シーズン36

【デザイン過程】

• プランナーの構想
  今回の真髄は弓使いの心理世界であり、混乱の中で思い出した過去を表現しています。
  フラッシュバックの手法を用い、真髄のストーリ一は彼女の記憶にある話として展開します。
  ストーリーはフェロー諸島の位置を参考にしたムーンフォーグ島での出来事です。
  時間と空間を研究する流派が島の発言権を支配し、島民及び外来者の精神と信仰をコントロールしています。
  長年の検討と実験を経て、この流派内においても考え方に分裂を生じ、保守派と革新派に袂を分かちました。
  多くの衝突後、保守派は弱まり、革新派は権利を手にします。
  ちょうどこの時点で弓使いが島を訪れ、革新派から幻想を引き起こす食物をもらいます……
  真髄にある狂眼、泣き虫、幸運児、ヴァイオリニスト、冒険家、書記官は弓使いの記憶の中の島民であり、それぞれの衣装は彼女の夢の中の姿です。
  狂眼、泣き虫と幸運児は保守派で、ほかの3人は革新派なので、それぞれの衣装には所属する流派のシンボルがあります。
  例えば、泣き虫の背中には保守派の符号があるものの、裏切って暫く革新派にも参加したため、かつての流派のマークに「×」がついています。
  弓使いの不安定な精神状態を表すために、夢の中の幻のような景色、彼女自身におけるその記憶への抵抗と恐怖といった反応から、島民の衣装は基本ぼやけているか、表情が歪んでいる設定になっています。
  ビジュアルの面でも、夢の中での弓使いの精神錯乱による幻覚の強調がマストであり、色彩の強弱を表現しやすい油絵の要素を取り入れようと考えました。
  そこでゴッホの作品の配色、模様、筆のタッチからインスピレーションをもらって、錯乱という雰囲気を表現しました。
  作曲家の衣装はやや役割が違って、弓使いの僅かな理性と一族の特徴の融合であり、現実には存在しない意識の世界の産物となっています。
  弓使いが自ら考えて、直面して受け入れようとする存在でもあるので、他の島民の曖昧なイメージと違って、彼の衣装は印象にぼやけたところがありません。
  そして記憶の内容はすべて過去形で、現実の時点ではその人達はすでに故人となっています。
  つまり、この真髄で唯一生きているのは弓使いだけなのです。
  そのため、弓使いの皮膚は普通の色ですが、他の衣装にはすべて死者であることを示す特徴があります。
  例として真っ白や真っ青な皮膚、黒い指の間、死斑、胸の模様が弾の貫通銃創である等……
  作曲家と泣き虫の衣装名は弓使いの視点からの認識をフィルターにしており、理性と本質こそ弓使いから具現化したように見えますが、泣き虫は実在するキャラクターがモデルです。
  弓使いが「善悪の本質」と島から逃げ出し、人に発見されたとき、「善悪の本質」は救助者がムーンフォーグ島に縁があり、流派に関わったことがある人物だと知り、恐怖のあまり自身の姿を隠しました。
  そのため、弓使いは「善悪の本質」が他人からは見えない人格だと誤解し、悲劇を起こしてしまうのです。

• デザイナーの構想
  今回はゴッホの作品からインスピレーションを得て、油絵の要素をメインでデザインを進めていきました。
  衣装のベースはポーランド風のローブ・ア・ラングレーズに、ドレスの裾は弓使い自らで破ってしまったため短くなっています。
  これで、本能に従い礼儀の束縛を突き破るイメージを表しています。
  衣装の色合いと飾り物も油絵のタッチを参考にして、ドレスのスカート部分も油絵の流動的な感覚を表現していきました。
  飾り物ではロココ調のインパクトと油絵を融合したデザインにしました。
  弓は黒い海賊船の竜骨部分からデザインし、油絵の『星月夜』を思わせる特殊効果を付けました。
  
  第1案では、全体は設定と合致していますが、衣装に細かい調整が必要です。
  
  第2案は上半身のデザインをメインに調整。
  さらに時代背景にあわせて細部もブラッシュアップし、スカート部分の油絵の特殊効果がより目立つようにしました。
  その上で衣装の下半身部分の比率も調整し、恒常の特殊効果も強めていきました。
  
