*キエフ級駆逐艦[#a99451ac]
 
#attachref(./shot-16.12.26_20.21.33-0980.jpg,nolink,45%)
#region(他画像)
Ver.0.6.10.1現在 無期限迷彩は2種類
・タイプ18-Kiev
画像
・祝儀-Kiev Wows2周年記念コレクション報酬
&attachref("./祝儀-Kiev_2周年サンクトペテルブルグ.jpg",nolink,35%);
 
他画像
&attachref("./shot-16.12.26_20.27.46-0915.jpg",nolink,45%);
&attachref("./shot-16.12.26_20.12.45-0534.jpg",nolink,45%);
#endregion
#contents
*性能諸元 [#Ability]
RIGHT:&color(DarkGray){編集時 ver.13.8};

・基本性能
|>|>|>|CENTER:SIZE(12):|c
|~Tier|8|~種別|ツリー艦艇|
|~艦種|[[駆逐艦]]|~派生元|''[[Minsk]]''|
|~国家|[[ソ連]]|~派生先|''[[Tashkent]]''|
|>|>|CENTER:SIZE(12):|LEFT:SIZE(12):|c
|~生存性|>|継戦能力|(A) 16,200&br;(B) 17,500|
|~|>|装甲|13-19mm&br;・防郭 19mm&br;・艦首・艦尾 19mm&br;・砲郭 19mm&br;・装甲甲板 19mm|
|~|対水雷防御|ダメージ低減|(A-B) 0%|
|~機動性|>|最大速力|42.5ノット[kt]|
|~|>|旋回半径|690m|
|~|>|転舵所要時間|(A) 6.7秒&br;(B) 4.8秒|
//船体が1種類のみの場合、(A)の表記は不要で数値のみを記載、船体欄には「-」
&br;
|>|>|>|>|>|CENTER:SIZE(12):|c
|~隠蔽性|~ |~通常|~副砲|~主砲|~火災|~煙幕|
|~|海面発見距離|8.5km|-|-|11.0km|2.0 km|
|~|航空発見距離|3.9km|-|0.0km|6.5km|-|
//副砲がない場合は副砲の箇所に「-」
&br;
|>|>|>|>|CENTER:SIZE(12):|c
|~射撃管制装置|~船体|~モジュール|~主砲射程|~最大散布界|
|~|A-B|mod.1|11.1km|99m|
|~|~|mod.2|12.3km|107m|
&br;
|>|>|>|CENTER:SIZE(12):|SIZE(12):|>|CENTER:SIZE(12):|SIZE(12):|c
|~主砲|~船体|~口径|~基数×門数|~最大ダメージ(火災)|~装填|~180度旋回|~弾種|
|~|A-B|130mm/50|3基×2門|HE弾 1900(8%)&br;AP弾 2500|5.0秒|12.0秒|HE-46&br;SAP-46|
//主砲の口径は口径と砲身長のみを記載し、型は書かない
//弾種はサイズのみ省略して記載、サイズ表記のないものはそのまま記載
//ページの横幅に収まらない場合は口径・弾種の文字サイズを縮小 SIZE(11):
&br;
|>|>|>|>|>|>|CENTER:SIZE(12):|c
|~副砲|~船体|~口径|~基数×門数|~最大ダメージ(火災)|~装填|~射程|
|~|B|85mm/52 92-K|1基×2門|HE弾 1200(4%)|4.0秒|5.0km|
//副砲を装備していない場合、枠ごと削除
&br;
|>|>|>|>|>|>|>|>|CENTER:SIZE(12):|c
|~魚雷|~船体|~口径|~基数×門数(片舷)|~最大ダメージ|~装填|~射程|~雷速|~発見|
|~|A-B|533mm 53-38U|2基×5門(10門)|17933|123秒|4.0km|65kt|1.3km|
|~|B|533mm 53-36 mod.2|2基×5門(10門)|14400|117秒|8.0km|55kt|1.1km|
//魚雷を装備していない場合、枠ごと削除
//魚雷の口径は「魚雷発射管の口径+魚雷のモジュール名」
&br;
|>|>|>|>|>|>|>|>|>|CENTER:SIZE(12):|c
|~対空砲|~船体|~距離|~口径|~基数×門数|~爆発数|>|~秒間ダメージ|~命中精度|~有効ゾーン|
|~|~|~|~|~|~|~爆発半径内|~継続的|~|~|
|~|A| 短|12.7mm DschKM-2B|4基×2門|>| -| 91|90.0%|0.1-1.9km|
