【さいごのかぎ】

Last-modified: 2024-03-10 (日) 04:54:55

概要

DQ3以降に登場する【道具】
【とうぞくのかぎ】【まほうのかぎ】に続くカギ御三家の最後の一本。
他のカギ御三家に比べて、シナリオの途中で強制入手の確率が高い。
 
どんな扉も開けてしまうすごい機能は【マネマネ銀】によるもので、この鍵を鍵穴に差し込むと、先端がその鍵穴に合った形状に変化するという。
なお、この説明は【アイテム物語】が初出だが、以後の【公式ガイドブック】にも踏襲された。
ちなみに先端が変化することについては、DQ3の公式ガイドブック(FC版)のイラストがすでに、そのように理解できるデザインになっている。むしろこのイラストが『アイテム物語』での話の元になったかもしれない。
 
普通の扉のほとんどは魔法の鍵で開くため、これで開けられるようになるのは牢屋であることも多く、上位互換である点を除けばDQ2の【ろうやのカギ】のポジションを受け継いだものに相当する。
それまで開けられなかった鉄格子の扉すらもたやすく開けてしまえるため、これを手にいれた途端に、【盗賊】の如く世界中の宝物部屋を荒らし回ってアイテムを漁るのはもはやお決まりのパターンである。
しかもさいごのカギで開けられる宝は一品ものや役に立つアイテムが多く、一度冒険の足を止めて取りに戻るだけの価値がある。
また世界中の【牢屋】をこじ開けて【囚人】を解放できるが、真面目に服役している奴が多く、脱走する者はほぼいない。
 
初登場のFC版DQ3を除き、基本的にこの鍵を持っていても開かない扉オブジェクトが登場する。さらに鉄格子を含めるならDQ3も該当する。
恐らく閂等で鍵をしているために外側からでは物理的に開けられないのだろうと思われるが、最後の鍵でも開かない扉を開ける専用の鍵があるケースも中には存在する。
あくまで鍵自体の形状を変化させているだけなので、現実世界の認証機能よろしく何らかの魔法的な封印が施された扉は開けられないのかもしれない。
余談だが、この鍵の下位の「魔法の鍵」も魔法的な封印を解除するわけではなく、魔法のように、あるいは特殊な魔法の力で色々な「普通の鍵」が開けられるだけである。
 
そのあからさまなネーミングから、ストーリーの進行度がバレバレかと思いきや、実は各作品ごとに入手時期は結構まちまちである。
初登場のDQ3からして上の世界にいるうちに手に入るし、これを手に入れた後にまだ別の鍵が手に入る作品もある。
 
ちなみに定型句と言うほどでもないが、「○○が最後の鍵」といった言い方がある。それに【堀井雄二】がピンと来て「だったら『最後の鍵』というアイテムを作ってしまおう」というノリだったかもしれない。
 
また、容量の制限が大きかった初期シリーズではアイテム所持数が少なく、その中で【ぎんのカギ】【きんのカギ】【ろうやのカギ】という複数の鍵が別々の扉に対応しているとアイテム欄を圧迫する問題があった。
そこで、とうぞくのかぎ<まほうのかぎ<さいごのかぎの順に上位互換にすることで、基本的には上位の鍵を常に1つ持ち歩けばよいシステムに変更すると共に、名称上も「これが最後=最上位の鍵だからこれだけ持っておけばいい」とはっきりわからせるためのネーミングだったかもしれない。
 
容量が増えて【ふくろ】の登場などシステムも進化した現在では、1個の鍵ですべてを賄う必要はなくなっているが、煩雑さを避ける意味で上位互換はなお意義を持っている。
なお、さいごのかぎを頂点とする上位互換システムは以後基本的に継承されるものの、徐々にさいごのかぎでも対応できない(他の鍵で開く)扉も見られるようになっている。

DQ3以降の作品ではナンバリングではほぼ皆勤だが、DQ10のような『最後』の線引きができないオンライン作品では未登場。
 
なお、初出のDQ3では「かぎ」とひらがな表記で項目名もそれに倣っているが、DQ4からは「カギ」とカタカナ表記になり以降そちらが定着している。
これはとうぞくのかぎ・まほうのかぎも同様。
海外版表記は大体「Ultimate Key」(究極の鍵)。

DQ3

【浅瀬のほこら】で入手。
時期的にまだ【レムオル】は使えない頃なので、船入手後に【きえさりそう】【かわきのつぼ】→最後のカギ、という流れで入手する形になる。
余談だが消え去り草は店売り、渇きの壷と最後のカギは【宝箱復活バグ】の対象なので、FC版ではクリア後に新しいメンバーで船入手後から最後のカギに至るこの一連の謎解きを再現することができる。
 