  最後に髪型を調整し、裾部分の油絵の流動的な感覚もぐっとアップし、特殊効果である油絵の重厚感あるタッチをより重ねました。
  
  以上、完成版です。

• ディテール
  
  高く束ねた髪型は彼女が憧れる自分の姿で、星と月に飾られ、現実と夢の中の境目は曖昧になっています。
  
  礼儀と規則で紡いだ華麗なドレスでは彼女の固い意思を束縛できません。
  裾を破り、高いヒールも破壊してしまいます。
  
  泥酔しているかのような精神状態で、眼の前のすべてが歪んでしまい、使い慣れた弓矢も悪夢に出てくる竜骨に化け、彼女とともにあの星月夜の中で彷徨っています。

• プレビュー
  
  矢が発射された瞬間、油彩のような色が彼女の瞳で咲き散り、逃げる「羊の群れ」、地面に落ちゆく海鳥、溶ける星……
  極夜に迷う彼女はこの華麗さに惹かれ、自身の意識すら幻覚の網に溺れていきます。
  
  そこから逃げようとする理性は常に、完全に落ちぶれる寸前に彼女を引っ張ってくれるものの、襲いかかる恐怖の記憶はいつだって、やむことなく彼女の意識を蝕んでいるのです。

• 対戦時プレビュー
  
  星と月が彼女のダークブルーのドレスから流れていき、彼女はまるでその絵の一部です。
  点々とした光がアームボウから散っていき、意識が不鮮明でも決して彼女の腕は衰えていません。

(参考1、参考2)

【デザイン過程】

• デザイナーの構想
  人物設定はホームレスで、配色と筆のタッチは油絵風にしました。
  配色は主に黄褐色、光る黄色の晶石で作られた真実を隠す「ガラス張り」、頭部に布を巻いていて、ボロボロのフードに顔料で逆向きの向日葵が大きく描かれています。
  まるで実在していない幻覚であり、朽ちた向日葵と光が死と嘘を象徴しています。
  第1案は大きな向日葵を衣装に描き、編んだアイテムで晶石を飾りました。
  油絵の特殊効果は立体感を出せるようなタッチをメインとし、点々とする光の効果も付け加えました。
  
  最終版ではフードの内側にも顔料を付け、視覚的な誤差を与えるとともに、色の飽和度と油絵の筆の効果もブラッシュアップし、持ち物のデザインも調整しました。
  
  以上、完成版です。
  

• ディテール
  
  フードと仮面で完全に隠れた顔、そこに描かれた笑顔のせいで本当の表情はわからなくなっています。
  顔料が次第に融けて、静かに流れていく涙に変わっていきます。
  
  シンプルな服装は目立たず、ゆったりしたフードが向日葵のウテナのように、その小さな身体を完全に隠し、まるで花畑の一部です。
  
  手に持った向日葵は枝と葉をすべて落としてあり、花の部分は曲がって武器となっていますが、本人の思想と同じようにとっくに枯れてしまっています。

• プレビュー
  
  裏切りが悪いことだと彼は思っていません。
  罪があるならば、あの狂った島に生まれた者として、向日葵が土を突き破り生えてくる瞬間を切に見たいと願っている、ただそれだけです。
  そしてあの黄金の幻影が幻ではない、そう証明したいだけなのです。
  
  数年前、赤髪のウェルフが枯れた植物を彼の手のひらに押し付け、光の化身、向日葵だと教えてくれました。
  その瞬間、干ばつした世界が春の雨のように潤い、彼の瞳の底に澱んでいた土曇りも追い散らされました。

• 対戦時プレビュー
  
  巨大な向日葵は薄灰色で、外縁部分はすでに枯れ始めています。
  花の間を行き来して、光る黄金の色は彼の記憶だけが灯しているのです。

(参考1、参考2)

【デザイン過程】

• デザイナーの構想
  海賊のイメージで、油絵の配色と筆のタッチで進めていきました。
  色合いは黒と赤がメインで、赤い髪に緑の目、皮膚は真っ白で、衣装は海賊の黒いVネックのシャツにしました。
  さらに死神のカードにある死を象徴する黒の旗も加えました。
  第1案では油絵のタッチと疫病を表す模様の装飾を付けました。
  油絵の特殊効果は2層構造にして、ベース層は雲と空、海の風景の油絵の上に、もう1層船の油絵も重ねました。
  