|~|~| 中|37mm 70-K&br;76mm 39-K|4基×1門&br;1基×2門| 2| 805| 68|95.0%|1.9-3.5km|
|~|B| 短|25mm 2M-3|4基×2門|>| -| 161|90.0%|0.1-1.9km|
|~|~| 中|37mm V-11&br; 85mm/52 92-K|5基×2門&br;1基×2門| 4| 770| 112|95.0%|1.9-3.5km&br;1.9-3.5km|
&br;
アップグレード
|>|>|>|>|>|CENTER:60|c
|BGCOLOR(#eeaaaa):スロットA|BGCOLOR(#eeaaaa):スロットB|BGCOLOR(#eeaaaa):スロットC|BGCOLOR(#aaccaa):スロットD|BGCOLOR(#aaccaa):スロットE|BGCOLOR(#aaccaa):スロットF|h
|○|○||○|○|○|
#region(搭載可能アップグレード)
搭載可能アップグレード
|BGCOLOR(#eeaaaa):A|&attachref(アップグレード/MainWeapon1.png,nolink,70%);|主砲兵装改良1|主砲および魚雷発射管の機能停止発生率 -20%&br;主砲および魚雷発射管の抗堪性 +50%&br;主砲および魚雷発射管の修理時間 -20%|
|~|&attachref(アップグレード/SecondaryWeapon1.png,nolink,70%);|副兵装改良1|副砲の抗堪性 +100%&br;対空砲座の抗堪性 +100%|
|~|&attachref(アップグレード/PowderMagazine1.png,nolink,70%);|弾薬庫改良1|自艦の弾薬庫誘爆率 -70%|
|BGCOLOR(#eeaaaa):B|&attachref(アップグレード/MainGun2.png,nolink,70%);|主砲改良2|主砲装填時間 &color(red){+5%};&br;主砲旋回速度 +15%|
|~|&attachref(アップグレード/Guidance1.png,nolink,70%);|射撃システム改良1|主砲弾の最大散布界 -7%&br;魚雷発射管旋回速度 +20%&br;副砲最大射程 +5%&br;副砲弾の最大散布界 -5%|
|~|&attachref(アップグレード/AirDefense2.png,nolink,70%);|対空砲改良2|対空砲座の最大射程 +20%|
|BGCOLOR(#aaccaa):D|&attachref(アップグレード/DamageControl1.png,nolink,70%);|ダメージコントロールシステム改良1|浸水発生率 -3%&br;対水雷防御ダメージ軽減率 -3%&br;火災発生率 -5%|
|~|&attachref(アップグレード/Engine1.png,nolink,70%);|推力改良1|主機損傷確率 -20%&br;主機修理時間 -20%|
|~|&attachref(アップグレード/SteeringGear1.png,nolink,70%);|操舵装置改良1|操舵装置損傷確率 -20%&br;操舵装置修理時間 -20%|
|BGCOLOR(#aaccaa):E|&attachref(アップグレード/DamageControl2.png,nolink,70%);|ダメージコントロールシステム改良2|浸水復旧時間 -15%&br;消火時間 -15%|
|~|&attachref(アップグレード/Engine2.png,nolink,70%);|推力改良2|最大出力への到達時間 -50%&br;艦が移動を開始する際のエンジン出力を向上|
|~|&attachref(アップグレード/SteeringGear2.png,nolink,70%);|操舵装置改良2|転舵所要時間 -20%|
|BGCOLOR(#aaccaa):F|&attachref(アップグレード/ConcealmentMeasures_1.png,nolink,70%);|隠蔽システム改良1|発見距離 -10%|
|~|&attachref(アップグレード/LookoutStation_1.png,nolink,70%);|目標測距装置改良1|敵艦艇の強制捕捉範囲 +50%&br;最大目視範囲 +20%&br;魚雷捕捉範囲 +20%|
|~|&attachref(アップグレード/SteeringGear3.png,nolink,70%);|操舵装置改良3|転舵所要時間 -40%&br;操舵装置修理時間 -80%|
#endregion