【アバカム】の呪文があるので、ゲームの進行にはさいごのかぎとアバカムのどちらかがあればよく、アバカムを先に覚えれば入手せずにゲームを進める事も一応可能。
ただし、アバカムの習得レベルからして、ほとんどのプレイヤーはこれを入手しにくることになる。
また、【ピラミッド】の地下のように呪文の使えない場所ではアバカム習得後も鍵が必要になる。
 
【まほうのかぎ】とは違い、このカギでないと入れない宝物庫は存在しない。
しかし【サマンオサ】への【旅の扉】を使う時と【グリーンオーブ】【ブルーオーブ】の入手に必要で、これらはゲームの進行に必須となる。
【バハラタ東の洞窟】【カンダタ】【カンダタこぶん】を倒した後さいごのかぎ入手までは必須戦闘がなく、その気になれば【バハラタ】の事件解決後すぐにさいごのカギが手に入る。
皮肉にもそのバハラタ東の洞窟には最後の鍵やアバカムでは開かない牢屋(4倍マスの鉄格子の扉)が存在するのだが、鍵に関係なく壁のボタンで開くので問題ない。
早期に入手すればその後の展開が楽なので、入手方法を知っているならばすぐに取りに行くといい。
周辺海域ではたまに【テンタクルス】3匹に襲われたりするので要注意。

リメイク版

【アリアハン】【ロマリア】などで【ちいさなメダル】【ふうじんのたて】を回収できる。
また、【○○○○バーク】の発展条件、すなわち【イエローオーブ】の入手条件の一つに「最後の鍵を入手する」があるので、使わずにクリアすることは可能でも、入手はしなければならない(GBC版で邪道な手を考慮した場合は例外)。
 
ロマリアの【宿屋】裏口と【ゾーマの城】1階【玉座】手前の部屋に閉じ込められた際はこの鍵でも開かない。
前者は内側から、後者は魔力で閉められているため。なお、これらの扉はFC版では石壁であり「扉」ではなかった。
また、リメイク版で新たに登場した【メダルおじさん】の家にある宝箱、構造が変わった【バハラタ東の洞窟】の牢屋も開けられない。
 
ちなみにFC版DQ3にもピラミッドやゾーマの城で同じような石壁が登場しており、ひび割れてはいないが、同様にカギではなくそれぞれのイベントで開閉するようになっていた。
ただし同作にはとびらコマンドが無いため、この石壁が扉に分類されるような挙動は確認できなかった(最後の鍵とアバカムは何も起こらない)。
もっとも上記の通り、リメイク版DQ3ではこれらも石扉に変更されているので、DQ4での石扉が「最後の鍵で開かない扉」の初出と言えるかどうかは微妙となった。
 
他2つの鍵は、【商人】鑑定させるとどちらも「色んなドアを開けられる」とコメントされる。
それに対しこの鍵は独自のセリフが用意されているのだが、男商人は「ほとんどのドアを開けられる」、女商人は「どんなドアでも開けられる」と言う。
例として、【ピラミッド】の石の扉のように特殊な封印が施されたものは、たとえさいごの鍵や【アバカム】の力を持ってしても開くことができないため「どんなドアも」という表現は厳密には誤りと言える。
男商人の方が目の効きは正確なようだ。

DQ4

【ガーデンブルグ女王】から入手。
【ガーデンブルグ】での【てんくうのたて】入手や、【王家の墓】【魔神像】に入るために必要で、天空の盾の入手も【へんげのつえ】の入手も魔神像を進む事もゲームの進行に必要である。
また、【ブランカ】【レイクナバ】【コナンベリー】などでアイテム回収ができる。
透明気球などのバグ技を使ってもこの盗賊バコタ討伐~最後のカギ入手のイベントはクリアに必須なので大人しく諦めること。
 
なお女王は人質として捕えた仲間を助けなさいと言ってこのカギを渡してくるが、わざわざ牢屋まで行かなくても、城の外に出ると人質になっていた仲間は自動的に馬車に復帰している。
いらない仲間をわざと置き去りにしようとしても無駄である。
しかし牢番の兵士に連絡して開けとけばいいだけのところを、こんな物騒なものを渡す意味はあるのだろうか?
あるいは、遠まわしに褒美として持たせたのかもしれない。
 
