ポストマン

Last-modified: 2024-05-03 (金) 00:19:35

ポストマン(ビクター・グランツ)

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ビクターは変わった男の子だ。
彼は口下手で、人とコミュニケーションすることが苦手だ。
人といるより、ビクターは小動物たちと一緒にいるのを好んだ。
ポストマンとして毎日たくさんの手紙を送信していたが、彼自身に宛てられたものは1通もなかった。
しかし火事での勇敢な行動によって、人々はビクターに対する信頼を深めた。
彼はその火事から子犬のウィックを助け出し、その後は彼と共に街中を駆け回り、ポストマンとしての仕事を行っていった。
ビクターは手紙を受け取った瞬間の人達の表情が大好きだ:
感動、驚き、失望、喜び……彼は自分が他人の秘密を送り届ける要となることを楽しんでいる。
面と向かって話す言葉は虚偽や嘘に満ちていて、本心を隠していると彼は固く信じていた。
本当に重要な秘密や思いは、その行間に隠されており、彼に届けられることを静かに待っているのだ。
荘園の主人の招待状が送られた時、ビクターは生れて初めて自分宛の手紙を受け取った。
彼は手紙に記された真摯な招待を信じて疑わず、興奮気味に子犬のウィックと共に荘園へ向かった。


外在特質

  • メール
    手紙を常に持ち歩いており、配達犬を通して指定の受信者に手紙を送る。
    受信者が手紙を受け取ると、直ちに手紙に付属している追加効果を獲得できる。
    手紙が送られた後、スキルはクールタイムに入る。
    メール.png
    【手紙の種類】
    切迫の手紙:受信者の移動速度をX%アップさせる。持続時間はX秒。
    決別の手紙:受信者がX秒以内に次の板・窓を乗り越えると、移動速度がX%アップする。持続時間はX秒。この効果はX回しか発動しない。発動の優先順位は膝蓋腱反射より低い。
    冷静の手紙:受信者の解読速度をX%アップさせる。持続時間はX秒。
    勇敢の手紙:受信者の援助速度をX%アップさせ、同時にサバイバーが拘束されているロケットチェアの付近における移動速度がX%アップさせる。持続時間はX秒。
    激励の手紙:受信者の板・窓の操作速度をX%アップさせる。
    希望の手紙:受信者の脱出ゲート解読速度をX%アップさせ、同時に脱出口の位置が持続的に見えるようになる。X秒間持続。
    【使用方法】
    スキルボタンをタップすると送信画面に入り、受信者と手紙の種類を選択できる。
    送信のクールタイムはX秒で、送信できる手紙はX種類の中から選択できる。
    サバイバーは手紙による追加効果を一種類しか持てない。
    アプデ前

    手紙を常に持ち歩いており、配達犬を通して指定の受信者に手紙を送る。
    受信者が手紙を受け取ると、直ちに手紙に付属している追加効果を獲得できる紙が送られた後、スキルはクールタイムに入り、リセットされる一定のルールに準ずる。
    手紙の種類:
    切迫の手紙:受信者の移動速度が15%アップする。持続時間は10秒。
    決別の手紙:受信者が90秒以内に板・窓を乗り越えると、移動速度が40%アップする。持続時間は3秒。この効果は一回のみ発動できる。発動の優先度は膝蓋腱反射や割れ窓理論より低い。
    冷静の手紙:受信者の解読速度が20%アップする。持続時間は30秒。
    勇敢の手紙:受信者の援助速度が30%アップすると同時に、サバイバーの拘束されているロケットチェア付近では移動速度も10%アップする。持続時間は180秒。
    激励の手紙:受信者の板・窓の操作速度が永久に10%アップする。
    希望の手紙:受信者のゲートを開く速度が永久に30%アップする。地下室の位置が持続的に見えるようになる。
    使用方法:
    スキルボタンをタップすると送信画面に入る。
    受信者と手紙の種類を選択でき送信できる手紙は三種類に分けられており、クールタイムは55秒。スキルがクールタイムに入ると手紙の種類は一定のルールに準じてリセットされる。
    サバイバーは手紙による追加効果を一種類しか持てない。

  • 配達犬
    配達犬は実際の送信任務を担当する。
    ポストマンが送信目標を確認した後、配達犬は手紙を持って自動的に受信者の位置まで駆けつけ、X秒後に受信者付近の一定範囲内に出現する。
    配達犬が送信していない間は、ポストマンの指揮を聞いてハンターに飛び掛かることができる。
    配達犬が送信している間、または飛び掛かっている間、ハンターによる攻撃を受けない。
    手紙が届いた時、受信者が行動不能である場合、送信失敗となる。
    配達犬の送信時間が長すぎると、配達犬は疲労のため送信を中止する。
    配達犬はフィールドの隅に隠れており、ポストマンが送信する時のみ姿を現す。
    【飛び掛かる】
    配達犬は新しい友達とはしゃぐのが好きだ。
    タップすると配達犬は画面の進行方向へダッシュして飛び掛かり、長押しすると指定方向へダッシュして飛び掛かることができる。
    ハンターが配達犬に飛びつかれるとX%減速する。持続時間はX秒。
    配達犬がダッシュ中にハンターに当たらなかった場合、ダッシュの最大距離に達するか障害物にぶつかった後にポストマンの傍へ戻る。
    戻る途中も道中にいるハンターに飛び掛かることができる。
    配達犬がハンターに飛びつく度、飛び掛かるスキルはX秒のクールタイムに入る。
    ハンターに当たらなかった場合、スキルはX秒のクールタイムに入る。
    配達犬.png
    アプデ前

    配達犬
    犬は実際の送信任務を担当する。
    ポストマンが送信目標を確認した後、配達犬は手紙を持って自動的に受信者の位置まで駆けつける。
    配達犬が送信の途中で攻撃を受けると、送信を中止して逃げる。
    受信者が行動不能である場合、送信失敗となる。
    配達犬の送信時間が長すぎると、配達犬は疲労で配達を中止する。
    配達犬はフィールドの隅に隠れており、ポストマンが送信する時のみ姿を現す。

  • 共感
    受信者が手紙を受け取った時の喜びは、ポストマンにとっての最大の激励である。
    受信者が手紙を無事に受け取ると、ポストマンはその手紙に付属された追加効果を同時に得る。
    共感.png
  • 期待
    でも……ずっと自分宛の手紙がこないなら、他の手紙を盗み見てもいいんじゃないか?
    期待.png
    アプデ前

    期待
    ポストマンは自分宛ての手紙を常に期待しており、この期待は彼を落ち着かなくさせ、解読速度がX%ダウンする。
    でもこの期待がずっと外れるのだとしたら、他の手紙を盗み見てもいいんじゃないか?
    だが、手紙を盗み見てしまうと、次の手紙を送るクールタイムがX%延長する。


