狂想、神秘と未知は筆先に舞い踊り、深淵からの奇談を綴る。
- 公式開催の世界大会のテーマとして毎年作られる衣装。
COA開始の12月と決勝戦が行われる4月の2回販売される(復刻しないと明言されているCOA1・COA2以降の真髄は毎年復刻される)。 - クトゥルフ神話*1関連の小説をテーマにした設定が多く採用されている。
- テーマや世界観は毎年大きく異なっているが、ストーリーは全て地続きになっている*2。
CALL OF THE ABYSSⅥ
探偵:人とは、未知に対して無限の幻想を抱き、空や宇宙にはロマンを抱くものです。
探偵:『Call Of the Abyss Ⅳ』では、私の宇宙に対する想像を描きました。
しかしそれらは恐怖、未知、欺瞞でもあり……
探偵:創作者にとって、手筈さえ整えば、ありふれた物語の中でも、人々の異なる感情をまざまざと記録することができます。
背景
深い星空を見つめる時、深空には見返す眼差しもあるーー
探検チームは謎の天文学者の指導の下、星間探検に乗り出した。
抜け穴だらけの計画の中で、闇夜のささやきを聞いた者はいるのだろうか?
(原文)
イベント
- 開催期間
テーマ
- H・P・ラヴクラフトの小説「闇に囁くもの」がモチーフと明言されており、決勝トーナメントのPVの映画のタイトル「THE WISPER IND DARKNESS」はこのタイトルの原題である。
同PVでサバイバー達が読んでいる台本の内容は「闇に囁くもの」で主人公が自身の元に送られてきたレコードを再生するシーンの引用。
「ユゴス(Yougoth)」は「闇に囁くもの」に登場する架空の天体で、光がほとんどない惑星で海王星の更に向こうにあるとされる*3。
- 一方で、メインPVはジョルジュ・メリエスの映画「月世界旅行」のオマージュだったり、メインPV等で古の双星が階段を上がるシーンは「トゥルーマン・ショー」の主人公が作り物の世界から卒業するシーンがモチーフだったりとSF映画からの影響もみられる。
衣装
- 真髄販売期間:2022年12月29日~2023年2月2日
再販
- 1回目:2023年4月27日~2023年5月17日
- 2回目:2024年1月1日~2024年1月24日
衣装名 | 古の双星 | |
キャラクター | 白黒無常 | |
登場 | 深淵の秘宝 | |
テキスト | 誇張的なショー、凡庸なシーン……檻のような舞台に囚われる中、彼が最も怒りを覚えたのは低俗な嘲笑だった。ユゴスの代弁者は、闇夜の囁きに直面する星々だけが、真に素晴らしい瞬間を捕らえ、真の愉悦を捧げることができるのだと深く理解していた――純粋な混沌、恐怖、絶望だけが…… | |
3Dモデル | ||
展示画面 | loading... | |
告知文 | 白と黒が対となった底知れない惑星の輝き!? 胸元には光を放つ不思議な円形のアイテムも…! | |
神秘的な宇宙の要素が散りばめられていてどこへ行っても戦えちゃいそう…! (補足:COAⅥ衣装まとめての告知) | ||
宇宙服を纏う探検隊の元に忍び寄る影。次々と起こる不思議な現象と異彩を放つ白と黒の存在。 広大な宇宙に魅入った先にあるのは底知れぬ漆黒の闇かもしれないの…! (補足:真髄衣装まとめての告知) | ||
補足 | おそらく観客と彼は「闇に囁くもの」に登場するユゴスを前哨基地とする生物「ユゴスよりのもの」が元ネタと思われる。 |
【デザイン過程】
- ストーリー背景
役者たちは昼寝から目を覚まし、撮影チームの言葉を思い出そうとしています:
顔も知らない謎の「出資者」から、SF映画*4を撮影してほしいと依頼があったので俳優、監督、脚本家等を集め、閉鎖されたスタジオでを行います、と。
大がかりなセット*5、想像力豊かな小道具、不気味で奇異なモンスターの模型……すべてが役者たちを驚かせました。
しかし、撮影が進むにつれ、出資者が監督になったり、脚本の内容が変更されたり、撮影機材が突如、制御不能になったり……アクシデントやトラブルが頻発。
