| 本編 | |||
| 1. 騒がしい探偵部 | 2. 旅立ちの時 | 3. 決裂した応答 | 4. マジック協会の来客 |
| 5. 学院の片隅に潜む暗雲 | 6. 優雅な刃 | 7. 水車に隠された秘密 | 8. キャンバスの裏 |
| 9. 光と影の彼方 | 10. 完璧な答案 | 11. 失われた反響 | 12. スポットライトの下 |
| 13. 物語の終着点 | |||
| その他 | |||
| サークル運営 | 時間割 | 学園 | 個別会話 |
※象牙の塔シリーズ衣装はこちらへ
第二章「旅立ちの時」
| この素晴らしい朝に、探偵部一行は再び冒険の旅に出た。 |
- 1. 探偵社前
爽やかなそよ風、暖かい日差し……まさに野外調査日和!
しかし一同は探偵部の入口で顔を見合わせた。
やる気はあるものの、どこから調査を始めればいいのか分からない。
数秒ほど沈黙した後、「野生児」が頭を掻いた。
「野生児」:えーっと、「戒告」、「白鳥」、「晩鐘」、「ラビッツ・フット」、「暴君」、「羽根扇子」、「面取り」……
「試金石」:重要人物は7人か!「7」って数字は好きだぜ。こいつはいい偶然だな。
「野生児」:確かにそうだね!それに、ウィックの行方を探しながら時計台出火事件の重要人物……「戒告」と「白鳥」にも接触できる。
「アンサー」:噂で聞いたんだが、「戒告」は小動物が嫌いらしい。ウィックがいじめられてなければいいが。
「試金石」:まずは「白鳥」のところへ行ってみるのがいいんじゃないか?ウィックは毎日「白鳥」に大量の手紙を届けてるから、もはや専属メッセンジャーみたいなものだ。
「タッチダウン」:待て、リストには「晩鐘」もいるのか?嫌な予感がする……先に彼から話を聞くべきだ!
「野生児」:「ラビッツ・フット」といえば、最近はマジック協会の部室に閉じこもって昼夜逆転の生活をしているって聞いたな……かなり怪しいね。
「野生児」:見て。リストには我らが友人、「面取り」も含まれているみたいだ。最近「自在継手」先生の助手になったばかりで……昨日、実験室で事故があったのは覚えてる?
「アンサー」:昨日の午後の爆発のことか?学院の北東エリア全体が揺れるほどだったな。煙も派手に上がってたから、気付かなかった奴はいなかっただろう!「自在継手」先生は大したことないと言っていたが。
「試金石」:リストには「羽根扇子」も入ってる。最近、美術品が消えてるって噂があるだろ?どうやら、それにも「羽根扇子」が関わってるらしい……
「野生児」:でも、彼女の前でそんなことを口にしようものなら、きっと厳しいお仕置きを食らうことになるよ!
「野生児」:「暴君」も最近、身元不明の訪問者とよく会っているって話だし。彼のオフィスに行って事情を聞きたいのは山々だけど、問題は……
「アンサー」:まあ、ウィックを探すという名目があるから、きっと大丈夫だろう。
「試金石」:ついでに出火事件の手掛かりを聞き出せれば万々歳だな……わざわざ怒らせる必要はない。
「タッチダウン」:時計台出火事件の話が出てきた以上……ここはやっぱり「戒告」を探しに図書館へ行くべきだよね。さあ、出発しよう!
キャラ
生徒
- 「野生児」
- 所属クラス:S1-1組
- 担当職務:探偵部副部長
- 生徒ファイル:
サーカス団の出し物として、「野生児」は幼いころからサーカス団で動物の子供として育てられた。
有名教育者たちは彼の経験に関心を持ち、彼を救い出してデモリー学院に入学させた。
入学式当日、彼の相棒が旧探偵部室に迷い込み、「戴冠の謎」を解いてしまったことから探偵部の新任副部長(対外的には部長を名乗っている)となり、現在1年前の時計台出火事件の真相を調査している。
- 「アンサー」
- 所属クラス:S1-1組
- 担当職務:霊能部部長/探偵部部員
- 生徒ファイル:
「野生児」と同じスポンサーを持つが、全く異なる経験を持つ。
幼い頃に故郷から離れた後、彼女は上流貴族家庭で当時最も優れた「エリート教育」を受けた。
しかし、彼女の心の中に根付く炎が消えたことはなく、今も世の中の偽善の仮面を焼き払いたいと思っている。
- 「試金石」
- 所属クラス:S1-1組
- 担当職務:探偵部部員
- 生徒ファイル:
「野生児」同様、落第ギリギリの成績を維持している。
鉱員家庭出身の彼が外部入学テストに合格してデモリー学院に入学したことで、当時は世間を騒がせていたが、それはデモリーの外に限った話だ。
学院の中での彼は最も影の薄い生徒の1人で、蔑まれることも注目を浴びることもない。
「エリート」たちはこの小汚いクラスメイトの存在を、たとえ突然いなくなっても気に留めないほど徹底的に無視している。
