森の香りを辿って

Last-modified: 2024-03-17 (日) 09:50:53
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イベントストーリー

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ストーリー

バーメイド

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バーメイド:この小さな宿場は、私の長年の相棒だった。
バーメイド:道行く旅人に果実酒を振る舞いながら、私は兄の帰りを待っていた。
バーメイド:けれど、木々は徐々に枯れていき、鳥たちもいつしか遠くへと旅立った。兄さん、そして友よーー
バーメイド:この月が沈むまで、私たちは次の再会と別れを果たせるのだろうか。
調香師:誰かいるかしら?
バーメイド:あれ?人の声……ま、まさかお客さん!?
調香師:こんにちは。
バーメイド:こんにちは!ごめんなさいね、人が来るなんて久々だったから。私はデミ。バーメイドで、この宿場のオーナーでもあるわ。
調香師:こんにちは。私は調香師よ、ウィラと呼んで。
バーメイド:バーメイドに調香師……ふふ、なんだか気が合いそうね、私たち。今果実酒を準備するから、ちょっと待ってて。……その、あなたはどうしてここに?
調香師:今、植物の香りをベースにした香水を調合しているの。そのインスピレーションを得るために、旅をしているのよ。
バーメイド:植物?なら、ここは参考にならないと思うわ。見ての通り寂れているし……この宿場ももうすぐたたむ予定だもの。
調香師:あら、やめるの?どうして?
バーメイド:こう見えてここ、昔は森だったのよ。私と兄は森にこの小さな店を開いて、生計を立てていたわ。
バーメイド:でもある日、兄が突然行方不明になって……私はここで兄を待つことにした。けれど、数年前に環境が悪化してから、客足もすっかり遠のいていってしまってね。
バーメイド:挙句の果てには、この森の「心臓」ーー一番大きかったトネリコまでもが、数日前に死んでしまったの。嵐の夜、枯れた幹が雷に打たれて……もう根元しか残ってないわ。
調香師:そんな……ここにはあなたの大切な思い出がたくさん詰まっているはずなのに。
バーメイド:ええ。トネリコ祭りに、友達とここで集まる約束もしていたのよ。ああ、トネリコ祭りっていうのは、トネリコの木の下で音楽を奏で、歌を歌うお祭りのことでね。
バーメイド:でも、木すらなくなってしまった今、私たちが集まったところで……
調香師:デミ、聞いて。いい考えが浮かんだわ。
調香師:嗅覚に関する理論の一つなのだけど……「匂いは人の記憶を記録する。似た匂いを嗅いだ時、人はその時の記憶を思い出す」らしいの。
調香師:だから、私と一緒に植物の香水を調合して、あなたたちの素敵な記憶を永遠に保存するのはどう?
バーメイド:まあ、素敵!ぜひお願いしたいわ!私は何をすればいいのかしら?
調香師:あなたの記憶にある、匂いを持つ植物を持ってきてくれる?
調香師:私はあなたから渡された材料を特殊な容器で集めて、特別な植物香水を調合するわ。
バーメイド:ありがとう。今夜にでも始めましょう!

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(準備ができたら出発しましょう。あなたの直感に基づいて回答してください。選択肢は香水の調合結果に影響しますが、最終ボーナスには影響しません)
バーメイド:私にとって一番馴染み深い場所といったら、この森以外思い浮かばないわ。香水の材料はどこで見つけられると思う?

◆経験上、植物が育ちやすい日が当たる場所へ行くべき
◆直感的に、希少な植物が見つかる日の当たらない丘へ行くべき

バーメイド:出発は今夜よ。出る前にどんな準備を済ませるべきかしら?

◆自分のノートを見直して、過去を振り返る
◆リラックスする。臨機応変に対応した方がインスピレーションを得やすい

バーメイド:ありがとう。それじゃあ、香料を見つけてくるわね!

