意志・実践理性

Last-modified: 2015-08-29 (土) 08:29:08
 

研究領域

  • wikipedia Volition (psychology)
    http://en.wikipedia.org/wiki/Volition_(psychology)

    Volition or will is the cognitive process by which an individual decides on and commits to a particular course of action.

    It is defined as purposive striving and is one of the primary human psychological functions.

    (webmaster訳)意志は個人が特定の行為の進行を決定し行う認知プロセスである。

    これは合目的的な努力として定義され、人間の心理的機能の主要なものである。

意志は、個人が特定の行為の進行を決定し行う認知プロセスである。

前提となる学問・研究領域

意思決定・意図

意志は、意思決定を基に行為を意図的に行なおうとする認知プロセスである。

計画・自制心・抑制

  • リタ・カーター「新・脳と心の地形図」第8章 意識はどこにあるか P311

    行動計画を立てる能力も、それを遂行できなければ無意味である。

    事故のあとフィニアス・ゲイジの人生が崩壊してしまったのは、1日にたくさん計画を立てるのに、どれひとつ実行できなかったことも原因だった。

    計画したことを遂行するには、長期的な戦略を優先させて、目先の楽しいことを脇に押しやらなくてはならない。

  • ヒース「ルールに従う」第8章 8.4 自己コントロール P422

    しかし主体には、たとえばダイエットしているとか、時間通りに仕事を始めたいといった、食べないということのある程度の理由もあるかもしれない。このとき主体は、食べたいという欲求に反するこれらの理由に反応して、食べたいという欲求に関する優先順位を下方修正するだろう。

    (中略)

    そうするとき、主体は自分の計画の中で、完全に身体的刺激に基づくときにそれが受けるだろう優先順位よりも低い優先順位を、その活動に対して付与することによって、自分の食物に関する必要性を「コントロール」する選択をしているのである。

    これは、われわれが意志力について語るときに通常考えていることである。

意志は計画を立てて、それ以外を自制心で抑制することで可能になる。

過去に位置する学問・研究領域

原因となる学問・研究領域

解決すべき問題となる学問・研究領域

目的となる学問・研究領域

属する全体である学問・研究領域

本質的な部分である学問・研究領域

評価・価値観・感性・直感・興味・関心・期待・探索行動・好奇心・自己効力感・有能さ

  • wikipedia Volition (psychology) 1 Overview
    http://en.wikipedia.org/wiki/Volition_(psychology)#Overview

    According to Gary Kielhofner's "Model of Human Occupation", volition is one of the three sub-systems that act on human behavior.

    Within this model, volition refers to a person's values, interests and self-efficacy (personal causation) about personal performance.[1]

    (webmaster訳)

    Gary Kielhoferの「人間作業モデル」によると、意志は人間行動においてはたらく三つの下位システムのうちの一つである。

    このモデルの中では、意志は個人的な性能に対する人の価値観、関心と自己効力感(個人的な原因)を参照している。

キールホフナー説によると、意志は人の価値観、関心、自己効力感を参照している。

非本質的な部分である学問・研究領域

前提となる学問・研究領域(疑いあり)

行為

  • カーター「脳と意識の地形図」第三章 ではなぜ意識を持っているのか P92-93

    もし意志による行動が、脳が行なう自動的なプロセスとは別個のものだとしたら、身体を動かす決定は脳の準備活動の直前、あるいは同時になるはずだ。

    ところがリベットの実験では、被験者の学生たち(もちろん準備電位のことは知らない)は例外なく準備電位のあとに手を動かす決定を下しており、何百回と実験を繰り返しても結果は同じだった。

    被験者が手を動かそうと思ったり、その衝動を意識したのは、準備電位が記録されてから三五〇~四〇〇ミリ秒後だった。

    実際の動きはそれよりさらに〇・二秒遅れて起こる。

    つまり「決定」は行動の原因ではないのである。

  • カーター「脳と意識の地形図」第七章 私は私? P252

    そして意識が生存に果たす役割についてだが、意識処理用に刺激を選定する比較測定器は、事後エラー検知器の役目も果たしているのではないだろうか。

    次に同じような行動手順が要求されるときに備えて、エラーを修正しておくのである(ミスショットをしたテニス選手がその原因を考えるように)。

意志は、行為を行なおうとする認知プロセスであり、それそのものは行為より前にある。
なお、ベンジャミン・リベット説では、神経伝達上の時間差のため、意図・中核意識・意思決定・意志は行為に影響を及ぼしていないとするが、ジェフリー・グレイ説では、長期的行動の際には以前からの意図・中核意識・意思決定・意志がエラー修正という形で行為に影響を及ぼしうるとする。