課金中戦車。通称『スパパ』
Tiger IIに対抗するべく、長砲身90mm戦車砲と増加装甲を追加したM26 Pershingである。
マッチング優遇があり、Tier10戦車とはマッチングしない。
- 火力
俯角は-10°と優秀であり、地形を活かして戦っていこう。- 90 mm Gun T15E1
T26E4 SuperPershingの史実砲。
通常弾のAPは貫通力202mmとまずまずの数値であり、課金弾のAPCRは貫通力258mmと優秀。
精度・照準時間は良いとは言えないが、最も装甲を活かしやすい中距離でも敵の弱点を狙い撃てるだけの性能は有している。
中戦車としては鈍足な為、機動力を活かして敵の側面を突く運用は難しいが、課金弾&弱点狙撃で欠点を補っていきたい。
- 90 mm Gun T15E1
- 装甲
後述の史実にもある通り撃破したPantherの装甲を切り出し装備している。*1HEAT弾に極端に強く、総じて同格重戦車と比べても見劣りしない防御力に仕上がっている。正面に限れば格上の砲も弾きうるが、各所に点在する弱点を狙わせない立ち回りを要求される。
本車は初見殺しとしてよく知られており、弱点や対処法を知らない相手であれば一方的にダメージを与えることも不可能ではない。- 砲塔
砲塔正面装甲は88mmの追加装甲と114.3mmの防盾に開口部の無い主装甲101.6mmを合計し、300mm超にも達する。防楯部分に限れば、抜かれる可能性はほぼ無い。
耳のような部分は大部分が38.1mm、増厚部分76.2mmとなっている。
一方、砲塔の両頬部分や防盾と車体の隙間、砲塔上部などは増加装甲が施されておらず、それらは150mmから貫通可能なので注意しよう。
特に砲塔下部の防盾と車体の隙間を抜かれると、ターレットリングに命中して砲塔旋回装置が損傷しやすい。砲身を下方向に向ければ隙間のほとんどを増加装甲で隠す事が可能なので、ハルダウンの際などには意識しておこう。
上部のスプリング式平衡機(2本の筒状の物体)はただの空間装甲だが、そのすぐ後ろには弱点のキューポラがあるので大きな目印となってしまっている。ただし機銃が取り付けられている向かって右の上部ハッチには一切当たり判定が無いため、砲塔左半分だけ出すとダメージを受けにくい。*2 - 車体
車体正面は38mm鋼板2枚+101.6mmの3重装甲で、単純計算で傾斜込み280mm相当にもなる。ただし口径76.2mm以上のAP・APCRは標準化作用が強くなるため、正味250~230mm程度となる。
障害物を利用しつつ昼飯の角度をつければ、HEAT弾や同格の通常弾は十分弾いていけるだろう。
ただし、機銃口の部分のみ追加装甲で覆われておらず、たった76.2mmの弱点であることには注意したい。
当然ながら空間装甲の張られていない側面はPershing同様76.2mm(側面後部は50.8mm)と薄く、射撃時、遮蔽物から飛び出す際にうっかり駆動輪を晒してしまうとあっさり貫通されてしまう上に履帯も切られてしまうため、なるべく車体は正面だけ晒すことを意識すべきである。
- 砲塔
- 機動性
以前は平均的な重戦車にも劣るほどの機動性であったが、二度にわたるエンジン出力向上の修正により改善された。中戦車としては鈍足であることに変わりはないものの、現在は中戦車的な運用も可能になっている。
後退速度も上限は18km/hと中戦車らしく高く、稜線の下り坂を利用して退がる際には頼りになる。
開幕の位置取りがかなり楽になったり掃討戦に参加できるようになったりすることで戦果を挙げやすくなったほか、細かく動くことにより装甲の弱点を狙いづらくさせる等、さまざまな面でBuffの恩恵を感じることができるだろう。
- 総論
中戦車に区分されながら鈍重な機動力に頑丈な装甲を備える風変わりな車両。実際にはほぼ重戦車のように運用する事になる。
ただし、一見すると頼りになる装甲にも穴がある事から近距離では弱点を抜かれやすく、また、増加装甲の無い側背面は元の中戦車のままである。
とはいえ、こういった弱点も真正面を向いて距離を取っていれば、そうそう撃ち抜かれるものではない。
装甲を過信して突出する事は控え、良好な砲性能を活かして『一歩引いた位置』から着実にダメージを積み重ねていけば、貫通を最小限に抑えつつ戦果を挙げられるだろう。
もちろん戦況に応じて最前線に出る事も重要であり、味方の盾となる場合や接近戦を挑んだりする場合も、弱点を狙わせないか上手く隠せる状況を作り出したい。
一般的な中戦車のような柔軟な運用はできないが、その代わりとして手に入れたマッチング優遇や強固な装甲といった強みを活かせるように立ち回っていこう。
なお、重戦車と正面から撃ち合う車輌である関係上課金弾を使用する機会は多く、課金戦車ながらクレジット稼ぎにはあまり向いていない。
史実 
増加装甲を取り付ける前の状態
よく見ると平衡機("チョンマゲ")のスプリングが露出している
増加装甲が施されているが、砲塔左右("耳")はまだ覆われていない
終戦後にドイツ・カッセルの集積所で撮影された最期の姿。この後スクラップとして処分される。
ノルマンディ上陸後の米陸軍は、自軍の戦車の性能が独軍の戦車に大きく劣るという事実を突き付けられた。
特にティーガーIの能力は実態以上に恐れられ、将兵の間では"タイガー恐怖症"が蔓延していた。
米軍は主砲に90mm M3を装備する新型戦車T26E3の生産・配備を急ぎ、1945年1月に20両の先行試作車をヨーロッパに送り込んだ。
これによって米軍はようやくティーガーIに性能面で対抗できる戦車を手に入れることができた。