バニラビーンズ.pngアイテム獲得:バニラビーンズ
香りを漂わせるバニラビーンズ。食品や美酒を作る材料の1つ。繊細ながらも温もりのある正統派。

バーメイド:そういえばずっと昔、森で兄さんとお酒を作っていた時、甘くてとろけるような匂いを嗅いだことがあったわ……

ポストマン

バーメイド:……誰かいるかな?
バーメイド:あら、ポストマンさん!久しぶり。
ポストマン:う、うん。もうすぐ例の日だから。
バーメイド:例の日……それって、トネリコ祭りのこと?うれしい、ちゃんと覚えててくれたのね!
ポストマン:大事な約束を忘れるわけないよ。
ポストマン:でも、噂で聞いたんだけど、あの木ってもしかして……
バーメイド:ええ……3年前にもう一度一緒に祝う約束をしたけれど、肝心のトネリコがなくなってしまったわ。他の皆は来てくれるかしら?
バーメイド:あら、そういえば子犬のウィックは?まさか、また急いで隣の村に行っちゃったの?
ポストマン:うん。でも、行ったところで手紙はないよ。
ポストマン:街から人がどんどん減っていってるから……
バーメイド:悲しいわね……昔は皆、この森を頼って生きていた。木々の傍に街を作り、酒場や工場を建てて……でも今は、綺麗な水源を確保することすら問題になってる。
ポストマン:ご、ごめん……実は僕も、じきにここを離れるつもりなんだ。
バーメイド:え!?でも、あなたはここが大好きだったはずでしょう?
ポストマン:うん……昔は街も賑やかで、ウィックと一緒に手紙を届けるのが楽しかった。
ポストマン:でも……いずれ皆ここから出ていってしまうんだろう?ポストマンが1人残ったところで、何の意味もない。
バーメイド:故郷が滅べば、人々も去る。仕方のないことよ。でも、あなたの鈴の音が聞けなくなるなんて……この森も寂しくなるわ。
ポストマン:(慌てる)ごめん、そ、その……
ポストマン:ここのことは、絶対に忘れないから。
バーメイド:ウィラ、私の友達たちからも話を聞いてくれる?いいインスピレーションを提供してくれるかもしれないわ。この地を去るなら、彼らの思いは私と同じなはず。
バーメイド:皆にも、きっと残しておきたい思い出があると思うの。
調香師:あなたたちの迷惑にならなければ、ぜひ。
バーメイド:ええ!彼も喜んで手を貸してくれるでしょう!
バーメイド:そうね、彼にぴったりな植物の香りがあるのは……街かしら。

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ポストマン:材料を探すほかに、僕は何をすればいいかな?

◆計画通り、集めたらすぐに戻ってくる
◆インスピレーションを探しに、街の香水屋を見てみる

ポストマン:香料のことはよくわからなくて……どうやって情報を集めるのが最適だと思う?

◆市場や砂漠郵便局の人たちに話を聞く
◆1人で砂漠郵便局に行って記録を調べる

ポストマン:……分かった。ありがとう、すぐに出発するよ。

ヒマラヤスギ.pngアイテム獲得:ヒマラヤスギ
森に生えるヒマラヤスギ。自然の囁きが聞こえ、人の直感や無限の可能性が呼び起こされる。

ポストマン:いつか離れる時が来ることになっても、僕はこの匂いを忘れない。
ポストマン:僕はウィックと一緒に、何度も何度も早朝に手紙を持って森を抜けた。その時服に染みついたヒマラヤスギの香りが、今も心に残ってるんだ……