  最終版では飾り物のデザイン、大きさ等の細かい調整と特集効果の調整を施し、左手に持った銃を望遠鏡に入れ替え、ズボンの模様も調整しました。
  
  以上、完成版です。
  

• ディテール
  
  冷静沈着な彼も赤い髪で、紅梅色の斑点が彼の真っ白な皮膚で広がっていきます。
  異なる符号が不協和音を奏でるように、これは虚像だと示しているのです。
  
  衣装にある穴が装飾の一部分になっていて、そこにある傷を忘れてしまいそうです。
  腰に巻く青の布は彼を再び巻き込むであろう波の訪れを予言しています。
  
  手の銃と望遠鏡は航海に不可欠なもので、出航の幻影が時に彼の周りに現れてはまた消え、彼と同じように手の届かない存在となっているのです。

• プレビュー
  
  漁船を引き裂くような強風の中、彼は滑りやすい縄をきつく握りしめています。
  船のマストが折れた時の鋭い音、顔に当たる塩辛い雨の中でも、その瞳は依然として冷静であり、混沌を見破り、遠くにある目標を目指しています。
  
  ムーンフォーグ島の火事ですべてを失い、わずかに残った理性と、生きる意志は悲しい宿命を受け入れました。
  これらの灯火はきっと、生存者が悪夢の裂け目から抜け出す導きとなることでしょう。

• 対戦時プレビュー
  
  緩くかけたパーマヘアを半分束ねて、絵の中で船が彼の周りを漂っています。
  時に青の顔料が彼の身から滴り落ちてきて、その姿は幻像なのか実在なのかすら見分けられないのです。

(参考1、参考2)

【デザイン過程】

• プランナーの構想
  蝋人形師は今回の真髄ストーリーでは博学な占星術師を演じますが、かつて彼は多くの分野に精通する天文学者でした。
  人生の不運により彼は変わってしまい、性格も複雑化します。
  理性的ながらも血迷う一面があり、上品さの中に暗さを秘めています。
  これらの矛盾ある個性がキャラクターの中で衝突し、ドラマチックで立体感のある人物像が表出します。
  衣装のデザインではキャラクター自身の矛盾と美学もそのまま残しました。
  特に左右の素材の対照を強めていこうと、冷静沈着な学者のローブとミステリアスな占星スタイルの薄絹の組み合わせにしました。
  配色でも強烈さを感じさせる赤と黒をメインにして、ビジュアル的にキャラクターの内心の矛盾と分裂を表現。
  赤は彼の星座の守護星、火星の色で、黒は広がる星空の色として彼の全く違う2つの人生の段階を表しています。
  金色の星のチェーンと花の模様は、今回の占星術の要素だけでなく、彼の占星術師としての高い身分も表しています。
  また、腰にかける武器は小型望遠鏡の形にして、その中に星の球体もデザインしました。
  これで登場人物の天文学への初心と強い探究心を表しています。
  裾に流れていく微かな光は、執念と絶望に溺れた彼に、悲劇の運命が待ち受けていることの表れです。

• デザイナーの構想
  今回の真髄のテーマは星図であり、蝋人形師は星の力で人々に知恵を送る占星術師を演じます。
  衣装のデザインは学者の服装をベースに、布の地模様の上に天文の要素と光る宝石を加え、ミステリアスな見た目にしました。
  火星の要素も必要で(鉄鉱+砂漠)テーマと合致している第1案に、兄の髪型と顔部分を調整していきました。
  占星学の要素も強めていき、妹の蝋の素材とオーロラの特殊効果をブラッシュアップしていき、光が流れる星空のイメージを増していきました。
  さらに、星の光を感じさせる星形のチェーンも調整しました。
  
  胸に飾る火星の目をダーク色に変え、妹の頭部の飾りの形、髪色と質感も調整し、これで蝋人形師-占星術師の衣装の完成です。
  
  

• ディテール
  
  漆黒の髪と片眼鏡が学者の穏やかな性格を表しつつ、華麗な赤褐色のローブがその上品さを引き立たせています。
  額の飾りはキラキラと光を反射しますが、その輝きは彼の才能の光には遠く及びません。
  