さらに、ステージの外で撮影を眺めている不気味な観客がいます。
舞台美術であるモンスターは、実は、撮影チームの行動を監視しているのです。
誰もが、次第に異常さを増していく状況に耐えながら撮影を進めていましたが、 「山場となるシーン」の撮影で、謎が解けーー
今回の『Call of the Abyss』のストーリーのコアは【コズミック・ホラー】+【特撮】+【ライブ】です。
【コズミック・ホラー】はラヴクラフト作品の中心的な特徴であり、『闇に囁くもの』はこの特徴を色濃く示す代表作の一つです。
宇宙を航海する宇宙人、地球人に紛れている宇宙人、冥王星と共に組み込まれたユゴス星……これらの要素は、現実と空想の境界を曖昧にし、当時、鮮烈な魅力を放っていました。
今回のテーマであるスペースアドベンチャーの演出は、1960~70年代の【SF映画】からヒントを得ました:
安っぽい衣装手作りのセット、奇妙な形の小道……当時のSF映画のパイオニア精神と想像力に敬意を表し、この虚構の撮影は、あえて当時の撮影を真似ています。
PR動画では、『トゥルーマン・ショー』のような名作を参考に、虚構に満ちたスタジオから、コズミック・ホラーという真相を引き出すシーンは、ワンカットで没入感を高めるようにしました。
スタジオの「観客」たちの安っぽい嘲笑は、恐怖と苦痛を糧とするモンスターの正体を暗示し、【古の双星】が騒ぎを起こす伏線にもなっています。
特徴的な衣装デザインのほか、各キャラクターにはCMを出している大手企業のロゴをつけ、映画らしいエンターテインメント性を演出しました。
- プロデューサーの構想
白黒無常が演じる【古の双星】は、惑星を旅する者です。
彼は、この映画の出資者であり、SF映画の撮影スタジオで日々繰り返される茶番に退屈していました。
安っぽく、品のない大げさな演技で悪趣味な客に媚びるのをやめさせるため、自ら撮影に参加し、自分の理想の映画を完成させようとします。
二人一組である彼は、重要な役であると同時に、すべての混乱の黒幕でもあります。
謝必安は優雅な衣装に身を包み、自分に浸っています。
范無咎は宇宙の闇に身を潜め、漂流し侵食し渦巻いています。
渾天儀や彗星の尾に加え、彫刻的なフォルムの神秘的な要素を緩和するために、遊び心を込めて胸に可愛らしい広告「Miss Star Marble」をつけました。
これは彼の正体ともリンクしています。
- 美術デザイナーの構想
古の双星のストーリー背景から、まず3つのデザインを作りました。
出資者らしくスーツ姿で、頭と胸にクトウルフに侵された証が現れているのがポイントです。
3つの中から左端のものを選んで、ブラッシュアップを進めました。
後頭部から彗星の尾が流れるようにCGを加え、胸のを渾天儀に変更しました。
腕にメタルパーツをつけることで、立体的に演出しようとしましたが、統一感がなくなったので諦めました。
スーツのシルエットが華奢なために威圧感が感じられず、黒幕という印象が薄かったので、マントを着せて、キャラクターの印象を強めました。
さらに衣装のディテールを充実させ、一目で上流階級とわかるようにしました。
体のフォルムに沿って金属の飾りを施し、ジェルメタルのCGを加え、彼らの体が改造されていることがより際立つようにしました。
キャラクター性をより際立たせるために、第5~8案で上半身に特殊効果を付け加えようとしましたが、どれも微妙で、スタイルが時代に合わなかったので、採用には至りませんでした。
第9案では、衣装のリアルさにこだわりました。
コーディネート、質感、アイテム等で、視覚的な豊かさとファッション性を追求しました。
第9案をもとに、衣装のディテールを調整しました。
スーツのデザインや形をよりシンプルにし、スタイリッシュさとフイット感を演出。
そして、特徴的なカットでより近未来的なイメージを表現しました。
また、ストーリーの背景設定をより明確にするために、黒無常がクトゥルフに浸食されたことを強調し、白無常との見た目のギャップを大きくすることに注力しました。