秘密演繹

即時配達

【達成条件】


うわさ

人々がポストマンに抱く印象とは違い、ビクターは口下手で、人とコミュニケーションを取ることが苦手だ。
生まれて初めて手紙を受け取ったあの日から、彼はパートナーである配達犬のウィックを連れて、荘園へと旅立った。

背景推理

実装:グローバル版シーズン11
同時実装:血の女王魔トカゲ

推理1:ニックネーム
ビクターは「おやじ」という人に荷物を届けた。
推理2:決裂
ビクターは警察とチンピラの殴り合いを目撃した証人になり、「おやじ」の信頼を失うこととなった。
推理3:信用喪失
ビクターは暴走した警察とチンピラの取引事件に巻き込まれ、命すら脅された。


1.銅の鈴

銅の鈴が鳴るたびに、皆が紙の中の秘密を私に託す。
それはある種の信頼だ。

  • 結論
    郵便局からの告知:ビクター・グランツは本日より当郵便局のポストマンに就任し、手紙と小包の配達を担当する
    【中国版】

    【中国版】
    1.铜铃
    每当铜铃响起的时候,大家就会把纸中的秘密交付给我,那是一种信任

    • 結論
      一份邮局公告:维克多·葛兰兹即日起担任本邮局的邮差,负责邮件和包裹的递送
【基礎目標】
・1人の仲間と遭遇する
【レベルアップ目標】
・2人の仲間と遭遇する
・3人の仲間と遭遇する


2.ニックネーム

「おやじ」は私を名前で呼ぶことがなかった。その代わり、「ポストマン」と呼んでいる。
皆が彼を「おやじ」と呼んでいるのと同じように。

  • 結論
    自分への手紙:ビクター、私はこんな言葉を耳にした――
    「話せる啞者*1を探せ。あれは一番口が堅い。」
    【中国版】

    【中国版】
    2.绰号
    “老爹”从不喊我的名字,只管我叫“邮差”,就像所有人都称呼他“老爹”一样

    • 結論
      写给自己的信:维克多,我听到一句话——“找个会说话的哑巴,那才叫口风紧。”
【基礎目標】
・手紙の送信に1回成功
【レベルアップ目標】
・手紙の送信に2回成功
・手紙の送信に3回成功


3.好奇心

彼はこう言った。
万が一のことがあったら、ウィックに頼んでこの手紙を私に送らせる、と。

  • 結論
    一通の手紙:中に物資取引のリストと、いくつかの住所が書かれている。
    【中国版】

    【中国版】
    3.好奇心
    他说如果出了意外,就会让威克把这封信给我寄出去。

    • 結論
      一封信:内有一份物资交易清单,还附有数个地址。
【基礎目標】
・1回手紙を盗み見る
【レベルアップ目標】
・2回手紙を盗み見る
・3回手紙を盗み見る


4.「プレゼント」

「おやじ」はよくとある警察に手紙を送っていた――
ご主人がいないときには、バディのウィックが代わりに受け取る。

  • 結論
    一通の匿名の手紙、中に札束と住所が書かれたメモがある。
    【中国版】

    【中国版】
    4.“礼物”
    “老爹”常寄信给一名警察——主人不在时,他的伙伴威克会来替他收信。

    • 結論
      一封匿名信, 内有一叠钱和一张写了地址的纸条。
【基礎目標】
・自分で脱出ゲートを開ける
【レベルアップ目標】
・自分で脱出ゲートを開ける
・自分で脱出ゲートを開ける


5.特殊な価値

「おやじ」の正体についてよく聞かれるが、聞かれるたびに緊張する。

  • 結論
    調査メモ帳:最近匪賊たちが慎重になっている。
    彼らに伝言を伝える可哀そうな人たちに、どうかいい結末がありますように。
    【中国版】

    【中国版】
    5.特殊价值
    总有人向我打听”老爹”的身份,他们的攀谈让我紧张。

    • 結論
      调查备忘录:最近匪帮越来越谨慎了。但愿那些给他们传话的可怜虫们有善终。
【基礎目標】
・希望の手紙を1回送る
【レベルアップ目標】
・希望の手紙を1回送る
・希望の手紙を2回送る


6.決裂

「おやじ」はもう私に彼の手紙を送らせてくれなかった。

  • 結論
    供述の記録:警察がチンピラを殴っているところを一人のポストマンが目撃した。
    【中国版】

    【中国版】
    6.决裂
    “老爹”不再让我为他送信了。

    • 結論
      一份笔录:一名邮差目击了警员殴打街头混混的过程。
【基礎目標】
・決別の手紙を1回送る
【レベルアップ目標】
・決別の手紙を1回送る
・決別の手紙を2回送る


7.格差

私は彼らにとって、ただの道具に過ぎない。

  • 結論
    自分への手紙:ビクター、いつになったら君は……自分の秘密を持てるのかな?
    【中国版】

    【中国版】
    7.落差
    我只是他们的工具。

    • 結論
      写给自己的信:维克多,你什么时候……才能有自己的秘密呢?
【基礎目標】
・地下室からの脱出に成功
【レベルアップ目標】
・地下室からの脱出に成功
・地下室からの脱出に成功


8.商売

送ってくる手紙は厚くなる一方だが、送り返す小包はだんだん小さくなっていた。

  • 結論
    小包についていた便箋:「もっと」とはなんだ?いい加減にしろ!
    あと、もうあのポストマンに来させるな。受け取りたいならお前の連れをよこせ!
    【中国版】

    【中国版】
    8.生意
    送过来的信封越来越厚,送回去的包裹却越来越小了。

    • 結論
      包裹便签:什么叫“更多”?别得寸进尺了!另外,别再让那个邮差来了。要收货就让你们自己人来!
【基礎目標】
・勇敢の手紙を1回送る
【レベルアップ目標】
・勇敢の手紙を1回送る
・勇敢の手紙を2回送る


9.占有

そして今、ようやく自分の秘密を持てた。

  • 結論
    新聞の切り抜き:民家が炎上……一人の警察が死亡、他負傷者多数……
    現地のポストマンがすぐ火事に気付き、直ちに救済活動を始め……火事の拡散を止めた。
    【中国版】

    【中国版】
    9.占有
    现在,我有自己的秘密了。

    • 結論
      一张剪报:民房起火……一名警员身亡,多人重伤。……当地邮差及时发现火情,投入救险……避免了火灾扩散。
【基礎目標】
・暗号機を解読しているサバイバーに1回冷静の手紙を送る
【レベルアップ目標】
・暗号機を解読しているサバイバーに1回冷静の手紙を送る
・暗号機を解読しているサバイバーに2回冷静の手紙を送る


10.躊躇

彼に知らせるべきだろうか?彼は聞いてくるだろうか?
またあの手紙を手にする機会はあるのだろうか?

  • 結論
    監視記録:今のところ異常はないが、「ポストマン」が例の警察と同じぐらい余計なことを言うようなら、一緒に始末しろ。
    【中国版】

    【中国版】
    10.犹疑
    我应该提醒他吗?他会质问我吗?我还有机会拿到那封信吗?

