Contents |
研究領域
- wikipedia 動物行動学
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8B%95%E7%89%A9%E8%A1%8C%E5%8B%95%E5%AD%A6本能行動と学習[編集]
行動が、生得的なものであるのか、後天的なものであるのかで分け、それぞれにそれを支えるしくみを解明する。
生得的なものであれば、それに影響を与える遺伝子が存在し、神経系や筋肉系など、作りつけの装置の構造に基づくはずである。
生まれつき、生活史の特定の段階で、特定の組み合わせで複雑な行動を行い、目的を達するようになっている場合、そのような行動を本能行動と呼ぶ。
昆虫などでよく発達したものが見られる。
後天的にできるようになる行動を、まとめて学習と呼ぶ。
- wikipedia 本能行動
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%AC%E8%83%BD%E8%A1%8C%E5%8B%95本能行動(ほんのうこうどう)とは、動物の合目的的行動のうち、学習や思考によらず、外部の刺激に対して引き起こされる行動(反射)が複雑に組み合わさったもののこと。
- コトバンク 生得的行動
https://kotobank.jp/word/%E7%94%9F%E5%BE%97%E7%9A%84%E8%A1%8C%E5%8B%95-86308世界大百科事典内の生得的行動の言及
(中略)
【行動における学習の役割】
リリーサーと生得的解発機構はそれぞれの動物の種によって遺伝的にきまっており,それによって現れる行動を生得的行動innate behaviorと呼ぶ(従来これは本能行動instinctive behaviorと呼ばれたものであるが,本能という概念のあいまいさゆえに今日では用いられなくなった)。
これに対して経験や学習によって形づくられる行動も確かにあり,それらを学習行動または習得行動learned behaviorと呼ぶ。
- コトバンク 生得的解発機構
https://kotobank.jp/word/%E7%94%9F%E5%BE%97%E7%9A%84%E8%A7%A3%E7%99%BA%E6%A9%9F%E6%A7%8B-1179021日本大百科全書(ニッポニカ)の解説
生得的解発機構
せいとくてきかいはつきこう
innate releasing mechanism
動物の行動を誘引すると考えられる解発機構のうち、もっとも基本的なもので、IRMと略記することが多い。
オーストリアの動物学者ローレンツK. Lorenz(1935発表)は、ドイツの動物学者ユクスキュルJ. V. Uexkll(1909発表)の考えをもとに、生得的解発図式angeborenes Auslse-Schema(ドイツ語)、innate releasing schemaという用語を提唱した。
この語の英語訳として、ティンバーゲンN. Tinbergen(1951発表)が生得的解発機構とよんだ。
この機構は、生得的行動が特定の鍵(かぎ)刺激と正確に対応している根拠として、定型的な刺激・反応の結合を可能にするために、遺伝的にプログラムされて中枢に存在する特殊な感覚神経機構として仮定されたものである。
つまり、特定の鍵刺激を抽出して、特定の行動を発現させる濾過(ろか)機構と考えてよい。
現在、鍵刺激抽出ニューロンともいうべき、この機構を支える神経構造を具体的に実証する努力が、神経行動学徒によって続けられている。
ティンバーゲンは、生得的行動の発現を規定する内的要因が、外的要因(リリーサー)と協働して自発的にインパルス(衝撃)を産出する中枢神経系の機構を想定し、行動の階層モデルといわれる生得的行動発現のモデルを示した。
このモデルは、生得的解発機構の働きによってインパルスの連続的放出を阻止していた障害が解除されると、上位中枢に蓄積されたインパルスが下位中枢に伝達されて、刺激に対応した適応的行動が発現することを示している。[植松辰美]
世界大百科事典内の生得的解発機構の言及
【行動】より
…まず動物の内部で特定の行動に対する衝動driveまたは動機づけmotivationが高まる。
そういう状態において適切な信号を伝えるリリーサー(解発因)に出会うと,生得的解発機構を介してその行動が解発されるというわけである。
したがって,内的状態と外的条件が二つながらそろって,初めて適切な行動が解発されることになる。
本能行動とは、動物の合目的的行動のうち、学習や思考によらず、外部の刺激に対して引き起こされる行動(反射)が複雑に組み合わさったもののこと。
特定の鍵刺激=リリーサーと、特定の鍵刺激を抽出して特定の行動を発現させる生得的解発機構によって生じ、この二つの組合せはそれぞれの動物の種によって遺伝的に決定されている。
前提となる学問・研究領域
反射
本能行動は反射の組み合わさったものである。
遺伝
本能行動の内部機構である生得的解発機構は遺伝によって決定されている。
過去に位置する学問・研究領域
原因となる学問・研究領域
解決すべき問題となる学問・研究領域
目的となる学問・研究領域
属する全体である学問・研究領域
本質的な部分である学問・研究領域
刺激・衝動・動機・動因・情念
生得的行動は外部からの刺激と、内部の衝動・動機づけの組合せによって生じる。