仕上げに、マントとマフラーにテクスチャを加え、胸にそれぞれのCGをつけ加えて、二人の侵食度合いの違いを表現しました。
- ディテール
金属製の球体が頭の中心に浮かんでいます。
謎の出資者の優雅な外見に隠された侵食の真実を示しています。
回転する渾天儀七色の輝きを放ち、何も知らない人を未知の世界に引き込むかのようです。
仕立ての良い白いスーツが、エレガントに【古の双星】を引き立てます。
カスケードとメタリックな質感に金色のアストロラーベの天体のモチーフを加えることで、流れゆくエネルギーを表現しています。
頭の中で浮いている金属のボールは、不穏の象徴です。
明るく輝く彗星の尾は深く暗い色調に彩りを与え、神秘的な雰囲気を醸しています。
小さなブラックホールが渦を巻いています。
この体の持ち主が長く住んでいた異星で侵食された真実が隠されています。
底が見えず、すべてを呑み込んでしまいそうです。
うつろい、今にも消えてしまいそうな脚は、クトゥルフに侵食された事実を告げています。
- プレビュー
不気味な青い光が流れ出るとともに、渾天儀の中心に人影が現れます。
金属のリングが回転して加速するにつれ、画面が大きく揺れます。
撮影に関わる役者にとって、謎の「古の双星」は神のような存在でしょう。
「古の双星」は、背後にあった渾天儀を押しのけ、触手を使って撮影セットを破壊します。
すると、広大な宇宙空間が見えてきます。
【古の双星】は傘を開き、変身した姿でユゴス星の虚空へと進んでいきます。
色彩豊かな光とともに、金色のロゴが画面に広がり、「Miss Star Marble」の文字が浮かびます。
- 居館でのプレビュー
夜の闇の中、月光が【古の双星】の黒いマントを照らしています。
遠く眺めながら、軽く両手をたたく彼はとてもミステリアスです。
【古の双星】は白いマントの姿で壮麗な椅子に座り、手に顎を乗せ周囲を見渡す姿はまるで「創造主」のようです。
衣装名 | 生態圏 | |
キャラクター | 昆虫学者 | |
登場 | 深淵の秘宝 | |
テキスト | 一人前の役者は流行の話題を一切逃さない。特撮、宇宙探索、美しく華奢なヒロイン……恐怖が、最も生き生きとした完璧な演技を彼女から引き出した。残念ながら、その綺麗な顔は突然彼女を侵蝕した小型「生態圏」に覆われてしまったが。 | |
3Dモデル | ||
展示画面 | loading... | |
告知文 | 宇宙と惑星を股にかけるメタリックな雰囲気… 手に持つSFな道具を使い彼らは何を撮影するのかな? 予期せぬ狂気に立ち回る彼らの姿に刮目するの! (補足:真髄SSR4人まとめての告知) |
【デザイン過程】
- プロデューサーの構想
昆虫学者はこの映画のヒロインで、自信に満ち溢れ、慇懃で洗練された生物学者を演じています。
ヘルメットに施された顔を覆うほどの不気味な植物のせいで、彼女は大げさな演技で役作りをせざるを得ません。
惑星と対峙した瞬間の恐怖と戸惑いと絶望が入り混じった半顔が、彼女の最も迫真に迫る演技となっています。
私たちはこの「生態園」が本映画の主役になることを期待しています。
ほかのサバイバーの安っぽい衣装とは異なり、彼女の洗練されたルックスとオーラは、この拙い映画の唯一の見どころーー貴重な「類まれなるスター」です。
- 美術デザイナーの構想
COA-昆虫学者-生態圏のテーマは、洗練された生活を追求する生物学者で、映画の中では探検隊の生物学者を演じています。
洗練された完璧なイメージを保とうとする彼女ですが、撮影現場の暗さと寒さに耐えられず、衣装の上に上質なジャケットを羽織ってしまったという設定です。
最初のスケッチでは、衣装の形と素材が独創的で、ファッション性とSF感が強調されすぎて、SF映画の雰囲気が欠けていました。
第2案は、当時の雰囲気が醸し出されており、比較的いい出来でした。