・消耗品
#fold(搭載可能消耗品){{
搭載可能消耗品
|CENTER:36|CENTER:48|CENTER:64|CENTER:36|CENTER:36|CENTER:36|LEFT:420|c
|~スロ&br;ット|消耗品|名称|使用&br;回数|準備&br;時間|有効&br;時間| 効果|h
|~R|&attachref(消耗品/consumable_PCY009_CrashCrewPremium.png,nolink,70%);|[[応急&br;工作班>消耗品#b9a2217d]]|∞|40|5|火災を消化し、浸水を復旧し、損傷したモジュールを修理する。また敵潜水艦の魚雷誘導を阻止する。|
|~T|&attachref(消耗品/SmokeGenerator2.png,nolink,70%);|[[発煙装置>消耗品#he28a71e]]|4|120|30|自艦を中心に半径 0.45 [km]の視界を遮る煙幕を展開する&br;煙幕持続時間:100 [秒]|
|~|&attachref(消耗品/Consumable_PCY010_RegenCrewPremium.png,nolink,70%);|[[修理班>消耗品#yd3903f6]]|3|80|28|自艦のHPを回復する&br;回復量:最大HPの 0.5 [%/秒]|
|~Y|&attachref(消耗品/Consumable_PCY015_SpeedBoosterPremium.png,nolink,70%);|[[エンジン&br;ブースト>消耗品#ia76b51d]]|3|120|120|艦艇の最大速度を一時的に向上させる&br;最大速度の上昇率:8 [%]|
}}

**ゲーム内説明 [#m733d0d6]
キエフ級駆逐艦(プロイェークト48)は、タシュケント型嚮導駆逐艦の発展型です。より洗練された射撃管制装置を採用し、より強力な雷装を備え、対空兵装も強化されていました。前級の高い速力と強力な兵装を備えつつも小型化され、隠蔽性と機動性が向上していました。
**解説 [#e7cf8051]
ソ連Tier8駆逐艦。前Tier[[Minsk]]から派生するメインツリーである。サブツリーは[[Ognevoi]]。
ソ連駆逐艦ツリーはver.0.6.2(2017年3月上旬)に改訂され、本艦はTier7からTier8へ移動した。旧Tier8の[[タシケント>Tashkent]]はTier9へ移動し、射程向上(&スロット3装備)の補正を受けた。
 
前Tierから更に大型化し、より強力な火力を持つ。
隠蔽能力や機動力は悪化しているが、アップグレードスロットFが使用可能になったため、一方を補うことが可能である。
 
-抗堪性
HPは向上しているが、前Tierと比較すると特に高さ方向に巨大化しており被弾しやすくなっている。
Tier8なので船体は全体的に19mm厚である。((ver.0.6.1以前、Tier7だったころはTier7駆逐艦並の装甲だったが機関区のみ19mm厚を持っていた。ver.0.6.2以降は装甲厚の特殊性が相対的に無くなった。))上部構造は13mm厚であり、砲塔も同様に装甲が無いので主砲停止に注意。
0.8.0より[[Tashkent]]らと同じように発煙装置の代わりに修理班を装備できるようになった。
 
