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研究領域
- アントニオ・R・ダマシオ「デカルトの誤り」補遺 P392
第二に、それらの記憶された表象の要素を操作し、新たな結びつけによる新しい創造物を形成する広範な能力。
そうした創造物の中でもっとも直接的に有用だったのは、思い描かれたシナリオ、行動の帰結の予期、将来計画の系統的記述、生存を強化し得る新しい目標の構想、だった。
- アントニオ・R・ダマシオ「無意識の脳 自己意識の脳」第一○章 無意識と意識のコントロール P362
意識をもつ生物は、自動調整の世界(原自己と絡んでいる基本的ホメオスタシスの世界)と、イマジネーションの世界(さまざまな様相のイメージが組み合わされ、まだ起きていない状況に対する新しいイメージが生まれる世界)とを結びつけることができる。
イメージ的創造の世界――計画の世界、つまり、シナリオをつくり結果を予測する世界――が、原自己の世界と結びつく。
- リタ・カーター「脳と意識の地形図」第五章 脳と意識 P184
夢の中では、万華鏡さながらに奇想天外なイメージや概念が出現する。
それは新しい記憶と古い概念がからみあい、混ざりあうときに自由奔放な連想が行なわれるからだ。
(中略)
夢の持つ創造性――昼間どうしてもわからなかった問題が、夢の中で解決することもある――も、おそらくこの概念の混ざりあいで説明がつくだろう。
未解決の疑問を脳の中で符号化するのは、神経細胞の特定の発火パターンだ。
それが無意識のうちにくすぶり続けていると、新しい経験とのちょっとした関連がきっかけで、夢の中の意識に顔を出す。
この古い経験と新しい経験の結合こそが、問題解決のための「失われた環」だったりするのである。
神経科学系の本では、創造性という語を、イメージを操作し新しいイメージを作ることや、計画や目標の設定や、問題解決という趣旨で使う。
前提となる学問・研究領域
記憶・イメージ・計画・目標
創造性とは、記憶された表象の要素を操作し、新たな結びつけによる新しい創造物を形成する能力であり、具体的には将来計画の系統的記述、生存を強化し得る新しい目標の構想である。
問題解決
創造性は問題解決を含む。