登場2作目にして、さっそく開けられない扉が登場。
【湖の塔】の子供達を閉じ込めていた大きな扉と【レイクナバ北の洞窟】【コーミズ西の洞窟】【裏切りの洞窟】の三か所に設置されている「ひびわれた石壁」であり、いずれも「とびら」コマンドで認識される扉オブジェクトだが、鍵を使用することはできない。
前者の扉は鍵穴のようなものが確認できるが、鍵を使用しても何も起こらない。これはイベントで一時的に開くのみで、その後は二度と開かない。
また、後者の石扉を開けるには、それぞれ別々の方法が用意されている。コーミズ西の洞窟のものは「開いた」のか微妙な演出であるが…。

リメイク版

【フレノール南の洞窟】に追加された【いかずちのつえ】の入手にも必要となるほか、PS版では【移民の町】も発展形態によってはアイテム回収に必要となった。

DQ5

【ブオーン】撃破後に入手。SFC版ではブオーンを倒した後の宝箱を調べて入手する。
牢獄の扉と【海の神殿】の扉を開けるのに必要。【魔界】に行くには必須。
また【メダル王の城】【オラクルベリー】でアイテム回収が可能なほか、【封印の洞窟】に入ったり【大神殿】【てんくうのよろい】を取ったりするのにも要る。
 
【エルヘブン】で魔法の鍵さえ入手すれば即ブオーンと戦えるため、進め方によってはまほうのかぎの出番がほとんどないままこれに切り替えられることになる。
その一方で、イベント上必須となるのは魔界突入時のみなので、手に入れずにかなりイベントを進めることもできる。
ブオーンはそれなりに強敵なので、ボロ負けして後回しした結果魔界突入前まで放置してしまった人もいることだろう。
とは言え、【おうじゃのマント】【おうごんのティアラ】といった強力装備を入手するのに必要なので、あまり後回しにしすぎるのも考えもの。
リメイク版ではイベント中の妻の台詞もあるので、これを聞くために後回しにした人もいるだろう。
 
ブオーンを倒すと特に何の説明もなく横に宝箱がいつの間にか出現しているが、これは【ゴロステ】という人物が所持していたもので、ゴロステがブオーンに食われて以降ずっとその腹の中にあったのだという話が【ポートセルミ】で聞ける。
 
このカギでも開かない扉は以下の通り。

DQ6

【沈没船】で入手。
なお、最後の鍵を積んだ船が沈没したという情報は【空飛ぶベッド】入手後に行ける夢の世界のアモールで聞くことができる。また、【マーメイドハープ】を入手した後なら現実の世界の【サンマリーノ】でも情報が得られる。
入手可能になるタイミング以降もしばらくはこれを必要とするイベントはなく、そのままシナリオを進めていくことも可能だが、かなり後半になって【天馬の塔】にも入る際にはさいごのカギが必要になる。
強敵と戦う必要もないので、【あわあわ船】を手に入れたらさっさと沈没船に取りにいこう。
世界をめぐって片っ端からお宝を回収できるが、調子に乗ると思わぬ目に遭うことも…。
 
【ろうごくのカギ】に対応する扉・錠前を開けることはできない。
このカギは前作の【ラインハットのカギ】と違い、最後の鍵よりももっと後で手に入るため、最後の鍵という名前ではありながら最後ではなくなってしまった。

DQ7

【クリスタルパレス】で入手。一見見張りがいて取れないように見えるが問題なく取れる。
クリスタルパレスに初めて訪れてすぐに入手できるが、パレス内のベッドで寝てイベントが起こってしまうとその後様々なイベントを経て【ダークパレス】に変貌するまでクリスタルパレスに戻ってこれない。
ダークパレスになってからでも入手できるので取り返しはつくが、先に取っておくと【王者のつるぎ】なども先に取れるので、忘れずに取っておこう。
 
DQ9まででは唯一、クリアするのに入手が必須ではない。
しかも、入手は飛行手段を手に入れてからという珍しいケース。
但し、クリア後ダンジョンの【謎の異世界】に行くのには必要。
また、エンディング時点でさいごのカギが【メルビン】の手持ちにあった場合、石版入手に必要なある作業が不可能になってしまうので注意。
 
【封印のほこらのカギ】【しゃくねつのカギ】に対応する扉は、この鍵でも開かない。
他にも、【リファ族の神殿】にあるリファ族の血を引く者しか開けない扉やダークパレス1Fの出入り口の扉も、この鍵が通用せず別の手段で開けることになる。
また、【フィッシュベル】【グランエスタード】の道具屋には、この鍵を以てしても開けられない宝箱が存在する。
【とうぞくのはな】【レミラーマ】にも反応するのだが、最後の鍵を持っていても鍵が掛かっていて開けられない、と出る。
一体エスタード島の住人の施錠技術はどうなっているのだろうか?