-主砲
[[Minsk]]と同じ主砲が連装3基の6門装備となった。%%このおかげでHE弾のDPMはツリー艦では[[Akizuki]]、[[Benson]]に次いで同格3位%%今やDPMでこの船を超える同格も多く砲駆の中ではむしろ低い方と思った方が良い。プレミアム艦を含めると[[Cossack]]、[[Kidd]]、[[HSF Harekaze]]に劣る。ただ弾道の良さと初速の速さと弾速減衰の低さによる使い勝手の良い主砲はソ連駆逐艦のオンリーワンの強さを持ち駆逐艦同士での中遠距離戦なら敵なしだろう。遠距離で発砲する甘い動きをする駆逐艦に対して咎めやすいが、それは相手依存、後述の隠ぺい性の悪さと近距離戦の弱さから対駆逐艦をするには味方駆逐艦や空母との連携を必要とする。
射角は改善され前後とも30°くらいで全門指向できるし射程も他駆逐艦よりやや長いため、あらゆる局面で火力を発揮できるだろう。
また、v.0.14.3より砲旋回が18.6秒から12.0秒にバフされ、取り回しが格段に良くなった。グリスアップにスキルを振っていた場合は別スキルに移して良いだろう。
これまで同様、砲戦になった場合は弾道性能の優位を生かして適切な距離を取ろう。
注意点としては、連装砲塔になったものの砲塔に装甲が無く、火力喪失のリスクが常に付きまとうことである。特に、駆逐艦の戦術の1つである「真正面を向いて被弾面積を減らす」機動を行うと前方2基の砲塔が一度に停止するリスクがある。
 
余談だが、B船体は射程が5kmもある副砲(高角砲)を持っている。接近戦を行うと一生懸命砲撃する&color(Silver){カワイイやつだ};が、いかんせん主砲が強力すぎるので目立たない。
 
-対空火力
対空射程は短い。単純に射撃時間が短くなるため敵攻撃機がなかなか減らない。
キエフの場合、通常の艦速で航空魚雷の速度を凌駕しているため相手から見て雷撃は難しいのだが、しっかり射線に入れられてしまうと舵の重さで躱しきれないので投下前に回避行動は通常通り行うこと。また爆撃は艦の大きさもあって多めに受けやすいが艦速のおかげで偏差を外してくれることも多い。%%相手依存だが…%%攻撃機を相手した場合は可能な限り艦首を向けて回避するべきだ、艦首を向けて突っ込めば相手攻撃機の攻撃準備時間中に危険地帯を抜けられることが多いが艦尾を向けると速さが災いして攻撃する時間を作ってしまう。
 
-魚雷
初期は2基×5門となり、船体更新を経由して魚雷を更新すると雷速と威力の低下と引き換えに8km射程を獲得する。
隠蔽能力を強化すれば本艦の発見距離は魚雷射程より縮めることはできる。そのため魚雷の使用機会は増えるが、連装数の増加によって装填時間が伸びている点は注意。普段は無理に雷撃に行かずとも強力な主砲を持っているのであるがHPが減って損失を抑えたい場合には選択肢になるだろう
 
-機動力
前Tierと比較して速度、操舵とも若干低下している。
特に操舵はかなり重い。速度があるので方向転換速度はあまり気にならないが、旋回半径は前級と変わらず大きく駆逐艦の感覚で操舵することはできないので注意。隠蔽を捨てた運用にして操舵装置改良3を装備すれば転舵時間が2.9秒と大きく改善する(転舵装置改良2も付けると2.3秒)。
但し、主砲の項で述べたように照準速度と範囲の改善によって、大胆に舵を切っても砲撃に支障をきたさないようになっている。砲戦時の回避運動はやりやすくなっているだろう。
 
-隠蔽性
9kmという海面発見距離は同格でワースト1位だったが、隠蔽がバフされて2位となった。それでも悪いことに変わりはないが、キエフは隙あらば砲撃するのであまり問題にならないだろう。(8.5kmでは巡洋艦のバイタル貫徹は望み薄なのは残念ではあるが。)
これは6.9kmまで縮めることが可能だが、砲戦をメインに立ち回る場合、そこまで隠蔽強化せずに他の強化にリソースを回せることもある。プレイヤーの個性がでる面白い艦だと言えるだろう。

