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研究領域
- wikipedia 習慣
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BF%92%E6%85%A3習慣は、基本的には個人の行動様式を指すが、ある集団に共有される様になった場合は「慣習」と呼ばれる。
- wikipedia 慣習
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%85%A3%E7%BF%92慣習(かんしゅう、英: Custom/Convention)は同意された、規定されたあるいは一般に受け入れられたしきたり、規範、社会的規範である。
慣習はある集団(内集団)における習慣・規範である。
前提となる学問・研究領域
内集団
慣習は内集団を単位とする。
習慣・規範
慣習は習慣・規範である。
記憶・予測・快・苦・カテゴリ・分類・イメージ・創造性・計画・目標・展望的記憶
- アントニオ・R・ダマシオ『デカルトの誤り』補遺 P392
昆虫――とくにアリやハチ――は、ほとんどいつでも、国連総会をあっさり恥じ入らせてしまうような社会的協力の劇的な例を見せてくれる。
もっと卑近なところでは、哺乳動物にそうしたものがふんだんにみられるし、とりわけオオカミ、イルカ、チスイコウモリの行動は倫理的構造を思い起こさせる。
明らかに、人間はそれらと同じ生得的機構をいくつかもちあわせているし、またそのような機構は人間が用いているいくつかの倫理的構造に対する格好の基盤でもある。
しかし、われわれが生活の指針にしているきわめて複雑な社会的慣習や倫理的構造は文化的に生じ、文化的に伝達されてきたにちがいない。
もしそうだとすれば、そのような戦略を文化的に発達させた引き金は何だったか、ということになるだろう。
おそらくそうした戦略は、過去を記憶し未来を予期する能力が著しい発達を遂げていた個体が経験する苦しみに対処する手段として、発展したのだろう。
言い換えると、そうした戦略は、自分たちの生存が脅かされていることや、生き残ったあとの生活の質は改善し得るものであることを認識できる個体において発展した。
そしてそのような戦略は、脳が以下を可能にするようにつくられていた少数の種においてのみ、発展し得ただろう。
第一に、対象や事象の類別を記憶する、そして特異な対象や事象を記憶する、つまり、類別のレベルと特異性のレベルで実在性と事象の傾性的表象を確立する広範な能力。
第二に、それらの記憶された表象の要素を操作し、新たな結びつけによる新しい創造物を形成する広範な能力。
そうした創造物の中でもっとも直接的に有用だったのは、思い描かれたシナリオ、行動の帰結の予期、将来計画の系統的記述、生存を強化しうる新しい目標の構想、だった。
第三に、前述の新しい創造物、つまり、予期される帰結、新しい計画、そして新しい目標を記憶する広範な能力。
私は、それらの記憶された創造物を「将来の記憶」と呼んでいる(5)。
協力や互恵的利他主義・互酬などの倫理的構造は今回扱わないが、社会的慣習においては、過去の記憶と未来の予期、苦しみへの対処、類別されたイメージの記憶、イメージの要素の操作と結合による計画や目標の創造、そしてその計画や目標の展望的記憶、などが必要になる。