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研究領域
- wikipedia 音楽
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9F%B3%E6%A5%BD#.E5.AE.9A.E7.BE.A9定義
詳細は「音楽の定義」を参照
広辞苑では「音による芸術」とされている。
音楽とは、音による芸術である。
前提となる学問・研究領域
ミラーニューロン・間主観性
- 山極寿一『家族進化論』第5章 家族の進化 11 ヒトの音楽能力の進化 P270
音楽は心と体の同調を誘い、人と人とのあいだの境界を弱めて協調性を高める効果がある。
音楽には自己と他者のあいだの境界を弱めて協調性を高める効果がある。
過去に位置する学問・研究領域
原因となる学問・研究領域
解決すべき問題となる学問・研究領域
目的となる学問・研究領域
配偶システム・縄張り・対人関係・人間関係
- 山極寿一『家族進化論』第5章 家族の進化 10 コミュニケーション革命―歌う能力 P260-261
ジュウシマツが複雑な歌をつくるのはメスが好むからで、天敵にめだつような歌を歌うことによってオスは逆に自分の生存力をアピールしていると解釈される。
(中略)
では、人間を含む霊長類でも、音楽的な資質はオスの求愛行動として進化したのだろうか。
たしかに霊長類のオスはよく大きな声を出す。
(中略)
しかし、これは求愛というよりなわばり宣言のような機能をもち、たがいの群れが距離をとるのに役立っている。
オスもメスもなわばりをもつような種では、オスばかりではなくメスもなわばりを防衛するために声を出す。
(中略)
霊長類の音声レパートリーの数は、その種がつくる群れの大きさや、毛づくろい時間の長さと相関するという報告がある。
(中略)
音声も仲間とのきずなを確認する社会的な機能をもち、毛づくろいといっしょに進化してきたというのである。
歌は求愛行動・縄張り宣言・仲間とのきずなを確認するなどの目的がある。
感情・コミュニケーション・同情
- 山極寿一『家族進化論』第5章 家族の進化 10 コミュニケーション革命―歌う能力 P267
このように、ゴリラとチンパンジーの音声コミュニケーションは言語的というよりは音楽的であり、仲間と感情を伝えあったり共有したりするために使われている。
歌は感情の伝達や同情のために使われている。
属する全体である学問・研究領域
芸術
音楽は芸術の一種である。
本質的な部分である学問・研究領域
非本質的な部分である学問・研究領域
人類学・人類・人間性
音楽は求愛する鳥や縄張り宣言する霊長類など人間以外にも見られる。
社会学・社会・同調性・合同行為・協力・肉食・子育て
- 山極寿一『家族進化論』第5章 家族の進化 11 ヒトの音楽能力の進化 P268-269
そして、小さな集団が分かれたり集まったりするには、草原で暮らすゲラダヒヒのような多様なメロディをもつ音声が発達した可能性もある。
音楽的な音声は仲間どうしを同調させ、たがいに相手を操作しやすくする効果がある。
初期の人類は音楽的な音声を用いて同調意識を高め、たがいに距離をおいたり近づきあったりしながら、さまざまな協力行動を発達させたのではないだろうか。
- 山極寿一『家族進化論』第5章 家族の進化 12 音楽から言語へ P279
ホモ・エレクトスはハビリスよりも多くの肉を摂取し、すでに幼児期の延長傾向が現れていた。
仲間と協力して肉を得るために、幼児を共同して育てるために、多くの仲間と協調することが求められたはずである。
歌と踊りがその役割を果たし、そのコミュニケーションが群れサイズを増大させ、社会的な複雑さが増して脳が大きくなったと考えることができる。
人類においては、歌は同調効果による集団の離散集合という社会を成立させるために使われていたり、肉を得たり幼児を共同して育てるための協力のために使われている。
だがこれは人類の事例であり、鳥などに適用できない。