傭兵

傭兵:これは一体……
バーメイド:お客さん、果実酒でもいかが?あら、あなたは確か……異郷の旅人さん!
傭兵:久しぶりだな。
バーメイド:もう3年ぶりね。旅は順調かしら?
傭兵:旅と呼べるようなものでもない。あちこちを彷徨ってるだけだ。
傭兵:そんなことより……この宿場のあの木も、どうしてこうなってしまったんだ?
バーメイド:話せば長くなるけど……まあ、要約するなら環境のせいね。この店ももう閉める予定よ。
バーメイド:でも、もしトネリコ祭りのために戻ってきてくれたのなら、ぜひ1杯奢らせて!
傭兵:祭りのために来たのは確かだが、花を咲かせていたあの木はもうなくなってしまったんだな……
傭兵:旅の途中で見た他の景色と同じように……
バーメイド:こちらの旅人さんも、特別な経験をしてきたみたいね。
傭兵:(警戒)誰だ?
バーメイド:私はウィラ、調香師をしているわ。人々と木々に関する物語を集めて、植物をテーマにした香水を作っているの。
傭兵:木との物語?そうだな……
バーメイド:例えば、旅をしている間に見た木々や、植物に関する面白い出来事はなかった?
傭兵:面白いことは、特にない。
傭兵:俺は、ただひたすら前を目指していた。そんなある日、不意に足を止めて振り返ってみたら、通った村も、森も……全部消えていたんだ。
傭兵:だからこの宿場のことを思い出した。友人やトネリコの木のもとで腰を落ちつけられるんじゃないかと思ってな。なのに、まさかここまでこんな有様になっていたとは。
バーメイド:あなたの故郷は?3年前のあの日の後、故郷には戻らなかったの?
傭兵:いや……勇気が出なかった。戻った時、そこに何もなかったらと思うと足がすくんだ。
傭兵:人は自然を頼って生きていながら、己の手でそれを破壊する。予期せぬところで、別れは急にやってくるかもしれない。
傭兵:……宿場の傍のトネリコは、どうして死んだんだ?
バーメイド:数ヶ月の夜に嵐が来たの。その時、残された最後の幹に雷が落ちたのよ。
バーメイド:あれはまるで別れの雨だったわ……せめて最後のトネリコ祭りまで待ってくれたら良かったのだけど。
傭兵:どうだろうな。もしかしたら、あの木は解放されたのかもしれない。……果実酒をもらおう。この辺りじゃ綺麗な水源を見つけるのも難しい。
バーメイド:ええ、どうぞ!
ポストマン:……風が強くなってきた。
ポストマン:木々がなくなった後、この辺りでは妙な強風が吹くことが多くなってる。

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傭兵:植物の香りか?そうだな……咄嗟に浮かんだのは、水の流れだ。水があるからこそ緑が育つ。
傭兵:どこで植物を探すべきだと思う?

◆かつて訪れた植物が生い茂る浅瀬
◆直感的にまだ訪れたことのない滝

傭兵:香料を探しに行くなら、木々に関する記憶の中で最も心に響くものがどれかを考えよう。

◆家族や友人と大樹を囲み、ピクニックを楽しんだこと
◆大樹に寄りかかって微睡み、風が木の葉を撫でる音に耳を済ませたこと

傭兵:分かった、すぐに出発する。

苔.pngアイテム獲得:苔
地面にひっそりと生える苔。大地の記憶でもあり、細かい魅力に満ち溢れている。

傭兵:水辺でコケを見つけた。初めてここに来た時は夜だったんだが、川沿いを歩くと冷ややかなコケの匂いがして、少し孤独な気分になった。
傭兵:だがちょうどその時、この宿場の音楽が聞こえてきて……
傭兵:せっかくあの時のこと思い出したのに、もう別れを告げることになるなんてな。

泣き虫

調香師:今日は本当に風が強いわね。あら?蒸留瓶が見当たらない……
傭兵:あそこにいるのは……子供?
バーメイド:ロビー!ロビーってば、それを返しなさい!
泣き虫:やーだね!ロビー、さっきの話聞いちゃったもん。これは森を破壊する道具なんでしょ!
ポストマン:な、何か誤解があるはずだよ。
泣き虫:トネリコが雷に打たれたなんて皆言ってるけど、本当はそうじゃない!
泣き虫:1年前に悪い奴が木を採りに来たんだ。大勢の人を引き連れて、トネリコを切り倒して馬車で運んで行った!
傭兵:だから断面が整っていたのか。
バーメイド:花を咲かせる木があるって噂を王宮の人が聞きつけて、人を遣してきたの。止めようとしたのだけど、私たちだけではとても……
バーメイド:それ以来、ロビーは宿場には来なくなったわ。たまに姿を見せても、遠めに見るだけで近づこうとはしなった。
泣き虫:うう……ううう……
調香師:ごめんなさい、ロビー。でもね、私の香水は皆の記憶を記録するためのものなのよ。
泣き虫:大事なのは皆の記憶だけ?小鳥の記憶は?リスの記憶は?
泣き虫:ここは君たちだけの家じゃないでしょ!
調香師:……その通りね。森は皆のもの。今後、私がもっと多くの人たちにこの場所の物語を伝えるわ。
調香師:ロビーも力を貸してくれる?どれほど素晴らしいものを破壊してしまったのか、彼らに思い知らせるべきだわ。
泣き虫:ううっ……ほ、本当?森の匂いならロビーも知ってるよ。
泣き虫:ロビーには秘密基地があるんだ。時々そこで鳥たちと話すんだけど、大樹が涙を流すことがあって。
泣き虫:ネバネバしてて、落ち着く香りがする半透明な涙だよ。鳥たちは、あの香りを出せるのはとっても古い木だけだって言ってた。
泣き虫:枝がまるでお母さんの腕みたいで、その香りの中でお昼寝すると気持ちいいんだ。
調香師:おそらく樹脂と黒檀の香りね。稀に動物や薬種の匂いが混ざってることがあって、精神安定の作用があるの。
泣き虫:ロビーは森を破壊した人間が許せない。
泣き虫:ねえ、あいつらも大樹の涙の匂いを嗅げば、森の鳴き声に気づくのかな?

