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研究領域
- wikipedia 信頼
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BF%A1%E9%A0%BC社会心理学者山岸俊男は『信頼の構造』(1998年)で、「相手が自分を搾取[1]しようとする意図をもっていないという期待」のうち、相手が自分を搾取しようとすることが相手自身にとっての不利益になるからそうしないだろうという期待、すなわち「相手の自己利益の評価」にもとづく期待を「安心」(assurance)、「相手の人格や相手が自分に対してもつ感情についての評価」にもとづく期待を「信頼」(trust)として、安心と信頼を区別して考察する。[出典 1]
- ヒース「ルールに従う」第3章 義務的制約 3.6 社会的統合 P157
信頼は簡単に、全員が広く規範遵守的な性向を持っている(すなわち、彼らの規範的制約が彼らの欲求を上回るのに十分なだけ高いγの値を割り当てている)と全員が信じているような状態として定義することができる58)。
(中略)
58)ここで私は「信頼」という言葉を、それが社会学理論(とりわけソーシャル・キャピタルの文献において)用いられている非常に一般的な意味で用いている。
フランシス・フクヤマの「信頼とは共同体内部で発生し、共有された規範に基づいて共同体の他のメンバーに対して抱く、規則的で、正直で、協力的な行動に対する期待である」を見よ。
信頼とは、社会心理学的には、相手の人格や相手が自分に対してもつ感情についての評価にもとづく期待である。
また、ソーシャル・キャピタル的には、場の全員が広く規範遵守的な性向を持っていると全員が信じているような状態であるか、場の他のメンバーに対して抱く、協力的な行動に対する期待である。
要約すると、信頼とは場の全員(や仲間や相手)に対して抱く、評価に基づく、協力(や同調性)に対する感情的な期待である。
前提となる学問・研究領域
印象形成・評価・価値観・感性・直感・興味・関心・期待・探索行動・好奇心
山岸の信頼とは、相手への印象への評価に基づく期待である。
群衆・群集・無名の群れ・同調性・認知・認識
ヒースの説では、規範遵守的な性向は同調性から生じたものである。
よって、ここでは規範遵守的な性向を同調性に単純化する。
全員や共同体についても場の全員というところまで単純化する。
信じるという用語についても、ここでは状態に対する認識として単純化する。
すなわち、ヒースの信頼とは、群衆の全員が全員に対して同調性を持っていると認識していることである。
合同行為・協力
フクヤマの信頼とは、協力的な行動に対する期待である。