    • 結論
      监视记录:一切如常。但如果“邮差”和那个条子一样多嘴,就把他们一起做掉。
【基礎目標】
・激励の手紙を1回送る
【レベルアップ目標】
・激励の手紙を1回送る
・激励の手紙を2回送る


11.信用喪失

私は相変わらずポストマンだが、銅の鈴を失った。

  • 結論
    メモ:何も言うな。お前はもう十分に目立っているんだ。
    あの犬が二度火をつけられても知らないぞ。
    【中国版】

    【中国版】
    11.失信
    我还是那个邮差,但我丢失了铜铃。

    • 結論
      一张便条:不要说出任何事情。你已经够惹眼了。我们不介意那条狗被点着两次。
【基礎目標】
・追撃されているサバイバーに1回切迫の手紙を送る
【レベルアップ目標】
・追撃されているサバイバーに1回切迫の手紙を送る
・追撃されているサバイバーに2回切迫の手紙を送る


誕生日手紙

  • 2021年
    Q.子犬ウィックは?
    道端で拾われた/ペットショップで買われた/「おやじ」の犬だった/警察の犬だった
    Q.ビクターは他の人にどう呼ばれることが多いか?
    ビクター/グランツさん/ポストマン/配達の人
  • 2022年
    Q.ビクターが一度配達時間に遅れたことがあった。その理由は?
    ウィックがソースを /「おやじ」から/特別な匿名の手紙 /匪賊たちに裏切られた
    Q.ビクターは荘園内で何時に彼宛の手紙を初めて受け取ったか?
    深夜0時/早朝10時/午前10時/夕方6時

1年目

推理:子犬からビクターに送られた返事は、ビクターの自己満足か、それとも彼らの間に存在する特殊な交流方法か?

ビクターとウィックの手紙

ウィックへ:
やあ、相棒。
皆僕らが良いパートナーだって褒めてくれたよ!
でも君はあまりにも食いしん坊すぎると思うな。この前君がお皿のソーセージの油を締麗に舐めようとしなければ、僕たちが配達に遅れることもなかった。
ポストマンは遅刻してはいけないんだ!
ポストマンとして自覚し、自制し、自律して、本職の仕事に集中するーー僕たちの目標は手紙だ。例えもう一度あの火事を経験することになっても尻込みはできない!
僕は口下手だから、行動で皆の信頼を勝ち取るしかないんだ。だから、僕らの覚悟を見せようよ。相棒!

追伸:
……僕にも手紙を書いて欲しいな。
もちろん、君は「言う」だけでいい。内容は僕が代筆するのでどうかな?それじゃあーー始めよう!

君の相棒
ビクター

ビクターへ:
ワンワンワンウー、ウー、ワンワン、ウーウー、ワン、ワンワンウーワン、ウーウーウー、ワンウーワン、ウーワンワン、ワンワン、ウーワン、ウーワン、ワン、ワンウーワンーー?*2

君の相棒
ウィック

【中国版】

【中国版】
维克多和威克的来往信件

致威克:
嘿,伙计,大家都夸我们是好搭档!
不过我觉得你实在太贪吃了。要不是你上次只顾着把盘里的香肠油汁舔个精光,我们也不会错过递送时间了。
邮差可不能迟到!
身为邮差,就要自觉、自省、自律,专注于本职工作——我们的目标就是信,哪怕再次身临那场火灾也一样不能退缩!
我不太会说话,只能用行动来回应大家的信任。所以,拿出我们的决心好么,伙计!

另:
…顺便给我写一封信吧。当然,你只管“说”,内容就由我来代笔记录怎么样?那就——开始吧!

你的搭档
维克多

致维克多:
汪汪汪呜,呜,汪汪,呜呜,汪,汪汪呜汪,呜呜呜,汪呜汪,呜汪汪,汪汪,呜汪,呜汪,汪,汪呜汪——?

你的搭档
威克

【英語版】

【英語版】
Letter correspondence between Victor and Wick

To Wick:
Hey, buddy. Everyone says we're such good partners!
But I think you're eating too much. We wouldn't have missed the delivery deadline if you weren't busy licking the sausage sauce from the plate.
A postman should never be late!
As postmen, we must be self-aware, self-reflective, self-disciplined and focus on our job - our goal is all about the delivery of letters. We can't retreat even if we had to go back to the fire!
I'm not good with words, so I can only repay people's trust with actions. Therefore, we must put our hearts into our work, partner!

P.S.
... Just write something back. Of course, you'll only have to "say the words" and I'll put it on paper. How's that? So... Let's begin!

Your partner,
Victor

To Victor:
Woof woof woof ruff, ruff, woof woof, ruff ruff, woof, woof woof ruff woof, ruff ruff ruff, woof ruff woof, ruff woof woof, woof woof, ruff woof, ruff woof, woof, woof ruff woof——?[1]

Your partner,
Wick


2年目

ノートの1ページ

 毎日ノックの音が響くと彼らはメモを渡してきて、僕に互いの秘密を伝え合う役割を与える。
 でも、僕の扉はいつまでもノックされなかった。
 あの日、最初の「ドン…ドン…ドン……」という音は午前10時に鳴り響いた。あの少女が彼女の部屋の扉をノックした時、ウィックも僕もすでに待ちくたびれていた。
 僕はすぐに彼女の部屋には行かず、ウィックに「シーッ、そっとだよ、相棒」と言った。
 ウィックはノックの音が新しい「銅の鈴」だと分かっており、僕が扉を開ける度にいつも尻尾を振って「ワンワンワン」と飛び出していく。そんな情熱に驚いたのか、彼女はいつもすぐに扉を閉めてしまう。僕の扉の前に止まると、足音でわかったようにやっと少し隙間を開けて、防犯チェーンの上からメモを1枚渡すのだった。メモを受け取り、傍らのウィックに渡すと、ウィックは満足げにメモを咥えて去っていった。
 毎回僕が自分の部屋のドアノブをひねる時、後ろで扉を閉じる音が聞こえる。
 2回目の「カチャ……ジ…ドン……」という音は昼食前に鳴り響いた。時間ピッタリだ。
 この時僕は頭を僕の部屋の扉にくっつけて、静かに待つ。
隣のウィックは今か今かと僕の周りをクルクルと回る。彼がドアを閉じた音を聞くと、ウィックに準備の合図をする。そして「ドン、ドン」という音の後、少し待機する。そうすれば扉を開けた時、彼の部屋の前の絨毯の下にメモが残される。廊下にはそれ以外何もない。
 2回しか会ったことはないが、3人の中では彼が一番のお気に入りだ。彼からのメモはいつも長く、それはメモというより手紙に近いと思う。手紙に書かれた文章は全て過去形で、きっと彼は特殊な教育を受けたのだと思う。
 今日の午後の「ドン!ドン!ドン!」は予想外だった。
 遠くからのイラついたようなノックの音は初めて聞いた。
 あの2人じゃない。なら、残るのは彼だけだ。
 そう疑っている時、ノックが急に「ドンドンドンドンドンドンドンドンドン!」という音に変わった。ウィックと僕は顔を見合わせた。
 慌てるような足音の後、僕の部屋の扉が初めてノックされた。大きな「ドン!ドン!ドン!」そんな音が、直接僕の心に響いた。今になって思い返しても、あの時の僕は興奮してたのかパニックしてたのか、今はよく分からない。
 僕は扉を開けたくなかった。彼みたいな怒りっぽい人に会ったことがある。そんな経験もあって、どうやって彼と話せばいいのか分からなかった。でも、互いに会話してはいけないというルールを思い出し、勇気をふり絞って扉を開けた。
 小さな隙間を開けると、すぐさま大きな力を感じた。扉が押しのけられ、壁にぶつかって怒りに満ちた「ドン!」という音を発した。僕は彼と目を合わせないようにすぐに俯き、その白い服に目線を落とした。ウィックは耳を立ててブンブン尻尾を振り回していた。
 そして、地面にメモが1枚。拾う勇気はなかった。あの巨大な右脚が上げられるのが見え、脳内に「恐ろしい鉄のハンマーが木製の箱を叩き割る!」という場面がよぎったからだ。幸い、それはただ重々しく地面に叩きつけただけだった。
 その両足が完全に目の前から消えた後、ようやく僕はほっと息をつき、しゃがんであのメモを拾って扉を閉じた。
 メモは不規則に折りたたまれ、上の面には歪んだ文字が書かれていた。あの少女へのもののようだ。紙は凸凹しており、何度も修正された跡があったーーこれは、彼がメモを書きたがらない理由なのかもしれない。
 僕は少し迷い、それを開かなかった。
 メモを置き、僕はテーブルの上を叩いた。「ドンドンドン」という音を聞きながら、僕は下を向いてユラユラと尻尾を振っているウィックに訊ねた:「ねえ、これって世界で一番美しい音だと思わないか?」