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泣き虫:ロビーも、森の匂いを探すのを手伝うよ。でも、聞きたいことがいくつかある。
泣き虫:匂いがする葉っぱや木があったら、それを全部持ってくるの?

◆(ロビーに香料のリストを渡し、リストに従って探してもらう)
◆自分がいい匂いだと思ったものを持ってきてほしいと言う

泣き虫:森の中は葉っぱだらけだよ。どうやって選べばいいんだろ……

◆香りが強く、形が整っているものを合理的に選ぶ
◆感覚に従い、自分が一番好きなものを選ぶ

泣き虫:よし、それじゃあ行ってくるね!

泣き虫:大樹の涙を見つけたよ!
泣き虫:この匂いに包まれて眠ると、大きな腕の中にいるみたいでホッとするんだ……

黒檀.pngアイテム獲得:黒檀
とても希少な香料。奥深い香りを放ち、冷静で果断になれる力をもたらす。


ヴァイオリニスト

ヴァイオリニスト:誰かいますか?果実酒を1杯お願いします。
バーメイド:はーい!あら?あなたは確か……「普通ではない」ヴァイオリニストさん?
バーメイド:久しぶりね。あなたもトネリコ祭りがお目当てで来たの?
ヴァイオリニスト:ええ。当時の荒れた荒野と、風ですぐにでも倒れてしまいそうな小さなお店を見に来たんですよ。
調香師:こちらは……
傭兵:王城で有名なヴァイオリニストでーー少し変わったお方だ。
ヴァイオリニスト:うーん……相変わらずガサツで舌に残る味わいですが、この野性的な風味も悪くありません。
ヴァイオリニスト:この宿場もそうです。一体何があって、この近くにこんな「壊滅的な」美しさが生まれたのでしょうか?
バーメイド:誉め言葉には聞こえないわね。
ヴァイオリニスト:当時の合奏のことは今でも忘れられません。あんな粗野な楽器でも、美しい音を奏でられるとは思いもしませんでした。
ヴァイオリニスト:そうそう、あのハープを持っていた方はどうされました?……まだいらしていないのですか?
バーメイド:吟遊詩人のこと?確かに遅いわね。3年後にまたここに集まろうって言いだしたのは彼なのに。
バーメイド:でも、ここもすっかり変わり果ててしまったし、途中で道に迷ったのかもしれない。はたして間に合うかどうか……
ヴァイオリニスト:間に合う?何のことです?
バーメイド:お別れよ。トリネコ祭りが終わったら、この店も店じまいするの。ポストマンさんも、もう少ししたら引っ越すそうよ。
バーメイド:こちらの旅人さんも……1人でここに残ることはないでしょう。
ヴァイオリニスト:それは、真に残念です。私はここでーーはぁ、仕方ありません。とにかく飲みましょう!もう1杯!
バーメイド:周りの植物はみんな枯れ果て、死んでしまったわ。この「ガサツで舌に残る」果実酒も、もうじき飲めなくなるでしょうね。
バーメイド:それより、「私はここで」ーー何をするつもりだったの?
ヴァイオリニスト:……ここに残るつもりでした。
ヴァイオリニスト:ちょうど今から1年前、王城の跡地で雲杉製のバイオリンを見つけましてね。それはごく普通な木材でありながら、とても美しい音を奏でていました。
ヴァイオリニスト:感銘を受けた私は農園へと赴き、そこにいた少女と知り合い、雲杉や土、そして野花とも触れ合い続け……
バーメイド:あらら……すっかり酔っぱらっちゃって。
ヴァイオリニスト:そのおかげでインスピレーションには一切困らなかったのですが、程なくして、あの農園も雲杉の林も跡形もなく消えてしまったのです……そこで、トネリコとあなたたちのことが頭に浮かびました。
ヴァイオリニスト:このトネリコの森に残り……自然を感じながら……ヒック……バイオリンを弾くのも、いいかもしれないと……
調香師:可哀そうに。度重なる予想外の別れに打ちのめされたのね。
バーメイド:ヴァイオリニストさんに香料を頼んだら、一体どんな匂いを持ってくるのかしら?