-消耗品
煙幕と修理の選択になる。
煙幕はこの船の隠ぺいの悪さを補いCAP争いで優位に立ちやすくなる、対して修理は頻繁に砲撃を行うので被弾が多くバイタル判定もないため有効性は高い。
結論としてどちらも相性が良くどちらも捨てがたい、駆逐艦とのやり取りを重視するなら煙幕、多少の無茶に堪えられるタフネスを求めるなら修理だろうか…
身もふたもないことをいうが選べないなら第2ルートへ行くと良い。数は少ないが両方使える。

-総評
ようこそ%%軽巡洋艦%%嚮導駆逐艦コースへといったところか。これからそしてこれ以降から徐々に駆逐艦としての仕事は難しくなる%%致命的な代償の%%代わりに快速と耐久力による高い継戦能力と遠距離戦でも駆逐艦の脅威となる強力な主砲、巡洋艦に対してある程度の圧力になるAP弾を利用可能になり他国の駆逐艦とは一味違う駆逐艦へと成り替わる。
この船の特徴はどの距離でも主砲で高いDPSを発揮しつつ、速度による回避を生かした高い継戦能力が最大の強み。代わりに駆逐艦で重要なそれ以外が、特に隠ぺい性が泣き所な故とにかく駆逐艦としての運用はほかの駆逐艦との下位互換でしかない。序盤はキャプ争いを避け、回避盾でヘイトを分散。快速を生かしてのいやらしいポジションでの偵察などで最低限の仕事に徹し、中盤では敵の横を取った射撃、場合によっては敗走支援のための弾受け、終盤では空き巣キャプなどの相手をかき乱す為の独自の運用が要求される。
**史実 [#v9426e8a]
#region(長いので格納)
1937年8月、国防人民委員部において「1型嚮導駆逐艦([[レニングラード級>Leningrad]])の改善案」を設計する決議が採択された。
この改善型には「48型」の型番が与えられ、設計にあたっては

-[[1型>Leningrad]]が5基搭載していた防楯付きの130mm単装砲を連装砲塔3基へまとめること
-[[1型>Leningrad]]に剥き出しで搭載されていた2基の76mm単装高角砲を1基の連装砲塔へとまとめること
-4~5基の45mm or 37mm半自動砲といくつかの12.7mm機銃を装備すること
-3連装魚雷発射管を3基搭載すること