【中国版】

【中国版】
笔记的一页

  每天敲门声响起,他们就会把纸条给我,让我代为传递彼此的秘密。
  然而,我的门从未被敲响过。
  那天,第一声“咚..咚...咚......”在早上十点响起。那个女孩敲响她房门的时候,威克和我已等候多时。
  我没有立刻开门前往她的房间,而是和威克交待道:“嘘,轻一点儿,伙计。”
  威克现在已经能明白敲门声是新的“铜铃”,它每次会在我打开房门的瞬间,摇着尾巴“汪汪汪”地冲出去。这种的热情总是吓得那个女孩立刻关上房门。直到听见我的脚步声停在门口,她才会将门开一个小缝,从防盗链的上方递出一张纸条。我接过纸条递给被我挪到一旁的威克,它心满意足地叼着纸条离开。
  每次在我拧动我的房门把手时,后方会传来关上房门的声音。
  第二声“咔嚓......嘶...砰......”于午餐前响起,十分准时。
  这时的我正将头贴在我的房门上,静静等待。一旁的威克已经迫不及待地围着我转圈了。在我听到了他关房门的声音后,会对威克做一个准备的手势,在“咚.咚”响起后我会等待片刻。确保在我开门的时候,走廊上只剩下被孤零零地放在他房间门前地毯下的纸条。
  虽然我们只见过两次面,但三人之中他最受我的青睐。他给我写的纸条总是很长很长,我更愿意称那为一封信。信里所有的叙述,用的全都是过去时态,我想他一定受到过很特殊的教育。
  今天下午的“咚!咚!咚!”出乎预料。
  远处传来的敲门声显得很暴躁,我还是第一次听到。
  不是之前的那两个人,那就只能是他了。
  就在我迟疑的时候,敲门声突然变成了
“咚咚咚咚咚咚咚咚咚!”,威克和我面面相觑。
  一阵急促的脚步声后,我的房门第一次被敲响了。巨大的“咚!咚!咚!”一下一下敲在我的心口上。直到现在细细回想,我仍分辨不出那时的我,激动与惊慌,哪种情绪更多。
  我并不想开门、我之前接触过像他这样性格暴躁的人,那种经历使我不知道应该和他如何交流。但当我想起我们彼此之间不能说话的规则后,我鼓足勇气打开了房门。
  我打开一条小缝,立刻感受到了一股巨力。门被推开,在墙上反弹发出愤怒的一声“嘣!”。我赶紧低下头,避免和他视线接触,目光落在那件灰白的衣服上。这时威克已经竖起了耳朵,剧烈地拍打尾巴。
  然后,地面上多了一张纸条。我不敢去捡,因为我看见那只巨大的右脚抬起,脑子里闪过”可怕的铁锤子要将木包裹盒给砸碎了!”的画面,幸好它最终只是重重地砸在了地面上。
  那双脚彻底从我眼前消失后,我才长舒一口气,蹲下来去捡那张纸条,然后关上房门。
  纸条被不规整地折叠起来,朝上的一面写着几个歪歪扭扭的字母,似乎是给那个女孩的。纸面粗糙的凸起感像是被涂改多次──这或许是他不愿意写纸条的原因。
  我犹豫过后没打开。
  放下纸条,我在桌面上敲了敲。听着“咚咚咚”的声音,我低头问放松地摇着尾巴的威克“你说,这是不是世界上最美妙的声音呀?”

【英語版】

【英語版】
One Page of the Notes

There were knocks on people's doors every day, handing me notes that contained their secrets.
But there was never a knock on my door.
That day, the "knock... knock... knock..." first rang at ten in the morning. By the time the girl knocked on her door, Wick and I had been waiting for quite some time.
Instead of heading to her room right away, I spoke to Wick, "Shh—be gentle, buddy."
Wick now understood the knockings are the new "bronze bell" for him. Every time I opened the door, he rushed out with a wagging tail. His enthusiasm always frightens the girl, making her shut the door immediately. When she heard my footsteps coming closer, she would leave the door ajar and hand me a note above the door chain. I took the note and handed it to Wick, who would leave with the note in his mouth, looking contentedly.
I could hear the sound of the door closing from behind when I opened my room.
The second "click... hiss... bang..." sounded punctually before lunch.
I was waiting with my head pressed against the door of my room. Wick, on the other hand, was already circling around me impatiently. After I heard him close the door, I made a "ready" gesture to Wick. And I wouldn't open the door until his footsteps were gone, just to make sure the only thing I saw would be a lonely note he left on the hallway carpet.
Although we had only met twice, he was my favorite of the three. The notes he wrote were always long and drawn-out, so I preferred to call them letters. All the narratives were in the past tense, which made me wonder if he had exceptional education.
The "Bang! Bang! Bang!" knocking on my door this afternoon was unexpected.
The knocking from a distance seemed cranky, which I hadn't heard before. It sounded not like the two came before, then it must be him.
As I hesitated, the knocking suddenly became rapid, making Wick and I look at each other with concern.
After a rush of footsteps, my door was knocked for the first time. The loud knocking sound thumped my heart. Looking back on it now, I still can't tell if I was more excited or panicking.
I didn't want to open the door, as I had encountered someone as irritable as him before. I was unsure how to interact with him due to that experience. But then I remembered the rule that we should not talk to each other, so I gathered the courage to open the door.
I opened the door slightly, and immediately the door was pushed open and bounced off the wall with an angry "bang!" I lowered my head to avoid eye contact with him, and my eyes fell on the gray[2] clothes. Wick pricked up his ears and wagged his tail forcibly.
Then, a note was left on the ground. I didn't dare to pick it up as I saw he raised his huge right foot. "The terrible hammer is going to smash the wooden box!" I thought. Fortunately, it ended up just smashing the ground.
After the feet disappeared from my sight, I finally breathed a long sigh of relief, knelt down to pick up the note, and then closed the door.
The note was folded up irregularly. There were a few scribbles on it, seemingly for the girl. The surface of the paper was rugged, as if the handwriting had been altered many times. Perhaps this was the reason he was unwilling to write the note.
I hesitated and left the note folded.
After putting down the note, I tapped on the desk and listened to the knocking sound. I looked down and asked Wick, who was relaxing and wagging his tail, "Don't you think this is the most beautiful sound in the world?"