ですが、全体的に配色が暗く、重苦しい印象を与えるので、第1案と第2案を融合させて、キャラクターの個性を強調するように全体を調整しました。
第3案で、期待していたイメージにかなり近づきましたが、ジャケットの素材が柔らかすぎて高級感がなく、植物のあしらいが細かく統一感に欠けていて、ヘルメットの内部はナチュラルすぎました。
それらをブラッシュアップして、最終的なデザインを仕上げました。
- ディテール
「Grow Strong Crops」というブランドマークをつけています。
腰につけている試験管の中身は、クトゥルフの生物標本です。
クトゥルフに浸食された植物が、生物学者のヘルメットの中で渦巻き、妖しい不気味さを放っている。
危険ではありますが、彼女は美艶と共存することを選んだのです。
ライトに改造された虫取り網は、金属の素材が未来的で、宇宙空間でも植物に光を与えることができます。
ネットは反射材に覆われていて、クトゥルフの触手が絡みついています。
体にフィットした宇宙服に羽織った艶やかな朱色のジャケット。
その上品な光沢が生物学者の洗練さを感じさせます。
- プレビュー
培養器の中の外来植物を熱心に研究している生物学者が映し出されています。
突如、背後に1本の触手が伸びてきて、「研究結果」を早く見せろというように、彼女の背中を叩いて、培養器の方へ突き飛ばします。
彼女が頭を振って正気を取り戻している間に、触手は即座に去っていきました。
彼女がカメラに向かって培養器の外来植物を紹介している時、再び触手が現れ、培養器を揺さぶります。
画面の左上には広告のロゴが現れました。
生物学者が振り向いた時には、触手の姿は見えず、ただ培養器の植物が回転しているので、一瞬ひるんでしまいます。
- 居館でのプレビュー
ヘルメットの中は不気味な植物で覆われていますが、彼女の美貌まで覆い隠すことはできません。
ゆったりと歩く彼女の一挙手一投足に、凡人とは違う「スター」のオーラが感じられます。
衣装名 | 砲弾飛行船 | |
キャラクター | 泣きピエロ | |
登場 | 深淵の秘宝 | |
テキスト | 飛行船に関する幻想は突飛なものばかりだ。その中でも大砲で砲弾飛行船を星空に打ち上げることが、彼が本で見た中で最もおもしろい発想の1つだった。彼はそれを実現させる機会を逃さない。しかしこの妄想と現実が交差する旅の終点に、彼はやはり戸惑った。 | |
3Dモデル | ||
展示画面 | loading... | |
補足 | ジョルジュ・メリエスの映画「月世界旅行」がモチーフ。 月に行くために地球から大砲で発射された宇宙船(ロケット)が突き刺さるシーンが有名で、腰の仮面の顏は月の顏のオマージュ。 |
【デザイン過程】
- プロデューサーの構想
泣きピエロが演じる「砲弾飛行船」は、プロの俳優ではなく、撮影道具の制作のために、撮影チームとして選ばれた大砲の専門家です。
彼の衣装や道具の安っぽさが目立ちますが、彼の立場や衣装こそが、この撮影の隠された目的を暗示しています。
この撮影の真の目的は、素晴らしい作品を作ることではなく、撮影現場でのアクシデントや安っぽい恐怖を煽る演出で、不気味な観客を笑わせることなのです。
泣きピエロが持っている仮面は、ジュール・ヴェルヌの小説 『月世界旅行』の「大砲で撃ち出される宇宙船」とジョルジュ・メリエスの映画『月世界旅行』へのオマージュです。
- 美術デザイナーの構想
彼は、大砲やロケットの愛好家として、撮影用の飛行船の制作に携わり、映画内では、宇宙飛行のエネルギー供給を行うロケットの専門家を演じます、
天文学者(白黒無常)からの情報を基に、大砲で砲弾型飛行船を打ち上げるという構想を思いつきます。
最初のデザインは、アトミックパンクと現代の長編映画の中間という時代設定で、全体的なイメージのズレがありました。
それに、キャラクターの特徴や個性が強調されておらず、どことなく平凡なデザインでした。
第2案は、各パーツがユニークになり、全体的な雰囲気も良くなりました。
