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研究領域
- M・シュピッツァー「脳 回路網のなかの精神」第7章 フィードバック P170
次第に明らかにしてゆくが、フィードバックによって、ここまでのところは考慮してこなかったひとつの側面が持ち込まれる。
「時間の表象」である。
ここでは時間というものをとりあえず非常に基本的な意味で理解しておいてほしい。
つまり時間t0におけるネットワークの状態が、何らかのしかたで時間t1におけるネットワークの状態に影響を与えるという意味での時間である。
このことによって、ネットワークはパターンの類似性に応じて異なる反応をする能力だけでなく、パターンの順序に応じて異なる反応をする能力を手に入れるのである。
順序とはそれ自体、時間的パターンとして理解できる。
このwikiにおいて、時間感覚とは、
- ある時間のネットワークの状態が、何らかの仕方で別の時間におけるネットワークの状態に影響を与える
ことを指す。
前提となる学問・研究領域
フィードバック・パターン認識
時間感覚は、フィードバックによって生じたパターンの順序によって成り立つ。
聴覚野
- マイケル・S・ガザニガ「人間らしさとはなにか?」一章 人間の脳はユニークか? P49
前言語野と後言語野、第一次聴覚野と第二次聴覚野では、左脳の顆粒上層で特大の錐体細胞の数が増している。
これは接続が非対称であることを示しており、時間処理における役割を担うのかもしれないと多くの研究者は主張している。
聴覚野が時間処理における役割を担っている可能性がある。
(言語野も同様だが、言語そのものは人類以後であり、時間感覚そのものはそれ以前からあると考える方が自然であるため、このwikiでは扱わない)