3年目

ビクター・グランツの実験ファイルの1ページ
番号:3-?-3

【テスト標記】
1、物静かな捻くれ者
2、安全感の欠如
3、感情の遮断

【テスト傾向】
 3-?-3の守秘行動は、潜在意識における負の感情の一種の投射である。

【テスト結果】
1、全体評価
 3-?-3の過去の経歴によって、彼は捻くれた性格に成長していった。人間には冷淡さを見せ、感情を客観的な物や人間でない生命体に対する同情や哀れみに変換した。
 3-?-3は人間に興味はなかったが、「秘密」そのものに対して強い感情反応を見せた。取るに足らない些細な秘密でも、彼は絶対にそれを守り通した。

2、過程説明
 3-1-4以外の第3グループのメンバーは、荘園に入った後、互いに距離を取った態度で接していた。社交に対する高い恐怖心ゆえ、第3グループのゲームは手紙やメモを使用した形式で行われた。しばらくの間、このような形式によって彼らの関係は互いに繋がりつつも邪魔をしない、そんな微妙なバランスを保っていたと思われる。寡黙に見えた3-?-3は、このような交流形式を楽しんでいた。口頭での言葉は3人によってある種の符号に簡路化され、彼はペットを利用し、慎重にそれらの符号式言語を使って交流していた。3-?-3の潜在意識にある、他人との繋がりに対する期待をある程度反映していたのかもしれない。
 3人のうち、3-?-3と3-?-1*3は特殊な関係を維持していたが、3-?-3は3-?-1が彼にこれほど積極的な態度を取る根本的な目的を知らず、むしろ3-?-1*4が作り出す偽りのイメージに何らかの好感を抱いていた。なぜなら、この交流において、3-?-1*5が彼に渡すメモは他よりも長く、言葉も丁寧だったからだ。
 しかし紙面に綴られた文字は、不和のきっかけや密告の証拠となる。これは中盤、終盤における実験の発展に対する有効的な促進剤だ。投薬後、3-1-2の3-1-4に対する恐怖は更に増し、彼女はこの不安を3-?-3と3-?-1*6に相談した。しかし3-?-3からは、3-1-4に対する明確な感情の揺れが見られなかった。彼にとって大事なのは、人間関係ではなかったからだ。
 この実験は予測の失敗によって終盤で打ち切られた。あの火事は実験結果に影響を及ぼさず、むしろ事故そのものが実験過程における重要な影響要素となった。炎の中に残されたメモのことを思い出した3-?-3は、我が身を顧みずに火の中に飛び込み、この陰謀に塗れた事故が終わった後も、そのメモが他人の手に落ちないよう確保した。彼は炎の中から帰ってこられなかったが。

3、実験総括
 3-?-3はメモを通して他の参加者と一時的な関係を持ったが、3-?-3自身の感情の隔たりを破ることはなかった。彼が事故で見せた行動は、秘密というものに対する彼自身の態度の表れだ。終始秘密を守り抜き、このような対価を惜しまない行為も、過去の間違いに対する後ろめたさや、償い、修正の意思を反映している。

【中国版】

【中国版】
维克多·葛兰兹的一页实验档案

编号: 3-?-3

【测试标记】
1、沉默孤僻
2、缺乏安全感
3、情感隔离

【测试倾向】
  3-?-3对秘密的守护,是潜意识里负面情绪的一种投射。

【测试结果】
1、整体评价
  3-?-3的过往经历使得他养成极为孤僻的性格,对人类表现出一定程度的冷漠,于是将情感转化为对客体物件和非人生命体的同情与怜悯。
  尽管3-?-3并不在乎人,但是却对“秘密”本身具有极强的情感反应,即使只是微不足道的秘密,他也能做到守口如瓶。

2、流程说明
  除3-1-4之外,第三组人员在一开始进入庄园后便保持着彼此之间陌生与疏离的态度,对社交的高度恐惧使得第三组的游戏以书信与纸条的形式展开。在一定的时间长度内,这样的方式使他们的关系保持着一种微妙的平衡,相互连结却又互不打扰。看似寡言少语的3-?-3对这种交流乐在其中,口头语言被三人简化成某种符号,他借用宠物,谨慎地通过那些符号式语言进行着交流,在某种程度上,这种响应与回馈也反映出3-?-3潜意识里与他人产生关联的期待。
  三人当中,3-?-3和3-?-1保持着某种特殊的关系,不过3-?-3并不知晓3-?-1对他表现得如此积极的根本目的,反而对3-?-1制造的虚假形象产生某种好感,因为在对待交流这件事上,3-?-1给他的字条更长,用词更为得体。
  而落于纸面的字条也容易成为挑拨与告密的证据,这也是中后期实验发展的有效催化剂。用药后,3-1-2对3-1-4的忌惮越发强烈,她将这种不安诉诸3-?-3与3-?-1,不过3-?-3并没有对3-1-4展现出特别明显的情绪波动,因为他所在意的并不在于人际关系。
  这场实验因为预判失误而在后期中断,不过那场纵火事故并没有影响实验结果,相反事故本身也成为了实验的重要影响因子。当3-?-3想起遗落在大火之中的字条,他奋不顾身地冲进火焰,确保字条在这场充满阴谋的事故后不会落入他人手中,然而他没能从大火中走出来。

3、实验总结
  尽管字条使得3-?-3与其他参与者产生了短暂的关系,不过这依然没有打破3-?-3本身的情感隔离所。他在事故中展现出来的行为代表着他对秘密本身的态度,即至始至终保持着守口如瓶,而这种不惜代价的行为,也映射出他对會经过错的内疚、弥补与修正。

【英語版】

【英語版】
A Page from Victor Grantz's Experiment Report

Serial No. 3-?-3

[Test Indicators]
1. Reticent and Withdrawn
2. Insecurity
3. Emotional Cutoff

[Inclination]
Subject 3-?-3's secrecy is a projection of the negative emotions in his subconscious.