ですが、COAシリーズ全体での統一を考えた結果、最初のデザインをブラッシュアップしていくことにしました。
頭や目、首の細かいケーブルのあしらいを変更し、義肢の色と形を調整することで、キャラクターを作り込んでいきました。
- ディテール
プラスチック素材かのようなパーツが、この撮影のずさんさや怠慢を表しています。
首のケーブルは予期せぬ危機の象徴でもあります。
胸元の文字「Safe&Speed」は鉄道会社のスローガンですが、皮肉ですね。
頭に乗った時限式起爆装置と導火線は少しコミカルですが、ロケット専門家の象徴でもあります。
非常事態に備えて、中には分解した火薬が入っています。
ロケット専門家の特徴である義肢は、黒い塗装で質感を強調しました。
これは実はミニチュアの砲架でもあります。
腰にぶらさげている漫画のような月の顔のマスクは、「映画創作の父」ジョルジュ・メリエスの作品 『月世界旅行』へのオマージュで、SF映画製作の変遷を演出しています。
マスクの目や頬は、カルト的な雰囲気を持ったデザインにしました。
- プレビュー
一角に惑星の模型が吊るされ、それに向かって、砲弾飛行船が飛んでいます。
画面が揺れると、特撮映像から切り替わり、彼がセットの中で模型を抱え、飛行船を飛ばす姿が見えてきます。
1本の触手が惑星の模型に触れていますが、彼は気づいていません。
鉄道会社の広告が現れます。そのロゴは、月に向かう鉄道。
彼が手にしたロケットの模型を地面に立たせ、模型の全体を紹介しようとしている時、ひっそりと触手が伸びてきて、一瞬のうちにロケットをかっさらっていきました。
彼は解せない様子で頭をかいています。
- 居館でのプレビュー
彼は遠くを見つめてぼんやりとしています。
呼吸する度に、胸の装置から金色の光が放たれます。
衣装名 | 運転制御信号 | |
キャラクター | 玩具職人 | |
登場 | 深淵の秘宝 | |
テキスト | 舞台の上で、彼女のレンチはどんな部品も、どんな電線も黙らせてしまう。しかし舞台を降りると、それらの設備はいつも「偶発的に」暴走し、乱れる信号の中で秘密を囁いていた。 | |
3Dモデル | ||
展示画面 | loading... |
【デザイン過程】
- プロデューサーの構想
【運転制御信号】である玩具職人は、撮影チームの照明係です。
彼女は一時的に映画に引っ張り出され、探検隊の着陸を担当する整備技師を演じることになりました。
しかし、撮影スタッフとして、現場の小道具に本物が混ざっていることに誰よりも早く気づきました。
彼女のルックスに、安っぽさと同時に洗練された創造性のある手作り感を出したかったので、反射材のスカート、手作り感のあるヘルメットに加え、テープやケーブル等のデザインを施しました。
- 美術デザイナーの構想
今回のテーマは、カルトSF映画+映画撮影です。
そのため、カルト的な演出をする宇宙服に、各キャラクターの普段着の特徴であるマント、マフラー、ジャケット等を取り入れ、その上で、行き過ぎたSF要素を調整し、見た目の美しさを高めました。
さらに映画の設定に合わせて、出演者の衣装に広告を付けることで、商業映画の撮影であることを強調しました。
最初のスケッチにある2つの案は、設定が煩雑で、レトロなSF映画のイメージが伝わりにくく、もっとシンプルにカルト映画の雰囲気を演出する必要がありました。
デザイン第2案は、レトロなSF映画のイメージを押し出しながら、照明係の特徴(ケーブルとライトがついたヘルメット等)を前面に押し出しました。
さらにブラッシュアップして、配色を統一しにもケーブルとスイッチをあしらい、腰にはレンチやネジ等の道具を持たせました。
髪形を太いツインテールとばっつんの前髪にしてキャラクターの特徴をさせることで、玩具職人-運転制御信号のデザインが完成しました。
- ディテール
カルト感の強い衣装ですが、ヘルメットにはロボットの顔のような装飾が施されていて、ちょっとした遊び心が感じられます。
リュックには、テープを貼って、古いものを補修しながら使っている感じを出しました。
