スノーフェアリー

Last-modified: 2023-05-27 (土) 11:40:36

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概要

2007年アイルランド生まれのイギリスの競争馬。生まれたころは競走馬として全く注目されておらず、不人気すぎて生産者が20万円ほどで買い取る事になる程度であった。
2歳時は6ハロンから7ハロン(1200~1400mの短距離)で走り、そこそこ上位には入るもののイマイチ勝ちきれない日々が続いた。
しかし、3歳から距離を伸ばした9ハロン以長のレースで才能が開花。年初に初勝利を挙げるとそのまま後方一気のとんでもない差し脚で英オークスを、さらに先行のポジションから2着を8馬身差でちぎって愛オークスを制覇し、一躍実力馬として覚醒した。

そして2010年11月14日、三冠牝馬アパパネの出走で注目されていた日本のエリザベス女王杯に参戦した。実績では過去の参戦馬と比較しても最上位クラスではあったが、輸送を経た海外調教場が果たしてすぐ適応できるか疑問視され、4番人気の単勝8.5倍という評価に甘んじた。しかしてそのレース内容は…

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圧勝である
後方からのゆったりした展開から最終直線で突如として加速、荒れていて誰も通ろうとしなかった内を颯爽と駆け抜け、
まるで一頭だけ早送りされているような強烈な差し足でアパパネ含めた他の馬をまとめてゴボウ抜きし、英愛オークス馬の実力を日本の競馬ファンにも見せつけた。
ちなみにエリザベス女王杯を海外調教場が制覇したのは史上初の出来事である。
さらにこの年は年末の香港カップも勝利し、G1タイトルを4つ取るという充実したシーズンであった。

翌2011年は年初に脚部不安が見つかり、レースに復帰したのは6月までずれ込み勝ちきれない日々が続いた。(まぁその中の凱旋門賞3着は十分快挙なのだが…
そんな煮え切らない年の11月13日、前年に馬場が好感触であった日本のエリザベス女王杯へとスノーフェアリーは出走を決めた。
しかし、今度は8枠18番の大外スタート。前年より不利な枠であるのは間違いないが、前年の鮮烈な走りが焼き付いた日本の競馬ファンは彼女を単勝2.7倍の1番人気に推した。結果は…

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やはり強かった

予想通りの前年よりも苦しい展開、最終直線でも先頭集団団子状態の中でアガリ33.8秒という猛烈な末脚を繰り出してクビ差勝利。鞍上ライアン・ムーアの騎乗技術も光った勝利であった。
この勝利によって海外調教馬による初の同一平地G1連覇をやってのけ、またしても日本の競馬ファンの脳に焼き付くレースを残して日本を去っていった。

翌2012年も現役を続行し、8月にはフランスのG1ジャンロマネ賞でお得意の最後尾からの追い込みで1着!…と思いきや屈腱炎治療の薬物が体に残っていたという事で失格処分を食らい幻の勝利となった。つづく9月の愛チャンピオンステークスではナサニエルやセントニコラスアビーといった強豪馬を抑えてレコード勝ちしG1競争6勝目を挙げたが、のちに屈腱炎を発症しこれが事実上の引退レースとなった。

2019年にnetkeibaが行った「競馬ファンが選ぶ!歴代最強のエリザベス女王杯馬は?」では見事に1位を獲得。未だに「エリザベス女王杯といえば?」と聞かれると忘れられない競馬ファンは多いようだ。
ちなみに引退後にはアイルランドのレパーズタウン競馬場に彼女の功績を顕彰して銅像が建てられている。
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銅像とご本人(馬?)のツーショット

おまけ(YouTubeに落ちてた日本以外のG1勝利レース)

英オークス
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愛オークス(なんか年間違ってる…)
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香港カップ
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ジャンロマネ賞(のち失格)
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愛チャンピオンステークス
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