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ヴァイオリニスト:私は……寝てしまったのですか?いえいえ、酔ってはいませんよ。
ヴァイオリニスト:香料なら多少は理解があります。そうですね……探すなら、「普通ではない」匂いがいいです。
ヴァイオリニスト:森はインスピレーションをもたらしてくれる場所ですから、探している途中で何か閃いた場合は……その場で演奏会でも開きましょうか。

◆時間厳守で、計画通りに探して!
◆芸術的な直感でインスピレーションを得るのはいいこと!

ヴァイオリニスト:香料の実用性と、香料に含まれる意味、あなたはどちらが大切だと思いますか?

◆完璧な香水を調合したいから、実用性の方が大事
◆過程を楽しみ、材料の意味を知ることのほうが重要

ヴァイオリニスト:ふむ、面白い答えですね。それでは行ってきます。

ヴァイオリニスト:持ち帰った品を見てください。

雲杉.pngアイテム獲得:雲杉
はっきりしたウッディーノート。シンプルで力強く、確かな木の香りがする。


占い師

占い師:こんばんは。すまない、遅くなった。
やっと来たのね!トリネコ祭りはもう明日なのに……忘れちゃったのかと思ったわ。
占い師:忘れはしないさ。道中で少し時間がかかってしまっただけだ。
占い師:ああ、トネリコが……かわいそうに。
バーメイド:ごめんなさい……私はこの木を守ってあげられなかった。多分、皆が集まるのも今年で最後よ。
占い師:構わない。遅かれ早かれ、別れはやってくる。
占い師:こうなってしまうことはわかっていた。人々がこの道を選んだ以上、私は運命の采配を受け入れるまでだ。
ポストマン:な、なら、この木を救う方法は……
占い師:ポストマンさん、私にこの木を救えると思うか?
占い師:木が枯れたのも、命が失われたのも、故郷が滅びたのも……別に一日で起こったことではない。
占い師:私たちが歌を歌ったところで木が生き返るわけでもないし、仮に人々が良心に目覚めて草花に水をやってもーー己の罪悪感が薄れるだけだ。長年積み重ねてきた自分勝手と放任の結果は変わらない。
バーメイド:本当に……ごめんなさい。
バーメイド:この森のために、まだ何かできることはないかしら?
占い師:分からない。しかし……できることならすでにやっているかもしれない。
占い師:人の手によって破壊された美しいものを全て胸に刻み、しっかりと別れを告げるということを。

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占い師:香料探しの話は聞いた。吟遊詩人として、木に関する思い出なら山ほどある。
占い師:故に、私は木に関する質問を君にいくつかしてみたい。
占い師:日常生活の中で、君が環境保護や植物について考えるのはどのような時か?

◆実際に環境保護に関する出来事を経験したり、授業で教わった時
◆文芸作品の誘導や自分の想像

占い師:君はトリネコ祭りをどのように捉えているのだ?