月型のパラシュートで降下する人が描かれた「Moon Jump」社の広告がついています。
照明係の必需品であるスイッチ、ペンチハサミ、ピンセット等の配線道具が入ったポーチ。
- プレビュー
カメラの中で、1本ずつケーブルをつなぐ照明係。
ケーブルを抜いたにも関わらず、ライトは不気味な赤い光を放っています。
そして、不気味な触手が彼女を取り囲みます。
照明係は弾射板車の効果を試そうと飛び上がりましたが、滑って転んでしまいました。
陰に潜む触手の存在にまだ気づいていませんが、打った頭をさすりながら、何かが怪しいと感じています。
- 居館でのプレビュー
「運転制御信号」のヘルメットのライトがピカピカと光っています。
反射材のスカートと手作り感のあるヘルメットが、陽光に照らされて、かわいらしく映えています。
衣装名 | 異星採掘 | |
キャラクター | 墓守 | |
登場 | 深淵の秘宝 | |
テキスト | 文字を石に刻め!――これが彼のシナリオの既定の計画であり、地質学者が異星探索時に行う独自のお祝い方式だ。しかし彼は、全てが最も荒唐無稽な形で実現されるとは思わなかった。 | |
3Dモデル | ||
展示画面 | loading... |
【デザイン過程】
- プロデューサーの構想
墓守が演じる【異星採掘】は地質学者で、映画では惑星探査の役です。
皮肉にも、異星での採掘の夢が偶然叶ったのです。
【不時着のプロ】の力強い印象とは違って、このキャラクターの衣装は、クッション性と耐摩耗性に優れた素材を使用し、より墓守の特徴に合わせたものとなっています。
同時に、衣装には晶石に侵食された箇所がいくつもあり、撮影現場での苦難を表しています。
- 美術デザイナーの構想
最初の案では、掘削時の熱や衝撃に強い宇宙服を着せ、手足や胴体は厚手の耐火綿で覆い、手には採掘作業に使うドリルに見立てたシャベルを持たせました。
使い込まれた衣装で異星の晶石でできた傷がたくさんついています。
最初の案の左の宇宙服と右のコートを組み合わせて、ブラッシュアップしました。
さらに宇宙服の素材感を出すために色を明るくし、耐火綿の厚みと比率を高めて、地質学者としての特徴を強調しました。
ヘッドホンにはアンテナをつけて、当時の近未来感を演出しました。
晶石に侵食された表現をブラッシシュアップしました。
柔らかい素材の面積や質感を調整し、探検作業での髪の乱れや泥を加えました。
- ディテール
防音のヘッドホンは採掘時の騒音から鼓膜を守ってくれます。
レトロ感のある赤色が近未来的な雰囲気を漂わせ、シックな色合いの衣装のアクセントにもなっています。
厚手の綿の防護服はクッション性と保温性を兼ね備えており、光沢感が素材の良さを表しています。
謎の青色の晶石が防護服の表面に付着しています。
これは、異星クトゥルフに侵食されたことを示しています。
- プレビュー
地質学者が晶石を選別し、ベルトコンベアに置いています。
選ばれた晶石は右にあるカートに集められますが、外から触手が伸びてきて、カートがひっくり返り、晶石がこぼれてしまいます。
触手に気づいていない地質学者は、慌ててカートを元に戻します。
晶石を砕いた地質学者は、カメラに向かって鋭いドリルのついたスコップを見せ、撮影を続行します。
画面の片隅に鉱物会社のロゴ「DIG THE STAR」が出現。
そして突然、触手が地面からたくさんの晶石を彫り出しましたが、訳がわからない地質学者は、慌てて晶石をかき飛ばします。
- 居館でのプレビュー
【異星採掘】の身にはびこる晶石が淡い青色に光っています。
彼は、偏屈で不安そうな様子でカメラの前に立っています。
衣装名 | 不時着のプロ | |
キャラクター | バッツマン | |
登場 | COAⅥ・対戦報酬 | |
テキスト | 彼はスリリングで命がけな様々な特技を通して拍手と喝采を得ようとした。しかし、「観客」の叫び声や絶叫に対する悪趣味さは彼の創造を遥かに超えていた。闇夜の片隅に囲われれば、真相に対峙する勇気など誰に持てようか? | |