  肩にある影が星空にも見え、点々と微かな光を放っています。
  驚異的な美貌は、過去の美しい面影の残像にすぎないのです。
  
  ドレスの裾とローブが融合していて、右手のものは望遠鏡のようです。
  人知らず、彼の心にはまだ星空への憧れが残っています。

• プレビュー
  
  星の海に踏み込み、探し続ける答えが急に消えたことで、彼はテーブルの前に戻り、もう一度星に隠された秘密を探すしかなくなります。
  
  研究の道は苦しく平坦ではありません。
  執念に呑まれた彼はときに辛抱強さを失い、八つ当たりするかのように書籍を地面に払いのけます。
  彼が求めている答えは一体どこにあるのでしょう？

• 対戦時プレビュー
  
  肩に寄せる影は星空の化身のようで、星光は彼女の後ろに流れていきます。
  濃い赤色のローブが濃い青のドレスと融合し、星の両極のように遠く離れようとも決して別れられないのです。

(参考1、参考2)

【デザイン過程】

• プランナーの構想
  今回の真髄ストーリーはウッズ郡の近くで起きた「星を祭る者」事件と、ある謎の高塔の調査を巡って繰り広げられます。
  百年伝わる奇怪な噂に覆われたその土地に訪れる人の運命の物語が進むにつれ、隠された謎の数々が徐々に明らかになっていきます。
  天文学と占星学は古来より密に関連している分野ですが、時代と技術の発展によって、両者は少しずつ別の道へと進んでしまいました。
  今回の真髄は両者を再度融合させました。
  衣装のデザインにはキャラクターの誕生日にあわせて星座の要素を取り入れ、星座と関連する天文要素も加えました。
  さらにキャラクターの立場と個性にあわせて、スタイルを設計していきました。
  永き夢はクールでエレガント、夜空を照らす金色に光る星のようです。
  周りに漂う金星の大気層を模倣した特殊効果と、てんびん座のマークで彼女のややよそよそしく神秘的なオーラを表していきました。
  同じく金星とつながるレディ・ドーンは、彼女の女公爵という立場からジェンダーレスなスタイルにし、シンプルでありながらも上品で高貴な身分を表現。
  衣装にある放射状の蜘蛛の糸のような模様によって、影から滲み出る危険な雰囲気をプラスしました。
  吟遊詩人は物語に登場する占星術師の秘密の親友であり、火星の周りにある沈黙の衛星からインスピレーションを得て、微かに光る岩と蠍座のマークの要素で、見た目は弱々しくてもロマンチックという個性を表しました。
  夜のとばりがこの地を覆い、異なる目的でこの高塔を訪れる人たちーー点滅する明かりに照らされた各々の真剣な顔も異なる表情を示し、闇の中で微かに光るマークはそれぞれの本意の象徴でもあります。
  そして、この神秘なる儀式が行われる時、真相が明らかになるのです。

• デザイナーの構想
  今回のテーマは星図です。
  火星が太陽に接近する時期、ある占星術師が特殊な方法で星の力によって人に知恵の啓示を送ります。
  それは病気を治して能力と運気も向上させるものでした。
  一部の者は、運命すらも変わったとーー心理学者はその噂の占星術師について耳にしますが、その効果の真偽については半信半疑でした。
  とはいえ治癒した人が実際にいるので、患者を連れて訪問することに決め、ある事件に巻き込まれてしまいます……
  ビジュアル要素：占星ローブ+金星の硫酸雲
  色調：金、青、黒
  星雲と星座の要素をメインに第1案をデザインしていきました。
  金、青、黒の配色の割合から、金色によって流れる星の要素を強調できています。
  
  第2案では薄絹にキラキラする飾りを加えることで星との関連をアピールし、第1案の3つ目の原稿をブラッシュアップ。
  さらに裾とキラキラの割合を調整し、細部も加工していきました。
  
  さらに青の透明度を微調整し、星の光の特殊効果も加え、キャラクタ一の雰囲気を強調していき、デザインの完成です。
  
  以上、完成版です。
  

• ディテール
  
  金色のティアラには星々の軌跡が記録されています。
  濃い青色の髪は夜空に包まれた海の波のようで、手の込んだ化粧と左右対称のアクセサリーが、彼女のバランス感覚と理性的な美を表しています。
  