◆環境保護と植物愛護を謳う日
◆物語を知り、大自然の素晴らしさを知る日

占い師:なるほど。答えてくれてありがとう。

占い師:私がまだ子供だった頃、森に高いオークの木があった。その木の下で、私はフクロウを拾ったんだ。羽にはまだ冷たい雪が残っていて、オークの匂いがした。
占い師:私の一族に伝わる話によると、私たちは木から生まれたらしい。だが今後は……いや、少なくとも。私はこの木の匂いを忘れないだろう。

オーク.pngアイテム獲得:オーク
生命力あふれるウッディーノート。逞しく、堅実な雰囲気をもたらす。


調香師

調香師:いよいよ今日がトネリコ祭りね!
調香師:木の下に集い、音楽を奏で、歌を歌う日……
ポストマン:素晴らしい祝日なのに……これで最後か。今日が終われば、皆とはさよならだ。
傭兵:次に会うのがいつになるのかも分からないし、物語が全ていい結末を迎えられるとも限らない。
バーメイド:でも、せっかく集まったんだし、今だけは素直にお祝いしましょうよ。
バーメイド:おかげで3年の月日を経た今も、この物語を語ることでより多くの人たちに覚えてもらうことができるんだから。
占い師:私の一族に伝わる童謡を思い出した。
占い師:異郷に身を置き、遠い海を渡っても、あの場所は私を呼び、港に停まる船を示してくれるーー
占い師:それは故郷の宝石のような湖と、生い茂るトネリコの森だ。
占い師:月日が流れれば、木は荒れ、枯れていく。それでも、私はその抱擁にあった日々を歌おう……
調香師:そうそう……今日は最後の香料も持ってきたの。鈴蘭よ。
調香師:7種類の材料を集めると、最終的な香水を調合できます。

鈴蘭.pngアイテム獲得:鈴蘭
可愛らしい小さな花。白い鈴のような形をしており、ほのかに甘い香りがする。花言葉は「幸せが訪れる」。


香水調合

調香師:これで材料は揃ったわ。早速香水を調合してみましょう。

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緑色の香水

  • 密林の書物
    あなたに相応しい香水は、例えるならば「花園の最奥に封じされた古の書籍」です。
    黒檀の趣と雲杉の強靭さを併せ持ち、さらにオークの深みが心に秘めた理想や夢を表しています。
    この香水は導く者のためにあり、あなたは自身の力をより多くの人間に届けることを使命だと感じています。
    繊細なところもあるため、常に周りと打ち解けられるわけではないかもしれません。
    ですが、穏やかな香りは往々にして、魅力的な余韻を秘めているものです。
  • 自由の風
    あなたの香水は未完成の讃歌のように夢と自由の精神を謳っています。
    穏やかなバニラと爽やかなヒマラヤスギはあなたの楽観主義と革新の力を示し、それらが交差することで無限の可能性と新しい物事に対する積極的な探索を表しています。
    穏やかな苔はあなたの思慮深さを代弁し、予想できない波乱万丈な旅に丈夫な基盤を提供しています。
    あなたの気配は変化する風であり、羽ばたく蝶でもあります。今後も希望とインスピレーションを胸に、高い空を目指すことでしょう。
  • 勇気のトーチ
    あなたに相応しい香水は、例えるなら「心の革命」です。
    変化と成長を促す讃歌とも言えるでしょう。
    黒檀とヒマラヤスギの深みは、あなたの誠実さと意志の固さを示しており、あなたが他人を導き、共に目標に向かって歩む信念を表しています。
    オークの温かみと鈴蘭の愛らしさは、あなたの共感性と他人を励ます力を象徴し、まるで温かい抱擁のような、無条件の応援と愛を感じさせます。
    生まれながらリーダーシップを持っているあなたは、その情熱的な魂を以って人々の潜在能力と熱意を引き出すことでしょう。
  • 林間の星
    あなたには繊細な香水が相応しい。淡く、しかし残り香が長く残るそれは、広々とした星空を連想させます。
    オークの固さはあなたが己とその価値を堅持した決心を示し、苔の優しい香りはあなたの心に秘められた無限のやさしさを表しています。
    喧騒と無関心で満たされたこの世界で、あなたは淡々と夢の地図を描くことでしょう。
    現実的ではないと言われることもありますが、それでもささやかな逃げ場が欲しい
    ーー嫌な「リアル」から逃れ、静かな星空を眺めながら、草を撫でる夜風を感じましょう。