3Dモデル | ||
展示画面 | loading... | |
携帯品名 | ミニチュアプラネット | |
キャラクター | バッツマン | |
登場 | 大会ショップ(金リンゴ交換) | |
テキスト | この小物は映画の記念品として何度も見せつけられていたが、 その発売日は永遠に来ないだろう。今回も例外ではない。 | |
告知文 | 背中のロケットが特徴的な重装備の宇宙服なの! 手に持つバールには黒い何かが引っ付いてるけどあれは一体…? | |
宇宙を閉じ込めたかのような見る人を虜にする神秘的な輝き。 その放たれる光に宿るは不屈の心か、それとも… | ||
男は頑丈な宇宙服で機敏に立ち回り、女は深き緑のリボンを結び、優雅に舞う。 そして宇宙の輝きを持つ目玉…!?(補足:COAⅥ報酬まとめての告知) |
【デザイン過程】
- プロデューサーの構想
パッツマンが演じる【不時着のプロ】は映画のスタントマンです。
映画の撮影では、さまざまなスタントで素晴らしいシーンを演出してくれます。
ですが、観客は危険なスタントをやってのけた役者に拍手を送るのではなく、むしろアクシデントやミスをあざ笑うのです。
【不時着のプロ】はこの異常な状況でも、果敢にスタントに挑みます。
鎧を着て、緊急着陸用の酸素ボンベを背負い、あらゆるアクシデントに備えていますーー
この不屈の精神が、このストーリーで表現したいものです。
- 美術デザイナーの構想
今回のテーマは、カルトSF映画+映画撮影です。
そのため、カルト的な演出をする宇宙服に、各キャラクターの普段着の特徴であるマント、マフラー、ジャケット等を取り入れ、その上で、行き過ぎたSF要素を調整し、見た目の美しさを高めました。
さらに映画の設定に合わせて、出演者の衣装に広告を付けることで、商業映画の撮影であることを強調しました。
最初の案では、空挺部隊の設定がうまく表現できていましたが、レトロなSF映画かつカルト映画という印象が薄かったため、本物の冒険ではなく、「映画撮影」と「宇宙的な要素」を強調する必要がありました。
第2案で、体につけた装備品を強調しましたが、大げさすぎて、映画の衣装という感じではなくなってしまいました。
ブラッシュアップして、胸の圧力計や腕の操作ボタンに見せかけたボトルの蓋をあしらい、撮影衣装を感じさせる演出を加えました。
さらに腕の肩章やパイプが切れた酸素ボンベ、ひびの入ったゴーグル等で、百戦錬磨の強いキャラクター像が完成しました。
- ディテール
胸にテープで無理やり固定された圧力計。
テープで背中に張り付けられたヘルメットには細かいヒビが入っていて、ヘルメットの外側には折れたアンテナも何本もついています。
【不時着のプロ】ならではの多くの戦闘経験がうかがえます。
光沢のある防護服は空挺部隊の標準装備です。
突発的なアクシデントに立ち向かう決意を表しています。
羽根のキーホルダーは自由への執着と地球への憧れを表しています。
酸素ボンベには「Breath&Fly」の文字。
酸素ボンペ会社 「02」のスローガンで、ロゴは星空を飛び回る酸素ボンペをイメージしています。
- プレビュー
不時着のプロはパラシュートで緊急着陸します。
カメラの揺れとともに、撮影現場の真相が徐々に明らかになっていきます。
伸びてきた触手にパラシュートを破られましたが、不時着のプロは原因がわからず、慌てて酸素ボンベの噴射気流に乗って着陸します。
不時着のプロは酸素ボンベを手にして、カメラに向かって満タンであることを自慢気に見せています。
背後のパラシュートから、1本の触手が伸びていることには気づいていません。
背景にある酸素ボンベ会社のロゴは、酸素缶と同じ色で異常に目立っています。
- 居館でのプレビュー
未知のアクシデントにも、毅然とした態度で挑む鍛姿の不時着のプロは、不屈です。
衣装名 | 現場脚本家 | |
キャラクター | 小説家 | |