  薄衣のドレスはまるでこの優しい夜です。
  星々が裾から点々と流れていき、やがて彼女の周りに漂う星雲を形作ります。
  
  星々は連綿と硬質なチェーンのようになり、身に着ける呼子の笛を繋いでいます。
  笛の音は宇宙中に鳴り響き、きっと誰かがそれに応えてくれるのです。

• プレビュー
  
  星が降ると彼女は塔の頂上に立ち、星々からの啓示を集めます。
  愛する人を眠りから目覚めさせようと、星に見守られて久しぶりの再会を果たします。
  
  月相が変わるとともに時間が流れます。
  美しい音色の笛が夜空に鳴り響き、星々が笛の音に応えるようにして、喜ぶ彼女のそばに降ってきます。

• 対戦時プレビュー
  
  星が彼女の髪から流れていきます。深遠なるドレスから清らかな光が輝き、金色の星雲がにじみ出ると、星の河で作られた夢の中に漂うかのようです。

(参考1、参考2)

【デザイン過程】

• プランナーの構想
  今回の真髄ストーリーで、患者が演じるのは記憶喪失でその過去が謎という医者の助手です。
  彼は学者らしく淡々として控えめな性格ながら、悪夢に惑わされ崩壊寸前でもあります。
  そのため人に優しい瞬間もあるが、どこか距離感もあり、ミステリアスな一面も垣間見えます。
  彼の星座は永き夢と同じ、守護星が金星なので、デザインでは似た配色と要素を取り入れることで、ふたりの関係と絆も表しています。
  ローブとマントは青と金の色合いで、キャラクターの助手として穏やかな気質を表しています。
  腕にある金属の機械はクールかつ淡白な一面を感じさせます。
  控えめではあっても、決して見くびることができないオーラがあり、彼の謎の過去も気になるところです。
  細部のデザインで、キャラクターの胸にある金属のアクセサリーは金星の動きで形成した花びらの軌跡をモチーフにしました。
  客観性、規則性とエレガントを表しつつ、マントの裾部分は破れて流れる星雲の形をなし、忘れられた過去の欠片を表しています。
  ローブには流れる星の光と金属の飾りを加えましたが、天文学と占星学のテーマにあわせるだけでなく、走ると宇宙を周遊する星の光のように輝くので、理性とファンタジーが交錯するロマンと自由をも同時に描きました。

• デザイナーの構想
  ビジュアル：学生ローブ+流れる星の光
  メイン配色：金、青、黒
  設計にあわせて第1案を制作しました。
  全体は求めるイメージとあっていますが、ビジュアル面で統一感に欠いていて、「点」と「線」で重要なポイントを強化する必要があります。
  
  そのため、衣装の広がる「線」と星の「点」で衣装のレア度を向上させ、さらに星座の特殊効果もブラッシュアップし、設定により近づけていきました。
  
  
  以上、完成です。
  

• ディテール
  
  金星を象徴する額の飾りが白い髪をまとめ、目じりにも小さな星がいくつか描かれています。
  記憶を失った彼の表情はやや迷いを感じさせますが、決して未知のことに怯えている訳ではないのです。
  
  ローブは広がる星の海の色と上品な金色が程よく組み合わさり、晶石とアクセサリーが天体の軌跡を表していて、胸に咲き誇る花のようです。
  
  両腕にある装置の先端では琥珀がシャープに磨かれ、助手の穏やかな一面と異なり、その装置によっていつも素早い行動を実現します。

• プレビュー
  
  檻の中で目覚めた彼は、馴染みある人の影が近づくのを目にします。
  指先が触れた瞬間、星の光が檻を砕き、抱きしめたい人影が消え、彼はまた夢の中に閉じ込められてしまいます。
  
  あらゆる書籍から答えを探して、現れるアストロラーベが彼女を見つける道を示してくれますが、光が消えた後、見えない檻がまた彼を阻んでしまいます。

• 対戦時プレビュー
  
  額にある宝石が輝き、濃い青のマントが金色の星雲に融けていきます。機敏な体は跳躍もできて、その瞬間星の光だけが残され、その場で散っていきます。

(参考1、参考2)

