投擲武器

Last-modified: 2015-09-11 (金) 05:20:23
 

研究領域

  • Lower Palaeolithic hunting spears from Germany - Nature誌
    http://www.nature.com/nature/journal/v385/n6619/abs/385807a0.html

    Lower Palaeolithic hunting spears from Germany

    Hartmut Thieme

    Here I describe some wooden throwing spears about 400,000 years old that were discovered in 1995 at the Pleistocene site at Schöningen, Germany.

    They are thought to be the oldest complete hunting weapons so far discovered to have been used by humans.

    Found in association with stone tools and the butchered remains of more than ten horses, the spears strongly suggest that systematic hunting, involving foresight, planning and the use of appropriate technology, was part of the behavioural repertoire of pre-modern hominids.

    (webmaster訳)

    ドイツの前期旧石器時代の狩猟槍

    Hartmut Thieme

    ドイツSchöningen遺跡で1995年に発見された40万年前の木製の投げ槍について述べる。

    これらは人類に使用された現時点で最古の完全に狩猟のための武器と考えられる。

    石器や十頭以上の馬の解体された痕跡と関連が見られ、この槍は、洞察や計画や適切な技術の使用を含む体系的な狩猟が、現生人類以前の行動上の可能な範疇であったことを強く示唆している。

  • 投げ槍は28万年前に発明された? | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
    http://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/8581/?ST=m_news

    投げ槍は28万年前に発明された?

    2013.11.27

    アフリカのエチオピアで発見された約28万年前の石器について、新たな調査結果が公表された。

    それによると、投げ槍(やり)の槍先に使われていたと考えられ、この種の石器としては最古のものだという。

    アメリカ、カリフォルニア大学バークレー校の考古学者ヨナタン・サーレ(Yonatan Sahle)氏らのチームは、エチオピア中部のリフト・バレーにあるガデモッタ(Gademotta)遺跡から出土した石器について調査を行っていた。

    (中略)

    ガデモッタでは先の尖った石器(尖頭器)が多数出土しているが、中には槍先特有の損傷の痕跡が見られるものも少なくないという。

    (中略)

    ◆投てき武器の威力

    有史以前に使われていた突き槍に比べると、投てき武器の発明は大きな進歩と言える。

    遠くから標的を狙えば、どう猛な動物に襲われる危険性が低くなるばかりか、獲物を捕獲する範囲も広がるからだ。

    尖頭器を取り付けた狩猟用の槍は、最も古い資料として約50万年前から存在し、それ以降もいくつか発見されているが、いずれも突き槍で投げ槍ではない。

  • NHKスペシャル取材班『ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか』第2章 投げる人・グレートジャーニーの果てに ~飛び道具というパンドラの箱~ P138-139

    ところが、後発組のホモ・サピエンスが住みかとしていたエル・ワド洞窟からは、ほかのふたつの洞窟からは見つからない動物の骨が数多く出土しているのだという。

    イェシュラン博士がその骨を見せてくれた。

    「(中略)こうした小型動物の骨が、ほかのふたつの洞窟から見つかるのはまれです。

    (中略)しかしエル・ワド洞窟では、出土する動物の50~60%がこうした小型動物なのです」

    これで、エル・ワド洞窟から出土する遺物には大きな2つの特徴があることが分かった。

    大量に出土する石刃、そして小型動物たちの骨。

    このふたつには深い関係がある。

  • NHKスペシャル取材班『ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか』第2章 投げる人・グレートジャーニーの果てに ~飛び道具というパンドラの箱~ P141

    一方、飛び道具を手にした後発組のホモ・サピエンスは、危険な大型動物を離れた場所から安全に狙えるようになった。

    そして大型動物の数が減っても、彼らには新たな食料資源が確保されていた。

    繁殖が早く、個体数も多い小型動物たちだ。

42万年前は投擲武器である木製の投げ槍が製作された。
28万年前は投げ槍の先端としての尖頭器が製作された。
なお、これらはホモ・サピエンスの登場(20万年前頃)より早い。

前提となる学問・研究領域

過去に位置する学問・研究領域

原因となる学問・研究領域

解決すべき問題となる学問・研究領域

目的となる学問・研究領域

狩猟・大物狩り

投擲武器はドイツのSchöningen遺跡の例によると大型動物の狩猟に用いられた。
また、イスラエルのエル・ワド洞窟の例によると小型動物の狩猟にも用いられた。

属する全体である学問・研究領域

狩猟道具

投擲武器としての尖頭器のついた投げ槍は、狩猟道具として発明されたと考えられる。

本質的な部分である学問・研究領域

非本質的な部分である学問・研究領域

前提となる学問・研究領域(疑いあり)