[Test Results]
1. Overall Evaluation
Subject 3-?-3's past made him develop a withdrawn personality and a certain degree of indifference to humans. He converted his emotions into pity and sympathy toward objects and non-human life.
Although Subject 3-?-3 is indifferent to people, he displays an extreme emotional response to "secrets." Even the most insignificant secrets stay absolutely safe with him.

2. Methodology
Except for Subject 3-1-4, all the other subjects in Group 3 remained alienated from each other upon arriving at the Manor. The high level of social anxiety present in Group 3 began the game in the form of notes and letters. This method maintained a delicate balance between them for some time. They remained connected without disturbing each other. The seemingly reticent Subject 3-?-3 enjoyed this form of communication, and this group of three simplified their communication into a combination of symbols. He used pets to communicate carefully with those symbols, and to a certain extent, this response and feedback reflected Subjected 3-?-3's subconscious desire to form a connection with people.
In the group of three, Subject 3-?-3 and Subject 3-?-1 maintained a special relationship. But Subject 3-?-3 was not aware of the fundamental reason for Subject 3-?-1's positive reaction toward him, and even had a good impression of the false display put on by Subject 3-?-1 due to the increased length and superior wording of the notes Subject 3-?-1 would send him.
Written notes are the perfect form of proof to sow discord and expose secrets, and they acted as an effective catalyst for the development of the experiment's middle and late stages. Once the drugs were administered, Subject 3-1-2's fear of Subject 3-1-4 intensified. She expressed her discomfort to Subject 3-?-3 and Subject 3-?-1, but Subject 3-?-3 did not display a particularly obvious emotional response to Subject 3-1-4 because human relationships were of no concern to him.
This experiment was suspended in its late stages due to an error in judgment. However, that instance of arson did not affect the experiment's outcome. On the contrary, the incident became an important factor in the experiment. Remembering the notes left behind in the fire made Subject 3-?-3 rush into the flames to ensure that those notes would never fall into the wrong hands. However, he failed to escape the fire.

3. Experiment Summary
Although the notes managed to form a temporary relationship between Subject
3-?-3 and the other subjects, they failed to stop Subject 3-?-3 from cutting off his emotions. His behavior during the incident represents his need to always maintain absolute secrecy, and how he stopped at nothing to do so reflects his quilt and desire to rectify his past mistakes.


4年目

日記の最後のページ

 僕は特にやることもなく部屋で横になり、ウィックは足元で微睡んでいた。こんな安らかで温かい気分の時は、どうしても不安な記憶が脳裏に浮かぶ……何度も思い返しているからか、もう何も感じない。
 僕はずっとポストマンとしての信条を守り、人々の信頼を決して裏切らずに手紙を送り届けてきた。でも今思えば、もうずいぶん長いこと手紙をもらっていない。切手が貼られ、丁寧に折りたたまれて封筒に入っている手紙たちを……
 でも幸い、僕はたくさんのメモを渡してもらえた。1人ずつ、僕の部屋の扉をノックしてきた彼らから。中には味えた様子の人もいれば、焦って苛立つ人、そして他の誰よりも友好的で冷静な人もいた。どこか懐かしい雰囲気の中、僕は誰かに信頼され、何かを託されるあの馴染み深い感覚が蘇ったように思えた。これらのメモこそが僕の収穫だ。ゲームには感謝している。ある意味、僕は願いを叶えられたのだから。
 やるべきことはあと1つ。このメモたちには最後の「包装」が必要だーーこれはきっと、天が僕に与えた2度目のチャンスなんだ。前回は完璧にはできなかったけれど、今度こそ、完璧ではないものは全て灰となる。こうすることで、メモはようやく「手紙」となるんだ。
  ここに置いた日記が、他の誰かに見つかる日は来るのだろうか?ならばいつの日か、僕も僕の秘密を他人と共有できる時が来るのかもしれない。

【中国版】

【中国版】

最后一页日记

  我躺在房间里无所事事,威克正在脚边打盹,每当这种安详而温暖的时刻,那些不安的记忆就会在脑海重现……也许是记忆回想了太多次,现在的我似乎已经没什么感觉了。
  以前我一直恪守邮差的信条,送好每一封信,决不能辜负人们的信任。可是直到现在,我已经很久没收到一封来自他人的信了,那些贴着邮票,被折叠好放进信封的信。
  好在他们给我传递了许多的字条,他们一一敲响我的房门,有的慌张而害怕,有的急迫而暴躁,而有的比其他人都更为平和冷静,在这样的氛围下,那种被信任、被托付的熟悉的感觉,就又都回来了。也许这些字条就是我的收获,谢谢这场游戏,在某种程度上,我也算完成了愿望。
  那么现在,还剩下最后一件事,这些字条需要最后的“封装”——我想这回一定是老天给的第二次机会,第一次时,我做得不够完美,但这一次,那些不完美的都会变成灰烬,只有这样,字条才会成为“信件”。
  不知道将日记留在这里后,是否能被另一个人发现,也许有一天我的秘密也可以成为别人的秘密。

【英語版】

【英語版】

Last Page of a Diary

 I'm just lying around in my room, indulging in a day of idleness, with Wick napping at my feet. In these peaceful moments, unwelcome memories often come flooding back. Perhaps I have replayed them too many times, as I have grown numb to them.
 I've always been true to the postal worker's code, ensuring every letter is delivered with care, and no letter is left undelivered. But it has been quite some time since I last received an actual letterーthe kind that arrives neatly folded in an envelope adorned with stamps.
 Thankfully, they sent me plenty of notes. One by one, they knock on my doorーsome anxious and scared, some urgent and irritable, and some calm and composed. In moments like these, that familiar sense of trust and responsibility comes rushing back to me. Perhaps these notes serve as my reward. Thanks to this game, I believe I have, in a way, fulfilled my wish.
 Now, I am left with one final taskーgiving these notes the proper "packaging." It feels like fate has given me a second chance. While I failed to achieve perfection the first time, I now have a shot at redemption, where all imperfections can turn to ashes. Only then will these notes truly become "letters."
 I wonder if this diary will ever see the light of day. Maybe one day, my secrets could be someone else's secrets for once.