【デザイン過程】

• デザイナーの構想
  今回の真髄のテーマは星図です。
  火星が太陽に接近している時期、蝋人形師演じる人物が星を見るため、人影少ない郊外へと招待しました。
  さらに星座に関わる客人に、星々からの啓示を感知できるようにしました。
  オペラ歌手の誕生日は9月28日でてんびん座、金星の地形を模倣し、衣装のスタイルを制作していきました。
  ビジュアル：女公爵の服装+金星の要素
  メイン色調：金、白
  
  第1案はほぼイメージ通りですが、全体が軽やかな雰囲気なので、女公爵という立場の落ち着きと重厚感に欠けています。
  
  そのため、さらなるブラッシュアップと細部の調整をかけて、マントの掛け方、衣装の素材と厚さを調整。
  「貴族」である身分を衣装の質感で強調していきました。
  
  以上、完成版です。

• ディテール
  
  小綺麗な顔立ちと貴族の衣装が彼女の上流の身分を表しています。
  軽くパーマしたショートヘアが黒の帽子から少し見え、ミステリアスでジェンダーレスなムードに神秘性をまとっています。
  
  スタイルに合わせた細い礼服はスリムな体型を見せ、颯爽とした気質が彼女の強さとして伝わってきます。
  手に持つ仮面の化粧は華麗であり、星の屑が散っているようにも見えます。
  
  金色の太陽と黒の雲の糸が交差して、謎の影が残ります。彼女は自在に姿を隠し、仕掛けられたこの演劇を観察しています。

• プレビュー
  
  浮遊するカードを観察していると、天象がチャンス到来と示しました。
  エレガントな外見こそが最上の仮面であり、彼女は影ですべてを掌握しています。
  
  身分と趣味はでっち上げられますが、豊富な知見は偽ることができません。
  彼女は手に持った調剤を揺らし、複雑な調合方法についてももうはっきり理解しています。

• 対戦時プレビュー
  
  星図のマークが動きとともに表れ、背後に輝く日差しはかなりの眩しさです。彼女は光の中に潜んでいます――それは暗闇にいるよりも気づかれにくいのです。

(参考1、参考2)

【デザイン過程】

• デザイナーの構想
  スタイル：自由な性格を持つ謎の詩人(bards)のコーデをベースに、気質はクラシック、物憂げ、ひ弱な文系という雰囲気にしました。
  さらに火星の衛星（フォボス）を加え、占星の要素と星の光で飾っていくことで、オカルトなビジュアルを作りました。
  フォボスの薄い銅色を主な配色にして、さらに荒い岩石の灰青と白も加えました。
  
  第1案は全体的にテーマと合致しています。
  2枚目の原稿をベースに帽子を取り除きました。
  そして襟と袖のフリルを大きめにし、ストーリーにあわせて全体の配色を調整しました。
  
  衣装の色を薄い銅色にし、胸にあるアクセサリーと周回する隕石の特殊効果を強めていきました。
  さらに星座関連の要素を加え、額にあるチェーンを金属の素材に変えました。
  衣装の模様もブラッシュアップし、持ち物は青のスターダストが入った隕石の蓋がある注射器に変更しました。
  
  これで教授-吟遊詩人のデザインの完成です。
  

• ディテール
  
  額にあるチェーンと垂れた髪に隠されている鱗の皮膚、目に漂う星のような光を垂れた眉が隠しています。
  詩人たる者、隠し切れない憂鬱さといつも隣り合わせなのです。
  
  ゆるいシャツの襟は軽やかで、衣装には刺繍のきめ細かい模様が見えます。
  マントの裾が星の河の中に融けつつ、宇宙を探索する作詩の数々を見届けています。
  
  胸に飾った徽章が光る糸のように輝き、首の横の隠せない鱗の皮膚は実験によってできた痕を物語っています。
  それは、彼の人生にも刻まれてしまったのです。

• プレビュー
  
  遠方から届いた手紙が彼の意気消沈と孤独を吹き飛ばしました。
  優れた文才がいつものように行間から溢れる中、かなり意外な結末を彼は知ってしまいます。
  
  自由の詩を描き、思いついた音楽をそのまま演奏し始めますが、漂う音は星の光に変わり、一曲という時間の中で皆はしばしその煩悩から解き放たれます。

• 対戦時プレビュー
  
  星の光が彼の肩でチカチカときらめき、マントの裾は動きにあわせて揺れ、銀河にある星が雨のように降り注いでいます。

(参考1、参考2)