登場 | 深淵の秘宝 | |
テキスト | 舞台外で他人の安配を行うより、自分が現場で臨機応変に脚本を変える方が挑戦し甲斐がある。しかし謎の投資者が劇に参加しながら勝手にシナリオを変え始めた時、戸惑う脚本家はまた誰が執筆する劇の中にいるのだというのだろうか? | |
3Dモデル |
衣装名 | 警備員 | |
キャラクター | 患者 | |
登場 | 深淵の秘宝 | |
テキスト | ここで出会った理由など、彼はとうに忘れてしまった。ただあの衣装担当と話す時の奇妙な感覚だけが気になっていた――ある時は上空に吊し上げられたように緊張し、ある時は何もない空間に打ち上げられたようなめまいがする。まるで重力を失ったかのようだ。 | |
3Dモデル |
衣装名 | 「衣装担当」 | |
キャラクター | 「心理学者」 | |
登場 | 深淵の秘宝 | |
テキスト | それらは最も美しく精巧な衣装とは言えなかったが、彼女が全員のためにそれぞれ作り上げた傑作だ。ささやかなサプライズも縫いつけてある――まるで最初から彼らの身体に生えていたかのような。 | |
3Dモデル |
衣装名 | 特殊メイク | |
キャラクター | 魔トカゲ | |
登場 | 深淵の秘宝 | |
テキスト | メイクの下にある彼の本当の姿が分かる者はもういない。本物か偽物か分からない義肢、常軌を逸した跳躍力、掠れた声の低い唸り声……役者たちはそれに驚嘆し、恐れを覚えた。 | |
3Dモデル |
衣装名 | 出待ちファン | |
キャラクター | 「悪夢」 | |
登場 | 深淵の秘宝 | |
テキスト | 完璧な役者はどこへ行っても熱狂的なファンを引き寄せる。彼はひっそりと観客の中に身を潜め、あの小さな「生態圏」から記念品を少しだけ掠め取ろうとしていた――しかし、そんな自分が想像を超える一幕を見ることになるとは思わなかった。 | |
3Dモデル |
衣装名 | ベテランアシスタント | |
キャラクター | 漁師 | |
登場 | COAⅥ・対戦報酬 | |
テキスト | 撮影時は脚本以外の言語交流を避ける必要がある――フィルムだろうが、リップクリームだろうが、彼女は彼らが口を開く前に望むものを渡すことができる。果たしてそれは傍から観察し続けたことで得られた暗黙の了解か、それとも―― | |
3Dモデル |
衣装名 | 技術顧問 | |
キャラクター | 隠者 | |
登場 | COAⅥオフラインイベント | |
テキスト | 未知の文化の最深部へ冒険に行った時、得られるのは経験の蓄積か、それとも永遠の堕落か? | |
3Dモデル | ||
補足 | 今回より日本のオフライン会場でも来場者限定特典として衣装入手出来るようになった。 |
ペット名 | ミニユゴス星 | |
キャラクター | サバイバー共通 | |
登場 | COAⅥ・対戦報酬 | |
テキスト | 現場の舞台セットの1つに見えるが、それをじっと見つめた者は客席から感じるぞっとする眼差しを思い出してしまう。 |
その他
- 魔格工作室公式ZCOOLより
【虚空からの呼び声】
遥か遠くの美しい虚空より呼び声が届く……
大砲のような飛行船に搭乗し、私たちは「偉大なる冒険」に乗り出した。
輝く星空に隠された神秘を探求し、人形劇を操る万有引力を感じよう。
なぜ群星は私たちの無駄な試みをじっと見つめているのかを問いかける……
本物と偽物が混同したショーを観に行き、ユゴスの視線の下で虚無と渺小を感じる。
そして、「意識の容器」の身体を捨てーー闇夜の喝采と騒めきに耳を傾けよう。
(原文)
参考ページ
- 三面図(古の双星、真髄SSR、不時着のプロ、技術顧問)
- SR衣装・イベント報酬イラスト
- Call Of the AbyssⅥ公式サイト(日本版)、(中国版)
- 中国版同人創作大会webサイト
- 中国本土大会テーマ曲《向黑夜发问》
コメント
- 昆虫学者エロくない❓ -- 2024-10-07 (月) 00:25:39