衣装

UR

  • 抱擁(限定)
    血族の根源は既に遡れない。
    だが、抱擁が魔典を書いたという秘密は、族人の間で語り継がれている。
    古城宴会後、血族の盟約は魔典の平衡が崩れたことにより崩壊した。
    だが、元の主が姿を見せれば、運命を綴る資格はもはや誰の手にも渡れまい。
    (S9・真髄1)
  • 聖誕祭の使い(限定)
    祝日の鐘の音が響く中、熱心なメッセンジャーは手紙の受取人たちの扉を叩き、クリスマスの祝福を届けた。
    (S29・真髄3)

SSR

  • 鍵盤
    音楽に狂った異類は、地獄の音の厳しい掟と地位の差に耐えかねて人の世に降り立った。
    奇怪な酒場を通りかかった時、彼は久々に聞く郷土の音に惹かれた。
    だがまさか、この一歩が自分の信念を賭けることになる罠に繋がるとは全く思わなかった。
    (S11・真髄1)
  • 「亡霊」
    「亡霊」は決して貪欲の欲望を拒絶しません。
    ただ、対価を払えない者は人形に閉じ込められてしまいますよ。
    (2020・ハロウィンイベント)
  • 「王子」
    あの王子に会ったことはありますか?
    彼の瞳は世界で一番美しいサファイアのように優しく透き通っており、
    彼の頭脳は最も精密な機械のように聡明で賢い。
    そして彼の心は純金のように輝き、冷たくて硬いのです。
    (S17・真髄1)
  • 新聞紙の怪客
    『野次馬』の創刊者、メディアの単調、空虚、
    そして派手な報道や広告に耐えかねたからこそ、
    自身の新聞で一切の口達者と対抗することにしたのだ。
    (CALL OF THE ABYSSⅤ)
  • 秋の随想
    物語を聞かせよう――僕のオルガンが秋の楽曲を奏で、
    ウィックが木の葉に乗って、波の上を旅するお話を。
    (2022・秋日イベント)

SR

  • 伝令員
    抱擁は遥か昔の身分を思い出した。
    あの時、あの伝令で予想外の陰鬱な秘密に出くわしたことが、自分を帰らぬ旅に導くとは夢にも思わなかっただろう。
    (ショップ)
  • 警官
    蝶の羽、砕けた勲章、雪解けの水たまり、干からびた油汚れ
    ……どれが犯人のメッセージだろう?
    (S11・真髄3)
  • ジリリン
    ジリリン~高貴なお客様、どうぞお入りください。
    前へ、劇場の扉へ入れば、ゴールデンローズのような美しい夢境が、あなたを待っています。
    (イベントショップ)
  • 魔法使いオズ
    全員が迷える少女に布局を配置した時、オズは仲間を連れ、
    こっそりと孤塔に潜入してその古い主を探しに行った。
    (S12・真髄3)
  • 新聞配達
    運搬、エネルギー、医療、三大巨頭である企業の裏情報は全て
    この新聞配達の手にある――彼らと3つのサーキットの関係についても。
    (CALL OF THE ABYSSⅣ)
  • 点呼
    彼の手中のリストには、次に選ばれる者が記されてる。
    (S15・真髄2)
  • 迷えるレアーヤー
    彼は貧欲な者たちに惑わされ、水面に漂う蠟燭の火を追うべきではなかった。
    気が付いた時にはもう、何もかもが遅かったのだ。
    (S27・真髄1)

R

  • 古典の緑
    平和と青春、繁栄と隆盛。
    (S10・推理の径)
  • 風格のピンク
    手紙を届ける時は笑顔もお届け!楽しい気分が高まるぞ
    (S11・真髄1)
  • ネイビー
    手紙は全て時間通りに、正確に目的地へ届ける!
    (S11・真髄3)


携帯品

UR

  • 最後の贈り物
    ビクターの詩人の友達が彼に贈ったプレゼント。
    まさか、これが彼らの最後の面会になるとは思わなかった。
    特殊効果:スキルと状態エフェクトを追加
    (S11・ランク秘宝)

SSR

  • 巨人風車
    たとえ君たちが振り回す腕が巨人ブリアレオースより多くとも、必ず君たちと雌雄を決して見せる!
    特殊効果:スキルエフェクト変更
    (2022・秋の文通イベント)
  • 切手冊子
    あなたが適当に手放したガラクタは、他人にとっての宝物かもしれない。
    特殊効果:スキルエフェクト変更
    (S27・ランク秘宝)

SR

  • 木製骨
    暇ができれば、必ずウィックの相手をするようにしている。
    (大会ショップ)

料理

SR

  • ソースステーキ
    ミディアムステーキ。濃厚なソースと共に仲間同士で分け合うのがおすすめ。
    (大会ショップ)

原案

ポストマン原案.jpg

  • 第五设计师結果発表より
    【姓名】ビクター・グランツ
    【特質】視線恐怖、社交障碍(社交恐怖のようなニュアンス)、熱心、沈黙
    【職業】郵便配達員
    【人物紹介】
    奇妙な郵便屋のビクター・グランツ。
    郵便配達員に対する一般的なイメージとは異なり、彼は喋るのが苦手で他人との交流を好まない。
    しかし、火の中の(物理的な火ではなく火中の栗から来る危機から救うの意味の可能性あり)彼の英雄的なパフォーマンスのおかげで人々はビクターを信頼している。
    奇妙な配達の手紙を受け取った後、風変わりな善人ビクターはエウリュディケ荘園への旅に出た。
    【出身階級】貧民
    【年齢】23歳
    【誕生日】12.25
    【趣味】野良の動物にエサをやる
    【特技】人と交流すること以外は全て得意
    【嫌いなもの】人々に注目されること
    【好きなもの】動物と小さな花
    【声の特徴】口数が少ない青年の声、遅い速度
    (原文)

※デザインコンテストの結果、正式採用が決定したサバイバーの発表時の情報。

  • 原案者Baidu贴吧より
    【姓名】ビクター・グランツ
    【特質】視線恐怖、社交障碍(社交恐怖のようなニュアンス)、熱心、沈黙
    【職業】郵便配達員
    【人物紹介】
    奇妙な人、ビクター・グランツ。
    ある日ハンクストリートの通りの店の前に、頬が痩せこけ服はボロボロの状態で突然現れた。
    以来彼はハンクスストリートを彷徨い、郵便配達員と称しつつも実際は何でも屋としてホールを走らせ、屋根裏部屋や煙突掃除、犬の散歩や下水道の掃除までこなした。
    ビクターは喋ることが苦手で人とのコミュニケーションが嫌いだ。
    中には彼のことを孤児という人もおり、狂人だという人もいる。
    彼はいつも口端を引きつらせて不格好な笑みを見せる。
    人々がビクターについて話した時、彼の顔は憧れで満ち始める。
    おそらく彼はその火の中から6人の子供を救ったからだ。
    彼はお金とパンを他の浮浪者の側においたのかもしれない。
    なぜか…それは彼が金持ちになっているからだろうか?
    今日もベイカーストリートで活動しているビクター・グランツは人々が見ることができない場所で何でも屋をしている。
    【出身階級】貧民
    【年齢】23歳
    【誕生日】12.25
    【趣味】野良の小動物にエサをやる
    【特技】人と交流すること以外は全て得意
    【嫌いなもの】人々に注目されること
    【好きなもの】動物と小さな花
    【声の特徴】しわがれた声(実のところ話すのは苦手)
    (原文)