- 「タッチダウン」
- 所属クラス:R1-2組
- 担当職務:クリケットボールチームメンバー/探偵部部員
- 生徒ファイル:
元ラグビーチームメンバー。
チームメイトとのトラブルが原因でチームから追い出され、クリケットボールチームの顧問教師に拾われたものの、過去や才能を恐れられ補欠に甘んじていた。
栄光の馬車交通事故事件の後、花蕊に誘われて探偵部へ入部する。
そこで彼は、溢れんばかりの情熱をもって人々に証明するのだーールールを破らなければ、分からない真相もあるのだと。
- 「花蕊」
- 所属クラス:R1-2組
- 担当職務:園芸部部長
- 生徒ファイル:
顧問教師の娘。
平民出身だが、どの階級の生徒も彼女には友好的に接する。
親しみやすい甘い笑顔のためか、明るく元気な挙動のためか、あるいは……人知れぬ特殊な才能があるためか。
- 「ラビッツ・フット」
- 所属クラス:A1-1組
- 担当職務:マジック協会会長
- 生徒ファイル:
彼が率いるマジック協会は、かつて学院で最も人気のサークルだった。
しかし、ショーの最中に起きたアクシンデンとをきっかけに、誰も彼の舞台を見に来なくなった。
「ラビッツ・フット」の努力もむなしく、サークルは解散寸前まで追い込まれていた。
- 「信号」
&ref(): File not found: "「信号」.png" at page "失われた反響/キャラ";- 所属クラス:R1-2組
- 担当職務:学院メッセンジャー
- 生徒ファイル:
寡黙だが非常に頼もしい学院のメッセンジャー。
学院の各所へ手紙を届けている。
- 「晩鐘」
- 所属クラス:R2-1組
- 担当職務:不明
- 生徒ファイル:
入学早々生物学における並外れた才能を発揮し、視覚器官を造物主の最も素晴らしい傑作だと称える彼は、常に人気のない部室で独り解剖学に没頭している。
一方で、寮の周辺をうろつく小動物が減っているという噂が広がり始めていた。
- 「面取り」
- 所属クラス:R2-1組
- 担当職務:実験室の助手
- 生徒ファイル:
複雑な機械を組み立てることに熱中している。
優秀な物理の成績によって、実験室で「自在継手」の助手を務めることになった。
- 「テレビン油」
- 所属クラス:A2-1組
- 担当職務:美術部部長
- 生徒ファイル:不明
- 「乾杯」
- 所属クラス:A2-1組
- 担当職務:不明
- 生徒ファイル:不明
- 「戒告」
- 所属クラス:A2-1組
- 担当職務:不明
- 生徒ファイル:不明
- 「白鳥」
- 所属クラス:A2-1組
- 担当職務:不明
- 生徒ファイル:不明
- 「ベイル」
- 所属クラス:S2-1組
- 担当職務:クリケットボールチームメンバー
- 生徒ファイル:
クリケットボールチームメンバー。
優れた技術を買われて、遥か遠い東からクリケットボールの伝統を持つデモリー学院に推薦で入学した。
時計台出火事件の目撃者の1人。
教師
- 「暴君」
- 所属授業:ラテン語
- 担当職務:校長
- 教師ファイル:不明
- 「羽根扇子」
- 所属授業:現国
- 担当職務:現国教師/寮監
- 教師ファイル:不明
- 「金床」
- 所属授業:図工
- 担当職務:図工教師/クリケットボールチーム顧問教師
- 教師ファイル:不明
- 「自在継手」
&ref(): File not found: "「自在継手」.png" at page "失われた反響/キャラ";- 所属授業:科学/図工
- 担当職務:科学教師
- 教師ファイル:不明
事件記録
- 今回の事件

学院のメッセンジャー「信号」の配達犬ウィックが昼前に配達に出かけたきり、次の日まで戻っていない。
突然の大雨によって痕跡を辿るのは難しく、探偵部は昨日手紙を受取った者たちに話を聞き、ウィックの手掛かりを探すことにした。
そんな彼らの行動によって、穏やかに見えた学院に潜む不穏な気配が露わになっていく。
- 時計台出火事件

1年前、時計台で火事が起こり、「ナイチンゲール」が不幸にも命を落とした。
元探偵部部長「七弦琴」が事件を調査し、「社交シーズン」の「公開日」に真相を明らかにすると宣言したが、彼は何の予兆もなく「公開日」前夜に行方不明になった。
学院側は「六ペンス」が時計台の傍でタバコを吸っていたことが火事の原因だと判断し、彼を退学処分にした。
探偵部の新任部長「野生児」は、「ベイル」から重要な証言を得た。
事件当日、「ナイチンゲール」は「戒告」、「白鳥」と共に時計台に入り、その後に火事が起こったらしいーー事の真相は、見かけよりもずっと複雑なようだ。