青色の香水

  • 温もりの草原
    あなたの香りタグは「温もり」「護り」です。
    バニラの甘い香りは家庭を彷彿とさせる温かみを届け、あなたが親しい人たちを受け入れ、応援していることを表します。一方、物静かな苔はあなたの心の安らぎと忍耐力を示しており、まるで大木の木陰のように疲労した旅人にひと時の休息を与えます。
    忙しなく喧騒だらけの世界に、この香水は平和をもたらすことでしょう。繊細かつ控えめで、愛情溢れるあなたには、きめ細やかな温かい香りと、日差しを浴びた草むらの匂いがぴったりです。
  • 果てなき旅
    あなたには繊細で爽やかな香りがぴったり。バニラと鈴蘭の古典的な組み合わせは、日常に点在する小さくも重要な瞬間に相応しい。
    あなたは派手さを求めず、他人からの注目を多く浴びることも望んでいません。
    平凡な生活を愛するあなたは自分との約束のもと、一歩ずつしっかりと足を進めていきます。
    だからこそ、森の中に身を置くあなたは鳥のさえずりや柔らかい日差し、そして心を洗う植物の香りを人一倍楽しむことができるのでしょう。
  • のどかな日差し
    あなたの香水は、太陽のように暖かく輝くあなたの真摯さと熱意を表しています。
    雲杉の落ち着き、そしてオークの深みはあなたの優しさと懐の深さを表し、この心の密林に安らぎの場所を作ってくれています。
    あなたは共有を好み、人間関係も大切にしています。計画的でポジティブなイベントも大好きなあなたは、そのエネルギーで多くの人々に前向きな変化をもたらしてきたはず。
    あなたと親しい者は、まるで日向ぼっこをしているかのような安心感と、必要とされる喜びを感じることでしょう。
  • 雪山の松
    あなたの香水で最も突出しているのは、落ち着いたヒマラヤスギの香りです。
    古めかしく深みがあるその香りは、あなたの穏健さと決断力を象徴しており、
    雲杉の爽やかさはまるで切り立った氷山のように揺るぎない、あなたのはっきりとした思考と不屈の精神を映しています。
    あなたは秩序と伝統を固く守り、権威に挑戦する覚悟を持った方です。
    周りからは「勤労、堅実」のような評価を得やすいでしょう。
    あなたは山々に生えるヒマラヤスギのように、風雪の中でもまっすぐに佇むことができます。

黄色の香水

  • 自由の色彩
    あなたの香水はまるで難解な抽象画のように色彩と生命力が溢れる香りを放ち、あなたの世界に対する繊細な感受性と無限の創造性を表しています。
    あなたは新鮮な物事に惹かれやすく、この世の全てに対して渇望と興味を持っています。
    黒檀の優しさと苔の自然味は、生活の中の即興音楽のようにあなたの心の弦を撫で、美とハーモニーに対する追求を呼び覚まします。
    あなたの歩みは自由なダンス、あなたの呼吸は生活の本質に対する悟りと情熱です。
  • 冒険の先駆け
    あなたの魂は、まるで何にも縛られない風のよう。あなたにぴったりな香水も探検の精神に満ち溢れています。
    ヒマラヤスギの爽やかさがあなたの感覚を刺激し、眠っていた思考を呼び覚ますでしょう。オークの古めかしい気配は、古の森を抜ける冒険の旅路を彷彿とさせます。
    「冒険の先駆け」は伝統に挑戦し、無限のインスピレーションを持つあなたにこそ相応しい。
    あなたはその豊かな想像力で、森の冒険の物語を紡ぐのです。
  • 生命の舞
    あなたを一言で例えるならば、ダンサーです。あなたにぴったりな香水も祝日の花火のように色濃く、鮮やかに人々を虜にします。
    ヒマラヤスギの活力と黒檀の情熱は、あなたの天性の果敢さ喜びを示しています。
    バニラの甘さと濃厚さは魅力的で、たとえ人ごみの中にいても、あなたの存在感がかき消されることはないでしょう。
    スポットライトや四季折々の色彩が楽しめる花園を好むあなたは、情熱溢れる世界を愛しています。
    あなたが己を曝け出すのは、生命に対する愛の宣言であり、平凡を非凡に変える魔法なのです。
  • 謀略の領主
    あなたの香水は調和のとれた機械と自然の美しさを持っています。
    爽やかなヒマラヤスギと繊細な鈴蘭は、あなたが挑戦を前にした時の冷静さと精確さを物語っており、問題を解決する生まれながらの才能を表しています。
    オークと苔の組み合わせは静かな森のようにあなたの心の奥底にある強さと忍耐力を体現しています。
    あなたは永遠に疲れを知らない探索者のように都市と自然を行き来し、その智慧と巧みな腕で1つ、また1つと素晴らしい工芸品を作り上げていくことでしょう。
    この香水の香りはまさにあなたの内なる世界の投影ーー落ち着き、集中、果敢そのものなのです。

