腐肉食・屍肉食

Last-modified: 2015-09-09 (水) 22:00:00
 

研究領域

  • wikipedia 腐肉食
    https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%85%90%E8%82%89%E9%A3%9F

    腐肉食(ふにくしょく)・屍肉食(しにくしょく)は、動物の死体(動物遺体)を主たる食物とする性質を持つ、肉食の一群である。

    (中略)

    英語では scavenging (スカヴェンジング。「腐肉食い」の意)、もしくは necrophagy (ネクラファジー〈日本語風:ネクロファジー〉。「屍肉食い」の意)と言う。

  • 河合信和『ヒトの進化 七〇〇万年史』第五章 ホモ属の登場と出アフリカ(260万~20万年前) 二六〇万年前に初めての石器――オルドワン文化の誕生 P154

    この頃、東アフリカで全般的気候の乾燥化が進行し、それに伴って疎林や草原が拡大していた。

    それは、樹上生活者であったホミニンには試練だったが、一つのチャンスでもあった。

    サバンナ的環境の拡大で、草食獣が激増し、それを獲物にする肉食獣もまた増えた。

    きっと森林とサバンナの境界のあちこちに、肉食獣の食べ残しの骨や草食獣の死骸が点々と見られたことだろう。

    これこそホミニンにとって、新しい食料になるものだった。

腐肉食・屍肉食は動物の死体を主たる食物とすることである。
当wikiでは類人猿と区別されるヒトの食性としての大型動物の死体の腐肉食・屍肉食について着目する。

前提となる学問・研究領域

環境学・環境・自然・アフォーダンス・生態学・生態・生態系

腐肉食・屍肉食は環境に対する働きかけであると同時に、働きかけによる環境への影響が動物の数などという形で腐肉食・屍肉食に影響してくる。

過去に位置する学問・研究領域

原因となる学問・研究領域

解決すべき問題となる学問・研究領域

目的となる学問・研究領域

肉食・消費

腐肉食・屍肉食は肉食という形での消費のために行われる。

属する全体である学問・研究領域

本質的な部分である学問・研究領域

非本質的な部分である学問・研究領域

人類学・人類・人間性

当wikiでは類人猿と区別されるヒトの食性としての大型動物の死体の腐肉食・屍肉食について着目する。
しかし、腐肉食・屍肉食そのものは自然界に広範にみられる。

道具製作

  • 河合信和『ヒトの進化 七〇〇万年史』第二章 アファール猿人(390万~290万年前) 三歳と言う年齢と性別の推定 P60

    なおその後、セラム発見地から二〇〇メートルしか離れていない所で、石でつけられたカットマーク(切り傷)と打撃痕のある大型偶蹄目の骨二点が見つかったという報告が『ネイチャー』一〇年八月十二日号に載った。

    (中略)

    カットマーク例は、長さ一センチ弱の、肉を切り取ろうとしたと思われる二条の平行な溝である。

    年代はアルゴン-アルゴン法で三三九万年前という。

    報告者は、ホミニン最古の石器使用例としているが、ありあわせの石を道具に使った可能性も排除できないので、たった二つの獣骨だけという証拠からも、現時点では評価を保留しておきたい。

  • 世界最古の石器発見、330万年前に猿人が作る? | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
    http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/052200111/

    世界最古の石器発見、330万年前に猿人が作る?

    ヒト(ホモ)属登場以前では初。ケニアのトゥルカナ湖西岸

    2015.05.22

    (中略)

    2013年末には、埋蔵物の年代測定が完了。堆積物と石器は、330万年前のものであると特定された。

    つまり、ゴナのオルドワン石器よりも、およそ75万年近くも古い。

    ロメクウィ3の石器は粗雑な作りのため、我々の祖先の石器使用における大きな変化――チンパンジーのように木の実を叩きつける使用法から、意図的に石の形を変えて鋭利にする「道具作り」への変化――を表している可能性がある。

    (中略)

    しかし、ロメクウィ3での発見により、道具を最初に作り始めたのが既知のヒト属という可能性はほぼ否定された。

    なぜなら、最古のヒト属として知られている化石は、280万年前のものにすぎないのだ。>(中略)

    しかし、ロメクウィ3の石器の大きさに困惑している科学者もいる。

    13kgを超えるものもあり、典型的なオルドワン石器よりも桁違いに大きいのだ。

    ジョージ・ワシントン大学の考古学者、デビッド・ブラウン氏によると、オルドワン石器は骨から肉を切り落とすのに使われていたと考えられているが、ロメクウィ 3の石器が同じ目的で使われていたとは考えにくい。

    それが、私たちよりも器用でない生き物によって使われていたとすればなおさらだ。

    「こんな大きな石器を使って何をしていたかを知るのは至難の業ですし、私にとってもまだ不可解です」

CNN.co.jp:世界最古か、330万年前の石器を発掘 ケニア - (2/2)
http://www.cnn.co.jp/fringe/35064835-2.html

発掘されたなかには、刃物として使った剥片石器があったほか、石器の材料となった石や、石器を作る際に石を固定した台も見つかった。

330万年前に、道具製作により、骨から肉を切り取るための、すなわち腐肉食・屍肉食のための刃物が作られた可能性がある。

前提となる学問・研究領域(疑いあり)