リメイク版

入手タイミングは特に変わっていないが、【移民の町】最終形態の宝箱にはこのカギでしか開けられないものがある。
上記のエンディング中の石版入手手順は変更され、さいごのカギを使わなくなった。

DQ8

【メディばあさん】から入手。
迫る自身の死を悟ったメディばあさんから主人公の手に託されるシーンにはグッとくるものがある。最期の鍵、と来たか。
しかし手渡された瞬間に「○○はさいごのカギを手に入れた!さいごのカギをふくろに入れた。」と、いきなりふくろに入れました表示するのは味気がない(実際にはまだ入れていないが)。
 
シナリオ上では【海賊の洞窟】に入るのに必要。
ある意味本命である宝物庫漁りは【パルミド】【ゲルダのアジト】【トロデーン城】【メダル王女の城】【サザンビーク】【リブルアーチ】で行えるほか、【ぱふぱふ】屋にも入れるようになる。
また、何の意味も無いが【レオパルド】の犬小屋や【マイエラ修道院】の地下牢も開けられる。
【バトルロード格闘場】の扉はこれでも開かないので、素直に【モリー】に話しかけよう。
ゲームシステム上ではさいごのカギを入手した時点で【レティシア】に人物が配置されてイベントを進められるようになるため、(PS2・スマホ版限定で)【船落ち】を利用すれば【キャプテン・クロウ】戦をスルーすることも可能。

DQ9

【カデスのろうごく】【ゴレオン将軍】を倒した後入手。下の階の天使を助けるのに必要。
【天使界】【サンマロウ】の井戸、【カズチャ村】などでも鉄格子を開けてアイテム回収ができるほか、【カラコタ橋】では秘密の店が利用できる。

DQ11

過ぎ去りし時を求めた後、【神の民の里】の宝箱から入手。
一度【エンディング】を見た後までお預けという今までにないケース。クリアするのに必須ではないが、【ふしぎな鍛冶】のレシピを埋めるためには必須。
必須ではないとはいえ、このカギで手に入るアイテムは邪神討伐へ向けた下準備の活動に大きく貢献してくれるだろう。
3DS版では【冒険の書の世界】【クエスト】を全てクリアする為にも、このカギが必要になる。
名実ともに「最後の」カギ……と思いきや、【禁足地へのカギ】は過ぎ去りし時を求めた際に消失し、再入手しないとこればかりは最後のカギでも代用が利かない。
 
なお、あまりにも無造作に置かれているため見落としてしまうこともあるかもしれないが、【よみがえる聖賢の竪琴】を受注するときにヒントをくれるので安心。
 
神の民の里以前に訪れることのできる場所で、さいごのカギで開けられる扉が存在する場所は以下の通り。
【デルカダール城】(地下牢獄・下層)
【荒野の地下迷宮】
【サマディー城下町】(井戸の中)
【ダーハルーネの町】
【ソルティコの町】
【グロッタの町】(井戸の中・3DS版のみ)
【プチャラオ村】(遺跡の手前)
【クレイモラン城】
【天空の古戦場】
【クレイモラン地方・北西の高台】
【メダチャット地方・西の高台】
【ナプガーナ密林・中央の高台】
【ホムスビ山地・北の高台】
【名もなき島】
【メダチャット地方・西の島】
【バンデルフォン地方・東の島】
【シケスビア南の島】(3DS版のみ)

DQ11S

モード切替を行う場合、切り替え先の時期に関係なく常に手元から失われる仕様のため、再入手しに行かなければならない。

イルルカ

外伝初登場。表記は「さいごのカギ」。
【名もなき闇の王】を撃破すると【ドーク】から貰える。
これを使って異世界への扉を開くと【溶岩の洞窟】に入れる。
ここで【エスターク】を倒すのを以って本作のシナリオは完全クリアしたと言えるだろう。
シナリオ上で手に入るカギとしては名実ともに「さいごの」カギとなる。

また、表エンディング後に物語最序盤で訪れた【ポスタ】の家に再訪すると、その家の持ち主である老人(ポスタ曰く「ダンナさま」)が帰ってきており、この鍵を見たがっている。入手後に見せてやると【光あふれる地】のカギが貰える。「メタルの○○のカギ」を持っていれば無用の長物だが、一応貰っておこう。