といったことが要求された。
最高速度は[[1型>Leningrad]]から引き続き最大43ノットが要求値であった。
こうした要求仕様は基本的に20I型([[タシケント>Tashkent]])に求められたものとほぼ同じであったが、「兵站への影響を考慮して主兵装/主機/補機/その他機器を30型([[オグネヴォイ級>Ognevoi]])とある程度共通化する」という新しい要求も追加された。
#br
48型の実際の設計作業はニコラーエフの第198造船所で行われた。設計に際しては20I型([[タシケント>Tashkent]])の特徴もいくつか取り入れられた。
しかし、1938年7月に48型の位置付けを「[[1型嚮導駆逐艦>Leningrad]]の改善案」から「新設計の嚮導駆逐艦」へと変化させる決定と、それに併せた大幅な設計の見直しが指示された。
見直し前の設計案は[[1型>Leningrad]]よりも基準排水量が増加(2030t→2220t)したにもかかわらず安定性が悪化した上、航続距離は不十分で、しかも搭載火器の口径が多様すぎる(130mm/76mm/45mm/12.7mm/7.62mmの5種類)と様々な問題を抱えており、これが見直しに至った大きな要因だったようである。
設計側の経験不足が招いた事態であるらしい。
#br
ここから安定性確保と航続距離増加のための悪戦苦闘が始まった。手始めに行われたのは軽量化であった。3基の3連装発射管は2基の二階建て式5連装発射管へと改められ、45mm半自動砲と7.62mm機銃の搭載は却下された。探照灯の大きさを90cmから60cmへと変更することさえ行われた。
再設計作業は1年以上にも及び、再設計が進むたびに排水量はジワジワと増えていった。
#br
苦労の末に出来上がった完成案は1939年9月に海軍へ提出され、同年10月下旬に[[30型>Ognevoi]]、48型、そして両級の搭載する新型主機がソビエト連邦人民委員会議の国防委員会においてスターリン立会いの下で審査されることになった。
[[30型>Ognevoi]]、48型、新型主機の主任設計技師計3名はクレムリンのオーバルホールにおいて短いプレゼンテーションを行い、参加した人民委員たちからの肯定的な意見を勝ち取った。
肝心のスターリンはというと、会議の中で提示された図面やデータを国内の同級艦(=レニングラード級)や海外の同級艦と慎重に比較検討しており、48型の主任設計技師に48型の技術的信頼性や生存性、戦闘艦としての資質についての質問をいくつか投げかけた。技師の返答はスターリンを満足させるものであったようで、会議では無事48型と30型の建造承認がスターリンから提案され、11月21日に48型が新型嚮導駆逐艦として正式承認された。
#br
承認に先立って既にニコラーエフの第198造船所で起工されていた「キエフ」に加え、39年中に同じくニコラーエフの第198造船所で「エレバン」、レニングラードの第190造船所で「スターリナバード」が起工され、翌40年には第190造船所で「アシガバード」と「アルマ・アタ」の起工準備作業が始まり、ニコラーエフで更に3隻(「ペトロザボーツク」「オチャーコフ」「ペレコプ」)、モロトフスクの第402造船所においても2隻(「アルハンゲリスク」「ムルマンスク」)の建造が発注され、着々と量産体制は整えられていった。

#region(48型嚮導駆逐艦の諸元)
|~基準排水量|2350t|
|~満載排水量|3045t|
|~全長(水線長)|127.8m(126.0m)|
|~全幅(水線長)|11.7m(データなし)|
|~喫水|4.2m|
|~機関出力|90000hp|
|~最高速度|42.5ノット|
|~航続距離(42ノット発揮時)|900浬|
|~航続距離(20ノットでの巡航時)|2500浬|
|~航続距離(15ノットでの巡航時)|4100浬|
|~兵装|130mm連装砲B-2LM 3基|
|~|76mm連装高射砲39-K 1基|
|~|12.7mm連装機関砲DShKM-2B 4基|
|~|5連装発射管2基(船体中央部)|
|~乗員|264名(旗艦になった場合司令部要員+5名で269名)|
#endregion

しかし、前途洋々だった48型の運命は突如暗転してしまう。
1940年10月19日に突如発注が全て取り消され、さらには全ての起工準備作業の中止命令と「スターリナバード」の建造中止および解体までもが命令されたのである。
辛うじて「キエフ」と「エレバン」のみが建造作業の続行を許可され、「キエフ」は1942年第3四半期、「エレバン」は1942年第4四半期の竣工を目指して作業が続けられることとなった。
#br
このような事態になった主な原因は、両用砲を搭載した大型駆逐艦である[[35号計画艦>Udaloi]]の登場にある。「駆逐艦」でありながら「嚮導駆逐艦」に匹敵する性能を持つ[[35号計画艦>Udaloi]]は嚮導駆逐艦という艦種の存在意義を粉砕してしまったのである。
ソ連海軍が対空戦闘を考慮しない主砲を「時代遅れ」と考えるようになっていたことも、この決定の大きな後押しとなった。
#br
かくして建造段階で既に「コンセプトも能力も色褪せた旧式艦」となってしまった48型であるが、それでも建造作業は着々と進められ、「キエフ」は1940年12月11日にめでたく進水、「エレバン」もそろそろ進水が見えてきた……というところで残念ながら両艦の命運は尽きてしまった。
1941年6月22日が来てしまったのである。
#br
開戦直後の6月29日に辛うじて「エレバン」を進水させるところまでは漕ぎ着けたものの、破竹の勢いでドイツ軍が進撃してくる状況では建造作業が続行できるはずもなく、7月10日に両艦揃って建造作業が完全に停止されてしまった。
そして、この日以降「48型嚮導駆逐艦」としての建造作業が再開される日は二度と来なかったのである。


