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wiki再編の経緯
- さて、当wikiの前身となる『各学問を体系化しようWiki』を作ってすぐに、複数の問題が発生しました。主要な問題は5つ。
- ある種の学問(特に哲学や心理学)は、扱う分野が広範囲にわたる。
よって、学問そのものではなく、その学問が扱う複数の分野に分類しないといけない。 - 学問分野だけでは世界を十分に表現することができない。
例えば政府機関や、民間職種などにみられる分類で、明らかに重要であるにもかかわらず、学問上はマイナーな地位しか占めていないものが存在する。- 例:政府機関:危機管理、外交、社会保障、知的財産権等
- 例:民間職種:企業、調理、狩猟、採集、工業、市場等
それらもモデルに極力反映しなければならない。
- 上と下、という依存関係が大雑把すぎる。
プログラマとしての知見によると、依存関係を表現するには、たとえばロジカルシンキングにおけるロジックツリーのモデルが「原因・結果」「目的・手段」「全体・部分」の3つの依存関係を採用しているので、それらの分類を反映しなければならない。
また、マイケル・ポランニー的な、創発によって上下が生じる依存関係を表現しようとすると、これは前述の3つとはまた違う種類の依存関係だと考えざるを得ない。
その他にも依存関係の種類はありうるので、それらを一通り洗い出さねばならない。
特に問題となるのが、必要とはいえないが影響のある因子と、影響を受ける因子の依存関係である。これは必要とは言えないので、実際に必要である他の依存関係とは単純に同様に扱う訳にはいかないという事情があり、影響する・される依存関係の扱い方のルールを特別に定めねばならなくなった。 - 頂いた批判の一つだが、いわゆる循環関係を表現するときに階層構造モデルでは困難が生じる。
循環関係は相互依存関係であり、前後関係がないように見えるからである。
結局、当Wikiにおける循環関係の扱いは2つのうちのいずれかとなった。- 時間的な理由等で前後を決め、後の因子が前の因子にフィードバック的に影響しているだけであるとみなし、モデル上はフィードバックは省略して描くことにする。
- 前後関係を決められないものは、それらを一つの領域に統合して(カプセル化して)扱い、それら全体と他の因子の依存関係を階層構造的に扱う。
- とにかく自分が持っている情報や知見が少なすぎる。
もっと本を読んだり論文を読んだり最先端の知見を得なければならない。
よって膨大な資料の読み込みが必要になる。 - 以上の理由から、このWikiは、一年やそこらで完結する代物ではない。
これらの問題を反省し、私はwiki名称を『各学問を体系化しようWiki』から『世界階層構造Wiki』に変更し、上記の問題をすべて解決することを目標としつつ、引き続きモデルを構築することになったのでした。