※ポストマンは中国版第五人格のデザインコンテスト(第五设计师)の入賞作品。
元は非公式のキャラであるため、原案の設定が全てゲーム内のキャラクターに適用されているかは不明。
結果発表時に変更された項目のみ表示しています。
また、女性のポストマンのイラストは原案者とは別の人が描いたファンアートであり、ビクター・グランツとは全く関係ない。


その他

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  • 紹介動画より
    僕はしがないポストマンだ。
    街中に何百といる郵便配達員と同じように様々な物語と秘密を配達している。
    他人と交流するのは苦手だし、好きでもない。
    でも、手紙を受け取った人達の様々な表情を見るのは好きだ。
    驚きや、喜び。
    感激する人もいれば、激怒する人だっている。
    面と向かった対話というのは、偽りの最たるものだ。
    互いに相手の顔色を伺い、話の内容も相手に合わせたものになる。
    そして平気で嘘をついてしまう。
    それに引き換え、手紙の行間に隠された感情こそが最も真摯なものだ。
    手紙をくれる友人の一人もいない僕が言っても、説得力に欠けるけれど。
    僕の唯一の友人は手紙を書くことができない。
    ウェイクは犬だからね。
    けれど、初めて自分宛の手紙を受け取った時、僕は確信した。
    この手紙は間違いなく、計り知れない誠意に満ちている。
  • 周年逸話集より
    ビクターと愛犬のウィックはいつも一緒にいる。
    初めて自分宛の手紙を受け取って興奮した彼は、この先悲惨な目に遭うことを知る故もなかった。
  • 第二十六回第五人格座談会より
    Q.ポストマンの犬の種類は変更できないとなっていますが、なぜアンの猫はよく変更されるのですか?
    A.ウィックはビクターの相棒として、品種が決まっています。占い師の梟(コラボ時を除く)と同じですね。
    「使徒」の違うところは猫がキャラクターのメインとなりますので、「使徒」の見た目が変わっているのは猫が形態を変えたのです。その逆ではありません。

まとめ

本名

ビクター・グランツ
Victor Grantz
维克多·葛兰兹
빅터 글랜즈

年齢

23歳
(12月25日生まれ)

出身階級

貧民階級

役職

ポストマン(日本語)
邮差(中国語)
Postman(英語)
Tukang Pos(インドネシア語)
Posmen(マレーシア語)
บุรุษไปรษณีย์(タイ語)
Người Đưa Thư(ベトナム語)
우편 배달부(韓国語)

どの言語でも郵便配達員。言語による表記揺れはない。

趣味

野生の動物に餌をあげること

特技

付き合い以外

性格

特質:視線恐怖、社会恐怖、親切、沈黙
好きなもの:動物と花
嫌いなもの:他人の視線や話し声

人間関係

◆荘園のゲームの参加者

◆その他

  • ウィック
    ビクターのパートナーの配達犬。
    元々は警察犬で、郵便局へビクターが関わる「『おやじ』の商売」に関する手紙を探しに来たことが出会いのきっかけだった。
    なぜか人間と話せるウィックは何度も郵便局を訪れ、手紙について彼と語り合い友人になる。*7
    飼い主の警察の家が炎上した際に真っ先に火災に気付いたビクターによって救助された。
    以降はビクターのパートナーとして共に街中を駆け回り、ポストマンとしての仕事を行っていた。*8

参考ページ

コメント

  • 中国語だったテキスト、夜にログインしたらアプデ来て日本語になってました。 -- つるぎ? 2022-12-26 (月) 03:39:04
  • ポストマンの手紙は明日まだ中国語直ってなかったらそのままで乗せます……… -- 管理人? 2022-12-25 (日) 16:03:34
  • すき -- リリー? 2021-08-20 (金) 19:29:20
  • クリスマスイベントの好感度5で回答2:ダメ、こんなに適当な友達はいらない。を選んだ時の反応→「!……あ、ごめん、ごめんなさい。ずうずうしくて。」 -- 2021-04-05 (月) 15:03:45
  • 招待状ベースのハロウィンイベント関連の返信をセリフのイベントタブにまとめてみました、問題あれば修正をお願い致します。 -- 2020-10-27 (火) 00:33:51
  • 原案によるとビクターが活動してたのはベイカーストリート。原案の時点で犬は無し。ベイカーストリートといえばシャーロックホームズ。ホームズの学友に「ヴィクター・トレヴァー」という人物がおり、ホームズとの出会いのきっかけはヴィクターの犬がホームズに噛みついたこと……。 -- 2020-10-23 (金) 23:16:57
  • 英語表記の名前が「The embrance」になってますが、「Postman」ではなく? -- 2020-07-25 (土) 07:14:16
    • ありがとうございます!多分抱擁衣装をつけていたので混ざっていたのかもしれません…修正いたました -- 管理人? 2020-07-25 (土) 13:15:52
  • ビクター君は何で口が縫い付けられてるんですか? -- 2020-07-07 (火) 18:52:46
    • 背景推理読むとわかると思いますよ! -- 2020-07-07 (火) 20:53:52
  • セリフの通常欄を追加しました、伝言については入れる項目が間違っていましたらすみません -- 2020-07-04 (土) 06:39:54
    • ありがとうございます!普通に通常セリフ作るの忘れてました…大丈夫です、編集助かります! -- 管理人? 2020-07-05 (日) 10:11:19
  • 人と交流すること以外が得意って、意外とビクターハイスペックなのでは… -- 2020-05-15 (金) 23:08:46
  • ビクターはどこの国出身なんですか? -- 2020-03-17 (火) 21:28:12
    • ここはそういう質問するところじゃない -- 2020-03-18 (水) 18:05:30
    • はっきりとした設定はないので考察の範囲ですね。出ている情報はほとんどまとめているつもりなので、情報をもとに推理しましょう。 -- 管理人? 2020-03-18 (水) 20:33:52
    • 多分イギリスかアメリカだと思います。 -- 2020-04-05 (日) 20:23:46
  • その他欄に日本公式ツイッターエマによる「声を聴いた事もない」情報を載せました。社交的なエマちゃんが声聞いてないってよっぽど無口だぞと思い、不要でしたら削除お願いします。 -- 2020-01-31 (金) 17:20:59
    • ありがとうございます!その情報は把握していなかったので助かります。 -- 管理人? 2020-01-31 (金) 23:49:33

*1 生まれつきなどの体質上の問題で声に出して話すことができない人のこと。
*2 ワンを・にウーをーに変換しモールス信号として解くと「V TIME FOR DINNER?(ヴィクター、ご飯の時間?)」となる
*3 イソップ・カール
*4 イソップ・カール
*5 イソップ・カール
*6 イソップ・カール
*7 ここまで2023・秋の文通イベント
*8 ここまでポストマン公式HPストーリー・背景推理9