紫色の香水

  • 静寂の森
    静けさと優雅さが備わったウッディ香水は物静かで思慮深いあなたにぴったり。
    オークの落ち着く香りはまるで過去の智慧を物語っているよう。ヒマラヤスギの香りは冷たくも深みがあり、ゆるぎない意志のように感じられます。
    あなたは他人に熱意が足りないと思われがちですが、それもあなたの思慮深さと慎重さゆえであり、気が合う人たちを強く惹きつける力があります。
    目まぐるしい世界の中で最も尊いのは、この深い森を歩きながら自由な思考に耽るひと時かもしれません。
  • 智慧の火花
    あなたの香水は革新機転の香りを放ち、飛び回る火花のように思考をめぐらせています。
    そこに加えられた黒檀の趣と雲杉の活力が、あなたの溢れんばかりのアイディアと未知の世界に対する好奇心を表しています。
    あなたは伝統に挑戦し、ルールを打ち破る勇気があります。討論でも啓発でも、言うならばあなたは常に無視できない一抹の彩りです。
    暗い森の中、あなたは知恵と勇気で道を照らし、勇敢に未来への道筋を探り続けるでしょう。
  • 灼熱の太陽
    オークの堅さとヒマラヤスギの落ち着き。この香水からは個人の魅力と自信が溢れるリーダーシップの気質が感じられます。
    あなたはずば抜けた洞察力と鋭い頭痛を持ちますが、時に理性的すぎて周囲の人々を困惑させることもあります。
    ですがあなたは他人を山頂まで導き、共に挑戦を挑むための強力な力を与えることができます。
    あなたの存在はまるで太陽のように、温もりのみならず、世界に光をもたらし、方向を示しているのです。
  • 奥深き心
    趣ある雲杉は独特な木調の香りを持っており、オークは適度な落ち着きと理性を宿しています。
    あなたは言うならば底なしの好奇心を胸に抱いた永遠の探求者です
    謙虚で静かな香りが似合うあなたは内気だと言われることもありますが、実は鋭い洞察力の持ち主。
    1滴1滴の香水は好奇心に満ちた魂に対する敬意であり、あなたの無限の思想の顕現でもあります。


エピローグ

占い師:物語はこれでおしまいだ。もう一度共に奏でるか?
占い師:トリネコ祭りの歌ーー『風嬉』を。
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宿屋ログイン

  • 1日目
    調香師:香水のインスピレーションは日々の暮らしに対する感銘や、新しい物事の体験から生まれる。初めてこの森に来るはずなのに、なぜか少し馴染み深い感じがするわ。
  • 2日目
    調香師:どうしてずっと鈴蘭を付けているのかって?私は遠い街へ育ったのだけど、小さい頃から私たちは鈴蘭の花が一番好きだったのよ。鈴蘭の香りと美しさは永遠の幸せを象徴していて……ん?私「たち」が誰か気になるの?
  • 3日目
    調香師:神秘の森は、いつだって私たちを驚かせてくれるわ。そうでしょう?
  • 4日目
    調香師:調香師の使命は、匂いを通して人々の素敵な記憶を留めること。だったら、忘れたい記憶を忘れさせることもできるんじゃないかしら……
  • 5日目
    調香師:楽しい音楽ね……小さい頃、あの子と一緒に遊んだり、童謡を歌った日々を思い出すわ。私たちは庭に咲いた小さな鈴蘭を必死に守ろうとしたのだけど、残念ながら小さな花たちはすぐに枯れてしまって……
  • 6日目
    調香師:森は好き?私は森の土や松の匂いが好きよ。それによく目を凝らしてみると、松ぼっくりの隙間が空気中の湿度に応じて開いたり閉じたりしていて、まるで息をしているように見えるの。
  • 7日目
    調香師:人が離れることは別れだけではなく、1つの記憶の終わりも意味する……全てを胸に刻んで、森の明日に期待しましょう。

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