#region(余談:その後のキエフとエレバン)
両艦が建造されていたニコラーエフは開戦一月少々でドイツ軍による占領が避けられなくなってしまったため、他の未完成の艦艇数隻とともに曳航されてセバストポリへと落ち延びることとなった。
ところがセバストポリも安住の地とはならず、8月6日に「エレバン」はケルチへ、8月12日に「キエフ」がカミシュ・ブルンへとそれぞれ曳航されていった。
しかし戦況悪化はとどまることを知らず、両艦の逃避行は更に続くことになる。9月18日には「エレバン」がエイスクへ、「キエフ」は10月6日にポチへと移された。10月15日になると「エレバン」はアゾフ小艦隊の艦艇数隻に連れられてケルチへと避難したものの、2日後には再度エイスクへとんぼ帰りをしている。
1942年1月、とうとう両艦ともにトルコとの国境にほど近いバトゥーミまで後退するハメになり、ここでセバストポリ以来久々の再開を果たした。
#br
バトゥーミでの疎開生活真っ最中の1944年1月、ついに2隻の建造再開計画が動き出した。とはいえすっかり旧式化した当初計画通りに竣工させるわけにもいかず、48型嚮導駆逐艦は第17中央設計局の手によって再設計されることとなった。
48-K型と命名された改修案に対する海軍の当初の要求は「37mm 70-K機関砲を8基搭載すること」や「5連装魚雷発射管2基を3連装発射管2基へと交換すること」「新型ソナーの搭載」などといった小改修レベルのものであったが、数ヵ月後にこれは取り下げられた。
海軍から再度出された新要件は

-高射砲は76mm 39-Kに代えて85mm 92-Kを搭載すること
-37mm B-11連装機関砲を5基搭載すること
-新型の平屋建て式5連装魚雷発射管を2基搭載すること
-30-K型のものと同じ新型火器管制装置を搭載すること
-各種レーダーの搭載

といったものであり、これに従っての設計作業が44年12月に始まった。
戦争の終わった翌年秋、「キエフ」と「エレバン」は2隻揃ってようやくニコラーエフへと帰郷し、造船所の船台の上へと戻された。
これで後は設計作業を終わらせて工事再開に取り掛かるだけ……と行けば良かったのだが、設計作業では問題が噴出していた。
海軍の示した用件に従って設計した結果、排水量は2740tにまで増大し、最高速度は37.5ノットに低下し、安定性と凌波性も悪化してしまったのである。
その結果、1945年の末に48-K型の設計作業は一時棚上げされ、「キエフ」と「エレバン」の船体はモスボールされることになった。(「エレバン」はしばらくの間宿泊艦として利用されたようである)
#br
一年の休眠期間を経て再開した設計作業は、大幅な近代化を目指すものとなった。主砲のB-2-LMは同口径の両用砲であるBL-109へと置き換えられ、対空兵装は45mm4連装機関砲3基と25mm4連装機銃2基にまとめられた。魚雷発射管は新型の5連装発射管へと換装された。
これは実質的に「旧式化した嚮導駆逐艦の船体のみを再利用した新型駆逐艦」を作る試みであった。実際、最高速度は36ノットにまで抑えられ、航続距離も3500浬で良しとされた。嚮導駆逐艦だった頃には決して受け入れられなかった部分の性能低下が甘受されたのである。
しかし、この大幅な改革案は「BL-109と45mm対空機関砲の速やかな供給が不可能である」という不本意な理由によって却下されてしまい、48-K型の武装は古い構成に戻ることを余儀なくされた。
#br
その後も設計作業は続いたものの、武装を古い構成に戻すということは嚮導駆逐艦時代とあまり代わり映えしないものになるということであり、とうに「嚮導駆逐艦」から「駆逐艦」へと艦種が変更されていた48-K型にとって、これは致命傷になった。
「古い構成の武装を搭載した駆逐艦」という椅子には既に30-bis型(スコーリィ級)という「先客」が座っており、このクラスの駆逐艦と兵装や造船施設の食い合いになることが避けられなかったからである。
#br
そして、とうとう「キエフ」と「エレバン」の建造は公式に断念されることとなった。
作業開始から11年目となる、1950年のことであった。