T26E3は、1945年4月にM26重戦車として正式採用された。
しかしながら、このとき既に独軍はティーガーIを超える重戦車ティーガーIIを実戦配備していた。
ティーガーIIは、当時のあらゆる戦車を凌駕する主砲と装甲を有しており、M26の能力を完全に上回っていた。
そこで、ティーガーIIに対抗するため、米陸軍は73口径の90mm戦車砲T15E1を試作し、T26の車体に搭載することを試みた。
その車両がT26E4である。
T15E1から発砲された被帽徹甲弾の砲口初速は1,143m/sにも達した。
これはティーガーIIの8.8cm KwK 43 L/71から撃ち出されるPzGr. 40/43 APCRの初速に匹敵するものであり、パンターの正面装甲を2,400mの距離で貫徹可能とされた。
反面、T15E1はその砲身長がT26の車体長に匹敵するほど巨大な砲であり、後座長も長かった。
そのため、これをそのままT26の砲塔内に収めるには無理があった。
また、砲弾の長さは127cmもあり、砲塔内での取り回しが困難であった。
本来であれば砲か砲塔を改設計するべきところであったが、戦力化を急ぐ米陸軍は強引な設計でT15の搭載を試みた。
まず、後座長を減らすため、スプリング式平衡機を砲塔に外付けした。
本車画像の砲塔上部やや右側に装着されている2本の円筒がそれである。
当然ながら、外付け平衡機が破損した状態で発砲すれば砲か砲塔が破壊される可能性もあった。
この平衡機が防御上の問題点であることは明白であったが、それでも試作を強行したあたりに米陸軍の焦りが見て取れる。
T15E1を搭載した試作初号車は、T26E1の試作車の1両(T26E1-1)を改造して作成された。
次に、砲弾の取り回しをよくするため、砲弾をIS-2などと同様の分離装薬式としたT15E2が制作された。
これに伴い発射速度は1分間に4発程度に減少したが、やむを得ないと判断された。
T15E2を搭載した試作2号車は、T26E3(後のM26)の試作車の1両を改造して作成された。この車両は、外付け平衡機も新型のものに変更されていた。
この試作車輛を元に平衡機を油圧式の砲塔内蔵型に改良したものがT26E4として限定的に量産される事となる。
T15E1を搭載した試作初号車は、実戦テストのためヨーロッパに送られ、第3機甲師団第635戦車駆逐大隊に配属された。
現地部隊は本車にティーガーIIに匹敵する防御力を持たせるため、砲塔及び車体正面に増加装甲を取り付けた。
砲塔正面には撃破したパンターの車体正面装甲(80mm厚)を切り出して貼り付け、車体正面にはボイラー用の40mm鋼板を2重に溶接した。
この車両は、現地部隊によって「スーパーパーシング」と呼ばれた。
本ゲームに登場するT26E4は、この車両をモデルにしている。
本車に砲手として搭乗したジョン・P・アーウィンは、"Another River, Another Town"というタイトルの自叙伝を出版しており、そこに本車の戦闘記録が記されている。
本書によると、スーパーパーシングは1945年4月4日、1,400mの距離でドイツ軍の形式不明の戦車(もしくは戦車に似た車両)を撃破した。次に4月12日にも、またしても形式不明の敵戦車を撃破した。
4月21日には、ティーガーと思われる戦車と近距離で遭遇した。先手を取ったのはドイツ側であったが、その砲弾は増加装甲により跳ね返された。スーパーパーシングの反撃により、車体下部に直撃を受けたドイツ戦車は一撃で撃破された。これが最後の戦果となった。
(ドキュメンタリー作品のインタビューに応じた同氏によると、この時遭遇したのはデッサウの町で相手の車両はTiger Ⅱであったと証言している。Tieger Ⅱの砲弾は上にそれて外れ、スーパーパーシングの反撃2発はTiger Ⅱの前面装甲に命中するも致命打には至らなかったという。Tiger Ⅱが接近するために瓦礫の山を乗り越えようとして車体底面を晒したため、そこを狙って砲撃を加えたところ見事命中。Tiger Ⅱの積んでいた砲弾に誘爆し爆発したという。)
戦後、本車はカッセルの車両集積所において最後の写真を撮影されており、その後スクラップにされたと考えられている。
なお、これらの戦果に対しては懐疑的な目を向ける戦史家もいるようである。
量産型であるT26E4は1,000両が発注された。しかし、ドイツが降伏したため、発注数は25両にまで減らされた。
戦後、T15の改良型である90mm戦車砲T54が作成され、それを搭載するM26E1が設計された。
T54は、T15に比べて砲身が166cmも短くなったが、薬莢が大型化されたため威力は同等とされる。
また、砲弾も一体式に改められた。
M26E1には当然ながら外付け平衡機は廃されている。
M26E1は性能面では陸軍の要求を満たしたものの、財政の悪化に伴い量産は行われなかった。
ちなみにまったくの余談だが、M4A1シャーマン中戦車やM4A3E8シャーマン中戦車にも本車同様装甲版を切り貼りした増加装甲型が確認されており、シルエットもどことなく面影が似ている(たとえばこいつ)(もしかしたらこちらが似ている側なのかもしれない)。この頃から無茶をするのが得意だったのだろう。
参考資料
『M26パーシング M24チャフィー』グランドパワー2010年9月号別冊
http://en.wikipedia.org/wiki/M26_Pershing
『世紀の戦車対決 シーズン3 ベルリンへの道』ディスカバリーチャンネル
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