伝統

Last-modified: 2015-08-29 (土) 08:34:17
 

研究領域

  • wikipedia 伝統
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%9D%E7%B5%B1

    伝統(でんとう、英: tradition)とは、人間の行動、発言、思考及び慣習に見出される歴史的存在感を総称していう。

    または、人間の生存・生活の中に長い歴史を通して表される種々の慣習や形式、価値観を総体的に指し、狭義には、個々の集団が個別に有する慣習、形式、価値観を指す。

    伝統はまた、それまでの歴史の中で形成されて来た種々の形態の中から、特に重んじて次世代に継承すべきものに対する精神的な立場を指す。

伝統とは、行動・表現・思考・習慣・価値観の長い時間をかけた継承である。
このwikiでは、トマセロ等の論じる累積的文化の代替用語として用いる。そのため、自然言語や慣習や規範という要素は捨象する。

前提となる学問・研究領域

動物行動学・行動・表現・思考・習慣・評価・価値観・感性・直感

伝統とは、長い時間をかけた人間の行動、表現、思考、慣習、価値観の継承である。

文化人類学・文化・世代

  • wikipedia 幸島
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B8%E5%B3%B6

    そして、ここでの研究から「人間以外の動物にも文化がある 」という説が初めて出された。

    1952年に野生ザルの餌付けに成功し、より綿密な観察が可能になった。

    そのうち、若いサルがもらった芋を海水で汚れを落としてから食べるようになった。

    この「芋洗い行動」は最初は同年代の仲間に、次には上の年代へと広がりを見せるようになる。

    さらには、子や孫が受け継いだ。

    従来「文化は人間固有のものであり、動物にはない」と考えられていた。

    が、世代をこえ時代をこえても伝わっていることは、「芋洗い行動」を文化であるとする根拠のひとつとなっている。

幸島のニホンザルのイモ洗い文化のように、伝統は、世代を超えた文化として存在しうる。

過去に位置する学問・研究領域

原因となる学問・研究領域

解決すべき問題となる学問・研究領域

目的となる学問・研究領域

属する全体である学問・研究領域

本質的な部分である学問・研究領域

非本質的な部分である学問・研究領域

同調性・模倣・罰

  • ヒース「ルールに従う」第6章 自然主義的パースペクティブ 6.5 規範同調性 P328

    ボイドとリチャーソンは「道徳的懲罰(moralistic punishment)」――それ自身が利他的な仕方で実効化される利他的懲罰――が同調的模倣に対するわれわれの性向に結びつけられるようになり、主体たちが大多数が行なうことをし、そうしない人々を罰するようになると示唆している。

    ここで彼らはずっと説得力のある主張をしているのである。

    ボイドとリチャーソンは、このタイプの道徳的懲罰が生じたのは、それが同調的模倣の効果を増幅する(そして集団選択を文化伝達における強力な力とする転換点効果をも増幅する)ものだったからだろうと推測している81)。

同調的模倣に結びついた罰が、単なる伝達された後天的行動である文化を、超世代的な伝統に変えることがある。
ただし、ニホンザルではこのメカニズムが働いていないと考えられるため、同調性・模倣・罰は伝統の本質的な要素ではないと考えられる。

人類学・人類・人間性

伝統はニホンザルにもありうる。

前提となる学問・研究領域(疑いあり)

歴史学・考古学

このwikiでは、伝統を記録したものを歴史学、伝統の物理的遺物・遺構を考古学で扱うものとして解釈する。すなわち、伝統は歴史学や考古学に先行する。

慣習・規範

慣習という用語は規範的要素を含む。
このwikiでは、伝統という用語を、トマセロ等の論じる累積的文化の代替用語として用いる。そのため、自然言語や慣習や規範という要素は捨象する。