#region(48型-Kと48型の諸元比較)
||BGCOLOR(#f0f8ff):48-K型(最終稿)|BGCOLOR(#fffff0):48型|
|~基準排水量|2722t|2350t|
|~満載排水量|データなし|3045t|
|~全長|>|127.8m|
|~全幅|>|11.7m|
|~喫水|データなし|4.2m|
|~機関出力|>|90000hp|
|~最高速度|39.5ノット|42ノット|
|~航続距離(巡航速度)|3000浬(20ノット)|2500浬(20ノット)|
|~兵装|>|130mm連装砲B-2LM 3基|
|~|85mm連装高射砲92-K 1基|76mm連装高射砲39-K 1基|
|~|37mm連装機関砲B-11 8基|12.7mm連装機関砲DShKM-2B 4基|
|~|5連装発射管(平屋建て) 2基|5連装発射管(二階建て) 2基|
|~乗員|350名|264名/269名|
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#region(余談の余談:キエフとエレバンの最期)
-キエフ
建造断念の決定以降しばらくの間放置されていたようだが、1955年にヴォルガ・ドン運河を伝ってカスピ海へと移され、カスピ小艦隊に実験用機材として引き取られた。
1962年、バクー近海で行われたP-35(SS-N-3B)対艦ミサイルの発射実験において標的艦として用いられ、炸薬の入っていない模擬弾頭が撃ちこまれた。水線上への命中弾数発には耐えたが、水線下へ一発の命中弾が出るとこれが致命傷となり、命中後三分で轟沈した。

-エレバン
1953年にカスピ海へと運ばれ、1954年からはミサイル発射実験や戦闘演習に用いられる標的艦に再分類された。
1957年の3~4月、レーダー反射波がアメリカの[[クリーブランド級巡洋艦>Cleveland]]と同じになるよう加工された上で、56-M型駆逐艦(キルディン級)によるKSShch対艦ミサイル(後のP-1/SS-N-1 スクラバー)の発射実験に標的艦として用いられた。25~30kmの距離から数発の模擬弾頭がエレバンへ向けて発射されたが、直撃弾は出なかったようである。
同年8月、同じ条件で再実験が行われ、今度は舷側への命中弾を得ることに成功した。これによって水線下にまで広がる被弾孔が形成され、その結果沈没した。
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**小ネタ [#e2294595]
キエフまたはキーウは、ウクライナの首都である。他の州とともにウクライナを構成する特別市としてウクライナ憲法で制定されている。ドニプロ川の中流に位置する、同国最大の都市で、政治・経済・社会・学術・交通の中心地である。
9世紀後半に建設されたヴァイキングの集落から発展した。中世にはキエフ・ルーシの都で、近世にはコサックのキエフ連隊の中心となった。20世紀中にウクライナ人民共和国、ウクライナ国とウクライナ・ソビエト社会主義共和国の首都であり続けた。人口は、キーウ市内がおよそ295万人、キーウ首都圏はおよそ350万人となっている。東ヨーロッパにおける最古の都市で、キリスト教の聖地の一つである。市内にある聖ソフィア大聖堂とキエフ洞窟大修道院は世界遺産に登録されている。

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