ビルダーズ1

ラダトーム編で【にじのしずく】の材料が眠る穴蔵の扉を開ける鍵。
【シャナク魔法台】【せいすい】【マネマネ金属】【ふしぎな宝石】で作れる。
竜王の部屋にはこれが無いと開かない扉が二つあるが、鍵の材料のふしぎな宝石は【ムツヘタ】から1個しか貰えないため、どうやっても開けることができない。
チート等で開けても奥には破壊不可な壁があるだけで何もないただのギミックなので気にしなくていい。
 
ちなみに、この鍵でラダトーム避難所などにある普通の鍵のかかった扉を開けることはできず、あれらの扉は普通の「かぎ」でしか開けられない。

トレジャーズ

【お宝】の一つとして登場。

お宝No.56
レアリティトレジャー
カテゴリーレジェンド
コレクションどうぐ
標準価格17,315,000G

価格に「最後(315)」の語呂合わせがある。

アイテム物語

アッサラームで不思議な宝飾品や飾り物、錠前等を作っていた稀代の職人であるメルキアデスの作。
金持ちの貴婦人に化けた【まほうおばば】に騙され、メルキアデスは魔族にのみ伝わるマネマネ銀を渡され、それを熱したりさましたりしてこの鍵を作り上げる。
この鍵を貴婦人(に化けたまほうおばば)に届けようとした矢先、何とこの鍵が「屋敷中のどの扉の鍵も開けられるように」というのは建前で、その実「世界中の旅の扉が勝手に使えるようにする為」に作らせた事を偶然耳にする。
これまでにも「魔法を知らない者にも使える護身用の電光が出る杖」や「魔力の消費を抑える帽子」を作らされたが、全ては自分が魔王の世界征服計画の為に利用されていた事を知り、自分の迂闊さを呪うや否やそのままこの鍵をどこかへ処分すべくアッサラームをあとにした。
 
あれから世界中をさ迷ってこの最後の鍵を処分する場所を求め続けていたが、とある山の中腹で野宿をしていた時に不思議な夢を見た。
夢の中で美しい女性(恐らく正体は【ルビス】)が現れ、その鍵を捨ててはならないと告げられ、その後鍵が無くては出られぬ場所にいる事と、そこで一人の男と出会うであろう事を予言された。
それから2日後、メルキアデスはテドンの村の付近で行き倒れていた所を留置所で安置され、そこで村の法によって拘留中だった青年・アルカディオと出会う。
拘留期間中、村長に頼まれてアルカディオはメルキアデスの看病を請け負うこととなり、親身になって看病を続けた。
拘留期間の10日が経つ頃にはメルキアデスもすっかり元気になった。
 
アルカディオの誠意を見込んだメルキアデスはアッサラームから持ち出した最後の鍵を彼に見せて、夢に出てきた女性の導きに従って「この鍵を持ってこの世で最も貴重な最後の宝を探しに行って欲しい」と話を持ちかけ、アルカディオを半ば騙す形で最後の鍵の封印場所へと導いた。
それから半年近く経った頃、紆余曲折を経て目的の地へと近づいた時、メルキアデスを騙したまほうおばばとその忠臣である【デスストーカー】が現れ、メルキアデスを人質に取ってアルカディオを誑かし、彼の持つ最後の鍵を奪い返そうと目論んだ。
しかし、メルキアデスの決死の説得によりアルカディオは意を決してデスストーカーとまほうおばばを纏めて退治した。
 
その後、目的の地である浅瀬のほこらに辿り着くと、メルキアデスは事の真相を一部始終語ると同時に彼にこれまでの非礼を詫び、テドンの村でもう一つのお告げに従って、この先世界を救う勇者が訪れるその日までこの鍵をここに封印し魔物の為に様々な道具を作ってしまった事への罪滅ぼしと、この鍵を必要とする勇者たちのしるべとなる事を決意し、このほこらごと海へと沈んでいった…。
アルカディオはその時「オレはここで確かに大事な宝を見つけたよ。人生の目的って宝をナ!」と言葉を返す。
それからアルカディオはいずれ出会うであろう勇者の助っ人となり、『勇者と共に魔王を倒す』という人生の目的を胸に沈みゆくこのほこらを後にするのだった。

その他

2006年にスクウェア・エニックスから「DRAGON QUESTシリーズ キーホルダー<さいごのカギ>」
がとうぞく・まほうのカギと共に発売された。